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塔内編
塔内編その15
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「しょうがないですね。もう一人の奴から話を聞きましょう。」
「もう一人?」
「そこのクローゼットの残骸に埋まってたんですよ。逃げようとしたんで縛っていたらカルディアさんが刺されそうになってるんだもん、びっくりしましたよ。」
「助かったよ。使ったのかい?」
「ええ・・・使ったというか・・・使えたというか・・・。」
「??」
「ま、まぁこっちの話です。そいじゃ、そこの芋虫野郎に話を聞きましょう。」
僕は先程簀巻きにして転がしておいた男を指す。女騎士さんは男を知っていたようで、男を見て驚きの表情を浮かべていた。
「お前は!店に来ていた!」
「へへへ・・・や、やぁバニラちゃん。フヒヒ・・・」
「え?何?二人知り合いなの?」
「情報収集のために働いていた店に来ていた客だ。まさかお前が絡んでいるとはな。お前とブリッツラインの関係を教えろ。」
「言われて教える奴が居るわけないんだよな~。」
女騎士さんの質問に舐めた態度で返すデブ。こいつ怖いもの知らずだなー。
「そうかそうか。じゃ、君のクララとおさらばしようか?」
静かに剣を抜く女騎士さん。
「え?クララって何?」
「ほら。男なら肝心な時にイキリ立つあれがあるでしょ?」
「あー、なるほど。クララが勃ったね。ふむふむ、それとおさらばって・・・え゛!?」
「言わないのであれば男の子であることにお別れしたまえ。」
無慈悲な宣告。既に鬼教官モードに入っていた。質問はすでに尋問へと変わっているッ!
「むむむむむ息子の命だけはお助けください!!」
「じゃあ言え。サクサク言え。イラつかせるなよ。輪切りにしたくなる。」
怖い怖い!目が据わってる。
「か、彼女とはビジネスパートナーです。その関係上たまに女の子を融通して貰っていたんだ・・・。」
「カルディアさんに何をした!?」
「えーっと・・・その・・・。」
「剣士君。砥石を取ってくれ。」
「あわわわわわわ!言います言います!彼女に薬を打ちました!それだけです!薬を打ったら彼女ああなって・・・」
「ギルティ」
「ギルティ」
満場一致の死刑判決が出ました!
「ひぃぃ!お許しを~!まだヤってません!ヤってませんから!突っ込もうとしたら吹っ飛ばされて~、本当です~。ごめんなさ~い!」
泣きながら許しを乞うデブ。一先ず判決は保留にしたのか女騎士さんが尋問を続ける。
「ビジネスパートナーと言ったな。どういうことをしていたんだ?」
「その・・・薬です。彼女にドラッグを流していました・・・。」
「麻薬か・・・。お前は良い暮らしをしているみたいだが、彼女はそんなに身なりが豪華と言う訳では無さそうだったが?どういうことだ?」
「えーと・・・それは・・・あの・・・。」
「剣士くーん?」
「あばばばば・・・。男です!あいつ男に貢ぐために金稼いでいるんです~!」
「男?彼女には彼氏がいるはずだよな?」
「彼氏?聖夜の事ですか?」
「聖夜?誰だ?彼女の恋人はチェイサーじゃないのか?」
「え?誰ですそいつ・・・?ライカちゃんって口を開けばいつも聖夜聖夜って。彼女、聖夜の為にって、売春グループみたいなの立ちあげて管理してるみたいよ?薬もそのグループ関係で捌いてるみたいで。彼女自身も身体まで売ってるんですよ。金さえ出せば誰にでも股開くビッチっすわ。その所為で性病マンコらしいですけどね。中ぞわぞわして気持ちいいらしいですけどゴム有りでも怖いから俺は嫌だけどな。俺ぁやっぱりカルディアちゃんみたいな純朴な子が好みなんだよね。フヒヒ・・・」
