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第十三章〈大元帥の復帰〉編
登場人物紹介:第十三章(1434年4月)まで
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第十三章終了時点(1434年4月)の登場人物紹介。
死者は名前の前に「†」、後ろに享年。
作者の力量不足で、時代考証が甘い部分もありますが、ストーリーに支障を来さないようにわざと簡略化している部分もあります。ご容赦ください。
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(※)今回からの新キャラは「フランス王国とシャルル七世の味方・同盟者」に、ピエール・ド・ブレゼを追加。
(※)ブルボン公が死者カテゴリに移動。
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▼フランス王シャルル七世(Charles VII/Roi de France、31歳)
フランス王国ヴァロワ王朝・第五代国王。のちの勝利王。
シャルル六世の10番目の子。第五王子だが兄たちの連続死で唯一の王位継承者となる。母妃と無怖公のクーデターから逃れて王都パリを脱出。父の死でフランス王位を継承、フランス南部を統治している。
オルレアン包囲戦で親友デュノワが死にかけたショックで降伏を検討していたが、ジャンヌ・ラ・ピュセルとの出会いで状況が一変。ランスのノートルダム大聖堂で聖別式を実現する。本名はシャルル・ド・ヴァロワ(Charles de Valois)。
1403年2月22日生まれ。
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フランス王国とシャルル七世の味方・同盟者
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▼ギーヌ伯ジョルジュ・ド・ラ・トレモイユ(Georges de la Trémoille/Comte de Guines、52歳)
ジアック処刑後に未亡人を娶り、フランス大侍従として権勢を振るう。リッシュモン大元帥と宮廷闘争を繰り広げていたが、政変で敗れ、宮廷を去る。
1382年生まれ。
▼アルテュール・ド・リッシュモン伯(Arthur de Richemont、40歳)
ブルターニュ公の弟。フランス大元帥。正義公。
シャルル七世に忠誠心以上の大きな好意を抱いているが、大侍従ラ・トレモイユとの政争を口実にあえて距離を置いていた。一夜を共にして以来、内心で王配を自認し、王の絶対的守護者としてそばに居続ける。
1393年8月24日生まれ。
▼ルネ・ダンジュー(René d'Anjou、25歳)
シャルル七世の盟友で義弟。アンジュー公。
幼いころから姉マリーの婚約者だったシャルル七世を慕っている。敵対するブルゴーニュ派の重鎮ロレーヌ公の娘婿だが、ランスの聖別式に駆けつけて臣従を誓う。現在、ブルゴーニュ公に囚われて幽閉中の身。
1409年1月16日生まれ。
▼シャルル・ダンジュー(Charles d'Anjou、19歳)
シャルル七世の義弟。アンジュー家の末弟。
領地のメーヌ伯領がイングランドに奪われているため、宮廷で実権を握りたい。
リッシュモンと共謀して大侍従ラ・トレモイユを宮廷から追い出し、後釜に座る。腹黒く計算高いが、兄弟愛と忠誠心は本物。幼少期の愛称シャルロットではなく、メーヌ伯と呼ばれたい。
1414年10月14日生まれ。
▼ヨランド・ダラゴン(Yolande d'Aragon、49歳)
シャルル七世の養母・義母。アンジュー公の妃。アラゴン王国の王女。
長年シャルル七世を支えてきたが、近年は孫の養育に専念。宮廷から遠ざかっている。
1384年8月11日生まれ。
▼王妃マリー・ダンジュー(Marie d'Anjou、29歳)
シャルル七世の王妃で幼なじみ。アンジュー公とヨランド・ダラゴンの長女。
子供に恵まれ、夫婦仲も悪くないが、愛情に温度差を感じて漠然とした不安を抱えている。
1404年10月14日生まれ。
▼王太子ルイ(Dauphin Louis、10歳)
シャルル七世とマリー・ダンジューの長男。王太子。
双子の妹ラドゴンドとカトリーヌ(6歳)、弟にジャック(2歳)がいる。
1423年7月3日生まれ。
--
▼ジャン・ド・デュノワ伯(Jean de Dunois、31歳)
フランス軍総司令官。通称・オルレアンの私生児。
シャルル七世の親友。いとこで幼なじみ。現オルレアン公・異母兄シャルル・ドルレアンの名代として、オルレアン防衛の総司令官を任される。ニシンの戦いでスコットランド軍を助けようとして九死に一生を得る。
1402年11月23日生まれ。
▼ピエール・ド・ブレゼ(Pierre de Brézé、22歳)
シャルル・ダンジューの友達。
ラ・トレモイユが失脚したクーデターに関わり、政変後に宮廷入りする。
1412年生まれ。
▼アランソン公ジャン・ダランソン(Jean d'Alençon/Duc d'Alençon、25歳)
ヴェルヌイユの戦いで捕虜となったが、オルレアン公の一人娘と結婚する条件で身代金を支払ってもらい釈放。ジャンヌ・ラ・ピュセルとともにオルレアンで戦い、聖女の信奉者になる。
1409年3月2日生まれ。
▼クレルモン伯シャルル・ド・ブルボン(Charles de Bourbon/Comte de Clermont、33歳)
ブルボン公の嫡男。ニシンの戦いでは輸送任務を優先してスコットランド軍を見捨てたため、オルレアン市民から嫌われる。
1401年生まれ。
▼ブサック元帥ジャン・ド・ブロス(Jean de Brosse/Boussac、59歳)
リッシュモンの推薦で元帥になる。シャルル七世に頼まれて、デュノワを補佐するためにオルレアン防衛に参戦。
1375年生まれ。
▼ラウル・ド・ゴークール(Raoul de Gaucourt、63歳)
オルレアン公の侍従長で、町の総督・守備隊隊長でもある。
1371年生まれ。
▼ジル・ド・レ(Gilles de Rais/29歳)
戴冠式の後、ラ・トレモイユの推薦で元帥になる。ゲクランの曾姪孫。本名はジル・ド・モンモランシー=ラヴァル(Gilles de Montmorency-Laval)。
ラ・トレモイユの失脚で、フェードアウトしがちだが……?
