神様の手違いで死んだ俺、チート能力を授かり異世界転生してスローライフを送りたかったのに想像の斜め上をいく展開になりました。

篠崎笙

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異世界で、告白される

 ……その後のことは、あまり覚えてない。
 酔ってたのもあって。多分、すぐ寝ちゃったんだと思う。

 後ろから抱き締められた状態で。ぐっ、ぐっ、と、少しずつ、入ってくる。
 これってやっぱり。ウィリアムのウィリアムさんですよね⁉ 何度か見たけど。臨戦態勢じゃなくてもご立派だったアレ。
 先端だけだとはいえ、アレが入っちゃってるのかよ⁉


「ウィル、何、……あぅ、」
「ん? 覚えてないかな? 君は、私のを受け入れた時点で、寝てしまったんだよ。はやく、その先を、味わいたかったけど。いくら、恋人でも。寝ているところを、犯すわけに、はいかないからね、」
 小刻みに腰を押し付けながら、囁かれる。

 そりゃ、確かに寝てるところを犯すのは倫理的に駄目だと思うけど。起きてても、合意の無い行為はダメだと思うんだが。…………えっ? 恋人?
 誰と誰が⁉


「入り口付近は、もう、慣れたね?」
 ウィリアムの指が触れた部分。そこに、痛みはない。

 それは、先端を挿入した状態で、寝てたから。拡張されちゃった感じ?
 そんな生殺し状態で、よく耐えたな!


 *****


 顔が見えなくても。心から、幸せそうだとわかる声で。
 ウィリアムは言った。

だよ。……愛してる、私の可愛いリン」


 ……うひゃあ!
 思わず、耳を覆って叫びそうになった。

 そうか。自分の誕生日に、一番好きな歌を、一番好きな歌手本人に、目の前で歌ってもらって。それに感動して。
 つい、感極まって抱き着いて。ほとばしるファン心から言ってしまったを。ウィリアムは。

 だって、受け取ったのか!

 いや、確かにウィリアムのことは好きだけど。恋愛的な意味じゃなくて。……スキンシップ過剰な保護者とか。転生者仲間で秘密の共有者だとか。言葉であらわせないけど。一番近い位置にいる存在だとは思ってた。


 今のは、間違いなく愛の告白ってやつだ。
 ウィリアムは、恋愛的な意味で、俺のことが好きだったんだ。

 いくら俺に、そんなつもりはなかったとはいえ。好意を持った相手から。よりによって、ラブソングをリクエストされたわけで。それに対し、ウィリアムは俺の目を見て、俺だけのために、歌ってくれたんだ。思い返せば、すごく気持ちがこもってた。
 ラブソングを歌うウィリアムを、俺はうっとり見てた。視線に好意がこもってても、しょうがないだろ。だって、ファンだったんだし!

 その上で。
 大好き、なんて言って抱き着いたら。

 ……そりゃ、恋愛成就、両想いだと思っちゃうよな……。


 オズワルドとオーソン、プレストンがおめでとう、って言ったのも。今思えば、俺の誕生日を祝っての言葉じゃなくて。
 ウィリアムに対して言ってたんだよな。

 っていうか。
 神託スキル持ちのプレストンが祝福してたってことは。

 神様も反対してないってこと? どういうことだよ⁉


 *****


 でも、お礼に、その場のノリで好きとか愛してるって言うの、普通にあることじゃないか?
 ラドクリフとかも、買取の時にお礼と一緒によく言ってたし。

 オズワルドやオーソンなんて、美味しいものを食べるたびに俺のことが嫁に欲しいとか、プロポーズみたいなこと言ってたけど。どう考えても冗談だろうし、俺だって本気になんて取らなかった。


 ウィリアムは、俺のこと。いつからそういう、……抱きたいって意味で、好きだったのかな?
 俺に対するウィリアムの態度は、出逢った時から昨日まで、一貫して変わってないように思える。最初から、スキンシップは激しい方だったけど。
 それは、俺がいちいち赤くなったり恥ずかしがるから、反応を面白がってからかってるだけだと思ってた。
 中身はともかく。肉体年齢はまだ子供だったから、あれでもセーブしてたのかな?


 いや、さすがにウィリアムから、並々ならぬ”好意”を向けられてるのはわかってた。
 俺のこと、めちゃくちゃ贔屓するし。あからさまだし。

 でも、それは。このキングスレイ王国にとって大切な”神の使い”だからとか。貴重な転生者仲間としての友情……友愛みたいなものだと思ってたんだ。


 肉欲を抱かれてたなんて、全然気づかなかった。
 いつから? まさか、10歳の頃から好きだった、とか言わないよな……?

 いくら中身はおっさんでも、さすがにそれは、肉体年齢的に犯罪じゃないか?

 昨日、この世界では成人になったから。もう大人だから、手を出してもいいと思った?
 突っ走り過ぎだよ!


 *****


「ひゃ、」
「ここにも黒子がある……性感帯のしるしかな?」

 ちゅっ、と肩甲骨の間にキスされて。
 ウィリアムの性器が、ぐりっと中を抉った。

「ふふ、締まった。やはりそうみたいだね」

 いや、今のは違うと思う。
 っていうか。入れたまま笑われると、その振動が、ダイレクトに来るんだけど!


 ぎゅっとシーツを掴んでる俺の手を、覆うように、握られる。知ってる。これ、恋人繋ぎってやつだ。

 これまでとは違う触れ方だってわかる。
 もうあからさまに、恋人に対して取る態度になってる。触り方とか、なんだかエロいし。


「……シーツじゃなく、私にしがみついて欲しいのだけど。はじめては、こっちのほうが、楽だというから、」
 息を荒げて。

 つらそうなのに。
 本当は、一気に突っ込んでしまいたいのを、我慢してるんだ。

 俺がつらくないように。
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