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塔内編
塔内編その2
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「参ったな・・・どこなんだよ?ここは・・・。」
「どこなんでしょうね~。二人きりですね~。楽しいですね~。」
「独白ですから反応しないでください。あと、全然楽しくないです。むしろピンチですからね!」
気付けば僕は謎のピンク髪の女の子と二人でポツンと森の中に立っていた。近くで気配がすると思って、行ってみれば手に巨大なバトルアックスを持ち全身を鎧で武装したサイのモンスター。いや・・・原生生物なのだろうか?そいつに見つかり逃げ出して、タワーのカードで岩に擬態してなんとか撒いた所だ。
問題はこんな危ないところに仲間とはぐれて放り出されたことだけじゃない。先のサイとの戦闘時においてレバレッジが何故か発動しなかったのである。これは非常に不味い!レバレッジの無い僕に出来るのはタワーの能力だけ・・・でも現状は攻撃を防ぐ壁を作ったり、地形を少し弄るくらいだ。いや、僕も暇があればタワーのカードの練習してるんだよ?でも中々馴染まないもん!しょうがないじゃん!本当はもっと色々作れるらしいけど・・・。現状は一般ピーに毛が生えたくらいなんだから勘弁してほしいよ!
「そう言えばさっきの戦闘でどうしてレバレッジを使わなかったんです~?」
「な、何のことでしょ~?」
「そんなに隠さなくても。アイスエイジさんとの対戦の時、明らか身体能力上がりましたよね?どうしてアレを使わないんです?」
「えーっとあなたが何言ってるのか、僕にはあ~さっぱりさっぱり~!」
てか、僕レバレッジの事この人に言ったっけ?あれ?
「ふーん・・・あーでも、そう言ってられないと思いますよ~。ほら。」
そう言って僕の後ろを指さす少女。ぎぎぎぎぎ、と人形の様に振り向けばそこには奴が・・・
「お?」
「どうしまして?シャーク?何か見つけましたの?」
木の上で男と女が一人づつ。男は簡単な望遠鏡で辺りを見回しているところだった。
「いや~食料にも素材にもなんねぇけどさ~。ヤローと美人ちゃんがソルジャーライノに追っかけられてる。」
「美人?わたくしよりもですか?」
女は男が他の女を褒めているのが気に入らないのかあからさまに不機嫌な態度をとる。
「そんな不機嫌になるなよ。お嬢の方が美人に決まってる。」
「では助けましょ♪」
「ええ・・・。判断基準そこなの・・・。じゃあ移動するぜ!乗ってけよ。」
「ええ。」
地面に降りて、女が男にしがみつくと二人は黒い影に覆われたかと思うと地面を魚のように泳ぎ出す。サイの戦士に追いかけられている二人の方角に向かって。
「ストラクチャー・グレイブ!・・・くそ!もう対応してきやがった!」
タワーの能力で敵の足を止めようとするが、2,3見ただけでしっかりと避けてきやがる。今のも地面が僅かに動くのを見て横にサイドステップして躱しやがった。元より当てても足に付けているすね当ての所為で殆どダメージにならないのだが。
「ごめんなさいねぇ~。私も走りましょうか~。」
「その動きにくそうなローブでですか?勘弁してください!・・・というか、あなたは戦えないんですか!?何ができるんです!?」
「う~ん、私は~傷を癒したりは出来るんですけど~・・・戦うのは~苦手ですね~。あ、それはそうと危ないです~。」
「!?」
いつの間にか武装したサイが僕らに迫り、その巨大な両手持ちのバトルアクスを振りかぶっている所だった。彼女の声で間一髪横に飛び、唐竹割りを避ける。
「そういうのは今度からもうちょっと早く言ってください。」
「ごめんなさい~。でもちゃんと避けれて偉い偉い。」
「いや!偉いも糞もあともうちょっと遅かったら死んでたからね!」
くそ~調子狂う。なんだ!?この人。見た目も言葉も聞いてると胸がざわつくんだよ!でも、何故か捨て置けない!なんなんだ!?イライラする!レバレッジが発動できなかったのもこの人の所為なんじゃないのか?
