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キリちゃん視点
本編8 肝胆相照のティーシポネー その2
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「それじゃ、前座も終わったことだし、約束果たしちゃおっか?♪ねぇ・・・オーバースペック、神殺しを可能とした至高の一人、ジャイアントキリング。」
へらへらとしていた糞神が真面目な顔になる。
やっとつまらない前座が終わったか。
「つまらない茶番だったわ・・・」
私はいつもみたくハルバードを要求して、目を閉じる。カルディアは私にハルバードを渡し、後ろに下がった。
(この時をどれだけ待ち望んできたか・・・さあ!行こう!ジャイアントキリング!!今日私は生き返るんだ!ようやくまた自分の人生を歩むんだ!)
私はゆっくりと目を見開く、ジャイアントキリングが発動していて、すでに視界は紅い。
頭はスッキリと冷えていて、でも身体の奥底には押しとどめていた憎悪の怒りがグツグツと静かに煮えたぎっていた。
「そうそう。全部出しなさい。ここでね。次はもう二度と無いのだから・・・。」
初めて見るクソ神の表情。
(なんだ・・・?いったい・・・)
糞神が指を鳴らすと空中に映像が出る。
そこには禿げの人が女性二人を抱えて狭間世界の森の中を走っている。よく見ると女性の一人、ピンク髪の子は激しい出血をしていた。その後ろを、求めてやまなかった人物が走っていた。
「お兄ちゃん!?」
「え!?」
「お兄ちゃん見て!私元気になったのよ!学校にも通えるようになったんだよ!」
私は制服の裾を持ち、空中の映像に向かって姿を見せつけようとする。
「無駄無駄。向こうからはこっちの事なんて見えてないし聞こえていない。」
肩を竦めてあきれ顔で言う糞神。
「あのバカはあそこの可愛らしいピンク髪の子をきっと禁忌の儀式で助けるわ。あなたを供物にしてね。そのとき・・・あなたの命は終わる・・・あなたは誰よりも大好きなお兄ちゃんに殺されるのよ。」
何言ってるのよ・・・糞神。お兄ちゃんはいつだって私の為に動いてくれた。私を助けてくれた。私を想ってくれた。私を愛してくれたわ。あのピンク髪のクソ女が誰だか知らないけど、お兄ちゃんがあんな阿婆擦れの代わりに私を殺すわけない!お兄ちゃんは私を一番に想ってくれているもん!
「違う!!!!お兄ちゃんはそんな事しない!!!!」
「違わない。あのバカはきっとする。バカだから・・・代償を分かってない。理解していない。だから、来なさい・・・後悔が残らないように・・・。そして、あなたの悲願の為に”私だけ見ていなさい”。私だけを見て、全てを出すのよ。そうすればあなたの願いは達成されるわ。」
(なんなのよ・・・その顔は!『最後だから悔いのないように』って憐れみの顔は!!!違う!!!こんなところで私は終わらない!目の前のお前を殺してお兄ちゃんとカルディアとてっちゃんとで幸せに暮らすの。みんなで笑いあって暮らすの!また今日から私の人生が動き出すのよ!そうに決まっている・・・私はこの”ジャイアントキリング”で未来を勝ち取る!!そうよ・・・これは糞神が私を動揺させるために言ってるんだわ・・・!そうに決まっている!絶対そうだ!!いつもいつもやることが汚いんだよ!糞神が!!!!)
私は心の中で半ば言い聞かせる。
身体の底に沈んでいた憎悪の炎が噴火するが如く、一気に身体に湧きあがり、全身を駆け巡った。
「この糞神ーーーー!!!!」
「”様”を付けなさいよ。デコ助娘!」
私はハルバードを構えて突撃する。糞神は光の剣を生み出し、
「折角だから、アンタのお兄ちゃんの能力で戦ってあげるわ・・・『レバレッジ!』」
対面した私に呟くように話す糞神。
嫌味な奴だ・・・兄妹対決とでも言いたいのか?こいつ!
ハルバードを振りかぶり全力の一撃を繰り出すが、簡単に止められる。
(くそう!届かないのか!!でも・・・!)
私は素早く連続攻撃を繰り出す。力でダメなら手数で活路をこじ開けようとした。
「ちょっとちょっと・・・私と獣の神、凄すぎじゃない?世紀の大発明よ!これ!」
冷汗をかきながら私の猛攻を紙一重で防ぎそう言う糞神。攻防は互角に見えて私の方が押していた。徐々に下がっていく糞神。打ち合いを嫌がり下がりながら右へ左へ移動して何とか間合いを稼ごうとするが、私はピッタリとくっつき逃がさない。
「おしゃべりする余裕があるのかしら!」
私はどんどん速度と力が増していく。それだけ相手の能力が高い証明だ。この後の身体の反動がどうなるか分からない、すでに悲鳴を上げ、武器を振るごとに血が飛び散っていた。でも・・・出し惜しみなんてして勝てる相手じゃなかった。
「さっきから”レバレッジ”で身体能力をグングン上げてるんだけど、アンタを上回ることが出来ないわ・・・これ以上バフを重ねるのは正直まずいわね。後の支払いがとんでもないことになる・・・しかたない・・・」
ぼそぼそと私にだけ聞こえるように話していた声量から全員に聞こえるように
「いや~、駄目だわ~。こりゃ、負けるな、私・・・。仕方がない。真正面は無理ね。でも私はギャンブラーなのよね。博打で勝ちに行こうかしら。」
そう言って神様は大きく後ろに飛びのく。
「逃がすわけないでしょ。」
私は距離を詰めピッタリとくっついた。はずだった・・・。
(奴の天秤に何かが乗っている!?)
「”ライブラ”よ・・・対象との距離を開けよ。」
私と糞神の間に強制的に空間が追加されたような・・・そんな感覚。
一瞬だが私と糞神との間に距離が出来る。
(何が・・・起きた!?)
動揺が走るがすぐに払拭して奴を追う。
「逃がさない!!!」
すかさず地面を蹴り、距離を詰めていく。
僅かに出来た一瞬の間を使い、糞神は無数の光のナイフを飛ばしてくる。
しかし、私たちが打ち合っていた速度に比べれば、その射出速度は余りに貧弱でスローだった。
「バカにしてるのか!?こんなのろまな攻撃!!」
私は打ち落とすことも無く、大きく躱して奴との距離と詰める。
「貰った!!!」
間違いなく決定的瞬間だった。しかし・・・
「いいのかしらぁ~?」
私を試すような嫌らしい糞神の声、表情。その目線を追う。
「何!?」
私はハッとして後方のカルディアを見る。そう・・・あの無数の光のナイフの標的は私への攻撃じゃなくて・・・
(なんてことしやがる!!!この糞野郎!!!!!)
ナイフはどんどんカルディア目掛けて近づいていっている。
(い、今行かないと・・・カルディアは死ぬ。でも・・・この機会を逃せばもう・・・チャンスは・・・)
その時、私は迷っていた。でも・・・
「来ちゃ駄目だよ!!!キリちゃん!!!!!」
カルディアが叫ぶ。私はその表情を見た。
私の目的達成を願う、優しい顔。その表情は『いって!私のことはもういい』そう言っていた。
(捨てられないよ・・・そんな顔されちゃ・・・捨てられないんだよ!)
(くそくそくそ!!・・・私の・・・負け・・・だ・・・)
「クソッたれーーーー!!!!このクズ神がーーーーーー!!!!!!」
「兄妹そっくりね~。あと様を付けなさいよ。デ・コ・助♪」
ニヤニヤと勝ち誇った顔をするクズ。
私はナイフを追って全力疾走する。
「いいのかしら~、いいのかしら~?それをやるともう終幕。私の勝ちよ!」
背中からクズのあざけ笑うような声がする。
「ちくしょう!ちくしょう!!!」
悔しい・・・こんな汚い手で負けるなんて・・・悔しい!!
「ダメ・・・ダメだよ、キリちゃん!!!!戻って!!!!!」
カルディアが悲痛な叫びを上げる。
「勝った!私の勝ちね~。」
背後でクズが高らかに勝利宣言をしていた。
私はナイフを抜き去り、カルディアの前に立ち、襲いかかるナイフをハルバードで撃ち落としていく。
「くそう・・・くそう・・・」
しかし、私の振り回すハルバードの勢いはどんどん弱まっていき、ついにはナイフに対応出来なくなりナイフがカルディアのいる後ろにも飛んでいく。私はカルディアの盾になろうとしたその時、カルディアに身を寄せていたてっちゃんが私の前に出て、私たちを守って倒れた。
「カルディア!あんた・・・大丈b・・・え・・・」
へらへらとしていた糞神が真面目な顔になる。
やっとつまらない前座が終わったか。
「つまらない茶番だったわ・・・」
私はいつもみたくハルバードを要求して、目を閉じる。カルディアは私にハルバードを渡し、後ろに下がった。
(この時をどれだけ待ち望んできたか・・・さあ!行こう!ジャイアントキリング!!今日私は生き返るんだ!ようやくまた自分の人生を歩むんだ!)
私はゆっくりと目を見開く、ジャイアントキリングが発動していて、すでに視界は紅い。
頭はスッキリと冷えていて、でも身体の奥底には押しとどめていた憎悪の怒りがグツグツと静かに煮えたぎっていた。
「そうそう。全部出しなさい。ここでね。次はもう二度と無いのだから・・・。」
初めて見るクソ神の表情。
(なんだ・・・?いったい・・・)
糞神が指を鳴らすと空中に映像が出る。
そこには禿げの人が女性二人を抱えて狭間世界の森の中を走っている。よく見ると女性の一人、ピンク髪の子は激しい出血をしていた。その後ろを、求めてやまなかった人物が走っていた。
「お兄ちゃん!?」
「え!?」
「お兄ちゃん見て!私元気になったのよ!学校にも通えるようになったんだよ!」
私は制服の裾を持ち、空中の映像に向かって姿を見せつけようとする。
「無駄無駄。向こうからはこっちの事なんて見えてないし聞こえていない。」
肩を竦めてあきれ顔で言う糞神。
「あのバカはあそこの可愛らしいピンク髪の子をきっと禁忌の儀式で助けるわ。あなたを供物にしてね。そのとき・・・あなたの命は終わる・・・あなたは誰よりも大好きなお兄ちゃんに殺されるのよ。」
何言ってるのよ・・・糞神。お兄ちゃんはいつだって私の為に動いてくれた。私を助けてくれた。私を想ってくれた。私を愛してくれたわ。あのピンク髪のクソ女が誰だか知らないけど、お兄ちゃんがあんな阿婆擦れの代わりに私を殺すわけない!お兄ちゃんは私を一番に想ってくれているもん!
「違う!!!!お兄ちゃんはそんな事しない!!!!」
「違わない。あのバカはきっとする。バカだから・・・代償を分かってない。理解していない。だから、来なさい・・・後悔が残らないように・・・。そして、あなたの悲願の為に”私だけ見ていなさい”。私だけを見て、全てを出すのよ。そうすればあなたの願いは達成されるわ。」
(なんなのよ・・・その顔は!『最後だから悔いのないように』って憐れみの顔は!!!違う!!!こんなところで私は終わらない!目の前のお前を殺してお兄ちゃんとカルディアとてっちゃんとで幸せに暮らすの。みんなで笑いあって暮らすの!また今日から私の人生が動き出すのよ!そうに決まっている・・・私はこの”ジャイアントキリング”で未来を勝ち取る!!そうよ・・・これは糞神が私を動揺させるために言ってるんだわ・・・!そうに決まっている!絶対そうだ!!いつもいつもやることが汚いんだよ!糞神が!!!!)
私は心の中で半ば言い聞かせる。
身体の底に沈んでいた憎悪の炎が噴火するが如く、一気に身体に湧きあがり、全身を駆け巡った。
「この糞神ーーーー!!!!」
「”様”を付けなさいよ。デコ助娘!」
私はハルバードを構えて突撃する。糞神は光の剣を生み出し、
「折角だから、アンタのお兄ちゃんの能力で戦ってあげるわ・・・『レバレッジ!』」
対面した私に呟くように話す糞神。
嫌味な奴だ・・・兄妹対決とでも言いたいのか?こいつ!
ハルバードを振りかぶり全力の一撃を繰り出すが、簡単に止められる。
(くそう!届かないのか!!でも・・・!)
