28 / 50
第28話『チェイン・アームズ』
しおりを挟む
「ひとまず、あの子のことはここで保護する他無いだろう」
ラザリアは言いながら、その巨大な建物の扉を開けた。
清掃の行き届いた玄関、大々的に掲げられた巨大な『気高くあれ』という文字。木造の床はきしりと音を立てることもなく、行き交う人々の歩みを支える。その他にも美しい装飾や、大層頑丈でかつ艶やかな石の壁など、その有り様は芸術であった。
途端、鎧を身にまとった高潔な印象のある男女が、「ラザリアさん!」と彼女の名を呼びながら駆け寄ってきた。
「大丈夫でしたか?」
「ああ、心配ない。生徒たちも全員無事だ」
「突然王朝に呼び出されるなんて、何があったのですか?」
「詳しくはあとだ。それよりも、私はこいつらと話をせねばならん」
ラザリアがこちらへ手招きをする。エル、そしてフィオナは、彼女の呼び掛けに応じてそそくさとその後ろをついて歩いた。
「あ、な、あなたはフィオナさん! ……と、えと、どなた?」
「あ、え、えと、え、エル・ウィグリーです。フィ、フィオナさんとは奇妙な縁で……」
「どうでもいい話をしている暇はないぞエル。ああそうだ、フィオナとリネアは女子寮の管理人の所へ行き事情を話して、フィオナとフィリアちゃんの住む場所を見繕ってくれ」
ラザリアはテキパキと指示を出す。後ろを歩くフィオナとリネアが「はい!」と返事をすると、手を繋ぎ連れてきたフィリアを引っ張り「こっちへ来て」と誘導した。
あっという間に周囲の状況が動いていく。やはりラザリアは、自分にはない力を持っている。エルはラザリアという優秀な人物の判断力に舌を巻き、自らが霞んで思えるようなほどに感嘆した。
「エル」
エルが劣等感に唇を噛んでいると、ラザリアはこちらを向いて先ほどと変わらぬ調子で話しかけてきた。
「お前には後でこの学校の学長へと会ってもらうが……そうだな。なにせ、10年以上時が経っているのだ。お前ももう、ここの構造なんぞは覚えていないだろう」
エルは「えあう……」と小さく溢し、こくこくと頷く。ラザリアはすると改めて胸を張り、そしてほのかに笑いながらエルへと手を突き出した。
「ならば、案内しよう。今日からお前とフィオナ、そしてあの少女はここで暫し滞在することになる。
改めて、ようこそ。第2の魔術、『エンチャント』の総本山、我が母校にして優秀な騎士を輩出する、高潔たる学園。――チェイン・アームズへ」
エルはラザリアの姿を見て、脳に風が吹き抜けるかのように当時の情景を思い出す。
エルたち一行は――ラザリアが在籍する高位たる学園、チェイン・アームズへと、足を踏み入れていた。
◇ ◇ ◇ ◇
チェイン・アームズは第2の魔術、エンチャントを学ぶための学び舎である。
魔術の体系は5つから成っている。
第1の魔術『ホーミング』、第2の魔術『エンチャント』、第3の魔術『ライズ』、第4の魔術『ジャミング』、そして第5の魔術、『ヒール』。いずれも根本としているのは『共鳴により得られる魔力の扱い』であり、根ざした基礎は同じと言える。
そも、魔術というのは広く知られた技術ではあるが、しかしそれを扱える者はそう多くはない。魔術を扱うための特殊な学校にて授業を受け、訓練を続け、ようやく獲得できる力だ。そうでない人々は、魔道具を使うことで魔の力を操っている。
無論、5つの体系にはそれぞれの魔術学校があり、それぞれ校風というものが存在している。
その中でもリアレス王国にあるチェイン・アームズは、統率の取れた風紀と校内全域に満ちた高潔さが特徴だ。上品な雰囲気が漂うこの空間では、どのような下賤もたちまち騎士のような立ち振る舞いをするようになるという。
エル・ウィグリーは、ラザリアと共にそんなチェイン・アームズの学長室にやって来ていた。
学園の案内は一通り終わっている。流石名門校と言うべきか、広い訓練場や充実した施設、男女別の寮を備えられ、また学校自体の大きさもかなりのものだ。学長室はそんな学園の最上階に位置する場所に設置されている。
