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双新星編
本編8 それが私の生きる道 その1
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「んん・・・」
木漏れ日・・・拠点じゃ・・・無い?
ゆっくりと瞼を開ける。
目の前には”あいつ”、ルーキーの顔がある。
そう、私はルーキーと並んで一つのベッドに引っ付くように寝ていたのだ。
(え?・・・嘘でしょ?私。そんな記憶・・・え?・・・え?・・・)
サーっと血の気が引き
「い、いやああああああああああああ!!!!!!!!!!」
私は思いっきり叫んでいた。
「じゃかましい!!!!!!」
頭を固いもので叩かれる。
「っっつー」と叩かれたところをさすりながら、後ろを見るとキセルを持った不機嫌そうな魔女のような人が立っていた。
「全く、生娘じゃあるまいしギャーギャー騒ぐでないわ!ただでさえ一個しかないベッドを使わせてやっとるというのに・・・」
ブツブツと文句を垂れながらキセルに火をつけ、ふかす魔女さん。
しょうがないじゃない。そ、そういう経験は・・・ごにょごにょ・・・
「ご、ごめんなさい・・・」
反射的に謝ってしまってから、
「え?あの?ここどこですか!?あなたは!?私たちはどうなったの!?」
周りを見渡すと、どうやら、ここは小さい小屋の様だった。
辺りには何に使うのか、分からない小物や分厚い本が散乱し足の踏み場もない。壁には何かのレシピやメモが至る所に貼ってあり、折角の立派なカレンダー機能付き時計が埋もれそうになっていた。
そんな状態なので部屋は酷くかび臭く、埃っぽい。太陽の光が差し込んでいるところは舞った埃が照らされてキラキラしていた。
「いっぺんに聞くでないわ!・・・ふぅ・・・あの”玉無し”め。面倒ごとを押し付けおってからに・・・」
魔女さんが面倒くさそうに呟いていると、
「ふう~。ただいま帰りましたよ~。食べれる野草を取ってきました。」
記憶にある禿げ頭さんがドアから入ってきた。
起きている私に気が付き、
「あ?起きられたのですね。良かった。私一人でお二人をここまで運ぶのには少々骨が折れましたよ。」
朗らかに話しかけてくる。
私が口を開こうとした瞬間、
「遅いわ!!!玉無し!!!!どこほっつき歩いとるんじゃ!!!!」
魔女さんが怒り心頭で禿げ頭さんをがなり立てる。というか”玉無し”ってこの人のこと?
「ひぃぃ・・・そんなに怒らないでフォーチュン。綺麗なお顔が台無しですよ。」
「お主に世辞を言われても嬉しゅうないわ!」
取り繕おうとする玉無し?さんに対して魔女さんは嫌そうな顔で返す。
私は状況が知りたくて玉無し?さんに話しかける。
「えっと・・・すみません。玉・・・無しさん?私たちどうなったのですか?」
玉無しさんは『ガーン!』という音が聞こえそうなくらいへこんで、対して魔女さんは『ククっ』と笑いを堪えるのに必死な様子だった。
「フォーチュン!若い子がマネするので”玉無し”はやめてくださいよ~。」
「お主など玉無しで十分じゃ!ヘタレめ。」
「はぁ~・・・申し遅れました。私のことは”放浪者”とお呼びください。お嬢さん。」
「えっと・・・私は・・・みんなは私のことをヘッドシューターと呼びます。」
「ほお~。お主がヘッドシューターか。わしは”フォーチュン”。”タロット オブ フォーチュン”じゃ。この玉無しとは腐れ縁じゃ。主にわしが迷惑をかけられとる。今回みたいにな。」
「すみません。フォーチュンさん。ご迷惑をお掛けして・・・それにベッドも占有しちゃってごめんなさい。」
「なに。こやつに”つけて”おくでな。」
と、放浪者さんを指さす。
「あの・・・それで・・・」
「ああ、あなた方がどうなったかですね。私は小太りの彼の願いを聞いてあなた方を捜索していました。小太りの彼は君たちの足取りを大まかな方角しか知らないもんですから難儀しましたよ。」
苦笑いする放浪者さん。小太りの彼・・・ルーキーの同室のあの子だろうか。あの子のおかげで命を拾ったのか・・・
「それで森の奥であなた方を見つけた時はエルダーエルクの角をへし折る瞬間でしたね。いや~すばらしい一撃でしたね。」
「ほお~。エルダーに手傷を負わせたのか?この娘が?やるではないか。」
魔女さんが感心しているが、あれは違う・・・私の力じゃない。それは彼の・・・そうだルーキーは!?