1405年生まれ。
▼ラ・イル(La Hire/Étienne de Vignolles、44歳)
本名はエティエンヌ・ド・ヴィニョル。ガスコーニュ出身の傭兵。自称・悪党で元野盗。粗野な性格で怒りっぽい。戦闘中に負傷したため片足が不自由。
ニシンの戦いでデュノワを助ける。
ルーアンに潜入してジャンヌ救出を試みたが失敗。
1390年生まれ。
▼ジャン・ポトン・ド・ザントライユ(Jean Poton de Xaintrailles、44歳)
ラ・イルとは同郷の腐れ縁。優れた傭兵だが、単独だと方向音痴がひどい。
ニシンの戦いでデュノワを助ける。
1390年生まれ。
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シャルル七世に敵対する英仏・ブルゴーニュ勢力
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▼ブルゴーニュ公フィリップ(Philippe de Bourgogne、37歳)
無怖公の息子。リッシュモンの幼なじみ。父の殺害に関わった王太子(シャルル七世)に対抗するため、イングランドと同盟を結ぶが、ランスの聖別式を祝賀する使者を派遣する。英仏の間を狡猾に立ち回る。
1396年7月31日生まれ。
▼ジャン・ド・リュクサンブール(Jean de Luxembourg、42歳)
ブルゴーニュ公の重臣。コンピエーニュ包囲戦でジャンヌ・ラ・ピュセルと弟ピエールを捕縛する。ジャンヌを擁護する伯母の死後、イングランドにジャンヌを、フランスにピエールを売り渡す。
1392年生まれ。
▼ベッドフォード公ジョン・オブ・ランカスター(John of Lancaster/Duke of Bedford、44歳)
ヘンリー五世の弟。ヘンリー六世の叔父。兄の遺言でイングランド摂政となり、フランス侵攻を続ける。主にフランス北部を統治。
1389年6月20日生まれ。
▼グロスター公ハンフリー・オブ・ランカスター(Humphrey of Lancaster/Duke of Gloucester、43歳)
ヘンリー五世とベッドフォード公の弟。イングランド護国卿。
1390年10月3日生まれ。
▼イングランド王ヘンリー六世(Henry VI、12歳)
イングランド王国ランカスター王朝・第三代国王。
シャルル七世がランスのノートルダム大聖堂で聖別式を挙行(1429年7月29日)したことに対抗し、同年11月にロンドンのウェストミンスター大聖堂で、1431年12月16日にパリのノートルダム大聖堂で聖別式を挙行。英仏両国で王位をアピールしている。
1421年12月6日生まれ。
▼イザボー・ド・バヴィエール(Isabeau de Bavière、63歳)
シャルル七世の実母。シャルル六世の王妃。王弟をはじめ、名のある貴族たちと見境なく関係を持つため、淫乱王妃と呼ばれる。
1370年4月28日生まれ。
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ジャンヌの異端審問にかかわった神の犬(苛烈な異端審問官)
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▼ピエール・コーション(Pierre Cauchon、63歳)
パリ大学総長でボーヴェ司教。
ブルゴーニュ無怖公のもと、王弟暗殺やカボシュの乱の市民煽動などで暗躍。捕虜になったジャンヌを身代金1万リーブルで買い取り、異端審問にかけて処刑を先導した。ボーヴェがフランス軍に攻撃・占領されたため、イングランド軍が駐留するノルマンディー地方のリジューへ逃れる。
1371生まれ。
▼ジャン・ボーペール(Jean Beaupere、54歳)
プライドの塊みたいな神学者。上司のピエール・コーションの前で恥をかき、ジャンヌを政治的にも個人的にも激しく憎む。バーゼル公会議に向かうため、異端審問を途中で抜けた。
1380年生まれ。
▼ギヨーム・エラール(Guillaume Érard)
最初の異端判決で雄弁に演説する。被告人を挑発しようとシャルル七世を侮辱し、ジャンヌに反論される。
▼イザンバール・ド・ラ・ピエール(Isambart de La Pierre)
バーゼル公会議の動向をジャンヌに教えたことをきっかけに脅迫され、身の危険を感じて異端審問官を辞任する。
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オルレアン包囲戦の残党
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▼ジョン・タルボット(John Talbot、44歳)
アイルランド総督時代に残虐行為で告訴され、ほとぼりが冷めるまでオルレアンに派遣されて司令官になったが敗北。パテーの戦いで捕虜になる。
1390年生まれ。(1373年生まれ説なら61歳)
▼ジョン・ファストルフ(John Fastolf、56歳)
イングランド軍オルレアン包囲戦の指揮官。兵站のニシン樽を輸送中にフランス軍と遭遇して勝利、輸送任務も成功する。
1378年生まれ。
▼シモン・モリエ(Simon Morhier、44歳)
イングランド軍のフランス人司令官。イザボー・ド・バヴィエールの寵臣。
