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黄金都市編
黄金都市編その6
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ゆっくりと意識が覚醒していく。
心配そうに覗く顔はよく見知った女性と見知らぬ女の子。
「あ、起きましたね。」
「お前は・・・あまり心配させるな。」
「無茶言わないでくださいよ、女騎士さん。それより顔面ばっかりダメージ受けて僕のイケメンが潰れてないですか?」
「心配しなくても、いつも通りの大したこと無い顔だから安心しろ。」
大丈夫だ、と示すように軽口を叩くと、ちゃんと辛辣な返しが飛んでくる。
「じゃあ、早く病院で治してもらわない・・・と!」
反動をつけて上体を起こす。辺りを見渡すと階段が見えるのでどうやら先程の建物の二階のようだ。そこら中に沢山の箱が積み上げられていて、どうも倉庫代わりに使っているようだ。その中で部屋の一角には簡単なベッドに隅には白い布で丁寧に巻かれた長もの、黒い物体が置かれている。長ものは長年そのままなのか巻いてある白い布は日に焼けて茶色く変化していた。
「あれ?放浪者さんは?」
周りを見渡しても姿が見えない。
「下で先に食べてるよ。」
「ったく・・・あの人は・・・。女騎士さんは?」
「これからだ。一緒に食べようと思って君が起きるのを待ってたのさ。」
腹ペコキャラなのに待ってくれているなんて・・・
ジーン・・・と感動していると、僕らのやり取りをおずおずと控えめに見ていたさっきの女の子が
「あ、あの・・・さっきは、その・・・ごめんなさい。」
勢いよく頭を下げるボブカットの女の子。そんなに大きくない身体が縮こまって余計小さく見えた。
「そんな奴に謝る必要ない。お前のせいでカルディアの左手は滅茶苦茶だ。」
部屋の隅の黒い物体が動いたかと思ったら、さっきのガルムだった。犬のように丸まっている状態から首だけ動かしこちらに毒づく。
「こらっ!てっちゃん!!めっ!!」
カルディアと呼ばれた女の子が立ち上がり、腰に手を当ててガルムを叱る。怒られたガルムはしゅんとして情けない顔を晒し、バツが悪そうに丸まった。
(やーい!怒られてやんの犬コロ。ざまぁ。)
カルディアと呼ばれた少女の後ろに隠れてガルムをジェスチャーで煽ってると女騎士さんに『ぽかりっ』と殴られる。
(しかし、後ろから見てて腰に当てた左手が痛々しいな。・・・てか、この子はなんなんだ?さっきのあの動き・・・それにこの左手は・・・??)
「あの・・・カルディア・・・さん?で、いいのかな?君は一体・・・。」
「あー・・・その辺も含めてお話しますので、先ずは食事にしましょう!当店自慢の食事を召し上がってください。さっきのお詫びで食事代は私が持ちますので。今はランチタイムが終わって貸し切りですよ!」
そう言って右手で僕の手を取り立たせてくれる。
「ありがとう。ご馳走になるよ。」
「ああ・・・もう待ちきれない!!」
だいぶ『待て!』をさせてしまった女騎士さんは見せられないような顔になっていた。
僕のせいなんだけど・・・その・・・涎だけは拭いてください・・・。
心配そうに覗く顔はよく見知った女性と見知らぬ女の子。
「あ、起きましたね。」
「お前は・・・あまり心配させるな。」
「無茶言わないでくださいよ、女騎士さん。それより顔面ばっかりダメージ受けて僕のイケメンが潰れてないですか?」
「心配しなくても、いつも通りの大したこと無い顔だから安心しろ。」
大丈夫だ、と示すように軽口を叩くと、ちゃんと辛辣な返しが飛んでくる。
「じゃあ、早く病院で治してもらわない・・・と!」
反動をつけて上体を起こす。辺りを見渡すと階段が見えるのでどうやら先程の建物の二階のようだ。そこら中に沢山の箱が積み上げられていて、どうも倉庫代わりに使っているようだ。その中で部屋の一角には簡単なベッドに隅には白い布で丁寧に巻かれた長もの、黒い物体が置かれている。長ものは長年そのままなのか巻いてある白い布は日に焼けて茶色く変化していた。
「あれ?放浪者さんは?」
周りを見渡しても姿が見えない。
「下で先に食べてるよ。」
「ったく・・・あの人は・・・。女騎士さんは?」
「これからだ。一緒に食べようと思って君が起きるのを待ってたのさ。」
腹ペコキャラなのに待ってくれているなんて・・・
ジーン・・・と感動していると、僕らのやり取りをおずおずと控えめに見ていたさっきの女の子が
「あ、あの・・・さっきは、その・・・ごめんなさい。」
勢いよく頭を下げるボブカットの女の子。そんなに大きくない身体が縮こまって余計小さく見えた。
「そんな奴に謝る必要ない。お前のせいでカルディアの左手は滅茶苦茶だ。」
部屋の隅の黒い物体が動いたかと思ったら、さっきのガルムだった。犬のように丸まっている状態から首だけ動かしこちらに毒づく。
「こらっ!てっちゃん!!めっ!!」
カルディアと呼ばれた女の子が立ち上がり、腰に手を当ててガルムを叱る。怒られたガルムはしゅんとして情けない顔を晒し、バツが悪そうに丸まった。
(やーい!怒られてやんの犬コロ。ざまぁ。)
カルディアと呼ばれた少女の後ろに隠れてガルムをジェスチャーで煽ってると女騎士さんに『ぽかりっ』と殴られる。
(しかし、後ろから見てて腰に当てた左手が痛々しいな。・・・てか、この子はなんなんだ?さっきのあの動き・・・それにこの左手は・・・??)
「あの・・・カルディア・・・さん?で、いいのかな?君は一体・・・。」
「あー・・・その辺も含めてお話しますので、先ずは食事にしましょう!当店自慢の食事を召し上がってください。さっきのお詫びで食事代は私が持ちますので。今はランチタイムが終わって貸し切りですよ!」
そう言って右手で僕の手を取り立たせてくれる。
「ありがとう。ご馳走になるよ。」
「ああ・・・もう待ちきれない!!」
だいぶ『待て!』をさせてしまった女騎士さんは見せられないような顔になっていた。
僕のせいなんだけど・・・その・・・涎だけは拭いてください・・・。
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