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町長宅
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そうやってくだらないことをしながらも俺たちは町長の家に到着した。外観は他の家より大きいだけで壁や玄関扉は変わらない。もちろん玄関扉にも鍵はかかっていない。
「そういえば鍵がかかってる家って無いよな」
俺がそう呟くと、首を傾げるベリルちゃんとは違って事情を知っているマナが呆れた様子で教えてくれた。
「それが常識よ。鍵なんて貴重品を入れた宝箱くらいにしかかけないわよ」
「なるほどな」
「リョウってもしかして、遠くで生活してたとか?」
ベリルちゃんの質問に俺とマナが視線を交わす。返答したのは俺だ。
「実は、最近まで地図にも載ってない遠くの国で生活しててね。このあたりの常識に疎いんだよ」
「そうなんだ……。何か困ったことがあったら遠慮なく私にも頼ってくれていいからね!」
「これからはベリルちゃんに頼ることにするよ!」
「ちょちょちょ。私に頼りなさいよ。幼馴染なんだから」
「幼馴染ってことはマナも遠くの国から来たんじゃないの?」
ベリルちゃんのさらなるツッコミに俺とマナはまたしても視線を交わす。
「俺だけは幼い頃にモノタウンから外国に出たんだけどマナはずっとモノタウンで過ごしてたんだ。そういう設定」
「そういう設定」
ベリルちゃんは繰り返すと少し暗い表情になる。しかしすぐにいつもの明るい顔になると俺の手を取って言った。
「あまり話したくない事情があるなら今は聞かないでおくわ。話したくなったら教えてね」
ベリルちゃんは可愛い。
町長宅の玄関を開けて中に入ると、朝食を運ぶ途中の町長夫人と顔を合わせた。町長夫人は俺たちに気づくと朝食の乗ったトレイを持ったまま近づいてきた。ふくよかな体つきで笑い皺が刻まれた優しそうな女性だ。
「あらいらっしゃい。主人に用事かしら?」
「ええまあ」
「ごめんなさいね。今主人は体調が悪くてあまり人前に出られる状態じゃないの……」
町長夫人が俺たちにそう説明をしてくれた直後。奥の部屋から大きく苦しそうな咳が聞こえてきた。
「ゴホッゴホッ!!」
「あらあらあなた。大丈夫?」
夫人はそう言いながら奥の部屋へと駆けていく。俺たちは夫人が入っていった部屋へとついて行く。部屋の扉も開けたまま。中に入ると夫人はベッドから半身を起こした町長の背中をさすっていた。
「おお。お客さんか。こんな格好ですまないね。ゴホッゴホッ」
「あなた。無理して話さなくて良いのよ」
「私に用があって来たお客さんだ。そこまで失礼なことは出来ないよ」
町長は苦しそうにそう言うと羽織を着てこちらを向く。ベッドに腰掛けた状態で、布団から出ている足は見るからに細い。長らく病床に伏しているのだろう。
「さて、どのような用事かな?」
「俺はアドベンチャーとして冒険をしているリョウと言います。病気で困っているという町長の為に何か出来ないかと思って伺いました」
「そうか……。気持ちはありがたく受け取っておこう。しかしこの病気を治すのにはカンド苔という苔が必要でな。それも強力なモンスターの巣窟となっているカンドの洞窟にしか生えていないんだ。アドベンチャーとはいえ駆け出しでは……」
町長は俺の申し出に対して目を伏せて説明してくれた。原作と同じ印象だ。それならば俺が答えるのも原作通りで良いだろう。
「任せてください。俺たちがカンド苔を持って帰ります」
「それが出来れば本当に助かるが、無理だけはしないでくれよ。私みたいな老いぼれの為に若者が怪我をしちゃいけない」
「大丈夫よ! 私も一緒だから! カンド苔取って戻ってくるまでちゃんと待っててね」
ベリルちゃんはそう言って町長の手を握る。すると町長は柔らかい笑みを浮かべて強く握り返した。
「ベリル。怪我をするんじゃないよ。お前は私らの娘みたいなものなんだから」
「じゃあ町長は私のお父さんみたいなものでしょ? 親孝行よ!」
「親孝行と言うならガリルにも優しくしてやるんだよ」
「してるしてる! 安心して!」
町長はベリルちゃんと話すことで気が軽くなったのか、少しだけ血色が良くなったようにすら思える。
「リョウさん。どうかベリルをよろしくお願いします」
俺に頭を下げて町長はそう言って自分のことではなくベリルちゃんの無事を頼んできた。この町の人はみんな優しい。それもこの町長あってのものなのかもしれない。
「はい。それもお任せください。ベリルちゃんのことは俺が守ります」
俺の宣言に夫人が口元を手でおさえて笑う。
「あらあら」
何か勘違いされているような気もするが、問題があるわけでもないので弁解することもない。ベリルちゃんのことが大切なのは間違いないのだから。
「マナ? なんで今蹴った?」
「なんとなく」
ダメージがないから構わないが、これは後々お仕置きをしないといけないかもしれないな。
それから俺たちは町長夫妻に見送られて家を出た。家の外では台車の上で気持ち良さそうに寝ているリロ。いつのまにか枕まで常備しているリロは横向きに丸まってむにゃむにゃと聞き取れない寝言を言ってヨダレを垂らしている。そんなリロの様子もアウストは仕事をしつつ観察しているのだろう。アウストはこれを見ても愛しいと言ってしまうのだろうけれど。
「リロ。行くぞー」
一応動くので声をかけたが、寝返りをうつだけで返答はない。猫のようで可愛いと言えば可愛いのかもしれないが、戦闘ありの冒険なので少しは協力してほしいところ。