兵站のニシン樽を輸送中にフランス軍と遭遇して勝利、輸送任務も成功する。
1390年生まれ。
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その他、故人(†)年齢順・死没順
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▼神聖ローマ皇帝ジギスムント(Sigismund von Luxemburg/Römisch-deutscher Kaiser、66歳)
神聖ローマ帝国の皇帝。ブルゴーニュ無怖公とは昔なじみの戦友で、シャルル七世を憎んでいたが急に態度が変わった。コンスタンツ公会議で対立教皇を廃し「教会大分裂シスマ」を終結させたが、フス戦争のきっかけを作る。
1368年2月15日生まれ。
▼ローマ教皇エウゲニウス四世(Eugenius IV、51歳)
教会大分裂が解決し、教皇の権威を回復するためにバーゼル公会議を解散させようとしている。
1383年生まれ
▼アエネアス・シルウィス・ピッコローミニ(Aeneas Silvius Piccolomini、28歳)
皇帝ジギスムントに仕える外交官。バーゼル公会議でシャルル七世と出会い、ジャンヌの異端審問から火刑までの状況を見守る。のちのローマ教皇ピウス二世。
1405年10月18日生まれ。
▼ブルターニュ公ジャン(Jean de Bretagne、44歳)
リッシュモンの兄。賢明公。英仏対立に乗じてしたたかに立ち回る。
1389年12月24日生まれ。
▼マルグリット・ド・ブルゴーニュ(Marguerite de Bourgogne、40歳)
リッシュモンの妻。ブルゴーニュ公フィリップの姉。無怖公の長女。
元フランス王太子妃でギュイエンヌ公夫人だったが、リッシュモンと政略結婚。
ブルゴーニュとイングランドの同盟を引き裂こうと、偽造文書を用いて陰謀を画策。
1393年12月8日生まれ。
▼オルレアン公シャルル・ドルレアン(Charles d'Orléans、39歳)
シャルル七世のいとこ。デュノワの異母兄。王弟オルレアン公の嫡子で、現在のオルレアン公。幽閉先で宿敵ブルゴーニュ公と接触し、陰謀を企んでいるようだが……。
1394年11月24日生まれ。
▼カトリーヌ・ド・トレーヌ(Catherine de Tounerre/Catherine de l'Isle-Bouchar、39歳)
ラ・トレモイユの後妻。結婚前はジアックの二番目の妻だった。
1395年生まれ。
▼マルグリット・ド・ヴァロワ(Marguerite de Valois、27歳)
シャルル七世の異母妹。シャルル六世と侍女オデット・ド・シャンディベールの間に生まれた。兄シャルル七世によって庶子の王女として認知される。
1407年生まれ。
▼アニエス・ソレル(Agnès Sorel、23歳※)
マルグリット・ド・ヴァロワの親友。本作きっての美少女。
占いで「フランス王に見染められ、寵愛を受ける」と予言されている。1421生まれ。
(※)史実だと1432年時点では14歳。シャルル七世と出会うのはだいぶ先(二十歳)ですが、物語の都合上10歳ほど鯖を読んで登場しています。
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▼ルイ・デストートヴィル(Loui d'Estouteville、34歳)
モン・サン=ミシェルの修道院長。1424年9月2日から守備隊の隊長を兼任。1400年生まれ。
▼ギヨーム・デストートヴィル(Guillaume d'Estouteville、22歳)
見習い修道士。モン・サン=ミシェル包囲戦の後、シャルル七世に預けられる。
1412年生まれ。
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▼†ブルボン公ジャン・ド・ブルボン(Jean de Bourbon、享年53歳)
クレルモン伯の父。アジャンクールの戦いで捕虜となり、帰国が叶わないまま、幽閉先のロンドンで死去。虜囚期間は19年におよぶ。
1381年生まれ。1434年2月5日没。
▼†ジャンヌ・ドルレアン(Jeanne d'Orléans、享年22歳)
シャルル七世の姪。オルレアン公の一人娘でアランソン公の妻。
生まれてすぐ母(シャルル七世の長姉イザベル)と死別し、6歳のときに父シャルル・ドルレアンがアジャンクールで捕虜となり生き別れた。なお、継母のボンヌ・ダルマニャックも1430年代前半に死去。
1409年9月13日生まれ。1432年5月19日没。
▼†ジャンヌ・ラ・ピュセル(Jeanne la Pucelle、享年19歳)
ドンレミ村の農夫ジャック・ダルクの娘。天使の声を聞いたと主張し、シャルル七世をランスで戴冠させるためにシノン城を訪れた。オルレアンで勝利して以来、聖女・救世主として崇める信者が増えているが、パリ包囲戦失敗後は精彩を欠き、ついにコンピーニュ包囲戦で捕縛。ルーアンの異端審問で有罪判決を受けて火刑に処される。
1412年生まれ。1431年5月31日没。
▼†アラン・シャルティエ(Alain Chartier、享年45歳)
宮廷詩人。ノルマンディー地方カルヴァドスのバイユー出身。
