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第三章〈大元帥と大侍従〉編
3.7 リッシュモンの妻(3)
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誰にも見られたくない、邪魔されたくないからと、マルグリット・ド・ブルゴーニュたっての希望で、私は単独で城主夫妻の寝室に招かれた。
生活感のある調度品は見当たらず、視界の端に映ったベッドもシワひとつなく整えられている。最近使った形跡はない。
私的な空間をじろじろ見るのは失礼だなと、マルグリットに向き合おうとしてぎょっとした。
着ていたコートを脱いで長椅子にかけ、下着のコルセットに手をかけて結び目をほどこうとしているではないか。
「義姉上?! な、何をして……」
「こちらをお納めください」
マルグリットは硬いコルセットの下から胴に巻いていた紙束を取り出すと、手近なトレーに乗せて差し出した。
先ほど話していたシノン城の見取り図だ。私が持っている原本の写しで、城の責任者に代々渡しているものだが、新しいインクでこまかな書き込みが増えている。
「大元帥が直接記したもので、わたくしも見ておりません」
侵入者に備えて、リッシュモン自身が妻の胴体に巻き付けて保管させたらしい。
これなら家探しされても、妻の身体検査をしない限り奪われることはない。
元王太子妃で気位が高く、人を寄せ付けない貴婦人となれば、そう簡単に手出しできる相手ではない。よく考えたものだ。
……それにしても、私は以前から、リッシュモンは少々人間性が欠如しているのではないかと思っていたが、妻を金庫代わりのクロゼットだとでも思っているのではないか。
「確かに受け取った。大義であった」
王としてねぎらいの言葉をかけると、長椅子のコートを取ってマルグリットの肩にかけた。
「目のやり場に困るから着てください」
「恐れ入ります」
「当然のことです。あなたは亡き兄の未亡人で、私の義理の姉上なのですから」
コルセットの下に隠していた見取り図を抜き取ったせいでもあるが、先ほど「どっしりして威厳がある」と感じた貴婦人が、やけに細く、頼りなさげに見えた。
寝室から出ると、私がエスコートして中庭へ戻った。
デュノワ、ジル、カトリーヌ・ド・トレーヌが膝をついて出迎えた。
「務めを果たした。これであなたは自由の身だ」
デュノワに、マルグリットを無事に送り届ける手配をするように指示した。
城門の外へ行きかけたデュノワが慌てて引き返してきて、
「王! さっき、ジルくんが突き落とした瀕死の門番が放置されてますが、どうします?」
「あ、忘れてた。素性を確認してすぐに手当てを!」
てっきりジル・ド・レに雇われたごろつきかと思ったが、なんと彼らは名将ゲクラン直系の兄弟で、傍系のジルと年齢の近い親族かつ悪童仲間だった。結果的に私はジルともども三人を召し抱えることになった。
彼らの物語はまた別の機会にあらためよう。
「義姉上は私を恨んでいますか?」
マルグリットを解放し、送り届ける準備を待ちながら、少し話をした。
リッシュモンの妻・ギュイエンヌ公夫人は私の義理の姉だ、と牽制すると、ジル・ド・レもカトリーヌ・ド・トレーヌも引き下がった。
彼女と二人で話をする、またとない機会だ。
「兄が生きていればあなたは王妃で、本来なら私は弟として兄王夫妻の御前で膝をついていたでしょうから。それから、あなたの父君であるブルゴーニュ無怖公のことも……私はなんと詫びればいいのか……」
そう言いかけたとき、マルグリットは強い目で私を睨みつけた。
被害者遺族の感情をぶつけられるのは恐ろしかったが、斧で叩かれて頭から脳漿がこぼれた無怖公の痛みに比べれば、言葉で叩かれた程度の心の痛みなんてささやかなものだ。何を言われても受け止めようと覚悟を決めたのだが——。