「あ、あの!!彼の!彼の容体は!?」
「この小僧か?かなりひどい状態じゃったが何とか処置はしておいたぞ。治療費も玉無しに付けておいたがな。」
と、『カッカッカ!』と笑いながら言う魔女さん。
「彼・・・おかしな能力を使うんです。天秤を持った女の子が出てきて、何か取引していて、それで物凄い力が出て・・・」
私の言葉を聞いた魔女さんはキセルを落とし、驚愕の表情になり、私の両肩を掴んで、
「お主!!それは本当か!?どうりでこの状態に・・・よし!これでわしの研究も・・・玉無し!!この小僧で今までのツケは全てチャラに・・・」
興奮しながら早口で喋り、目を輝かせながら放浪者さんを見る。
しかし、放浪者さんは無表情で、
「フォーチュン。」
と、だけ言った。
それで何か伝わったのか、フォーチュンさんはばつが悪そうに顔を伏せて、
「いや、すまなかったな。最近わしの個人的な研究が行き詰っておってな。忘れてくれ。」
「それと、この小僧の能力については誰にも言ってはならん。いいな?」
そう真剣な表情で私に忠告した。
「は、はい。」
私も彼の能力には異常さを感じていたし、あの天秤を持った女の子も知られたら良くないような事を言っていた。これからは軽々しく口にしないよう注意しなければ・・・
「さて!折角起きれたんです。食事にしましょう食事に!」
そう言って鼻歌交じりで調理場に立つ放浪者さん。
フォーチュンさんはあれからソファに戻り、分厚い本を読み漁っている。
そういえば随分と長い間まともに食事していなかった。
思えばかなりの空腹を覚えていた。
暫くすると放浪者さんが何やら料理を持って現れた。
「さあ!出来ましたよ。」
「ふむ・・・ではわしもいただこう。」
「ささ、ヘッドシューターさんもどうぞ。」
そう言って出てきたのは何やら怪しい草ときのこのスープだった。
食べて大丈夫なのだろうか。
見ると二人とも平気な顔をして食べているので、食べれる・・・のだろう。
おそるおそる口にすると・・・
「!#$%&=~*+」
渋い、苦い、味がない。の三拍子。改めて二人を見ると平気な顔で食べている。
私の舌がおかしくなってしまったのだろうか?
するとフォーチュンさんが私の様子に気づき、
「カッカッカ!まずかろうて。拠点の上手い飯なんぞ食い続けていたら、こんなもの食えたもんではなかろう。」
「そうですか?拠点に居た頃とあんまり変わらないと思うのですが?」
放浪者さんは平然と咀嚼しながら言った。彼はどういう舌をしているのだろう?
「こやつは完全におかしいから放っておけ。栄養になればそれでいいと思ってるやつじゃからな。」
フォーチュンさんの言葉に放浪者さんが「失敬な!・・・その通りですが。」と小さく抗議している。
「まぁ、慣れんと思うが、薬だと思って無理やり入れておけ。」
「そうですよ~。食事は身体を維持するための薬。それ以上でもそれ以下でもありません。」
「そう考えられるのはお主ぐらいなものじゃ。」
お二人の勧めで無理にでもかきこむ。
思えば転移してから随分良い食事をさせて貰っていたんだ。
元の世界ではこんな料理でも口に入るなら何でも入れていた。
(生活水準を上げないようにしていたつもりだけど、随分贅沢になっちゃってたんだな・・・)
食事を平らげた後、私はお二人に言うことがあった。
「あの!・・・彼が治るまで私が料理します・・・」
木漏れ日・・・拠点じゃ・・・無い?