「寝かせといてあげよ?」
「リロが戦闘に参加しないとまずいってシーンはまだまだ来ないだろうし、そっとしておくか」
リロの顔を覗き込むベリルちゃんに言われて応じる俺。優しい。黄金の衝撃をくらいたくないというのが本音だけど。
「そういえば鍵がかかってる家って無いよな」
俺がそう呟くと、首を傾げるベリルちゃんとは違って事情を知っているマナが呆れた様子で教えてくれた。
「それが常識よ。鍵なんて貴重品を入れた宝箱くらいにしかかけないわよ」
「なるほどな」
「リョウってもしかして、遠くで生活してたとか?」
ベリルちゃんの質問に俺とマナが視線を交わす。返答したのは俺だ。
「実は、最近まで地図にも載ってない遠くの国で生活しててね。このあたりの常識に疎いんだよ」
「そうなんだ……。何か困ったことがあったら遠慮なく私にも頼ってくれていいからね!」
「これからはベリルちゃんに頼ることにするよ!」
「ちょちょちょ。私に頼りなさいよ。幼馴染なんだから」
「幼馴染ってことはマナも遠くの国から来たんじゃないの?」
ベリルちゃんのさらなるツッコミに俺とマナはまたしても視線を交わす。
「俺だけは幼い頃にモノタウンから外国に出たんだけどマナはずっとモノタウンで過ごしてたんだ。そういう設定」
「そういう設定」
ベリルちゃんは繰り返すと少し暗い表情になる。しかしすぐにいつもの明るい顔になると俺の手を取って言った。
「あまり話したくない事情があるなら今は聞かないでおくわ。話したくなったら教えてね」
ベリルちゃんは可愛い。
町長宅の玄関を開けて中に入ると、朝食を運ぶ途中の町長夫人と顔を合わせた。町長夫人は俺たちに気づくと朝食の乗ったトレイを持ったまま近づいてきた。ふくよかな体つきで笑い皺が刻まれた優しそうな女性だ。
「あらいらっしゃい。主人に用事かしら?」
「ええまあ」
「ごめんなさいね。今主人は体調が悪くてあまり人前に出られる状態じゃないの……」
町長夫人が俺たちにそう説明をしてくれた直後。奥の部屋から大きく苦しそうな咳が聞こえてきた。
「ゴホッゴホッ!!」
「あらあらあなた。大丈夫?」
夫人はそう言いながら奥の部屋へと駆けていく。俺たちは夫人が入っていった部屋へとついて行く。部屋の扉も開けたまま。中に入ると夫人はベッドから半身を起こした町長の背中をさすっていた。
「おお。お客さんか。こんな格好ですまないね。ゴホッゴホッ」
「あなた。無理して話さなくて良いのよ」
「私に用があって来たお客さんだ。そこまで失礼なことは出来ないよ」
町長は苦しそうにそう言うと羽織を着てこちらを向く。ベッドに腰掛けた状態で、布団から出ている足は見るからに細い。長らく病床に伏しているのだろう。
「さて、どのような用事かな?」
「俺はアドベンチャーとして冒険をしているリョウと言います。病気で困っているという町長の為に何か出来ないかと思って伺いました」
「そうか……。気持ちはありがたく受け取っておこう。しかしこの病気を治すのにはカンド苔という苔が必要でな。それも強力なモンスターの巣窟となっているカンドの洞窟にしか生えていないんだ。アドベンチャーとはいえ駆け出しでは……」
町長は俺の申し出に対して目を伏せて説明してくれた。原作と同じ印象だ。それならば俺が答えるのも原作通りで良いだろう。
「任せてください。俺たちがカンド苔を持って帰ります」
「それが出来れば本当に助かるが、無理だけはしないでくれよ。私みたいな老いぼれの為に若者が怪我をしちゃいけない」
「大丈夫よ! 私も一緒だから! カンド苔取って戻ってくるまでちゃんと待っててね」
ベリルちゃんはそう言って町長の手を握る。すると町長は柔らかい笑みを浮かべて強く握り返した。
「ベリル。怪我をするんじゃないよ。お前は私らの娘みたいなものなんだから」
「じゃあ町長は私のお父さんみたいなものでしょ? 親孝行よ!」
「親孝行と言うならガリルにも優しくしてやるんだよ」
「してるしてる! 安心して!」
町長はベリルちゃんと話すことで気が軽くなったのか、少しだけ血色が良くなったようにすら思える。
「リョウさん。どうかベリルをよろしくお願いします」
俺に頭を下げて町長はそう言って自分のことではなくベリルちゃんの無事を頼んできた。この町の人はみんな優しい。それもこの町長あってのものなのかもしれない。
「はい。それもお任せください。ベリルちゃんのことは俺が守ります」
俺の宣言に夫人が口元を手でおさえて笑う。
「あらあら」
何か勘違いされているような気もするが、問題があるわけでもないので弁解することもない。ベリルちゃんのことが大切なのは間違いないのだから。
「マナ? なんで今蹴った?」
「なんとなく」
ダメージがないから構わないが、これは後々お仕置きをしないといけないかもしれないな。
それから俺たちは町長夫妻に見送られて家を出た。家の外では台車の上で気持ち良さそうに寝ているリロ。いつのまにか枕まで常備しているリロは横向きに丸まってむにゃむにゃと聞き取れない寝言を言ってヨダレを垂らしている。そんなリロの様子もアウストは仕事をしつつ観察しているのだろう。アウストはこれを見ても愛しいと言ってしまうのだろうけれど。
「リロ。行くぞー」
一応動くので声をかけたが、寝返りをうつだけで返答はない。猫のようで可愛いと言えば可愛いのかもしれないが、戦闘ありの冒険なので少しは協力してほしいところ。
「寝かせといてあげよ?」
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