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レティシアにて
イニス:救済
めちゃくちゃに犯されて。
どのくらい、経っただろうか。
男は、満足したように身体を離し。
僕に紙切れを数枚握らせた。紙切れは、眼帯の男に取り上げられた。
何回か、それを繰り返して。
部屋や、食べ物などのレベルが上がっていった。
僕は自分が娼館にいるのだと理解した。
男に抱かれることで、こうして食事や寝床を与えられ、生かされているのだと。
そして。
ここは僕の住んでいたのとは別の世界だということを知った。
◆◇◆
そうやって、男に抱かれ続ける毎日が、何日、何ヶ月続いたのだろうか。
目につく場所に、カレンダーや時計はなかった。
一日中客がやって来ては犯されるので、昼夜や、日にちの感覚もなくなっていた。
男ではない身体にされて。
毎日お尻の穴に男の性器を突っ込まれて、精液まみれにされて。
僕は、こんなことをされるような罪を犯したのだろうか?
自殺をしたから?
それは、それほどまでに重い罪なのか。
僕を自殺をするほど追い込んだあいつらには、罰を与えてくれないのに。
何故、僕がこんな目に遭わなければいけないのか。
死にたいと思っても、その手段がない。
眼帯の男は手馴れていて、ちょっとした傷なら縫って綺麗に治してしまう。
舌を噛んでも、自分が痛いだけだ。
僕は諦めることにした。
この環境にも。何もかも。
……もう、何も考えたくない。
◆◇◆
しばらくして。
眼帯の男の名前はダミアンといい、僕は周りからイニスと呼ばれていることを知った。
そういえば名前を聞かれてもいないし、今更名乗る気もない。
伊藤春樹という名の中学生は、もう死んだのだから。
イニスというのは鳥のことらしい。
僕は男に抱かれ、鳴くために飼われている鳥なのだと理解した。
鳥は、人間の言葉をしゃべらない。
片言なら話せるくらいまで言葉が理解できるようになっていたが。そのまま言葉がわからないふりを続けた。
そのほうが客も喜ぶからだ。
店に来る客は、小さな子供が好きなようだ。
まるで幼児に話しかけるような優しい口調や、態度からわかった。
そのお陰で、言葉が少しずつ理解できるようになったけど。覚えても嬉しくない言葉ばかりだった。
僕のような綺麗でもなく地味な顔な男でも、この世界では身体が小さいからか、男の歓心を買う容姿に見えるらしい。
全くありがたくはない。むしろ迷惑な話だ。
ひらひらした、薄い布だけをまとい。部屋に来る男に足を開いた。
従順にさえしていれば、優しくしてくれる。殴られも蹴られもしない。
元の世界にいたときよりは、まだ少しはマシだと思った。
地獄であることには変わりないけど。
◆◇◆
相手の男によって、中に精液を出されると体調が良くなり、傷の治りも早くなるのがわかった。
部屋のレベルが上がって、客層も上がったのか。最近は乱暴な真似をされることは滅多になくなったけど。
身形のいい客はそれなりに上品で。酷いことはしない。
黄色のマントの男は支払いもいいし、乱暴はされないと知った。
橙色のマントの男は。なんだかおかしかった。
僕の身体に明らかに興奮しているくせになかなか抱こうとしないので、しゃぶりついたら、いきなり犯された。
でも、その男に出されたら、しばらくとても調子が良かったので。
また、あの橙色のマントの男が来るのを心待ちにしていた。
◆◇◆
ただ、男に犯されるだけの日常。
僕は高級男娼というやつになったらしい。
一日中店に出されてお尻が腫れてしまい苦しむことはなくなったし、客の質も上がって、体調を崩すことも減った。
いつまでも続くかと思われたそんな毎日は、突然終わりを告げた。
鎧を着た男たちが、店に乗り込んできたのだ。
そして、あの、橙色のマントの男が、僕を外へ連れ出した。
鎧を着た男たちも、マントの色は橙色だった。
彼の仲間なのだろうか?
あちこちから、煙が上がっていた。
建物は破壊されて。悲鳴が聞こえてきたりして。
さながら、戦争のような光景で。
何が起こったんだろうか。
震える僕の背を、橙色のマントの男がさすってくれた。
橙色のマントの男は、イザヤと名乗った。
◆◇◆
『もう、あんな***にいなくていいんだ。君は**だよ』
イザヤが言ったが。
僕は言葉がわからない振りを続けた。
実際、知らない単語があったので、言ってることは伝わらなかったけど。
『かわいそうに……何かの**で、**を止められたのか?』
イザヤはしばらく僕の顔をじっと見ていた。
『……もしかしたら、』
と。
僕に唇を押し付け、舌を差し込んだ。
口の中に性器を突っ込まれたことはあったけど。キスをされたのは初めてだった。
びっくりした。
その、やわらかい感触にも。
『私の言葉がわかる?』
はっきりと伝わった。
それはちゃんと、僕にも理解できる”言葉”に聞こえた。
驚いて、イザヤを見ると。
彼は確信したように。
『やはりそうだったのか。君は、異世界から来たのだね?』
ああ、やっと。
言葉が通じる人が現れた。
僕は頷いた。涙を流しながら。
『そうか。言葉も通じずに、辛かっただろう……』
イザヤは僕を優しく抱き締めてくれた。
ようやく、僕の苦しみを理解してくれる人が現れたんだ。
この人が僕を救ってくれた。
助かった、と。
その時は、心から思っていた。
どのくらい、経っただろうか。
男は、満足したように身体を離し。
僕に紙切れを数枚握らせた。紙切れは、眼帯の男に取り上げられた。
何回か、それを繰り返して。
部屋や、食べ物などのレベルが上がっていった。
僕は自分が娼館にいるのだと理解した。
男に抱かれることで、こうして食事や寝床を与えられ、生かされているのだと。
そして。
ここは僕の住んでいたのとは別の世界だということを知った。
◆◇◆
そうやって、男に抱かれ続ける毎日が、何日、何ヶ月続いたのだろうか。
目につく場所に、カレンダーや時計はなかった。
一日中客がやって来ては犯されるので、昼夜や、日にちの感覚もなくなっていた。
男ではない身体にされて。
毎日お尻の穴に男の性器を突っ込まれて、精液まみれにされて。
僕は、こんなことをされるような罪を犯したのだろうか?
