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ローラン・ロートレック・ド・デュランベルジェの人生
Se jurer un amour éternel.(永遠の愛を誓う)
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「私、ローラン・ロートレック・ド・デュランベルジェは我が最愛のアンリ・アントワーヌ・ガブリエル・ド・ジュスタンを永遠の伴侶とし、健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、彼を愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓う」
アンリだけにはわかっただろう。
今のが前の世界での、結婚を誓う言葉だと。
初めて聞いた口上に、立会人は驚いたように目を瞬かせた。
「素晴らしい」
「愛情が伝わってくる」
招待客からの拍手に。
立会人は自分の仕事を思い出したようだ。
改めて、笑顔を浮かべて俺たちに頷いてみせた。
*****
通常であれば、このまま俺がアンリの手を取り、退場することで式は終わりだ。
俺も早く美しい花嫁を寝室へ連れ去りたいところだが。
まだやることがある。
アンリの左手を取り、その場で跪き。
レースの手袋を外し、左手の甲にキスをする。
アンリも、これから俺がやろうとしていることに気づいたようだ。
懐から小箱を取り出し、中の指輪を見せる。
「これは、首輪や足枷の代わりに、相手が自分のものであることを示す印だ」
他の皆にも聞こえるように言い、アンリの左手の薬指に指輪をつけた。
アンリのほっそりした指に光る銀色は、プラチナだ。
プラチナはこの世界では、魔法の触媒として黄金より高額で流通している高級品だが、アンリを繋ぐ証だと思えば安いものだ。
指輪に、外れない魔法を付与してあることに、アンリが気づいたようだ。
今日だけは、外して欲しくなくて掛けた魔法だ。
その気になればアンリなら解呪できるだろう。
アンリにも、指輪の入った小箱を渡すと。
アンリは苦笑して箱を受け取った。
俺はよほど、切実な顔をしていたらしい。
そして俺の左手を取って。薬指に指輪をはめてくれたのだ。
同じように、決して外れない魔法を付与して。
どうだ、といった、得意げな表情。
*****
「アンリ……、」
何と愛おしい。
俺は、世界一幸せな男だ。
思わず立ち上がり、アンリを抱き寄せて。被っていたヴェールを外し、キスをした。
聖堂内が、盛大な拍手に包まれる。
「!?」
ぼうっとしていたアンリが、人前だということに気づいたようだ。
真っ赤になっている。
誓いのキスに照れるとは。相変わらず可愛い。
魔法石で出来たピアスに連絡が入った。
何かと思えば。
結婚式の中継を見ていた多くの国民、他国からも問い合わせが殺到している、だと?
娯楽に飢えたこの世界の者たちは、新しい”儀式”に興味津々のようだ。
ルミエール王国式の儀式としてマニュアルを売り出すか。
結婚衣装や指輪のデザイン案も本にまとめて売るのもいいだろう。
国庫が潤うのは良いことだ。
アンリは誓いのキスで腰が抜けてしまっているようだ。
俺もそうだが、禁欲し過ぎたからな。
「それでは、後はよろしく」
と、アンリを抱き上げ、この場を去ろうとしたら。
*****
「おお……」
「奇跡だ」
「神よ……」
感嘆の声に。
見上げれば、ガラスでできた天窓から、虹色の光が差し込んできていた。
何かの仕掛けかと思ったが。
良く見れば、これは。トゥトゥ神からの祝福の光だ。
アンリだけでなく、俺にまで祝福が付与されている。
俺みたいなストーカーにまで、祝福寄こしていいのか? まあ、アンリさえ傍にいてくれれば、俺は基本的に無害だからな。
せいぜい、この世界を盛り上げてやるつもりだ。
