21 / 38
45歳童貞、異世界へ行く
俺氏、闘技会の覇者になる。
しおりを挟む
「了解した!」
ルプスが、次々と襲い掛かってくる、遮光器土偶から伸びる手を避けながら、その手や肩を足がかりに飛び上がって。
刀で、額の文字を削り取った。
次の瞬間。
見事、遮光器土偶は泥になって崩れた。
おお、かの伝説は本当じゃったか……、とか思わず呟きそうになる。
「おお……」
「巨大なゴーレムが一撃で……」
「さすが、百年前の英雄!」
わあっと観客が沸く。
やったルプス自身も、驚いて。
こっちを見た。
「凄い。……こやつの弱点をよくご存知で。さすが異世界の大魔道士!」
いや、俺でも知ってるくらい、異世界では有名な話なんです……。
ファンタジー系漫画とかではお約束のように出てくるし。
元ネタの方は、靴紐を結べと屈ませて額の文字を削ったら、崩れた泥の塊に潰されて死んだ、とかいうシビアな話だけども。
*****
ほっとしたのも束の間。
大穴から、続けて三体の遮光器土偶……ゴーレムが落ちてきた。
しかしそれらは、争うようにガイウスが二体崩して。ルプスがもう一体を崩した。
二人とも、負けず嫌いか。
連続で二体倒したガイウスは、得意そうにこちらに手を振っている。
はいはい偉い偉い。
『おのれ……我がゴーレムが全てやられるとは……腕を上げたな、ガイウスめ』
空の穴から、悔しげな男の声が聞こえた。
「その声……プロカス!」
ガイウスが、上空を見上げて言った。
ルプスも、穴からの落下物を警戒しながら見上げている。
「敵?」
誰ともなしに訊くと、騎士長官と神祇官がこくこく頷いている。
百年前に封じられた魔王の名前らしい。
敵ならいいか。
魔王なら、これくらいじゃ死なないだろ。
「Sagitta・cometes」
彗星の矢を、大穴に向けて放った。
消費MP999、宇宙から彗星を呼び寄せてぶち当てる、次元魔法最大の術である。
ぐわあああ、と。
物凄く苦しそうな声が聞こえて。
上空の大穴から、黒い塊が落ちてきた。
*****
「mollis、terra……!」
辛うじて、地面を柔らかくする魔法をかけたみたいだけど。
それでもけっこうダメージを負ってるようだ。
どれどれ。
プロカス・カエキリウス・メテッルス 性別:男 年齢:350歳 状態:瀕死
職業:魔王? レベルMAX
HP1/9500 MP0/5000
スキル:神聖魔法レベル50・次元魔法レベル180・元素魔法レベルMAX・白魔法レベル150・黒魔法レベルMAX、犬族共通言語、神秘学、薬学、生物学、植物学、鑑定MAX
装備:魔王の帽子(破損)・魔王のローブ(破損)・魔王の靴(破損)・魔王の杖(破損)・肌着
所持金:なし
備考:毒無効、呪い無効、精神魔法無効、攻撃魔法耐性
称号:元アルバ国魔術師、元魔王
瀕死になってる……。
あ、そっか。今の『柔かな土』の魔法でMP使い切ったのか。
ゴーレム生成/召喚が消費MP500だから。4体で2000消費して。
時空の穴を開ける魔法が消費MP2000で。
防御魔法で相殺しようにも、MPが足りなかったんだな。
だいぶそれでダメージくらってたようだ。
それにしても。
何だよ『職業:魔王?』って。称号も『元魔王』になってるし。
あ、俺がすでに存在してるから、もうこの世界では魔王になれないのか。
魔王は世界に一人、オンリーワンなのか。
哀れ……。
「その人、今、MPゼロで瀕死だよ」
状態を教えたけど。
皆、ぽかんとしている。
*****
「……カナメ、いったい、何をしたんだ?」
ガイウスも、信じられない光景を見たような顔をしている。
「何って、穴に向かって『彗星の矢』を撃ち込んでみただけなんだけど……」
びっくりして穴から出てくるかな、と思ったら。
瀕死になって落ちてきちゃって。
俺もびっくりだ。
魔王なのに、弱すぎない?
「だけ……だと……? あれだけ、多くの大魔法を……使って、おきながら。まだ、余裕があったとは……」
虫の息の魔王? が、驚愕に目を見開いている。
魔王っぽい黒衣だけど。
あちこち焦げちゃってる。
どこかで監視してたのかな? 皆が弱ったところを襲おうと狙ってたようだけど。
俺のMPが切れることは有り得ないんだよな。無限大なので。
神様ありがとう。
「あ、ガイウスもルプスもHP減ってるから回復するね。sanatio」
二人に回復魔法をかける。
「ああ、ありがとうカナメ。マントも直してくれたのか」
「あ、どうも。身体が軽くなった。すごいな高レベル回復は」
魔王? は完全回復した二人を、大口を開けて見ている。
遮光器土偶の落下とかで荒れたアリーナも、綺麗に修復しておこう。
ついでに空に開いた大穴も塞いじゃえ。
「Restaurare」
よし、全部綺麗になった。
「ば、化け物……、」
震えながら、魔王? は気絶した。
失礼な!