聞いてないことまでペラペラと喋ってくれるデブ。喋り方や態度がとても気持ち悪い。
「女騎士さん。こいつ殺っちゃいましょう。なんか生理的に無理です。」
「奇遇だな、剣士君。私も提案しようと思っていたところだ。」
「酷い!素直に答えたのに!!」
「その聖夜ってやつの能力は?」
「し、知らない。知ってても言えるわけないでしょ!?それこそ命が無くなっちまう。」
「じゃあ今死ぬか?」
「知らないんだって!ただ、あいつは当初ホストとして活動していたみたいなんだ。その頃から女の子にチヤホヤされて顎で女の子を使ってたから、異性とかに効く能力かもしれない。最近は専らホストやキャバクラの経営に携わって店に出なくなったらしいけど。」
「お前はブリッツラインさんと連絡がつくのか?」
「一応は・・・。いや、彼女、応対するかどうか解らないけどね。ちょっと縄を解いてくれ。逃げやしないから。」
女騎士さんは剣を突きつけたまま、目線で僕に合図をする。僕は彼の縄を解いてやると、彼は薄ら笑いを浮かべながら移動して、ベッド脇の引き出しを漁る。
「これだ。」
そう言って取り出したのは・・・
「携帯・・・電話・・・!?」
しかも形だけ見るといにしえのガラケー時代の型だ。
「剣士君?なんだこれは?」
「へへ・・・その反応。そっちの彼女さんは転移世界の住人だな。こいつは俺たちが現世で使っていた遠くにいる相手と話す機器なんだ。」
「ちょっと待ってよデブ。電波はどうなっているんだ?」
「デブ言うなし!俺はここらじゃアルケミストって言われてるんだからよ。コイツを作っているのはトータルワークスだ。どういうカラクリかは解んねぇけどな。誰にでもかけれるわけじゃない。あらかじめ登録されている番号にしかかけられないのさ。値段が超高いのに回数制限があるんだぜ?使用回数が来たらトータルに返却するしかない。しかも返却すると新しい台が割引になるって絶対儲けるためだよな~。」
なんちゅーアコギな・・・確かにあの人ならやりかねない・・・。
「こいつはブリッツラインの持っている携帯に繋がっている。回数も残っているから、コイツをお前らにやるよ。」
「高いって言ってるのに随分気前がいいじゃないか。なにかあるんじゃないか?」
「へへへ・・・察し良いねバニラちゃ~ん。俺が命欲しさにペラペラと喋ったってバレたら聖夜たちに命狙われちまうよ。だからお前たちが匿ってくれ!な!頼むよ~。」
アルケミストの懇願に僕らは互いに顔を見合わせる。実に気まずい表情で・・・。互いに『剣士君が言えよ』『女騎士さんが言ってください』と視線で押し合い、へし合い会話する。その様子に気付いたのだろう、アルケミストが不安そうに聞いてくる。
「え?何?何?どういうこと?」
「あ~・・・申し訳ないんだがね、アルケミスト殿。私達は塔に来たばかりで一緒に入った仲間ともまともに合流出来ていない状態で、つまり・・・。」
「そんなぁ~。俺はどうしたらいいんだよぉ~。非戦闘員だぞ!俺は!」
「言わなきゃバレないんじゃない?」
「もうすでにこの事態はライカちゃん通して聖夜にバレてるよ!疑わしきは罰せよ、で殺りに来るよ
!頼むよ~!お前らの寝床に匿ってくれ~。」
カルディアさんにしたことは許せないが、手を合わせ半べそになりながら懇願するアルケミストを見ていると気の毒になってくるな。僕は女騎士さんに小声で耳打ちをする。
「(しかたありません。コイツをアーカイブさんとこに連れていきましょう。申し訳ないですけどブリッツラインさんの件は後回しでいいですか?)」
「(致し方ないだろう。それでいくしかないな)」
「分かった。何とかしてやるからついてこい。」
「ふへへ・・・あざーっす!」
女騎士さんがアルケミストに伝えると彼はニチャアと気味悪い笑いで喜んだ。