それがアンリの望みであれば。
アンリを抱き上げたまま、大聖堂から城内へ移動し、寝室へ向かう。
背と膝の裏を抱え上げて運ぶのを「お姫様抱っこ」というらしい。
アンリは王なのだからこれは王様抱っこになるのでは。
だが、この運び方に照れてはいるものの、密かに喜んでいるようなのでよしとする。
アンリだけにはわかっただろう。
今のが前の世界での、結婚を誓う言葉だと。
初めて聞いた口上に、立会人は驚いたように目を瞬かせた。
「素晴らしい」
「愛情が伝わってくる」
招待客からの拍手に。
立会人は自分の仕事を思い出したようだ。
改めて、笑顔を浮かべて俺たちに頷いてみせた。
*****
通常であれば、このまま俺がアンリの手を取り、退場することで式は終わりだ。
俺も早く美しい花嫁を寝室へ連れ去りたいところだが。
まだやることがある。
アンリの左手を取り、その場で跪き。
レースの手袋を外し、左手の甲にキスをする。
アンリも、これから俺がやろうとしていることに気づいたようだ。
懐から小箱を取り出し、中の指輪を見せる。
「これは、首輪や足枷の代わりに、相手が自分のものであることを示す印だ」
他の皆にも聞こえるように言い、アンリの左手の薬指に指輪をつけた。
アンリのほっそりした指に光る銀色は、プラチナだ。
プラチナはこの世界では、魔法の触媒として黄金より高額で流通している高級品だが、アンリを繋ぐ証だと思えば安いものだ。
指輪に、外れない魔法を付与してあることに、アンリが気づいたようだ。
今日だけは、外して欲しくなくて掛けた魔法だ。
その気になればアンリなら解呪できるだろう。
アンリにも、指輪の入った小箱を渡すと。
アンリは苦笑して箱を受け取った。
俺はよほど、切実な顔をしていたらしい。
そして俺の左手を取って。薬指に指輪をはめてくれたのだ。
同じように、決して外れない魔法を付与して。
どうだ、といった、得意げな表情。
*****
「アンリ……、」
何と愛おしい。
俺は、世界一幸せな男だ。
思わず立ち上がり、アンリを抱き寄せて。被っていたヴェールを外し、キスをした。
聖堂内が、盛大な拍手に包まれる。
「!?」
ぼうっとしていたアンリが、人前だということに気づいたようだ。
真っ赤になっている。
誓いのキスに照れるとは。相変わらず可愛い。
魔法石で出来たピアスに連絡が入った。
何かと思えば。
結婚式の中継を見ていた多くの国民、他国からも問い合わせが殺到している、だと?
娯楽に飢えたこの世界の者たちは、新しい”儀式”に興味津々のようだ。
ルミエール王国式の儀式としてマニュアルを売り出すか。
結婚衣装や指輪のデザイン案も本にまとめて売るのもいいだろう。
国庫が潤うのは良いことだ。
アンリは誓いのキスで腰が抜けてしまっているようだ。
俺もそうだが、禁欲し過ぎたからな。
「それでは、後はよろしく」
と、アンリを抱き上げ、この場を去ろうとしたら。
*****
「おお……」
「奇跡だ」
「神よ……」
感嘆の声に。
見上げれば、ガラスでできた天窓から、虹色の光が差し込んできていた。
何かの仕掛けかと思ったが。
良く見れば、これは。トゥトゥ神からの祝福の光だ。
アンリだけでなく、俺にまで祝福が付与されている。
俺みたいなストーカーにまで、祝福寄こしていいのか? まあ、アンリさえ傍にいてくれれば、俺は基本的に無害だからな。
せいぜい、この世界を盛り上げてやるつもりだ。
それがアンリの望みであれば。
アンリを抱き上げたまま、大聖堂から城内へ移動し、寝室へ向かう。
背と膝の裏を抱え上げて運ぶのを「お姫様抱っこ」というらしい。
アンリは王なのだからこれは王様抱っこになるのでは。
だが、この運び方に照れてはいるものの、密かに喜んでいるようなのでよしとする。
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