「それで?勝てそうですか~?」
「100%無理です。詰んでます、これ。」
こいつ、重装甲の癖しやがって速いんだよ。おまけに甲冑の隙間は限られていて、ヒットボックスは図体の割には小さい。致命傷を与えるのは現状の僕では難しかった。
逃げるのを諦めて、彼女を降ろし、サイの戦士と対峙する。
「あらあら~。どうしましょう?」
全然焦ってるように見えない。なんだこの人。死ぬんだぞ!?なんでそんなに落ち着いているんだ?
考え事をしていると斧の斬撃が飛んでくる。それを躱すも、すぐさま2撃目が飛んできて剣で受け止めるが・・・
(あんな重そうな武器をスポーツチャンバラみてぇに軽々振り回すとかふざけんじゃねぇ!チートか!?くっそ!重い・・・!パワーが違いすぎる!)
なんとか左へ逸らすが、斧が左肩を掠め、出血する。この怪我で次の攻撃を受け止めれるか怪しかった。
「くそ!万事休すか・・・。でも、死ぬなら全部試してから死んでやる!」
「おお~何か策が?」
「すぅぅぅぅぅぅ・・・。」
僕は大きく息を吸い込み・・・
「女騎士さーーーーーーん!!!アイスエイジーーーーー!!!アドミラルさーーーーーん!!!カルディアさーーーーーーん!!!あとついでにクソ犬ーーーー!!!助けてーーーーー!!!」
助けを呼んだ。人外なら今の吸い込みでしゃくねつの息でも吹けたんだけどな!!!
しかし、辺りは全くの無反応・・・返ってきたのは僕の声の木霊以外は小鳥のさえずりだけだった。
武装したサイは僕の断末魔を聞き終えると、前に出て斧を振りかぶり、斬撃がくる。
「だーーーー!!!ちくしょーーーー!!!だいたい、なんだよ!!!特にあの青畜!!!僕が借金返したんだぞ!ちゃんと僕のボディーガードしてよね!!!役目でしょ!!!くそーーー!!!一生恨んでやる!枕元にも出てやる!!!あいつがアイドルとして復帰してもライブしてる時に頭にち●こ乗せてトリプルテールにしてやるーーー!!ファンとのチェキは全部心霊写真にしてやるからな、ちくしょうめーーー!!!」
僕はサイの攻撃を何とか受けて踏ん張りながら、罵詈雑言をまき散らす。いや、これ結構いいぞ!底力出るわ。
「ぷっ・・・・なんだよ、それ。面白れぇ奴だな。もうちょっとそのまま踏ん張っておけよ。」
「だ、誰でもいいから早く助けて!」
サイの後方から声が聞こえる。奇跡だ!諦めない心が神に・・・いや神は死んだ!糞神に感謝なんぞするか!ぺっぺっ!僕の意地汚さが勝利を呼んだんだ!勝てばよかろうなのだ!
「せい!」
一瞬の出来事だった。サイの影から黒い鮫が飛び出たと思ったら、その鮫の口から人が出てきてサイの首、防具の隙間にナイフを突き立てる。そしてまた黒い鮫の口の中に入り、影の中へと消えた。
ナイフが刺さったサイは後ろに薙ぎ払うように斧を振り回すが既に相手は消えている。そこからのサイは僕などが見えていないかのように斧を滅多矢鱈に振り回して、あげくまともに動けなくなったのか膝を突き斧を支えにして涎を垂らしながら荒い息をしだした。
(毒・・・か!?)