「女騎士さん、やっぱ置いて行きましょう。なんか生理的に無理っす。」
「奇遇だな。剣士君。私もそう思っていたところだ。」
「横暴!?」
「もう一人?」
「そこのクローゼットの残骸に埋まってたんですよ。逃げようとしたんで縛っていたらカルディアさんが刺されそうになってるんだもん、びっくりしましたよ。」
「助かったよ。使ったのかい?」
「ええ・・・使ったというか・・・使えたというか・・・。」
「??」
「ま、まぁこっちの話です。そいじゃ、そこの芋虫野郎に話を聞きましょう。」
僕は先程簀巻きにして転がしておいた男を指す。女騎士さんは男を知っていたようで、男を見て驚きの表情を浮かべていた。
「お前は!店に来ていた!」
「へへへ・・・や、やぁバニラちゃん。フヒヒ・・・」
「え?何?二人知り合いなの?」
「情報収集のために働いていた店に来ていた客だ。まさかお前が絡んでいるとはな。お前とブリッツラインの関係を教えろ。」
「言われて教える奴が居るわけないんだよな~。」
女騎士さんの質問に舐めた態度で返すデブ。こいつ怖いもの知らずだなー。
「そうかそうか。じゃ、君のクララとおさらばしようか?」
静かに剣を抜く女騎士さん。
「え?クララって何?」
「ほら。男なら肝心な時にイキリ立つあれがあるでしょ?」
「あー、なるほど。クララが勃ったね。ふむふむ、それとおさらばって・・・え゛!?」
「言わないのであれば男の子であることにお別れしたまえ。」
無慈悲な宣告。既に鬼教官モードに入っていた。質問はすでに尋問へと変わっているッ!
「むむむむむ息子の命だけはお助けください!!」
「じゃあ言え。サクサク言え。イラつかせるなよ。輪切りにしたくなる。」
怖い怖い!目が据わってる。
「か、彼女とはビジネスパートナーです。その関係上たまに女の子を融通して貰っていたんだ・・・。」
「カルディアさんに何をした!?」
「えーっと・・・その・・・。」
「剣士君。砥石を取ってくれ。」
「あわわわわわわ!言います言います!彼女に薬を打ちました!それだけです!薬を打ったら彼女ああなって・・・」
「ギルティ」
「ギルティ」
満場一致の死刑判決が出ました!
「ひぃぃ!お許しを~!まだヤってません!ヤってませんから!突っ込もうとしたら吹っ飛ばされて~、本当です~。ごめんなさ~い!」
泣きながら許しを乞うデブ。一先ず判決は保留にしたのか女騎士さんが尋問を続ける。
「ビジネスパートナーと言ったな。どういうことをしていたんだ?」
「その・・・薬です。彼女にドラッグを流していました・・・。」
「麻薬か・・・。お前は良い暮らしをしているみたいだが、彼女はそんなに身なりが豪華と言う訳では無さそうだったが?どういうことだ?」
「えーと・・・それは・・・あの・・・。」
「剣士くーん?」
「あばばばば・・・。男です!あいつ男に貢ぐために金稼いでいるんです~!」
「男?彼女には彼氏がいるはずだよな?」
「彼氏?聖夜の事ですか?」
「聖夜?誰だ?彼女の恋人はチェイサーじゃないのか?」
「え?誰ですそいつ・・・?ライカちゃんって口を開けばいつも聖夜聖夜って。彼女、聖夜の為にって、売春グループみたいなの立ちあげて管理してるみたいよ?薬もそのグループ関係で捌いてるみたいで。彼女自身も身体まで売ってるんですよ。金さえ出せば誰にでも股開くビッチっすわ。その所為で性病マンコらしいですけどね。中ぞわぞわして気持ちいいらしいですけどゴム有りでも怖いから俺は嫌だけどな。俺ぁやっぱりカルディアちゃんみたいな純朴な子が好みなんだよね。フヒヒ・・・」
聞いてないことまでペラペラと喋ってくれるデブ。喋り方や態度がとても気持ち悪い。
「女騎士さん。こいつ殺っちゃいましょう。なんか生理的に無理です。」
