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第2話 僕は不誠実な男と思われていたのだろうか ~オスカー視点~
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『リトルティ様との関係を続けて頂いて構いませんので』
え?
『将来リトルティ様がオスカー様のお子を授かった際には、その子を跡継ぎになさればよろしいかと存じます』
は?
『リトルティ様を第二夫人として迎えて頂ければと思っております』
何を言っているんだ! リュシュエンヌ!!
僕の婚約者が思いもかけない事ばかり言ったかと思ったら、僕が呆けている間にその場から消えてしまった。
そもそもリトルティも何を言っているんだ!? この子は妄想癖があったのか?
僕たちが愛し合っている!? つきあった事もないだろ!!
何なんだ…この状況は。一体何が起こったんだ!?
訳が分からな過ぎて、リュシュエンヌにかける言葉が見つからなかった。
リュシュエンヌとの婚約後、初めての夜会。
今夜は彼女とたくさん語り合い、踊り、二人の時間を過ごせると楽しみにしていたのに…なんでこんな事になっているんだ!?
「ねぇ、オスカー。リュシュエンヌ様の了承を得られたから、第二夫人にしてぇ」
リトルティがおねだりするかのような甘えた声で、僕にありえない頼み事をしてきた。
「いや…何を言っているんだ。リトルティ」
そうだ…リトルティが僕の事を愛しているだって!?
ずっと妹のように接してきた彼女にいきなり告白され、抱きつかれ、戸惑うどころの騒ぎじゃない。
あんなところをリュシュエンヌに見られて…いくら否定しても信じてもらえるはずもない。
「リトルティ…さっきの言葉は…」
「本当の事よ。あなたの事を愛しているの。お兄様があなたを家に連れてきた時から。あなたも私の事を愛してくれているでしょう? いつも優しくて、困った事があれば助けてくれて、親身になって相談にも乗ってくれた。いつも私の事を大事にしてくれていたじゃない」
…左手で頭を押さえた。
いやいやいやいや! そうじゃない!!
全然違う!!!
そもそもリトルティの事は、親友であるダニエルの妹という以外に考えた事は全くない。親友の妹だから、無下にする事ができなかっただけだ。だから困った事があれば助けていたし、相談にも乗っていた。けどそれだけだ。女性として見た事は一ミリもない!
「…リトルティ、君が勘違いしてしまうような行動を僕が取っていたのなら、心から謝るよ。けど僕は君に恋愛感情を持った事はただの一度もない。ダニエルの妹だから親切にしていただけだ」
「…っ! う、嘘よ! いつだって私の言う事は聞いてくれたじゃない」
「だからそれは親友の妹だからであって、それ以上の気持ちはないんだ」
「わ、私が贈ったクラヴァットピン、つけてくれたじゃない」
「これは、君が婚約祝いにくれたものだろ? まさか君がクラヴァットピンに合わせたネックレスをしてくるなんて思いもしなかった。僕にはリュシュエンヌがいる。他の女性とのペアの品を身につけるはずもない」
「…リュ、リュシュエンヌ様は、家同士の繋がりの為にしかたなく婚約したんでしょ? それでもいいのよ、第二夫人にしてくれれば私は…」
「違うよ、僕が望んだんだ。彼女と婚約したいと。僕が愛してるのはリュシュエンヌだけだ」
「嘘よ!! あんな無表情で何考えているかわからないような女の事を…っ」
「やめろ! 彼女を侮辱する人間は誰であろうと赦さない!」
僕はきっと、リトルティを睨みつけていたのだろう。
彼女の怯える顔が、それを物語っていた。
「な…っ…あ、あなただって彼女の事を人形のようだって…」
「確かにそう言ったが、君が考えているような意味じゃない。…このクラヴァットピンは返すよ。そもそも受け取るべきではなかった」
そう言いながらリトルティの手を掴み、外したクラヴァットピンを無理矢理握らせた。
「オスカー!」
僕の名を呼ぶリトルティには構わず、その場を走り出した。
ああ…っ、どうしてこんな事になるんだ!
いや、ちがう。リトルティの気持ちに気づかなかったとはいえ、勘違いさせるような行動をしていた僕が悪い。
現にリュシュエンヌも、僕とリトルティが付き合っていると思ったからあのような提案をしてきたのだろう。
ずっとそう思っていたのか? リュシュエンヌ。
婚約したにも関わらず、恋人がいるような…そんな不誠実な男と思われていたのだろうか…。
早くリュシュエンヌを探さなければ!