パリ大学(ソルボンヌ)に在籍していたが、シャルルを追いかけて書記官になる。『四人の貴婦人の書』『慈悲のない美女』などの韻文詩や寓話で知られる。
遺作は、未完成の『希望の書(Le Livre de l'Espérance)』。
1385~90年ごろ生まれ。1430年没。
▼†ウィリアム・グラスデール(William Glasdale)
イングランド軍の司令官。ソールズベリー伯の戦死後も指揮を執っていたが、橋上の戦いでロワール川に落ちて溺死。1429年5月7日没。
▼†ソールズベリー伯トマス・モンタキュート(Thomas Montacute/Earl of Salisbury、享年40歳)
イングランド軍総司令官。
ヘンリー五世が百年戦争を再開してからフランス侵攻のほとんどに参戦する歴戦の将。オルレアン包囲戦で要塞レ・トゥーレルを奪ったが、謎の砲撃を受けて戦死。
1388年生まれ。1428年11月8日没。
▼†オデット・ド・シャンディベール(Odette de Champdivers、享年35歳)
狂王の世話をする侍女。シャルル六世との間に私生児マルグリットを産む。シャルル七世の暗殺計画を知らせようとした罪で反逆者となり、娘を連れて逃亡。志半ばで死去。
1390年生まれ。1425年没。
▼†カミュ・ド・ボーリュー(Camus de Beaulieu)
厩舎長。軽薄な美男子。リッシュモンが独断で処刑し、シャルル七世は激怒する。
1427年6月没。
▼†ピエール・ド・ジアック(Pierre de Giac、享年47歳)
侍従長。ブルゴーニュ派からアルマニャック派に乗り換えて、シャルルに臣従。
若い頃はシャルルの母・淫乱王妃イザボーの愛人だった。前妻殺害と横領の罪でリッシュモンに処刑される。
1380年生まれ。1427年2月没。
▼†狂人王シャルル六世(Charles VI/Le Fou、享年54歳)
シャルルの父。フランス王国ヴァロワ王朝・第四代国王。
1368年12月3日生まれ。1422年10月21日没。
▼†イングランド王ヘンリー五世(Henry V、享年35歳)
イングランド王国ランカスター王朝・第二代国王。
休戦協定を破り、フランス王位を要求して宣戦を布告。百年戦争を再開した元凶。
1387年9月16日生まれ。1422年8月31日没。
▼†無怖公ブルゴーニュ公(Jean de Bourgogne/Jean sans Peur、享年48歳)
フランス最大勢力の貴族。政敵の王弟オルレアン公を殺し、王妃イザボーとともに宮廷の実権を握る。王太子(シャルル七世)の家臣によって報復・殺害される。
1371年5月28日生まれ。1419年9月10日没。
▼†アルマニャック伯ベルナール・ダルマニャック(Bernard d'Armagnac、享年58歳)
反ブルゴーニュ派貴族を取り込んで対抗勢力「アルマニャック派」を形成したが、無怖公のクーデターで失脚し、拷問・斬首される。
1360年生まれ。1418年6月12日没。
▼†王太子ルイ・ド・ギュイエンヌ公(Louis de Guyenne、享年18歳)
シャルル七世の兄。シャルル六世の第三王子。
1397年1月22日生まれ。1415年12月18日没。
▼†王弟オルレアン公(Louis d'Orléans、享年35歳)
シャルル六世の弟。シャルル七世の叔父。王妃イザボーと不倫関係になり、政敵の無怖公に殺される。フランス内乱のきっかけとなる。
1372年3月13日生まれ。1407年11月23日没。
▼†賢明王シャルル五世(Charles V/Le Sage、享年42歳)
シャルル七世の祖父。フランス王国ヴァロワ王朝・第三代国王。
1338年1月21日生まれ。1380年9月16日没。
▼†善良王ジャン二世(Jean II/Le Bon、享年45歳)
シャルル七世の曽祖父。フランス王国ヴァロワ王朝・第二代国王。
1319年4月16日生まれ。1364年4月8日没。
▼†幸運王フィリップ六世(Philippe VI/Le Fortune、享年57歳)
シャルル七世の高祖父。フランス王国ヴァロワ王朝・初代国王。
即位前はヴァロワ伯。カペー王朝直系の男系男子が途絶えたため、フィリップ三世の男系の孫としてフランス王に即位したが、イングランド王エドワード三世(フィリップ四世の女系の孫)が王位継承権を主張し、英仏・百年戦争が勃発する。
1293年11月17日生まれ。1350年8月22日没。
死者は名前の前に「†」、後ろに享年。
作者の力量不足で、時代考証が甘い部分もありますが、ストーリーに支障を来さないようにわざと簡略化している部分もあります。ご容赦ください。
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(※)今回からの新キャラは「フランス王国とシャルル七世の味方・同盟者」に、ピエール・ド・ブレゼを追加。
(※)ブルボン公が死者カテゴリに移動。
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▼フランス王シャルル七世(Charles VII/Roi de France、31歳)
フランス王国ヴァロワ王朝・第五代国王。のちの勝利王。