「いよう!」
「はわわ!」
後ろから急に肩を叩かれて変な声がでる。
後ろを振り向くとツンツン頭の兄ちゃんと不機嫌そうな縦ロールの金髪令嬢が立っていた。
(いつの間に・・・)
「大変だったな~。塔に来たの最近だろ?入った時たまにヘンテコな場所に飛ばされるやつ居るんだよ。だいたい死ぬんだけどな~。あんちゃん、運がよかったな。俺たちに出会えて。」
「お・・・」
「お?」
「お゛がげざま゛でだずがり゛ま゛じだ~。」
僕は鼻水と涙を垂らしながらツンツン頭のお兄さんに抱きつく。
「うわ!汚ねぇ!ちょ!ヴェスパ助け・・・。」
「それ以上寄らないでくださいまし!洗濯してお風呂に入るまでわたくしに近寄らないで!」
「ええ・・・そんなぁ~。ちょ・・・お前!ほんと離れろって!もーーーーーー!!!」
「あら~、あらあらあら~。」
「どこなんでしょうね~。二人きりですね~。楽しいですね~。」
「独白ですから反応しないでください。あと、全然楽しくないです。むしろピンチですからね!」
気付けば僕は謎のピンク髪の女の子と二人でポツンと森の中に立っていた。近くで気配がすると思って、行ってみれば手に巨大なバトルアックスを持ち全身を鎧で武装したサイのモンスター。いや・・・原生生物なのだろうか?そいつに見つかり逃げ出して、タワーのカードで岩に擬態してなんとか撒いた所だ。
問題はこんな危ないところに仲間とはぐれて放り出されたことだけじゃない。先のサイとの戦闘時においてレバレッジが何故か発動しなかったのである。これは非常に不味い!レバレッジの無い僕に出来るのはタワーの能力だけ・・・でも現状は攻撃を防ぐ壁を作ったり、地形を少し弄るくらいだ。いや、僕も暇があればタワーのカードの練習してるんだよ?でも中々馴染まないもん!しょうがないじゃん!本当はもっと色々作れるらしいけど・・・。現状は一般ピーに毛が生えたくらいなんだから勘弁してほしいよ!
「そう言えばさっきの戦闘でどうしてレバレッジを使わなかったんです~?」
「な、何のことでしょ~?」
「そんなに隠さなくても。アイスエイジさんとの対戦の時、明らか身体能力上がりましたよね?どうしてアレを使わないんです?」
「えーっとあなたが何言ってるのか、僕にはあ~さっぱりさっぱり~!」
てか、僕レバレッジの事この人に言ったっけ?あれ?
「ふーん・・・あーでも、そう言ってられないと思いますよ~。ほら。」
そう言って僕の後ろを指さす少女。ぎぎぎぎぎ、と人形の様に振り向けばそこには奴が・・・
「お?」
「どうしまして?シャーク?何か見つけましたの?」
木の上で男と女が一人づつ。男は簡単な望遠鏡で辺りを見回しているところだった。
「いや~食料にも素材にもなんねぇけどさ~。ヤローと美人ちゃんがソルジャーライノに追っかけられてる。」
「美人?わたくしよりもですか?」
女は男が他の女を褒めているのが気に入らないのかあからさまに不機嫌な態度をとる。
「そんな不機嫌になるなよ。お嬢の方が美人に決まってる。」
「では助けましょ♪」
「ええ・・・。判断基準そこなの・・・。じゃあ移動するぜ!乗ってけよ。」
「ええ。」
地面に降りて、女が男にしがみつくと二人は黒い影に覆われたかと思うと地面を魚のように泳ぎ出す。サイの戦士に追いかけられている二人の方角に向かって。
「ストラクチャー・グレイブ!・・・くそ!もう対応してきやがった!」
タワーの能力で敵の足を止めようとするが、2,3見ただけでしっかりと避けてきやがる。今のも地面が僅かに動くのを見て横にサイドステップして躱しやがった。元より当てても足に付けているすね当ての所為で殆どダメージにならないのだが。
「ごめんなさいねぇ~。私も走りましょうか~。」
「その動きにくそうなローブでですか?勘弁してください!・・・というか、あなたは戦えないんですか!?何ができるんです!?」
「う~ん、私は~傷を癒したりは出来るんですけど~・・・戦うのは~苦手ですね~。あ、それはそうと危ないです~。」
「!?」
いつの間にか武装したサイが僕らに迫り、その巨大な両手持ちのバトルアクスを振りかぶっている所だった。彼女の声で間一髪横に飛び、唐竹割りを避ける。
「そういうのは今度からもうちょっと早く言ってください。」
「ごめんなさい~。でもちゃんと避けれて偉い偉い。」
「いや!偉いも糞もあともうちょっと遅かったら死んでたからね!」
くそ~調子狂う。なんだ!?この人。見た目も言葉も聞いてると胸がざわつくんだよ!でも、何故か捨て置けない!なんなんだ!?イライラする!レバレッジが発動できなかったのもこの人の所為なんじゃないのか?