え?
『将来リトルティ様がオスカー様のお子を授かった際には、その子を跡継ぎになさればよろしいかと存じます』
は?
『リトルティ様を第二夫人として迎えて頂ければと思っております』
何を言っているんだ! リュシュエンヌ!!
僕の婚約者が思いもかけない事ばかり言ったかと思ったら、僕が呆けている間にその場から消えてしまった。
そもそもリトルティも何を言っているんだ!? この子は妄想癖があったのか?
僕たちが愛し合っている!? つきあった事もないだろ!!
何なんだ…この状況は。一体何が起こったんだ!?
訳が分からな過ぎて、リュシュエンヌにかける言葉が見つからなかった。
リュシュエンヌとの婚約後、初めての夜会。
今夜は彼女とたくさん語り合い、踊り、二人の時間を過ごせると楽しみにしていたのに…なんでこんな事になっているんだ!?
「ねぇ、オスカー。リュシュエンヌ様の了承を得られたから、第二夫人にしてぇ」
リトルティがおねだりするかのような甘えた声で、僕にありえない頼み事をしてきた。
「いや…何を言っているんだ。リトルティ」
そうだ…リトルティが僕の事を愛しているだって!?
ずっと妹のように接してきた彼女にいきなり告白され、抱きつかれ、戸惑うどころの騒ぎじゃない。
あんなところをリュシュエンヌに見られて…いくら否定しても信じてもらえるはずもない。
「リトルティ…さっきの言葉は…」
「本当の事よ。あなたの事を愛しているの。お兄様があなたを家に連れてきた時から。あなたも私の事を愛してくれているでしょう? いつも優しくて、困った事があれば助けてくれて、親身になって相談にも乗ってくれた。いつも私の事を大事にしてくれていたじゃない」
…左手で頭を押さえた。
いやいやいやいや! そうじゃない!!
全然違う!!!
そもそもリトルティの事は、親友であるダニエルの妹という以外に考えた事は全くない。親友の妹だから、無下にする事ができなかっただけだ。だから困った事があれば助けていたし、相談にも乗っていた。けどそれだけだ。女性として見た事は一ミリもない!
「…リトルティ、君が勘違いしてしまうような行動を僕が取っていたのなら、心から謝るよ。けど僕は君に恋愛感情を持った事はただの一度もない。ダニエルの妹だから親切にしていただけだ」
「…っ! う、嘘よ! いつだって私の言う事は聞いてくれたじゃない」
「だからそれは親友の妹だからであって、それ以上の気持ちはないんだ」
「わ、私が贈ったクラヴァットピン、つけてくれたじゃない」
「これは、君が婚約祝いにくれたものだろ? まさか君がクラヴァットピンに合わせたネックレスをしてくるなんて思いもしなかった。僕にはリュシュエンヌがいる。他の女性とのペアの品を身につけるはずもない」
「…リュ、リュシュエンヌ様は、家同士の繋がりの為にしかたなく婚約したんでしょ? それでもいいのよ、第二夫人にしてくれれば私は…」
「違うよ、僕が望んだんだ。彼女と婚約したいと。僕が愛してるのはリュシュエンヌだけだ」
「嘘よ!! あんな無表情で何考えているかわからないような女の事を…っ」
「やめろ! 彼女を侮辱する人間は誰であろうと赦さない!」
僕はきっと、リトルティを睨みつけていたのだろう。
彼女の怯える顔が、それを物語っていた。
「な…っ…あ、あなただって彼女の事を人形のようだって…」
「確かにそう言ったが、君が考えているような意味じゃない。…このクラヴァットピンは返すよ。そもそも受け取るべきではなかった」
そう言いながらリトルティの手を掴み、外したクラヴァットピンを無理矢理握らせた。
「オスカー!」
僕の名を呼ぶリトルティには構わず、その場を走り出した。
ああ…っ、どうしてこんな事になるんだ!
いや、ちがう。リトルティの気持ちに気づかなかったとはいえ、勘違いさせるような行動をしていた僕が悪い。
現にリュシュエンヌも、僕とリトルティが付き合っていると思ったからあのような提案をしてきたのだろう。
ずっとそう思っていたのか? リュシュエンヌ。
婚約したにも関わらず、恋人がいるような…そんな不誠実な男と思われていたのだろうか…。
早くリュシュエンヌを探さなければ!
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