シャルル六世の10番目の子。第五王子だが兄たちの連続死で唯一の王位継承者となる。母妃と無怖公のクーデターから逃れて王都パリを脱出。父の死でフランス王位を継承、フランス南部を統治している。
オルレアン包囲戦で親友デュノワが死にかけたショックで降伏を検討していたが、ジャンヌ・ラ・ピュセルとの出会いで状況が一変。ランスのノートルダム大聖堂で聖別式を実現する。本名はシャルル・ド・ヴァロワ(Charles de Valois)。
1403年2月22日生まれ。
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フランス王国とシャルル七世の味方・同盟者
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▼ギーヌ伯ジョルジュ・ド・ラ・トレモイユ(Georges de la Trémoille/Comte de Guines、52歳)
ジアック処刑後に未亡人を娶り、フランス大侍従として権勢を振るう。リッシュモン大元帥と宮廷闘争を繰り広げていたが、政変で敗れ、宮廷を去る。
1382年生まれ。
▼アルテュール・ド・リッシュモン伯(Arthur de Richemont、40歳)
ブルターニュ公の弟。フランス大元帥。正義公。
シャルル七世に忠誠心以上の大きな好意を抱いているが、大侍従ラ・トレモイユとの政争を口実にあえて距離を置いていた。一夜を共にして以来、内心で王配を自認し、王の絶対的守護者としてそばに居続ける。
1393年8月24日生まれ。
▼ルネ・ダンジュー(René d'Anjou、25歳)
シャルル七世の盟友で義弟。アンジュー公。
幼いころから姉マリーの婚約者だったシャルル七世を慕っている。敵対するブルゴーニュ派の重鎮ロレーヌ公の娘婿だが、ランスの聖別式に駆けつけて臣従を誓う。現在、ブルゴーニュ公に囚われて幽閉中の身。
1409年1月16日生まれ。
▼シャルル・ダンジュー(Charles d'Anjou、19歳)
シャルル七世の義弟。アンジュー家の末弟。
領地のメーヌ伯領がイングランドに奪われているため、宮廷で実権を握りたい。
リッシュモンと共謀して大侍従ラ・トレモイユを宮廷から追い出し、後釜に座る。腹黒く計算高いが、兄弟愛と忠誠心は本物。幼少期の愛称シャルロットではなく、メーヌ伯と呼ばれたい。
1414年10月14日生まれ。
▼ヨランド・ダラゴン(Yolande d'Aragon、49歳)
シャルル七世の養母・義母。アンジュー公の妃。アラゴン王国の王女。
長年シャルル七世を支えてきたが、近年は孫の養育に専念。宮廷から遠ざかっている。
1384年8月11日生まれ。
▼王妃マリー・ダンジュー(Marie d'Anjou、29歳)
シャルル七世の王妃で幼なじみ。アンジュー公とヨランド・ダラゴンの長女。
子供に恵まれ、夫婦仲も悪くないが、愛情に温度差を感じて漠然とした不安を抱えている。
1404年10月14日生まれ。
▼王太子ルイ(Dauphin Louis、10歳)
シャルル七世とマリー・ダンジューの長男。王太子。
双子の妹ラドゴンドとカトリーヌ(6歳)、弟にジャック(2歳)がいる。
1423年7月3日生まれ。
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▼ジャン・ド・デュノワ伯(Jean de Dunois、31歳)
フランス軍総司令官。通称・オルレアンの私生児。
シャルル七世の親友。いとこで幼なじみ。現オルレアン公・異母兄シャルル・ドルレアンの名代として、オルレアン防衛の総司令官を任される。ニシンの戦いでスコットランド軍を助けようとして九死に一生を得る。
1402年11月23日生まれ。
▼ピエール・ド・ブレゼ(Pierre de Brézé、22歳)
シャルル・ダンジューの友達。
ラ・トレモイユが失脚したクーデターに関わり、政変後に宮廷入りする。
1412年生まれ。
▼アランソン公ジャン・ダランソン(Jean d'Alençon/Duc d'Alençon、25歳)
ヴェルヌイユの戦いで捕虜となったが、オルレアン公の一人娘と結婚する条件で身代金を支払ってもらい釈放。ジャンヌ・ラ・ピュセルとともにオルレアンで戦い、聖女の信奉者になる。
1409年3月2日生まれ。
▼クレルモン伯シャルル・ド・ブルボン(Charles de Bourbon/Comte de Clermont、33歳)
ブルボン公の嫡男。ニシンの戦いでは輸送任務を優先してスコットランド軍を見捨てたため、オルレアン市民から嫌われる。
1401年生まれ。
▼ブサック元帥ジャン・ド・ブロス(Jean de Brosse/Boussac、59歳)
リッシュモンの推薦で元帥になる。シャルル七世に頼まれて、デュノワを補佐するためにオルレアン防衛に参戦。
1375年生まれ。
▼ラウル・ド・ゴークール(Raoul de Gaucourt、63歳)
オルレアン公の侍従長で、町の総督・守備隊隊長でもある。
1371年生まれ。
▼ジル・ド・レ(Gilles de Rais/29歳)
戴冠式の後、ラ・トレモイユの推薦で元帥になる。ゲクランの曾姪孫。本名はジル・ド・モンモランシー=ラヴァル(Gilles de Montmorency-Laval)。
ラ・トレモイユの失脚で、フェードアウトしがちだが……?