「それで?勝てそうですか~?」
「100%無理です。詰んでます、これ。」
こいつ、重装甲の癖しやがって速いんだよ。おまけに甲冑の隙間は限られていて、ヒットボックスは図体の割には小さい。致命傷を与えるのは現状の僕では難しかった。
逃げるのを諦めて、彼女を降ろし、サイの戦士と対峙する。
「あらあら~。どうしましょう?」
全然焦ってるように見えない。なんだこの人。死ぬんだぞ!?なんでそんなに落ち着いているんだ?
考え事をしていると斧の斬撃が飛んでくる。それを躱すも、すぐさま2撃目が飛んできて剣で受け止めるが・・・
(あんな重そうな武器をスポーツチャンバラみてぇに軽々振り回すとかふざけんじゃねぇ!チートか!?くっそ!重い・・・!パワーが違いすぎる!)
なんとか左へ逸らすが、斧が左肩を掠め、出血する。この怪我で次の攻撃を受け止めれるか怪しかった。
「くそ!万事休すか・・・。でも、死ぬなら全部試してから死んでやる!」
「おお~何か策が?」
「すぅぅぅぅぅぅ・・・。」
僕は大きく息を吸い込み・・・
「女騎士さーーーーーーん!!!アイスエイジーーーーー!!!アドミラルさーーーーーん!!!カルディアさーーーーーーん!!!あとついでにクソ犬ーーーー!!!助けてーーーーー!!!」
助けを呼んだ。人外なら今の吸い込みでしゃくねつの息でも吹けたんだけどな!!!
しかし、辺りは全くの無反応・・・返ってきたのは僕の声の木霊以外は小鳥のさえずりだけだった。
武装したサイは僕の断末魔を聞き終えると、前に出て斧を振りかぶり、斬撃がくる。
「だーーーー!!!ちくしょーーーー!!!だいたい、なんだよ!!!特にあの青畜!!!僕が借金返したんだぞ!ちゃんと僕のボディーガードしてよね!!!役目でしょ!!!くそーーー!!!一生恨んでやる!枕元にも出てやる!!!あいつがアイドルとして復帰してもライブしてる時に頭にち●こ乗せてトリプルテールにしてやるーーー!!ファンとのチェキは全部心霊写真にしてやるからな、ちくしょうめーーー!!!」
僕はサイの攻撃を何とか受けて踏ん張りながら、罵詈雑言をまき散らす。いや、これ結構いいぞ!底力出るわ。
「ぷっ・・・・なんだよ、それ。面白れぇ奴だな。もうちょっとそのまま踏ん張っておけよ。」
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「せい!」
一瞬の出来事だった。サイの影から黒い鮫が飛び出たと思ったら、その鮫の口から人が出てきてサイの首、防具の隙間にナイフを突き立てる。そしてまた黒い鮫の口の中に入り、影の中へと消えた。
ナイフが刺さったサイは後ろに薙ぎ払うように斧を振り回すが既に相手は消えている。そこからのサイは僕などが見えていないかのように斧を滅多矢鱈に振り回して、あげくまともに動けなくなったのか膝を突き斧を支えにして涎を垂らしながら荒い息をしだした。
(毒・・・か!?)
「いよう!」
「はわわ!」
後ろから急に肩を叩かれて変な声がでる。
後ろを振り向くとツンツン頭の兄ちゃんと不機嫌そうな縦ロールの金髪令嬢が立っていた。
(いつの間に・・・)
「大変だったな~。塔に来たの最近だろ?入った時たまにヘンテコな場所に飛ばされるやつ居るんだよ。だいたい死ぬんだけどな~。あんちゃん、運がよかったな。俺たちに出会えて。」
「お・・・」
「お?」
「お゛がげざま゛でだずがり゛ま゛じだ~。」
僕は鼻水と涙を垂らしながらツンツン頭のお兄さんに抱きつく。
「うわ!汚ねぇ!ちょ!ヴェスパ助け・・・。」
「それ以上寄らないでくださいまし!洗濯してお風呂に入るまでわたくしに近寄らないで!」
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