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アレックス
可愛い子猫ちゃん
ユキミのしっぽを甘噛みしながら、奥を突き上げてやると。
「アレックス、それ、らめぇ、」
どんどん声が甘くなっていく。
「にゃあん、」
気持ち良さそうだ。
俺も、とても気持ち良い。
根元が、膨らんでいくのを感じる。
「にゃ、みゃああ、」
中を濡らされて。
ユキミは嬌声を上げた。
……ん?
なんか、ユキミの身体が縮んでないか?
挿入したものが、勝手に抜け出ていってしまう。
*****
「……ユキミ!?」
「にゃっ、」
ユキミは、小さな三毛猫になってしまっていた。
細いしっぽ。ほわほわな毛。ちいさな身体。
紛うことなき子猫ちゃんだ。
何だこれ。可愛すぎる……!
「猫に完全変身できたのか。すごいな」
異世界からこちらへ来た時に、自力で耳と尾を出しただけある。
守護獣の力が強いとは思っていたが。まさかここまでとは。
俺は狼に完全変身しても戦えるが。
ユキミは、この姿では戦えはしないだろう。
戦う気は、喪失するが。
全面降伏だ。
「ユキミ。猫の姿も可愛いが。まだ愛し合いたいんだが?」
そっとキスをしたら。
いつものかわいいユキミに戻った。
王子のキスで魔法が解ける、物語の姫のように。
俺の膝の上に座って。
「アレックス、大好き」
と、可愛くキスをしてくれた。
愛おしい、俺のツガイ。
*****
ユキミが完全変身した話をしたら、皆からかなり羨ましがられた。
見たかった、だと?
猫の姿とはいえ、俺のツガイの裸を見せるわけにいくか。
イアソンは、ある意味、か弱いその姿こそが最強かもしれない、という。
『だって、そんな可愛い子猫ちゃんに、ひどいことできる!?』
確かに。
皆も、納得していた。
こんな可愛らしい生き物に、どうして危害を加えられよう。
ユキミは納得していないようだが。
赤子や小さい生き物は守るべきである、と。生まれながら、刷り込みのように。もはやそれは習性になっているのである。
ユキミが手洗いに行くというので、そっと護衛につく。
……お前らは来なくていい。
まだスウェーンはいいが。何で皆してついてくるんだ。
他の者の気配がする。
誰かが、ユキミの近くへ降りてきたようだ。
緊張感が高まるが。
……しばらく様子を見よう、と手信号で皆に合図を送る。
敵意は感じられない。むしろ。
「こわくない、こわくないよ~、咬んだりしないぞ?」
うわあ、デレッデレだこいつ。
イアソン、笑うな。
聞こえたらどうする。
スウェーンまで肩を震わせている。
何? ユキミと最初に会った時の俺を思い出した?
俺はここまでひどくない! とサインを返す。
その手話を読んで。
アーノルドとティグリスまで肩を震わせている。
もう少し緊迫感を持てよ、お前ら。
*****
どうやら天井から現れたそいつは、ジャッカルの”ケモノ”らしい。
まあ、犬属なら、ひと目でユキミの愛らしさにやられてしまうのもわからなくはない。
小さな生き物は守らなくてはいけないもの、という意識が特に強いのだ。
獣に近ければ近いだけ、その本能は強くなる。
守護獣の力の強い騎士団のやつらがユキミにメロメロなのもそのせいだ。
ユキミは小さいだけでなく、中身も可愛いが。
「この宿に、騎士団の連中が来てるって情報が入ったから、様子を探りに来たんだよ」
ほう。
明け方流した情報に、もう食いついたか。
しかし、口軽いなこいつ。
まあユキミに可愛く聞かれたら、そりゃ何でもしゃべるだろうが。
お、もう一人来た。
ヘラジカか。
……こいつもチョロイな……。
2人は守護獣の力が強かったため、やつらに捕まって無理矢理仲間にされたようだ。これが初仕事だという。
なら、死刑とまではいかないだろう。
逆らわなければ、だが。
「悪いことしてないなら、まだ遅くないよ。”ケモノ”をやめて、騎士団に保護してもらったら?」
ユキミは優しいな。
*****
「ハートリーの守護獣さん。元の姿に戻って」
ん?
