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ローラン・ロートレック・ド・デュランベルジェの人生
J’ai besoin de ton amour.(あなたに愛されたい)
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アンリの性器は、挿入してからずっと、歓喜の涙を流している。
「ん、……ぁん、」
小刻みに腰を揺すってやりながら、優しく睾丸ごと性器を揉まれるのがお気に入りなようだ。
「ん? これ、気持ち良い?」
問うと、とろんとした顔で。素直にこくこくと頷いた。
初心で恥ずかしがりなのに。
俺の性器がアンリの感じる場所からずれると、自分で腰を動かしてしまうくらい、気持ち良いのか?
反応が良すぎて、不安になる。
あれほど潔癖なアンリが、こうして汗ばんだ肌を重ねても、お互いの精でびしょびしょに濡れても。
俺の腕の中でおとなしくして。抱かれるのを嫌がらないのも。
相手が俺だから?
初めての快楽に溺れているからか?
あんたがこんな風に感じてみせるのは、俺だけなのか?
問い詰めたくなるが。
今は、こうして、受け入れてくれただけでも喜ぼう。
可能な限りの退路を断って、申し出を断れないような状況を作っておいて。我ながら卑怯だと思う。
内心は嫌々だろうが、あんたが俺との結婚を承諾してくれて、どれだけ嬉しかったことか。
受け入れてくれて、嬉しい。
素直に喜びたい。
だが。
もし、俺じゃない誰かが、同じことを言ったとしたら。
対価に身体を寄こせと言われたら。
その時、あんたは、どうするんだ?
断るのか? それとも。
*****
睾丸と性器を掴んでいた手の中指を、睾丸の後ろにある女の部分に這わせてみた。
濡れてはいない。
まだ、性器として機能していないからだ。
この感じからして、自分でも触れたことがないのだろう。
アンリは自分が完全体であることに、未だに戸惑っている。その気持ちはわかるが。
「ひゃ!?」
それまでうっとりと身を預けていたアンリは、そこに触れられたことに驚いて、びくりと身体を震わせた。
「や、そこは……、ああっ!?」
指先を、閉ざされた秘裂に差し込んでやる。
「ひっ……!?」
アンリがその行為に対し悪寒を感じ、震えているのがわかった。
「ここに触れるのは、俺が初めてだな?」
わかってはいたが、あえて問うてみた。
アンリの口から直接聞きたかった。
アンリの秘密の場所に触れたのは、俺だけだと。
「あっ……、当たり前、」
「そうだよな。こっちもきつかったし。あんたの全部、俺が初めてなんだ……」
「ゆび、嫌だ」
アンリは本気で嫌がっている様子で身を捩らせたが。
逃がさないよう、腕の中に抱き込んだ。
「わかった。まだしないって約束だもんな」
固く乾いたそこから、指を引き抜いた。
目覚めさせるにしても、まだ早い。
*****
「悪かった。怖かったか?」
後ろから、そっと抱き締めて。
宥めるように、首や耳に口づけを落とす。
「や、あん、」
胸を探り、乳首を捏ねてやると。
甘い声で鳴いて、中の俺をきゅうきゅう締め付ける。
刺激を受け、ぷくりと勃ち上がった乳首をつまみ、捏ね回し、撫で擦る。
甘い、麻薬のような身体だ。
何度でも欲しくなる。
この蜜の味を知ってしまったら、もう二度と手放すことはできなくなるだろう。
かわいそうに。
俺に見初められてしまったばかりに。
アンリの細い腰を掴み。
半勃ちした性器を、ゆっくりと抜き差ししてやる。
「ひぁ……っ、あっ、やあっ、」
甘い声に、頭がどうにかなりそうだ。
「俺の全てを、あんたに捧げてやる。俺の持っている財産も。人生も。俺の全てをやる」
そんなものでは足りないだろうが。
「あ……っ、や、」
もどかしげに腰を揺らして。精をねだっているように。
「その代わりに。あんたは俺に、その身を捧げるんだ」
これは取引だ。
そう思わないと、狂いそうになる。
等価交換にはならないとわかってはいるが。
応じて欲しいと願う。
「ん、……ぁん、」
小刻みに腰を揺すってやりながら、優しく睾丸ごと性器を揉まれるのがお気に入りなようだ。
「ん? これ、気持ち良い?」
問うと、とろんとした顔で。素直にこくこくと頷いた。
初心で恥ずかしがりなのに。
俺の性器がアンリの感じる場所からずれると、自分で腰を動かしてしまうくらい、気持ち良いのか?