「臣下の前でそのようなことをおっしゃってはなりません!」
ぴしゃりと叱責された。
「あなたは王でしょう!」
「は、はい……」
「王の威厳を、王家の尊厳を守れるのは、陛下しかいないのですから」
「そう、ですね。すみません」
「ほらまた」
私は拍子抜けして、へにゃりと苦笑した。
威厳がまったくないことはとっくに自覚している。
マルグリットは眉間に力を入れて怒ったような険しい表情をしていたが、鼻の頭が赤みを帯びていて、涙を堪えているようにも見えた。
兄との夫婦関係がどういうものだったか、私には想像もつかない。
王侯貴族は政略結婚を常とし、夫婦の相性は二の次だ。
それに、狂王と淫乱王妃と無怖公らが取り巻く宮廷生活が、穏やかだったとは思えない。
「私の周りには不幸がたくさんあって、おそらく義姉上も同じだと思う」
亡き兄に代わって、元・王太子妃の運命をねぎらいたいと思った。
「兄と死別し、王太子妃の身分を失ったことは不幸に違いない。けれど、王と王妃が背負うべき運命や重責から解放され、自由の身になったと考えれば……、ひょっとしたら義姉上は幸運なのかもしれない」
「もしかして、わたくしを慰めているおつもり?」
「本当の気持ちです。私の至らない言動が、義姉上を傷つけたなら謝罪します」
失言したかと思ったが、マルグリットは「くくっ」とふてぶてしく笑った。
「噂に違わず、本当に風変わりな方ですのね」
「義姉上も、噂に違わず、誇り高い貴婦人ですよ」
「悩み多き陛下に忠告をひとつよろしくて? 権力を引け目に思うのは馬鹿げてますわ。力があるからこそ、陛下はきょう、わたくしを悪漢と悪女から救い出してくださった。もっと堂々となさいませ。そして、王として存分に力を振るいなさい!」
この尊大な態度は、父親の無怖公譲りなのか。
それとも、生まれながらの元・王太子妃という身分がそうさせるのか。
王になりきれない私はたじたじだが、義姉マルグリット・ド・ブルゴーニュのことは嫌いじゃない。
生活感のある調度品は見当たらず、視界の端に映ったベッドもシワひとつなく整えられている。最近使った形跡はない。
私的な空間をじろじろ見るのは失礼だなと、マルグリットに向き合おうとしてぎょっとした。
着ていたコートを脱いで長椅子にかけ、下着のコルセットに手をかけて結び目をほどこうとしているではないか。
「義姉上?! な、何をして……」
「こちらをお納めください」
マルグリットは硬いコルセットの下から胴に巻いていた紙束を取り出すと、手近なトレーに乗せて差し出した。
先ほど話していたシノン城の見取り図だ。私が持っている原本の写しで、城の責任者に代々渡しているものだが、新しいインクでこまかな書き込みが増えている。
「大元帥が直接記したもので、わたくしも見ておりません」
侵入者に備えて、リッシュモン自身が妻の胴体に巻き付けて保管させたらしい。
これなら家探しされても、妻の身体検査をしない限り奪われることはない。
元王太子妃で気位が高く、人を寄せ付けない貴婦人となれば、そう簡単に手出しできる相手ではない。よく考えたものだ。
……それにしても、私は以前から、リッシュモンは少々人間性が欠如しているのではないかと思っていたが、妻を金庫代わりのクロゼットだとでも思っているのではないか。
「確かに受け取った。大義であった」
王としてねぎらいの言葉をかけると、長椅子のコートを取ってマルグリットの肩にかけた。
「目のやり場に困るから着てください」
「恐れ入ります」
「当然のことです。あなたは亡き兄の未亡人で、私の義理の姉上なのですから」
コルセットの下に隠していた見取り図を抜き取ったせいでもあるが、先ほど「どっしりして威厳がある」と感じた貴婦人が、やけに細く、頼りなさげに見えた。