どうやらヘラジカの男は、人間の姿に戻ったようだ。
皆、顔を見合わせる。
守護獣を消さないで、人間に戻すことができるなんて。
有り得るのか?
「ありがとう。……君はいったい……」
よし。
このタイミングだな。
扉を開け。
ユキミを引き寄せた。
「救世の神子。”ケモノ”をこの世から消すために異世界より召喚された、俺のかわいいツガイだ」
……誰が小児性愛狼だ。断罪するぞ。
睨んだら、震え上がった。
他の潜伏地や、仲間の情報を吐かせて。
鹿は前科もないので、王都で身柄を保護することにした。
ジャッカルの守護獣を持つジャスパーは……色々な事情があったので、案内人代わりに同行させることになった。
本日の死者は、今のところ、なし。
平和的に解決した。
*****
ジャスパーが、五年前から失踪中だという王国特級魔術師、ジャスパー=ルウェリン本人だと、最初に気付いたのはスウェーンだった。
そういえばジャッカルだし、姿絵ともそっくりだったな。
ジャスパーという名はわりといるので、気付かなかった。
昔から”ケモノ”の研究をしていたので、スパイとして潜り込んていたのかと思ったら。
うっかり捕まってしまったらしい。
それでもただの猟師に擬態し、魔術が使えることがバレなかったのは不幸中の幸いか。
「恥ずかしいから黙っててくれないかな。特に学士の子には……」
どうせバレるのも時間の問題だろうし。
アーノルドは正直に言ったほうが良いと忠告していた。
斥侯の二人が戻って来なかったことで、騎士団の到着を確信したか。
黄昏の町周辺にあった潜伏先は、もぬけの殻になっていた。
逃げたか、それともこの先で待ち受けているか。
どのみち、戦闘は避けられないだろう。
「アレックス、それ、らめぇ、」
どんどん声が甘くなっていく。
「にゃあん、」
気持ち良さそうだ。
俺も、とても気持ち良い。
根元が、膨らんでいくのを感じる。
「にゃ、みゃああ、」
中を濡らされて。
ユキミは嬌声を上げた。
……ん?
なんか、ユキミの身体が縮んでないか?
挿入したものが、勝手に抜け出ていってしまう。
*****
「……ユキミ!?」
「にゃっ、」
ユキミは、小さな三毛猫になってしまっていた。
細いしっぽ。ほわほわな毛。ちいさな身体。
紛うことなき子猫ちゃんだ。
何だこれ。可愛すぎる……!
「猫に完全変身できたのか。すごいな」
異世界からこちらへ来た時に、自力で耳と尾を出しただけある。
守護獣の力が強いとは思っていたが。まさかここまでとは。
俺は狼に完全変身しても戦えるが。
ユキミは、この姿では戦えはしないだろう。
戦う気は、喪失するが。
全面降伏だ。
「ユキミ。猫の姿も可愛いが。まだ愛し合いたいんだが?」
そっとキスをしたら。
いつものかわいいユキミに戻った。
王子のキスで魔法が解ける、物語の姫のように。
俺の膝の上に座って。
「アレックス、大好き」
と、可愛くキスをしてくれた。
愛おしい、俺のツガイ。
*****
ユキミが完全変身した話をしたら、皆からかなり羨ましがられた。
見たかった、だと?