「……まさか、あなたが再びここに来ることになろうとは思っていませんでしたね。エル・ウィグリー」
チェイン・アームズの学長は黒と白の正装に身を包んだ初老の女性だった。わずかな発言であるにも関わらず威圧感が部屋中に響き、それは彼女が如何に格上なのかをエルに思い知らせるには十分だった。
「お、おおおおおおしさし、さしさしぶぶぶぶ」
「…………ラザリアさん、なんと言いますか、彼はどうなされたのですか?」
「キンブリー学長、エル・ウィグリーは、その……こんな感じの奴なのです」
「ふむ。相変わらず、殿方としては些か頼りなく思いますが……」
「ぶりぶぶりぶりぶぶぶ」
「もうよろしいです、エルさん」
エルはキンブリー学長の言葉を聞き反射的に黙り込んでしまった。
「しかしまあ、驚きました。10年以上前にここを除籍されたあなたが、数年前に同じく除籍された女生徒を連れて舞い戻ってくるとは。奇妙な縁を感じます」
「ぼ、ぼぼくも、なんとなく、そそそそんなことを思っていました」
「そう畏まらなくても良いです。……まあ、本題に入りましょう」
そう言うと、キンブリーは改めて姿勢を直し。
「御二方は今後、グリムの森へと出向き件の人攫いたちを調査してくることになる、と。今回ここへ来たのは、その話を私にするためなのですね?」
「はい。極めて重要な話となります。報告をする必要があると判断しました。つきましては、エルやフィオナ、そして今回の件で助け出した少女を、この校内で滞在させて欲しく許可を願いに来ました」
「なるほど。まあ、許可自体は致します。無論です、このような事態にむしろしない方が愚かと言えますからね。
しかし、気になる事があります」
「なんでしょうか?」
「調査には、聖騎士様も同行なさるのでしょう?」
キンブリーがエルたちを見つめ尋ねる。エルは眼光に気圧されごくりと喉を鳴らすと、ラザリアが「はい」と受け答えた。
「ふむ。不可思議ですね」
「――なにが、でしょうか?」
「はっきりと申せば、こんな事件くらいであればよくあることなのです。わざわざ聖騎士様を出さずとも、上位の騎士を用意すればそれで事足ります。なのに国は、どうしてそんな不相応な力を調査隊に寄越すのです? それがよほど重要なことなのでしょうか……」
確かに。聖騎士といえば、国の戦闘員の中でも最上とも言える存在だ。あの人攫いたちを腹部を半分吹き飛ばされてなお全滅させたラザリアよりも、遥かに強いのだ。
きな臭くないわけがない。エルはキンブリーが見せた冷静な思考力に畏怖と尊敬を覚えながらも、その先にある何かに警戒心を持った。
「……まあ、今は気にしても仕方がありませんね。ですが、気になることは調べておきます。……ラザリアさん」
「はい」
「今回の件、聖騎士様が出ると言うことは、国はそれほどにこれを重く見ているということです。あなたも油断をなさることのないよう」
「心得ております」
「それと、エルさん」
エルは突然振られた話に驚き「あっ、はぃ!」と裏返った声を出した。
「あなたも調査隊に加わるということですが――くれぐれも、無理だけはしないように。有事の際は、ラザリアさんに任せなさい」
「っ…………。わかり、ました」
「…………。まあ、調査が始まるまでは幾ばくか日もあることですし。そうですね、エルさんは教員用の寮に住んでいただいた方がよろしいでしょう。そうするように手配致します」
ラザリアが「ありがとうございます」と頭を下げる。エルは少し反応が遅れ、しかし同じく「ありがとうございます」と言いながら頭を下げた。
「話すことはこれくらいでしょう。では、ラザリアさん。1度寮の管理人に会って、彼を部屋に案内させてください」
「わかりました。……行くぞ、エル」
「あ、は、はい!」
エルはラザリアの背をおどおどと追う。彼は部屋を出るその間際、一瞬だけ、キンブリーの姿を後ろ目に見た。
キンブリーは、何かを探るような目で、エルのことを見つめていた。