「奇遇だな、剣士君。私も提案しようと思っていたところだ。」
「酷い!素直に答えたのに!!」
「その聖夜ってやつの能力は?」
「し、知らない。知ってても言えるわけないでしょ!?それこそ命が無くなっちまう。」
「じゃあ今死ぬか?」
「知らないんだって!ただ、あいつは当初ホストとして活動していたみたいなんだ。その頃から女の子にチヤホヤされて顎で女の子を使ってたから、異性とかに効く能力かもしれない。最近は専らホストやキャバクラの経営に携わって店に出なくなったらしいけど。」
「お前はブリッツラインさんと連絡がつくのか?」
「一応は・・・。いや、彼女、応対するかどうか解らないけどね。ちょっと縄を解いてくれ。逃げやしないから。」
女騎士さんは剣を突きつけたまま、目線で僕に合図をする。僕は彼の縄を解いてやると、彼は薄ら笑いを浮かべながら移動して、ベッド脇の引き出しを漁る。
「これだ。」
そう言って取り出したのは・・・
「携帯・・・電話・・・!?」
しかも形だけ見るといにしえのガラケー時代の型だ。
「剣士君?なんだこれは?」
「へへ・・・その反応。そっちの彼女さんは転移世界の住人だな。こいつは俺たちが現世で使っていた遠くにいる相手と話す機器なんだ。」
「ちょっと待ってよデブ。電波はどうなっているんだ?」
「デブ言うなし!俺はここらじゃアルケミストって言われてるんだからよ。コイツを作っているのはトータルワークスだ。どういうカラクリかは解んねぇけどな。誰にでもかけれるわけじゃない。あらかじめ登録されている番号にしかかけられないのさ。値段が超高いのに回数制限があるんだぜ?使用回数が来たらトータルに返却するしかない。しかも返却すると新しい台が割引になるって絶対儲けるためだよな~。」
なんちゅーアコギな・・・確かにあの人ならやりかねない・・・。
「こいつはブリッツラインの持っている携帯に繋がっている。回数も残っているから、コイツをお前らにやるよ。」
「高いって言ってるのに随分気前がいいじゃないか。なにかあるんじゃないか?」
「へへへ・・・察し良いねバニラちゃ~ん。俺が命欲しさにペラペラと喋ったってバレたら聖夜たちに命狙われちまうよ。だからお前たちが匿ってくれ!な!頼むよ~。」
アルケミストの懇願に僕らは互いに顔を見合わせる。実に気まずい表情で・・・。互いに『剣士君が言えよ』『女騎士さんが言ってください』と視線で押し合い、へし合い会話する。その様子に気付いたのだろう、アルケミストが不安そうに聞いてくる。
「え?何?何?どういうこと?」
「あ~・・・申し訳ないんだがね、アルケミスト殿。私達は塔に来たばかりで一緒に入った仲間ともまともに合流出来ていない状態で、つまり・・・。」
「そんなぁ~。俺はどうしたらいいんだよぉ~。非戦闘員だぞ!俺は!」
「言わなきゃバレないんじゃない?」
「もうすでにこの事態はライカちゃん通して聖夜にバレてるよ!疑わしきは罰せよ、で殺りに来るよ
!頼むよ~!お前らの寝床に匿ってくれ~。」
カルディアさんにしたことは許せないが、手を合わせ半べそになりながら懇願するアルケミストを見ていると気の毒になってくるな。僕は女騎士さんに小声で耳打ちをする。
「(しかたありません。コイツをアーカイブさんとこに連れていきましょう。申し訳ないですけどブリッツラインさんの件は後回しでいいですか?)」
「(致し方ないだろう。それでいくしかないな)」
「分かった。何とかしてやるからついてこい。」
「ふへへ・・・あざーっす!」
女騎士さんがアルケミストに伝えると彼はニチャアと気味悪い笑いで喜んだ。
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