ゆっくりと瞼を開ける。
目の前には”あいつ”、ルーキーの顔がある。
そう、私はルーキーと並んで一つのベッドに引っ付くように寝ていたのだ。
(え?・・・嘘でしょ?私。そんな記憶・・・え?・・・え?・・・)
サーっと血の気が引き
「い、いやああああああああああああ!!!!!!!!!!」
私は思いっきり叫んでいた。
「じゃかましい!!!!!!」
頭を固いもので叩かれる。
「っっつー」と叩かれたところをさすりながら、後ろを見るとキセルを持った不機嫌そうな魔女のような人が立っていた。
「全く、生娘じゃあるまいしギャーギャー騒ぐでないわ!ただでさえ一個しかないベッドを使わせてやっとるというのに・・・」
ブツブツと文句を垂れながらキセルに火をつけ、ふかす魔女さん。
しょうがないじゃない。そ、そういう経験は・・・ごにょごにょ・・・
「ご、ごめんなさい・・・」
反射的に謝ってしまってから、
「え?あの?ここどこですか!?あなたは!?私たちはどうなったの!?」
周りを見渡すと、どうやら、ここは小さい小屋の様だった。
辺りには何に使うのか、分からない小物や分厚い本が散乱し足の踏み場もない。壁には何かのレシピやメモが至る所に貼ってあり、折角の立派なカレンダー機能付き時計が埋もれそうになっていた。
そんな状態なので部屋は酷くかび臭く、埃っぽい。太陽の光が差し込んでいるところは舞った埃が照らされてキラキラしていた。
「いっぺんに聞くでないわ!・・・ふぅ・・・あの”玉無し”め。面倒ごとを押し付けおってからに・・・」
魔女さんが面倒くさそうに呟いていると、
「ふう~。ただいま帰りましたよ~。食べれる野草を取ってきました。」
記憶にある禿げ頭さんがドアから入ってきた。
起きている私に気が付き、
「あ?起きられたのですね。良かった。私一人でお二人をここまで運ぶのには少々骨が折れましたよ。」
朗らかに話しかけてくる。
私が口を開こうとした瞬間、
「遅いわ!!!玉無し!!!!どこほっつき歩いとるんじゃ!!!!」
魔女さんが怒り心頭で禿げ頭さんをがなり立てる。というか”玉無し”ってこの人のこと?
「ひぃぃ・・・そんなに怒らないでフォーチュン。綺麗なお顔が台無しですよ。」
「お主に世辞を言われても嬉しゅうないわ!」
取り繕おうとする玉無し?さんに対して魔女さんは嫌そうな顔で返す。
私は状況が知りたくて玉無し?さんに話しかける。
「えっと・・・すみません。玉・・・無しさん?私たちどうなったのですか?」
玉無しさんは『ガーン!』という音が聞こえそうなくらいへこんで、対して魔女さんは『ククっ』と笑いを堪えるのに必死な様子だった。
「フォーチュン!若い子がマネするので”玉無し”はやめてくださいよ~。」
「お主など玉無しで十分じゃ!ヘタレめ。」
「はぁ~・・・申し遅れました。私のことは”放浪者”とお呼びください。お嬢さん。」
「えっと・・・私は・・・みんなは私のことをヘッドシューターと呼びます。」
「ほお~。お主がヘッドシューターか。わしは”フォーチュン”。”タロット オブ フォーチュン”じゃ。この玉無しとは腐れ縁じゃ。主にわしが迷惑をかけられとる。今回みたいにな。」
「すみません。フォーチュンさん。ご迷惑をお掛けして・・・それにベッドも占有しちゃってごめんなさい。」
「なに。こやつに”つけて”おくでな。」
と、放浪者さんを指さす。
「あの・・・それで・・・」
「ああ、あなた方がどうなったかですね。私は小太りの彼の願いを聞いてあなた方を捜索していました。小太りの彼は君たちの足取りを大まかな方角しか知らないもんですから難儀しましたよ。」
苦笑いする放浪者さん。小太りの彼・・・ルーキーの同室のあの子だろうか。あの子のおかげで命を拾ったのか・・・
「それで森の奥であなた方を見つけた時はエルダーエルクの角をへし折る瞬間でしたね。いや~すばらしい一撃でしたね。」
「ほお~。エルダーに手傷を負わせたのか?この娘が?やるではないか。」
魔女さんが感心しているが、あれは違う・・・私の力じゃない。それは彼の・・・そうだルーキーは!?