反応が良すぎて、不安になる。
あれほど潔癖なアンリが、こうして汗ばんだ肌を重ねても、お互いの精でびしょびしょに濡れても。
俺の腕の中でおとなしくして。抱かれるのを嫌がらないのも。
相手が俺だから?
初めての快楽に溺れているからか?
あんたがこんな風に感じてみせるのは、俺だけなのか?
問い詰めたくなるが。
今は、こうして、受け入れてくれただけでも喜ぼう。
可能な限りの退路を断って、申し出を断れないような状況を作っておいて。我ながら卑怯だと思う。
内心は嫌々だろうが、あんたが俺との結婚を承諾してくれて、どれだけ嬉しかったことか。
受け入れてくれて、嬉しい。
素直に喜びたい。
だが。
もし、俺じゃない誰かが、同じことを言ったとしたら。
対価に身体を寄こせと言われたら。
その時、あんたは、どうするんだ?
断るのか? それとも。
*****
睾丸と性器を掴んでいた手の中指を、睾丸の後ろにある女の部分に這わせてみた。
濡れてはいない。
まだ、性器として機能していないからだ。
この感じからして、自分でも触れたことがないのだろう。
アンリは自分が完全体であることに、未だに戸惑っている。その気持ちはわかるが。
「ひゃ!?」
それまでうっとりと身を預けていたアンリは、そこに触れられたことに驚いて、びくりと身体を震わせた。
「や、そこは……、ああっ!?」
指先を、閉ざされた秘裂に差し込んでやる。
「ひっ……!?」
アンリがその行為に対し悪寒を感じ、震えているのがわかった。
「ここに触れるのは、俺が初めてだな?」
わかってはいたが、あえて問うてみた。
アンリの口から直接聞きたかった。
アンリの秘密の場所に触れたのは、俺だけだと。
「あっ……、当たり前、」
「そうだよな。こっちもきつかったし。あんたの全部、俺が初めてなんだ……」
「ゆび、嫌だ」
アンリは本気で嫌がっている様子で身を捩らせたが。
逃がさないよう、腕の中に抱き込んだ。
「わかった。まだしないって約束だもんな」
固く乾いたそこから、指を引き抜いた。
目覚めさせるにしても、まだ早い。
*****
「悪かった。怖かったか?」
後ろから、そっと抱き締めて。
宥めるように、首や耳に口づけを落とす。
「や、あん、」
胸を探り、乳首を捏ねてやると。
甘い声で鳴いて、中の俺をきゅうきゅう締め付ける。
刺激を受け、ぷくりと勃ち上がった乳首をつまみ、捏ね回し、撫で擦る。
甘い、麻薬のような身体だ。
何度でも欲しくなる。
この蜜の味を知ってしまったら、もう二度と手放すことはできなくなるだろう。
かわいそうに。
俺に見初められてしまったばかりに。
アンリの細い腰を掴み。
半勃ちした性器を、ゆっくりと抜き差ししてやる。
「ひぁ……っ、あっ、やあっ、」
甘い声に、頭がどうにかなりそうだ。
「俺の全てを、あんたに捧げてやる。俺の持っている財産も。人生も。俺の全てをやる」
そんなものでは足りないだろうが。
「あ……っ、や、」
もどかしげに腰を揺らして。精をねだっているように。
「その代わりに。あんたは俺に、その身を捧げるんだ」
これは取引だ。
そう思わないと、狂いそうになる。
等価交換にはならないとわかってはいるが。
応じて欲しいと願う。
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