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一目惚れ
しおりを挟む<ちょいちょい洸視点>
初めて会ったのは確か俺が小学5年生のとき_。
無口で友達ができずまたも親の都合で引越すことになった俺。こんなに家から近いのに初めて行く公園でひとりベンチに座る。
(あーあ、また友達もできずに次のとこに引越しか…だっさいなぁ俺って…。自分が嫌になる…)
「ねぇ、遊ばないの?」
「え?」
俺はパッと目の前の人物に目を向ける。
いつの間にか人が立っていて正直ちょっと驚いた。
男の子はきょとん?としている。
(俺と同い歳…?か)
俺に唯一、話しかけてくれる優しい子_、
喋るのが苦手で話せずにいた俺の手を連れ砂場へと行くと俺と同じくらいの背の子がもう1人いて泥団子を作っていた。
その子は俺らがやって来たのに気づきこちらを見る。
「兄ちゃん、その子はだれー?」
と首をかしげて聞いてくる。どうやらこの優しい子はこの子のお兄ちゃんのようだ。そして弟のほうと俺が同い歳だった。
俺には兄弟がおらず正直すごく羨ましかった。だって兄弟がいたならこんな俺ともきっと遊んでくれていただろうから…。
そんなことを考え俯いていると繋いでいた手をぎゅっとされる。驚いた俺はパっとその子の顔を見た。
その子は「遊ぼっ!」と俺に笑顔で言ってくる。
…ッ!(ドキドキ…)
さっきから繋いでいる手があつく、何やら胸がドキドキする…。なんだろ、、病気かなぁ?
俺は嬉しくなり「うん…」と答え、その後はその兄弟たちと遊びまくった。最高に楽しかった。人生で1番と言っても過言ではなかった。
帰り際にふたりの名前を聞く。
「さえじま…ひびき!」
「僕は、かおるだよ~」
ひびき…ひびきっていうのか…!
忘れない…絶対に覚えとく。
「俺の名前は、ひかる!おまえら絶対忘れんなよ!!ぜったいだからな!」
俺の必死のアピールに兄弟は、ぷっ!と笑った。
笑うな!と怒ったが一向に笑いが収まらない。
なんだが俺もおかしくなってつられて笑う。
と、同時に涙が溢れる。
そんな俺を見て驚くふたり…。
「どうした!?どっか痛いのか??」
「けがしたの?」
2人とも心配してくれた。
俺は正直に明日この町から引っ越してしまうことをふたりに話した。2人とも悲しそうに俺の話を聞いてくれた。
「お、おれ…引っ越したくない…おまえらと離れるのやだ、でも、親を困らせるのもやだ…うぅ…((泣」
ひびきが俺の背中を優しくさすってくれる。
「ひかる泣かないで!大丈夫…!俺たち、ひかるのこと忘れたりしない!また会えるよ、きっと。」
「…ほんとに?ほんとにまた会ってくれる?」
「もちろん!」
にこっと笑ってくれる、ひびき。ひびきの笑顔…なんだか安心する…すき…。
「じゃあさ、もう1個…お願い、言ってもいい?」
「いいぞ!なんだ?」
「もしもまた会えたとき、俺をひびきの大切な人にしてくれるか??」
「大切な人?(友達ってことかな!)
あぁ!いいよ!てかもう俺たちそう(友達)だろ?」
「…ッ!!!///うん!そうだな(おれたち両想いってこと!?♡)」
_________
なんてきっとあれが俺の初恋で一目惚れってやつ。
小さい頃のかわいい思い出_。
あれから数年経ち再びこっちに戻ってきた俺は無事、中学3年生でやっと弟のほうとクラスが一緒になる。薫はすぐに俺が洸だと気づいてくれたが…響ときたら…あいつは罪な男だよ、ほんと。
響にはこのことは黙ってもらうように薫にお願いした。だって自分で思い出してもらわないとね…なんてたって俺と響の大切な思い出なんだから。
だから俺はあえて響とは初対面です感を出しあくまで薫のクラスの友達として何回も家にお邪魔した。
が、当の本人は全然話しかけてこないし全く気づいてくれないわけで…。
とうとう痺れをきらした俺は響に告白をする。
恋人として付き合って意識してもらい俺の事を思い出してもらおう作戦に変更したのだった。
ちょっと強引になっちゃったけど響と付き合えるなんて幸せすぎて死にそう…!
ねぇ、響…はやく思い出して、ね?
***
ここから作者です!
いやぁ~ちょっと洸がメンヘラみたいなヤンデレみたいになってしまいました…笑
それから名前がひらがな表記になっているところは子どもの時の会話なのでそっちのほうが自然かと思いそうしてます!
そしてまさかの響が洸のことを忘れているという…なんとも言えないこの気持ち😅…洸ファイトだ!!笑
てな感じでこの2人の話の続きを楽しみにしていてください!!🙇♀️🤷
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