寝室から出ると、私がエスコートして中庭へ戻った。
デュノワ、ジル、カトリーヌ・ド・トレーヌが膝をついて出迎えた。
「務めを果たした。これであなたは自由の身だ」
デュノワに、マルグリットを無事に送り届ける手配をするように指示した。
城門の外へ行きかけたデュノワが慌てて引き返してきて、
「王! さっき、ジルくんが突き落とした瀕死の門番が放置されてますが、どうします?」
「あ、忘れてた。素性を確認してすぐに手当てを!」
てっきりジル・ド・レに雇われたごろつきかと思ったが、なんと彼らは名将ゲクラン直系の兄弟で、傍系のジルと年齢の近い親族かつ悪童仲間だった。結果的に私はジルともども三人を召し抱えることになった。
彼らの物語はまた別の機会にあらためよう。
「義姉上は私を恨んでいますか?」
マルグリットを解放し、送り届ける準備を待ちながら、少し話をした。
リッシュモンの妻・ギュイエンヌ公夫人は私の義理の姉だ、と牽制すると、ジル・ド・レもカトリーヌ・ド・トレーヌも引き下がった。
彼女と二人で話をする、またとない機会だ。
「兄が生きていればあなたは王妃で、本来なら私は弟として兄王夫妻の御前で膝をついていたでしょうから。それから、あなたの父君であるブルゴーニュ無怖公のことも……私はなんと詫びればいいのか……」
そう言いかけたとき、マルグリットは強い目で私を睨みつけた。
被害者遺族の感情をぶつけられるのは恐ろしかったが、斧で叩かれて頭から脳漿がこぼれた無怖公の痛みに比べれば、言葉で叩かれた程度の心の痛みなんてささやかなものだ。何を言われても受け止めようと覚悟を決めたのだが——。
「臣下の前でそのようなことをおっしゃってはなりません!」
ぴしゃりと叱責された。
「あなたは王でしょう!」
「は、はい……」
「王の威厳を、王家の尊厳を守れるのは、陛下しかいないのですから」
「そう、ですね。すみません」
「ほらまた」
私は拍子抜けして、へにゃりと苦笑した。
威厳がまったくないことはとっくに自覚している。
マルグリットは眉間に力を入れて怒ったような険しい表情をしていたが、鼻の頭が赤みを帯びていて、涙を堪えているようにも見えた。
兄との夫婦関係がどういうものだったか、私には想像もつかない。
王侯貴族は政略結婚を常とし、夫婦の相性は二の次だ。
それに、狂王と淫乱王妃と無怖公らが取り巻く宮廷生活が、穏やかだったとは思えない。
「私の周りには不幸がたくさんあって、おそらく義姉上も同じだと思う」
亡き兄に代わって、元・王太子妃の運命をねぎらいたいと思った。
「兄と死別し、王太子妃の身分を失ったことは不幸に違いない。けれど、王と王妃が背負うべき運命や重責から解放され、自由の身になったと考えれば……、ひょっとしたら義姉上は幸運なのかもしれない」
「もしかして、わたくしを慰めているおつもり?」
「本当の気持ちです。私の至らない言動が、義姉上を傷つけたなら謝罪します」
失言したかと思ったが、マルグリットは「くくっ」とふてぶてしく笑った。
「噂に違わず、本当に風変わりな方ですのね」
「義姉上も、噂に違わず、誇り高い貴婦人ですよ」
「悩み多き陛下に忠告をひとつよろしくて? 権力を引け目に思うのは馬鹿げてますわ。力があるからこそ、陛下はきょう、わたくしを悪漢と悪女から救い出してくださった。もっと堂々となさいませ。そして、王として存分に力を振るいなさい!」
この尊大な態度は、父親の無怖公譲りなのか。
それとも、生まれながらの元・王太子妃という身分がそうさせるのか。
王になりきれない私はたじたじだが、義姉マルグリット・ド・ブルゴーニュのことは嫌いじゃない。
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