1405年生まれ。
▼ラ・イル(La Hire/Étienne de Vignolles、44歳)
本名はエティエンヌ・ド・ヴィニョル。ガスコーニュ出身の傭兵。自称・悪党で元野盗。粗野な性格で怒りっぽい。戦闘中に負傷したため片足が不自由。
ニシンの戦いでデュノワを助ける。
ルーアンに潜入してジャンヌ救出を試みたが失敗。
1390年生まれ。
▼ジャン・ポトン・ド・ザントライユ(Jean Poton de Xaintrailles、44歳)
ラ・イルとは同郷の腐れ縁。優れた傭兵だが、単独だと方向音痴がひどい。
ニシンの戦いでデュノワを助ける。
1390年生まれ。
=====================
シャルル七世に敵対する英仏・ブルゴーニュ勢力
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▼ブルゴーニュ公フィリップ(Philippe de Bourgogne、37歳)
無怖公の息子。リッシュモンの幼なじみ。父の殺害に関わった王太子(シャルル七世)に対抗するため、イングランドと同盟を結ぶが、ランスの聖別式を祝賀する使者を派遣する。英仏の間を狡猾に立ち回る。
1396年7月31日生まれ。
▼ジャン・ド・リュクサンブール(Jean de Luxembourg、42歳)
ブルゴーニュ公の重臣。コンピエーニュ包囲戦でジャンヌ・ラ・ピュセルと弟ピエールを捕縛する。ジャンヌを擁護する伯母の死後、イングランドにジャンヌを、フランスにピエールを売り渡す。
1392年生まれ。
▼ベッドフォード公ジョン・オブ・ランカスター(John of Lancaster/Duke of Bedford、44歳)
ヘンリー五世の弟。ヘンリー六世の叔父。兄の遺言でイングランド摂政となり、フランス侵攻を続ける。主にフランス北部を統治。
1389年6月20日生まれ。
▼グロスター公ハンフリー・オブ・ランカスター(Humphrey of Lancaster/Duke of Gloucester、43歳)
ヘンリー五世とベッドフォード公の弟。イングランド護国卿。
1390年10月3日生まれ。
▼イングランド王ヘンリー六世(Henry VI、12歳)
イングランド王国ランカスター王朝・第三代国王。
シャルル七世がランスのノートルダム大聖堂で聖別式を挙行(1429年7月29日)したことに対抗し、同年11月にロンドンのウェストミンスター大聖堂で、1431年12月16日にパリのノートルダム大聖堂で聖別式を挙行。英仏両国で王位をアピールしている。
1421年12月6日生まれ。
▼イザボー・ド・バヴィエール(Isabeau de Bavière、63歳)
シャルル七世の実母。シャルル六世の王妃。王弟をはじめ、名のある貴族たちと見境なく関係を持つため、淫乱王妃と呼ばれる。
1370年4月28日生まれ。
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ジャンヌの異端審問にかかわった神の犬(苛烈な異端審問官)
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▼ピエール・コーション(Pierre Cauchon、63歳)
パリ大学総長でボーヴェ司教。
ブルゴーニュ無怖公のもと、王弟暗殺やカボシュの乱の市民煽動などで暗躍。捕虜になったジャンヌを身代金1万リーブルで買い取り、異端審問にかけて処刑を先導した。ボーヴェがフランス軍に攻撃・占領されたため、イングランド軍が駐留するノルマンディー地方のリジューへ逃れる。
1371生まれ。
▼ジャン・ボーペール(Jean Beaupere、54歳)
プライドの塊みたいな神学者。上司のピエール・コーションの前で恥をかき、ジャンヌを政治的にも個人的にも激しく憎む。バーゼル公会議に向かうため、異端審問を途中で抜けた。
1380年生まれ。
▼ギヨーム・エラール(Guillaume Érard)
最初の異端判決で雄弁に演説する。被告人を挑発しようとシャルル七世を侮辱し、ジャンヌに反論される。
▼イザンバール・ド・ラ・ピエール(Isambart de La Pierre)
バーゼル公会議の動向をジャンヌに教えたことをきっかけに脅迫され、身の危険を感じて異端審問官を辞任する。
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オルレアン包囲戦の残党
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▼ジョン・タルボット(John Talbot、44歳)
アイルランド総督時代に残虐行為で告訴され、ほとぼりが冷めるまでオルレアンに派遣されて司令官になったが敗北。パテーの戦いで捕虜になる。
1390年生まれ。(1373年生まれ説なら61歳)
▼ジョン・ファストルフ(John Fastolf、56歳)