自殺をしたから?
それは、それほどまでに重い罪なのか。
僕を自殺をするほど追い込んだあいつらには、罰を与えてくれないのに。
何故、僕がこんな目に遭わなければいけないのか。
死にたいと思っても、その手段がない。
眼帯の男は手馴れていて、ちょっとした傷なら縫って綺麗に治してしまう。
舌を噛んでも、自分が痛いだけだ。
僕は諦めることにした。
この環境にも。何もかも。
……もう、何も考えたくない。
◆◇◆
しばらくして。
眼帯の男の名前はダミアンといい、僕は周りからイニスと呼ばれていることを知った。
そういえば名前を聞かれてもいないし、今更名乗る気もない。
伊藤春樹という名の中学生は、もう死んだのだから。
イニスというのは鳥のことらしい。
僕は男に抱かれ、鳴くために飼われている鳥なのだと理解した。
鳥は、人間の言葉をしゃべらない。
片言なら話せるくらいまで言葉が理解できるようになっていたが。そのまま言葉がわからないふりを続けた。
そのほうが客も喜ぶからだ。
店に来る客は、小さな子供が好きなようだ。
まるで幼児に話しかけるような優しい口調や、態度からわかった。
そのお陰で、言葉が少しずつ理解できるようになったけど。覚えても嬉しくない言葉ばかりだった。
僕のような綺麗でもなく地味な顔な男でも、この世界では身体が小さいからか、男の歓心を買う容姿に見えるらしい。
全くありがたくはない。むしろ迷惑な話だ。
ひらひらした、薄い布だけをまとい。部屋に来る男に足を開いた。
従順にさえしていれば、優しくしてくれる。殴られも蹴られもしない。
元の世界にいたときよりは、まだ少しはマシだと思った。
地獄であることには変わりないけど。
◆◇◆
相手の男によって、中に精液を出されると体調が良くなり、傷の治りも早くなるのがわかった。
部屋のレベルが上がって、客層も上がったのか。最近は乱暴な真似をされることは滅多になくなったけど。
身形のいい客はそれなりに上品で。酷いことはしない。
黄色のマントの男は支払いもいいし、乱暴はされないと知った。
橙色のマントの男は。なんだかおかしかった。
僕の身体に明らかに興奮しているくせになかなか抱こうとしないので、しゃぶりついたら、いきなり犯された。
でも、その男に出されたら、しばらくとても調子が良かったので。
また、あの橙色のマントの男が来るのを心待ちにしていた。
◆◇◆
ただ、男に犯されるだけの日常。
僕は高級男娼というやつになったらしい。
一日中店に出されてお尻が腫れてしまい苦しむことはなくなったし、客の質も上がって、体調を崩すことも減った。
いつまでも続くかと思われたそんな毎日は、突然終わりを告げた。
鎧を着た男たちが、店に乗り込んできたのだ。
そして、あの、橙色のマントの男が、僕を外へ連れ出した。
鎧を着た男たちも、マントの色は橙色だった。
彼の仲間なのだろうか?
あちこちから、煙が上がっていた。
建物は破壊されて。悲鳴が聞こえてきたりして。
さながら、戦争のような光景で。
何が起こったんだろうか。
震える僕の背を、橙色のマントの男がさすってくれた。
橙色のマントの男は、イザヤと名乗った。
◆◇◆
『もう、あんな***にいなくていいんだ。君は**だよ』
イザヤが言ったが。
僕は言葉がわからない振りを続けた。
実際、知らない単語があったので、言ってることは伝わらなかったけど。
『かわいそうに……何かの**で、**を止められたのか?』
イザヤはしばらく僕の顔をじっと見ていた。
『……もしかしたら、』
と。
僕に唇を押し付け、舌を差し込んだ。
口の中に性器を突っ込まれたことはあったけど。キスをされたのは初めてだった。
びっくりした。
その、やわらかい感触にも。
『私の言葉がわかる?』
はっきりと伝わった。
それはちゃんと、僕にも理解できる”言葉”に聞こえた。
驚いて、イザヤを見ると。
彼は確信したように。
『やはりそうだったのか。君は、異世界から来たのだね?』
ああ、やっと。
言葉が通じる人が現れた。
僕は頷いた。涙を流しながら。
『そうか。言葉も通じずに、辛かっただろう……』
イザヤは僕を優しく抱き締めてくれた。
ようやく、僕の苦しみを理解してくれる人が現れたんだ。
この人が僕を救ってくれた。
助かった、と。
その時は、心から思っていた。
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