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2017年春「繋がっていたい」

厳しいと思うか、つらいと感じるか

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 交換した胃ろうのカテーテルのタイプが、また違って戸惑っています。
 いずれにしても、未だに浸出液があるので、かさぶた状態になると動くたびにひっつれたような痛みで「ヒィ~!」

 処置のため、こよりのようにしたティッシュをあてているんだけど完全には対処できず。
 お風呂でおそるおそる洗い流し、訪問看護師さんが見える日は診て頂けるので、やっぱりほっとします。

 看護師さんいわく、まだまだひよっこの胃ろうだから仕方ないんだとか・・・

 本当に妙な付属品がカラダにくっ付いて、ため息が出ないと言っては嘘になるほどうんざり・・・
 いつになったら気にならなくなるんだろう。

 そんな事を思っていたらバチが当たったかな・・・

 今日はいつも飲み込みのできていた薬が喉を通らず、いくらトロミのお水を飲んでも入っていかない。
 リルテックは楕円なので半分にして飲むんだけど、喉の奥に張り付いたまま・・・カップ2杯飲んでやっと通ってくれた。

 このリルテック、口の中に留まると、その後、舌がしばらく痺れたようになってしまう。

 看護師さんに、そんな時はゼリーを飲むと薬が喉を通りやすくなるとアドバイスを頂いていたので、常備の必要性を痛感しました。

 それとも、内服薬は全部せっかくの胃ろうからにしようか・・・

 飾り物にしてるのは勿体ない?
 いや、まだ口から飲める可能性があるなら頑張ってみようかな・・・

 朝昼夜、1日3回の薬服用で、すんなり飲めた時は「ヤッター!」
 四苦八苦の時は「……汗」

 日々、一喜一憂しています。


 ***


 ここ最近、左脚筋力の衰えが著しく、朝起きた時に左脚全体が麻痺した感覚になり、「あぁ、もうそろそろダメか・・・」とネガティブに陥ってしまう。

 膝の装具を考えていたけれど、ふとももの筋力が弱り、ほんの段差を上がるのも困難で、膝だけの問題じゃない。

 そんな凹んだ私に、リハビリの看護師さんが言った。

「ダメだ、できない、無理だ! そんな否定的な思いで脳をいっぱいにしては、セロトニンが分泌しなくなってしまう」

 セロトニン?
 看護師さんが説明してくれた・・・

 セロトニンは三大神経伝達物質の一つで、分泌を高めるには、前向きプラス思考でいくことが大切だと。

 今週の言語訓練で読んだのは、娘が編集してくれたターシャさんの名言集の中から。
 下は看護師さんが開いたページ。


「すっかり葉が落ちて別の庭のようね」
 春を待つ長い時間の始まりです。
 降りしきる雪がすべてを覆い尽くすバーモントの冬。
 厳しいと思うか、辛いと感じるか。
 季節も人生も自分次第。


 カ行の発声が、相変わらず難しいな。
 この3行が心にグサリときた。

 厳しいと思うか、辛いと感じるか。
 季節も人生も自分次第。
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