イングランド軍オルレアン包囲戦の指揮官。兵站のニシン樽を輸送中にフランス軍と遭遇して勝利、輸送任務も成功する。
1378年生まれ。
▼シモン・モリエ(Simon Morhier、44歳)
イングランド軍のフランス人司令官。イザボー・ド・バヴィエールの寵臣。
兵站のニシン樽を輸送中にフランス軍と遭遇して勝利、輸送任務も成功する。
1390年生まれ。
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その他、故人(†)年齢順・死没順
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▼神聖ローマ皇帝ジギスムント(Sigismund von Luxemburg/Römisch-deutscher Kaiser、66歳)
神聖ローマ帝国の皇帝。ブルゴーニュ無怖公とは昔なじみの戦友で、シャルル七世を憎んでいたが急に態度が変わった。コンスタンツ公会議で対立教皇を廃し「教会大分裂シスマ」を終結させたが、フス戦争のきっかけを作る。
1368年2月15日生まれ。
▼ローマ教皇エウゲニウス四世(Eugenius IV、51歳)
教会大分裂が解決し、教皇の権威を回復するためにバーゼル公会議を解散させようとしている。
1383年生まれ
▼アエネアス・シルウィス・ピッコローミニ(Aeneas Silvius Piccolomini、28歳)
皇帝ジギスムントに仕える外交官。バーゼル公会議でシャルル七世と出会い、ジャンヌの異端審問から火刑までの状況を見守る。のちのローマ教皇ピウス二世。
1405年10月18日生まれ。
▼ブルターニュ公ジャン(Jean de Bretagne、44歳)
リッシュモンの兄。賢明公。英仏対立に乗じてしたたかに立ち回る。
1389年12月24日生まれ。
▼マルグリット・ド・ブルゴーニュ(Marguerite de Bourgogne、40歳)
リッシュモンの妻。ブルゴーニュ公フィリップの姉。無怖公の長女。
元フランス王太子妃でギュイエンヌ公夫人だったが、リッシュモンと政略結婚。
ブルゴーニュとイングランドの同盟を引き裂こうと、偽造文書を用いて陰謀を画策。
1393年12月8日生まれ。
▼オルレアン公シャルル・ドルレアン(Charles d'Orléans、39歳)
シャルル七世のいとこ。デュノワの異母兄。王弟オルレアン公の嫡子で、現在のオルレアン公。幽閉先で宿敵ブルゴーニュ公と接触し、陰謀を企んでいるようだが……。
1394年11月24日生まれ。
▼カトリーヌ・ド・トレーヌ(Catherine de Tounerre/Catherine de l'Isle-Bouchar、39歳)
ラ・トレモイユの後妻。結婚前はジアックの二番目の妻だった。
1395年生まれ。
▼マルグリット・ド・ヴァロワ(Marguerite de Valois、27歳)
シャルル七世の異母妹。シャルル六世と侍女オデット・ド・シャンディベールの間に生まれた。兄シャルル七世によって庶子の王女として認知される。
1407年生まれ。
▼アニエス・ソレル(Agnès Sorel、23歳※)
マルグリット・ド・ヴァロワの親友。本作きっての美少女。
占いで「フランス王に見染められ、寵愛を受ける」と予言されている。1421生まれ。
(※)史実だと1432年時点では14歳。シャルル七世と出会うのはだいぶ先(二十歳)ですが、物語の都合上10歳ほど鯖を読んで登場しています。
--
▼ルイ・デストートヴィル(Loui d'Estouteville、34歳)
モン・サン=ミシェルの修道院長。1424年9月2日から守備隊の隊長を兼任。1400年生まれ。
▼ギヨーム・デストートヴィル(Guillaume d'Estouteville、22歳)
見習い修道士。モン・サン=ミシェル包囲戦の後、シャルル七世に預けられる。
1412年生まれ。
--
▼†ブルボン公ジャン・ド・ブルボン(Jean de Bourbon、享年53歳)
クレルモン伯の父。アジャンクールの戦いで捕虜となり、帰国が叶わないまま、幽閉先のロンドンで死去。虜囚期間は19年におよぶ。
1381年生まれ。1434年2月5日没。
▼†ジャンヌ・ドルレアン(Jeanne d'Orléans、享年22歳)
シャルル七世の姪。オルレアン公の一人娘でアランソン公の妻。
生まれてすぐ母(シャルル七世の長姉イザベル)と死別し、6歳のときに父シャルル・ドルレアンがアジャンクールで捕虜となり生き別れた。なお、継母のボンヌ・ダルマニャックも1430年代前半に死去。
1409年9月13日生まれ。1432年5月19日没。
▼†ジャンヌ・ラ・ピュセル(Jeanne la Pucelle、享年19歳)