ラザリアは言いながら、その巨大な建物の扉を開けた。
清掃の行き届いた玄関、大々的に掲げられた巨大な『気高くあれ』という文字。木造の床はきしりと音を立てることもなく、行き交う人々の歩みを支える。その他にも美しい装飾や、大層頑丈でかつ艶やかな石の壁など、その有り様は芸術であった。
途端、鎧を身にまとった高潔な印象のある男女が、「ラザリアさん!」と彼女の名を呼びながら駆け寄ってきた。
「大丈夫でしたか?」
「ああ、心配ない。生徒たちも全員無事だ」
「突然王朝に呼び出されるなんて、何があったのですか?」
「詳しくはあとだ。それよりも、私はこいつらと話をせねばならん」
ラザリアがこちらへ手招きをする。エル、そしてフィオナは、彼女の呼び掛けに応じてそそくさとその後ろをついて歩いた。
「あ、な、あなたはフィオナさん! ……と、えと、どなた?」
「あ、え、えと、え、エル・ウィグリーです。フィ、フィオナさんとは奇妙な縁で……」
「どうでもいい話をしている暇はないぞエル。ああそうだ、フィオナとリネアは女子寮の管理人の所へ行き事情を話して、フィオナとフィリアちゃんの住む場所を見繕ってくれ」
ラザリアはテキパキと指示を出す。後ろを歩くフィオナとリネアが「はい!」と返事をすると、手を繋ぎ連れてきたフィリアを引っ張り「こっちへ来て」と誘導した。
あっという間に周囲の状況が動いていく。やはりラザリアは、自分にはない力を持っている。エルはラザリアという優秀な人物の判断力に舌を巻き、自らが霞んで思えるようなほどに感嘆した。
「エル」
エルが劣等感に唇を噛んでいると、ラザリアはこちらを向いて先ほどと変わらぬ調子で話しかけてきた。
「お前には後でこの学校の学長へと会ってもらうが……そうだな。なにせ、10年以上時が経っているのだ。お前ももう、ここの構造なんぞは覚えていないだろう」
エルは「えあう……」と小さく溢し、こくこくと頷く。ラザリアはすると改めて胸を張り、そしてほのかに笑いながらエルへと手を突き出した。
「ならば、案内しよう。今日からお前とフィオナ、そしてあの少女はここで暫し滞在することになる。
改めて、ようこそ。第2の魔術、『エンチャント』の総本山、我が母校にして優秀な騎士を輩出する、高潔たる学園。――チェイン・アームズへ」
エルはラザリアの姿を見て、脳に風が吹き抜けるかのように当時の情景を思い出す。
エルたち一行は――ラザリアが在籍する高位たる学園、チェイン・アームズへと、足を踏み入れていた。
◇ ◇ ◇ ◇
チェイン・アームズは第2の魔術、エンチャントを学ぶための学び舎である。
魔術の体系は5つから成っている。
第1の魔術『ホーミング』、第2の魔術『エンチャント』、第3の魔術『ライズ』、第4の魔術『ジャミング』、そして第5の魔術、『ヒール』。いずれも根本としているのは『共鳴により得られる魔力の扱い』であり、根ざした基礎は同じと言える。
そも、魔術というのは広く知られた技術ではあるが、しかしそれを扱える者はそう多くはない。魔術を扱うための特殊な学校にて授業を受け、訓練を続け、ようやく獲得できる力だ。そうでない人々は、魔道具を使うことで魔の力を操っている。
無論、5つの体系にはそれぞれの魔術学校があり、それぞれ校風というものが存在している。
その中でもリアレス王国にあるチェイン・アームズは、統率の取れた風紀と校内全域に満ちた高潔さが特徴だ。上品な雰囲気が漂うこの空間では、どのような下賤もたちまち騎士のような立ち振る舞いをするようになるという。
エル・ウィグリーは、ラザリアと共にそんなチェイン・アームズの学長室にやって来ていた。
学園の案内は一通り終わっている。流石名門校と言うべきか、広い訓練場や充実した施設、男女別の寮を備えられ、また学校自体の大きさもかなりのものだ。学長室はそんな学園の最上階に位置する場所に設置されている。
「……まさか、あなたが再びここに来ることになろうとは思っていませんでしたね。エル・ウィグリー」