猫の姿とはいえ、俺のツガイの裸を見せるわけにいくか。
イアソンは、ある意味、か弱いその姿こそが最強かもしれない、という。
『だって、そんな可愛い子猫ちゃんに、ひどいことできる!?』
確かに。
皆も、納得していた。
こんな可愛らしい生き物に、どうして危害を加えられよう。
ユキミは納得していないようだが。
赤子や小さい生き物は守るべきである、と。生まれながら、刷り込みのように。もはやそれは習性になっているのである。
ユキミが手洗いに行くというので、そっと護衛につく。
……お前らは来なくていい。
まだスウェーンはいいが。何で皆してついてくるんだ。
他の者の気配がする。
誰かが、ユキミの近くへ降りてきたようだ。
緊張感が高まるが。
……しばらく様子を見よう、と手信号で皆に合図を送る。
敵意は感じられない。むしろ。
「こわくない、こわくないよ~、咬んだりしないぞ?」
うわあ、デレッデレだこいつ。
イアソン、笑うな。
聞こえたらどうする。
スウェーンまで肩を震わせている。
何? ユキミと最初に会った時の俺を思い出した?
俺はここまでひどくない! とサインを返す。
その手話を読んで。
アーノルドとティグリスまで肩を震わせている。
もう少し緊迫感を持てよ、お前ら。
*****
どうやら天井から現れたそいつは、ジャッカルの”ケモノ”らしい。
まあ、犬属なら、ひと目でユキミの愛らしさにやられてしまうのもわからなくはない。
小さな生き物は守らなくてはいけないもの、という意識が特に強いのだ。
獣に近ければ近いだけ、その本能は強くなる。
守護獣の力の強い騎士団のやつらがユキミにメロメロなのもそのせいだ。
ユキミは小さいだけでなく、中身も可愛いが。
「この宿に、騎士団の連中が来てるって情報が入ったから、様子を探りに来たんだよ」
ほう。
明け方流した情報に、もう食いついたか。
しかし、口軽いなこいつ。
まあユキミに可愛く聞かれたら、そりゃ何でもしゃべるだろうが。
お、もう一人来た。
ヘラジカか。
……こいつもチョロイな……。
2人は守護獣の力が強かったため、やつらに捕まって無理矢理仲間にされたようだ。これが初仕事だという。
なら、死刑とまではいかないだろう。
逆らわなければ、だが。
「悪いことしてないなら、まだ遅くないよ。”ケモノ”をやめて、騎士団に保護してもらったら?」
ユキミは優しいな。
*****
「ハートリーの守護獣さん。元の姿に戻って」
ん?
どうやらヘラジカの男は、人間の姿に戻ったようだ。
皆、顔を見合わせる。
守護獣を消さないで、人間に戻すことができるなんて。
有り得るのか?
「ありがとう。……君はいったい……」
よし。
このタイミングだな。
扉を開け。
ユキミを引き寄せた。
「救世の神子。”ケモノ”をこの世から消すために異世界より召喚された、俺のかわいいツガイだ」
……誰が小児性愛狼だ。断罪するぞ。
睨んだら、震え上がった。
他の潜伏地や、仲間の情報を吐かせて。
鹿は前科もないので、王都で身柄を保護することにした。
ジャッカルの守護獣を持つジャスパーは……色々な事情があったので、案内人代わりに同行させることになった。
本日の死者は、今のところ、なし。
平和的に解決した。
*****
ジャスパーが、五年前から失踪中だという王国特級魔術師、ジャスパー=ルウェリン本人だと、最初に気付いたのはスウェーンだった。
そういえばジャッカルだし、姿絵ともそっくりだったな。
ジャスパーという名はわりといるので、気付かなかった。
昔から”ケモノ”の研究をしていたので、スパイとして潜り込んていたのかと思ったら。
うっかり捕まってしまったらしい。
それでもただの猟師に擬態し、魔術が使えることがバレなかったのは不幸中の幸いか。
「恥ずかしいから黙っててくれないかな。特に学士の子には……」
どうせバレるのも時間の問題だろうし。
アーノルドは正直に言ったほうが良いと忠告していた。
斥侯の二人が戻って来なかったことで、騎士団の到着を確信したか。
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