ドンレミ村の農夫ジャック・ダルクの娘。天使の声を聞いたと主張し、シャルル七世をランスで戴冠させるためにシノン城を訪れた。オルレアンで勝利して以来、聖女・救世主として崇める信者が増えているが、パリ包囲戦失敗後は精彩を欠き、ついにコンピーニュ包囲戦で捕縛。ルーアンの異端審問で有罪判決を受けて火刑に処される。
1412年生まれ。1431年5月31日没。
▼†アラン・シャルティエ(Alain Chartier、享年45歳)
宮廷詩人。ノルマンディー地方カルヴァドスのバイユー出身。
パリ大学(ソルボンヌ)に在籍していたが、シャルルを追いかけて書記官になる。『四人の貴婦人の書』『慈悲のない美女』などの韻文詩や寓話で知られる。
遺作は、未完成の『希望の書(Le Livre de l'Espérance)』。
1385~90年ごろ生まれ。1430年没。
▼†ウィリアム・グラスデール(William Glasdale)
イングランド軍の司令官。ソールズベリー伯の戦死後も指揮を執っていたが、橋上の戦いでロワール川に落ちて溺死。1429年5月7日没。
▼†ソールズベリー伯トマス・モンタキュート(Thomas Montacute/Earl of Salisbury、享年40歳)
イングランド軍総司令官。
ヘンリー五世が百年戦争を再開してからフランス侵攻のほとんどに参戦する歴戦の将。オルレアン包囲戦で要塞レ・トゥーレルを奪ったが、謎の砲撃を受けて戦死。
1388年生まれ。1428年11月8日没。
▼†オデット・ド・シャンディベール(Odette de Champdivers、享年35歳)
狂王の世話をする侍女。シャルル六世との間に私生児マルグリットを産む。シャルル七世の暗殺計画を知らせようとした罪で反逆者となり、娘を連れて逃亡。志半ばで死去。
1390年生まれ。1425年没。
▼†カミュ・ド・ボーリュー(Camus de Beaulieu)
厩舎長。軽薄な美男子。リッシュモンが独断で処刑し、シャルル七世は激怒する。
1427年6月没。
▼†ピエール・ド・ジアック(Pierre de Giac、享年47歳)
侍従長。ブルゴーニュ派からアルマニャック派に乗り換えて、シャルルに臣従。
若い頃はシャルルの母・淫乱王妃イザボーの愛人だった。前妻殺害と横領の罪でリッシュモンに処刑される。
1380年生まれ。1427年2月没。
▼†狂人王シャルル六世(Charles VI/Le Fou、享年54歳)
シャルルの父。フランス王国ヴァロワ王朝・第四代国王。
1368年12月3日生まれ。1422年10月21日没。
▼†イングランド王ヘンリー五世(Henry V、享年35歳)
イングランド王国ランカスター王朝・第二代国王。
休戦協定を破り、フランス王位を要求して宣戦を布告。百年戦争を再開した元凶。
1387年9月16日生まれ。1422年8月31日没。
▼†無怖公ブルゴーニュ公(Jean de Bourgogne/Jean sans Peur、享年48歳)
フランス最大勢力の貴族。政敵の王弟オルレアン公を殺し、王妃イザボーとともに宮廷の実権を握る。王太子(シャルル七世)の家臣によって報復・殺害される。
1371年5月28日生まれ。1419年9月10日没。
▼†アルマニャック伯ベルナール・ダルマニャック(Bernard d'Armagnac、享年58歳)
反ブルゴーニュ派貴族を取り込んで対抗勢力「アルマニャック派」を形成したが、無怖公のクーデターで失脚し、拷問・斬首される。
1360年生まれ。1418年6月12日没。
▼†王太子ルイ・ド・ギュイエンヌ公(Louis de Guyenne、享年18歳)
シャルル七世の兄。シャルル六世の第三王子。
1397年1月22日生まれ。1415年12月18日没。
▼†王弟オルレアン公(Louis d'Orléans、享年35歳)
シャルル六世の弟。シャルル七世の叔父。王妃イザボーと不倫関係になり、政敵の無怖公に殺される。フランス内乱のきっかけとなる。
1372年3月13日生まれ。1407年11月23日没。
▼†賢明王シャルル五世(Charles V/Le Sage、享年42歳)
シャルル七世の祖父。フランス王国ヴァロワ王朝・第三代国王。
1338年1月21日生まれ。1380年9月16日没。
▼†善良王ジャン二世(Jean II/Le Bon、享年45歳)
シャルル七世の曽祖父。フランス王国ヴァロワ王朝・第二代国王。
1319年4月16日生まれ。1364年4月8日没。
▼†幸運王フィリップ六世(Philippe VI/Le Fortune、享年57歳)
シャルル七世の高祖父。フランス王国ヴァロワ王朝・初代国王。
即位前はヴァロワ伯。カペー王朝直系の男系男子が途絶えたため、フィリップ三世の男系の孫としてフランス王に即位したが、イングランド王エドワード三世(フィリップ四世の女系の孫)が王位継承権を主張し、英仏・百年戦争が勃発する。
1293年11月17日生まれ。1350年8月22日没。
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