チェイン・アームズの学長は黒と白の正装に身を包んだ初老の女性だった。わずかな発言であるにも関わらず威圧感が部屋中に響き、それは彼女が如何に格上なのかをエルに思い知らせるには十分だった。
「お、おおおおおおしさし、さしさしぶぶぶぶ」
「…………ラザリアさん、なんと言いますか、彼はどうなされたのですか?」
「キンブリー学長、エル・ウィグリーは、その……こんな感じの奴なのです」
「ふむ。相変わらず、殿方としては些か頼りなく思いますが……」
「ぶりぶぶりぶりぶぶぶ」
「もうよろしいです、エルさん」
エルはキンブリー学長の言葉を聞き反射的に黙り込んでしまった。
「しかしまあ、驚きました。10年以上前にここを除籍されたあなたが、数年前に同じく除籍された女生徒を連れて舞い戻ってくるとは。奇妙な縁を感じます」
「ぼ、ぼぼくも、なんとなく、そそそそんなことを思っていました」
「そう畏まらなくても良いです。……まあ、本題に入りましょう」
そう言うと、キンブリーは改めて姿勢を直し。
「御二方は今後、グリムの森へと出向き件の人攫いたちを調査してくることになる、と。今回ここへ来たのは、その話を私にするためなのですね?」
「はい。極めて重要な話となります。報告をする必要があると判断しました。つきましては、エルやフィオナ、そして今回の件で助け出した少女を、この校内で滞在させて欲しく許可を願いに来ました」
「なるほど。まあ、許可自体は致します。無論です、このような事態にむしろしない方が愚かと言えますからね。
しかし、気になる事があります」
「なんでしょうか?」
「調査には、聖騎士様も同行なさるのでしょう?」
キンブリーがエルたちを見つめ尋ねる。エルは眼光に気圧されごくりと喉を鳴らすと、ラザリアが「はい」と受け答えた。
「ふむ。不可思議ですね」
「――なにが、でしょうか?」
「はっきりと申せば、こんな事件くらいであればよくあることなのです。わざわざ聖騎士様を出さずとも、上位の騎士を用意すればそれで事足ります。なのに国は、どうしてそんな不相応な力を調査隊に寄越すのです? それがよほど重要なことなのでしょうか……」
確かに。聖騎士といえば、国の戦闘員の中でも最上とも言える存在だ。あの人攫いたちを腹部を半分吹き飛ばされてなお全滅させたラザリアよりも、遥かに強いのだ。
きな臭くないわけがない。エルはキンブリーが見せた冷静な思考力に畏怖と尊敬を覚えながらも、その先にある何かに警戒心を持った。
「……まあ、今は気にしても仕方がありませんね。ですが、気になることは調べておきます。……ラザリアさん」
「はい」
「今回の件、聖騎士様が出ると言うことは、国はそれほどにこれを重く見ているということです。あなたも油断をなさることのないよう」
「心得ております」
「それと、エルさん」
エルは突然振られた話に驚き「あっ、はぃ!」と裏返った声を出した。
「あなたも調査隊に加わるということですが――くれぐれも、無理だけはしないように。有事の際は、ラザリアさんに任せなさい」
「っ…………。わかり、ました」
「…………。まあ、調査が始まるまでは幾ばくか日もあることですし。そうですね、エルさんは教員用の寮に住んでいただいた方がよろしいでしょう。そうするように手配致します」
ラザリアが「ありがとうございます」と頭を下げる。エルは少し反応が遅れ、しかし同じく「ありがとうございます」と言いながら頭を下げた。
「話すことはこれくらいでしょう。では、ラザリアさん。1度寮の管理人に会って、彼を部屋に案内させてください」
「わかりました。……行くぞ、エル」
「あ、は、はい!」
エルはラザリアの背をおどおどと追う。彼は部屋を出るその間際、一瞬だけ、キンブリーの姿を後ろ目に見た。
キンブリーは、何かを探るような目で、エルのことを見つめていた。
0
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる