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第1章 葛藤編
9話 意外な反応
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夜の歌舞伎町いつもの雑居ビル
高来『俺やっば、キンケンには本当の事話すわ』
荒瀬『どうして?』
大木『フェアじゃねぇから…』
高来『ああ、あいつフラれても凛の事愛してるって言ってた。今でも』
大木『お前の本当を知る権利は有る、か』
俺は静かに頷いた
高来『俺が凛とは友達でしか居られねぇ事きちんと言っとかないと、あいつ自分から身ぃ引くつもりだ』
荒瀬『でもそんなん言ったら彼女達にバラされて友達ですら居られなくなるんだぞ』
高来『ああ、分かってる』
大木『お前の気持ちは?それで良いの?もしもこれから先、デート重ねてどっちか本気で好きになって両思いになる可能性だって有るんだぜ?』
高来『もし、そうなったとしても、現実は変わらない。いつもと一緒。本当の事言えば振られる』
荒瀬『でも、彼女達は違う反応かも知れねぇし…愛生ちゃんレズだし』
高来『いや、同じだよ。嘘付いた事に変わりは無い』
大木『…分かった。じゃ、俺らも行く』
荒瀬『そだな、もともと俺らが焚き付けたんだし』
高来『ごめん、有難う』
バイトを終え俺はキンケンに電話し
新宿の喫茶店で待ち合わせする事にした
約束の時間前にキンケンは店に入って来た
誠実な奴だとここでも分かる
前回のデートで遅れたのは彼女達の支度が遅かったとかだろうと推測出来た
キンケンは席に着く前に俺達に頭を下げる
金健『この前のデートすっごく楽しかったっす!』
キンケンがデカい声でそう言った
周りの客が一斉に振り返る
荒瀬『いや///俺らがデートしたみたいじゃんか!誤解されるわ!!』
大木『ここに居る全員、俺らの事そっち系だと思ってんなw』
一瞬で場がホッコリした
高来 (あぁ、こいつとも友達で居られなくなるのか…大木、荒瀬、巻き込んでごめん)
金健『で、話って』
俺は重い口を開いた
それからは、ただ淡々と自分の事を洗いざらいキンケンに話した
話している最中騒ぐこと無く真剣に俺の話を聞いていた
全部話し終わった後、キンケンは一体何個入れたと言うくらいガムシロで淀んだアイスコーヒーを飲みながら言った
金健『関係ねぇっす。俺、頭悪いんでジンガーとか良く分かんないっす』
荒瀬『ジンガー?』
大木『ああ、ジェンダーねw』
金健『あ、それ。ムズい事マジ分かんないすけど…』
高来『…』
金健『兄貴は兄貴っす。凛が認めた男は俺も認めるっす。それに初めて会った時、何度かカミングアウトしようとしたんすよね?分かるんすよ~女ってこっちが何か言おうとすると被せて来るじゃないすか~ウザいっす、あれ』
高来『キンケン…』
金健『俺からは言わないっす。兄貴、自分のタイミングで話して下さい。それに凛はそんな事じゃ兄貴の事諦めないと思うっす。知らんけど』
キンケンは呆れるほどドライで良い奴だ
この時の俺は彼女達の事よりもキンケンとの縁が切れなくて良かったと心底思った
つづく
高来『俺やっば、キンケンには本当の事話すわ』
荒瀬『どうして?』
大木『フェアじゃねぇから…』
高来『ああ、あいつフラれても凛の事愛してるって言ってた。今でも』
大木『お前の本当を知る権利は有る、か』
俺は静かに頷いた
高来『俺が凛とは友達でしか居られねぇ事きちんと言っとかないと、あいつ自分から身ぃ引くつもりだ』
荒瀬『でもそんなん言ったら彼女達にバラされて友達ですら居られなくなるんだぞ』
高来『ああ、分かってる』
大木『お前の気持ちは?それで良いの?もしもこれから先、デート重ねてどっちか本気で好きになって両思いになる可能性だって有るんだぜ?』
高来『もし、そうなったとしても、現実は変わらない。いつもと一緒。本当の事言えば振られる』
荒瀬『でも、彼女達は違う反応かも知れねぇし…愛生ちゃんレズだし』
高来『いや、同じだよ。嘘付いた事に変わりは無い』
大木『…分かった。じゃ、俺らも行く』
荒瀬『そだな、もともと俺らが焚き付けたんだし』
高来『ごめん、有難う』
バイトを終え俺はキンケンに電話し
新宿の喫茶店で待ち合わせする事にした
約束の時間前にキンケンは店に入って来た
誠実な奴だとここでも分かる
前回のデートで遅れたのは彼女達の支度が遅かったとかだろうと推測出来た
キンケンは席に着く前に俺達に頭を下げる
金健『この前のデートすっごく楽しかったっす!』
キンケンがデカい声でそう言った
周りの客が一斉に振り返る
荒瀬『いや///俺らがデートしたみたいじゃんか!誤解されるわ!!』
大木『ここに居る全員、俺らの事そっち系だと思ってんなw』
一瞬で場がホッコリした
高来 (あぁ、こいつとも友達で居られなくなるのか…大木、荒瀬、巻き込んでごめん)
金健『で、話って』
俺は重い口を開いた
それからは、ただ淡々と自分の事を洗いざらいキンケンに話した
話している最中騒ぐこと無く真剣に俺の話を聞いていた
全部話し終わった後、キンケンは一体何個入れたと言うくらいガムシロで淀んだアイスコーヒーを飲みながら言った
金健『関係ねぇっす。俺、頭悪いんでジンガーとか良く分かんないっす』
荒瀬『ジンガー?』
大木『ああ、ジェンダーねw』
金健『あ、それ。ムズい事マジ分かんないすけど…』
高来『…』
金健『兄貴は兄貴っす。凛が認めた男は俺も認めるっす。それに初めて会った時、何度かカミングアウトしようとしたんすよね?分かるんすよ~女ってこっちが何か言おうとすると被せて来るじゃないすか~ウザいっす、あれ』
高来『キンケン…』
金健『俺からは言わないっす。兄貴、自分のタイミングで話して下さい。それに凛はそんな事じゃ兄貴の事諦めないと思うっす。知らんけど』
キンケンは呆れるほどドライで良い奴だ
この時の俺は彼女達の事よりもキンケンとの縁が切れなくて良かったと心底思った
つづく
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