私は素早く連続攻撃を繰り出す。力でダメなら手数で活路をこじ開けようとした。
「ちょっとちょっと・・・私と獣の神、凄すぎじゃない?世紀の大発明よ!これ!」
冷汗をかきながら私の猛攻を紙一重で防ぎそう言う糞神。攻防は互角に見えて私の方が押していた。徐々に下がっていく糞神。打ち合いを嫌がり下がりながら右へ左へ移動して何とか間合いを稼ごうとするが、私はピッタリとくっつき逃がさない。
「おしゃべりする余裕があるのかしら!」
私はどんどん速度と力が増していく。それだけ相手の能力が高い証明だ。この後の身体の反動がどうなるか分からない、すでに悲鳴を上げ、武器を振るごとに血が飛び散っていた。でも・・・出し惜しみなんてして勝てる相手じゃなかった。
「さっきから”レバレッジ”で身体能力をグングン上げてるんだけど、アンタを上回ることが出来ないわ・・・これ以上バフを重ねるのは正直まずいわね。後の支払いがとんでもないことになる・・・しかたない・・・」
ぼそぼそと私にだけ聞こえるように話していた声量から全員に聞こえるように
「いや~、駄目だわ~。こりゃ、負けるな、私・・・。仕方がない。真正面は無理ね。でも私はギャンブラーなのよね。博打で勝ちに行こうかしら。」
そう言って神様は大きく後ろに飛びのく。
「逃がすわけないでしょ。」
私は距離を詰めピッタリとくっついた。はずだった・・・。
(奴の天秤に何かが乗っている!?)
「”ライブラ”よ・・・対象との距離を開けよ。」
私と糞神の間に強制的に空間が追加されたような・・・そんな感覚。
一瞬だが私と糞神との間に距離が出来る。
(何が・・・起きた!?)
動揺が走るがすぐに払拭して奴を追う。
「逃がさない!!!」
すかさず地面を蹴り、距離を詰めていく。
僅かに出来た一瞬の間を使い、糞神は無数の光のナイフを飛ばしてくる。
しかし、私たちが打ち合っていた速度に比べれば、その射出速度は余りに貧弱でスローだった。
「バカにしてるのか!?こんなのろまな攻撃!!」
私は打ち落とすことも無く、大きく躱して奴との距離と詰める。
「貰った!!!」
間違いなく決定的瞬間だった。しかし・・・
「いいのかしらぁ~?」
私を試すような嫌らしい糞神の声、表情。その目線を追う。
「何!?」
私はハッとして後方のカルディアを見る。そう・・・あの無数の光のナイフの標的は私への攻撃じゃなくて・・・
(なんてことしやがる!!!この糞野郎!!!!!)
ナイフはどんどんカルディア目掛けて近づいていっている。
(い、今行かないと・・・カルディアは死ぬ。でも・・・この機会を逃せばもう・・・チャンスは・・・)
その時、私は迷っていた。でも・・・
「来ちゃ駄目だよ!!!キリちゃん!!!!!」
カルディアが叫ぶ。私はその表情を見た。
私の目的達成を願う、優しい顔。その表情は『いって!私のことはもういい』そう言っていた。
(捨てられないよ・・・そんな顔されちゃ・・・捨てられないんだよ!)
(くそくそくそ!!・・・私の・・・負け・・・だ・・・)
「クソッたれーーーー!!!!このクズ神がーーーーーー!!!!!!」
「兄妹そっくりね~。あと様を付けなさいよ。デ・コ・助♪」
ニヤニヤと勝ち誇った顔をするクズ。
私はナイフを追って全力疾走する。
「いいのかしら~、いいのかしら~?それをやるともう終幕。私の勝ちよ!」
背中からクズのあざけ笑うような声がする。
「ちくしょう!ちくしょう!!!」
悔しい・・・こんな汚い手で負けるなんて・・・悔しい!!
「ダメ・・・ダメだよ、キリちゃん!!!!戻って!!!!!」
カルディアが悲痛な叫びを上げる。
「勝った!私の勝ちね~。」
背後でクズが高らかに勝利宣言をしていた。
私はナイフを抜き去り、カルディアの前に立ち、襲いかかるナイフをハルバードで撃ち落としていく。
「くそう・・・くそう・・・」
しかし、私の振り回すハルバードの勢いはどんどん弱まっていき、ついにはナイフに対応出来なくなりナイフがカルディアのいる後ろにも飛んでいく。私はカルディアの盾になろうとしたその時、カルディアに身を寄せていたてっちゃんが私の前に出て、私たちを守って倒れた。
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