「あ、あの!!彼の!彼の容体は!?」
「この小僧か?かなりひどい状態じゃったが何とか処置はしておいたぞ。治療費も玉無しに付けておいたがな。」
と、『カッカッカ!』と笑いながら言う魔女さん。
「彼・・・おかしな能力を使うんです。天秤を持った女の子が出てきて、何か取引していて、それで物凄い力が出て・・・」
私の言葉を聞いた魔女さんはキセルを落とし、驚愕の表情になり、私の両肩を掴んで、
「お主!!それは本当か!?どうりでこの状態に・・・よし!これでわしの研究も・・・玉無し!!この小僧で今までのツケは全てチャラに・・・」
興奮しながら早口で喋り、目を輝かせながら放浪者さんを見る。
しかし、放浪者さんは無表情で、
「フォーチュン。」
と、だけ言った。
それで何か伝わったのか、フォーチュンさんはばつが悪そうに顔を伏せて、
「いや、すまなかったな。最近わしの個人的な研究が行き詰っておってな。忘れてくれ。」
「それと、この小僧の能力については誰にも言ってはならん。いいな?」
そう真剣な表情で私に忠告した。
「は、はい。」
私も彼の能力には異常さを感じていたし、あの天秤を持った女の子も知られたら良くないような事を言っていた。これからは軽々しく口にしないよう注意しなければ・・・
「さて!折角起きれたんです。食事にしましょう食事に!」
そう言って鼻歌交じりで調理場に立つ放浪者さん。
フォーチュンさんはあれからソファに戻り、分厚い本を読み漁っている。
そういえば随分と長い間まともに食事していなかった。
思えばかなりの空腹を覚えていた。
暫くすると放浪者さんが何やら料理を持って現れた。
「さあ!出来ましたよ。」
「ふむ・・・ではわしもいただこう。」
「ささ、ヘッドシューターさんもどうぞ。」
そう言って出てきたのは何やら怪しい草ときのこのスープだった。
食べて大丈夫なのだろうか。
見ると二人とも平気な顔をして食べているので、食べれる・・・のだろう。
おそるおそる口にすると・・・
「!#$%&=~*+」
渋い、苦い、味がない。の三拍子。改めて二人を見ると平気な顔で食べている。
私の舌がおかしくなってしまったのだろうか?
するとフォーチュンさんが私の様子に気づき、
「カッカッカ!まずかろうて。拠点の上手い飯なんぞ食い続けていたら、こんなもの食えたもんではなかろう。」
「そうですか?拠点に居た頃とあんまり変わらないと思うのですが?」
放浪者さんは平然と咀嚼しながら言った。彼はどういう舌をしているのだろう?
「こやつは完全におかしいから放っておけ。栄養になればそれでいいと思ってるやつじゃからな。」
フォーチュンさんの言葉に放浪者さんが「失敬な!・・・その通りですが。」と小さく抗議している。
「まぁ、慣れんと思うが、薬だと思って無理やり入れておけ。」
「そうですよ~。食事は身体を維持するための薬。それ以上でもそれ以下でもありません。」
「そう考えられるのはお主ぐらいなものじゃ。」
お二人の勧めで無理にでもかきこむ。
思えば転移してから随分良い食事をさせて貰っていたんだ。
元の世界ではこんな料理でも口に入るなら何でも入れていた。
(生活水準を上げないようにしていたつもりだけど、随分贅沢になっちゃってたんだな・・・)
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