俺はただの、魔法使いの王様だ。
*****
魔法の縄で拘束して。
もう危険な魔法が使えないように、沈黙魔法をかけてから兵士に引き渡した。
俺が解除の魔法を唱えない限り、二度と魔法は使えない。
突然の魔王? 出現に戸惑っていた観客たちも落ち着いて。
コロッセオ内はざわざわしている。
結局、勝敗はどうなるんだ? という声も聞こえて。
「そういえば、手合わせの途中だったが。元凶が捕まってしまってはな……」
「ああ、そうだった……だが、勝者はもう、決まってるな?」
なんか、ガイウスとルプスが仲良く話している。
戦った後、土手とかで『お前やるな』、『お前こそやるじゃないか』みたいな、友情が深まるあれだろうか。
二人は、俺の脇に立って。
でかいのに挟まれたな、と思ったら。
「皆のもの、己が目で見たであろう! 百年前、我々が一丸となり必死で封じた魔王が復活し、襲撃してきたのを!」
ガイウスが俺の腰を抱いて引き寄せる。
「しかし、それを見事成敗したのは、このアルバ帝国の誇る、最大最高の魔術師にして我が皇妃である、カナメだ!」
ルプスも、俺の肩に手を回して。
「そういうわけで、本日の勝者は、勝利の女神である、皇妃ご自身だ! 皆、異存はないな?」
え?
*****
わあああっ、と観客が沸いた。
コロッセウムを揺るがすような、大歓声。
「偉大なる魔術師様ばんさーい!!」
「皇妃殿下ばんざーい!!」
ええっ!?
俺が優勝なの!?
観客の皆さん、ほんとにそれでいいの!?
「ご結婚おめでとうございます!」
「皇帝陛下ばんざーい!!」
皇帝の結婚を、ついでに祝うというカオスっぷり。
ガイウスは、笑顔で手を振っている。
ルプスが俺の頭に勝者の証である月桂冠をかぶせて。
ガイウスが、俺の頬にキスをした。
新婚だから初々しい、とか皆から囃されて恥ずかしかったけど。
この国を襲う脅威がひとつでも去ったようだし。
良かった。
打ち上げと称して。
公衆浴場を貸し切って、みんなで風呂に入った。
剣闘士たちは、さすがに鍛えられたいい身体をしているな。
俺はやっぱりチュニックを渡された。
神祇官とお揃いだ。
温水プールのテピダリウムに浸かりながら。
何でプロカスはあのタイミングで現れたんだろう、という話になって。
「ガイウスとルプスが戦ってて、丁度HP半分くらいになったとこで遮光器土偶……じゃなかったゴーレムが現れたから、ずっと強敵である二人が弱るチャンスを狙ってたんだと思うよ」
次元の穴を開ける魔法は、最近覚えたもののようだ。
すぐに襲撃しないで、しばらく様子を見たのは、強力な魔法を使う魔術師……俺が現れたことを知って、警戒したためかもしれないけど。
「まあ、あれだけの大魔法を連発していたら、いい加減、魔力が切れたと。普通は思うだろうしな……」
ルプスは遠い目をした。
ルプスが、次々と襲い掛かってくる、遮光器土偶から伸びる手を避けながら、その手や肩を足がかりに飛び上がって。
刀で、額の文字を削り取った。
次の瞬間。
見事、遮光器土偶は泥になって崩れた。
おお、かの伝説は本当じゃったか……、とか思わず呟きそうになる。
「おお……」
「巨大なゴーレムが一撃で……」
「さすが、百年前の英雄!」
わあっと観客が沸く。
やったルプス自身も、驚いて。
こっちを見た。
「凄い。……こやつの弱点をよくご存知で。さすが異世界の大魔道士!」
いや、俺でも知ってるくらい、異世界では有名な話なんです……。
ファンタジー系漫画とかではお約束のように出てくるし。
元ネタの方は、靴紐を結べと屈ませて額の文字を削ったら、崩れた泥の塊に潰されて死んだ、とかいうシビアな話だけども。
*****
ほっとしたのも束の間。
大穴から、続けて三体の遮光器土偶……ゴーレムが落ちてきた。
しかしそれらは、争うようにガイウスが二体崩して。ルプスがもう一体を崩した。
二人とも、負けず嫌いか。
連続で二体倒したガイウスは、得意そうにこちらに手を振っている。
はいはい偉い偉い。
『おのれ……我がゴーレムが全てやられるとは……腕を上げたな、ガイウスめ』
空の穴から、悔しげな男の声が聞こえた。
「その声……プロカス!」
ガイウスが、上空を見上げて言った。
ルプスも、穴からの落下物を警戒しながら見上げている。
「敵?」
誰ともなしに訊くと、騎士長官と神祇官がこくこく頷いている。
百年前に封じられた魔王の名前らしい。
敵ならいいか。
魔王なら、これくらいじゃ死なないだろ。
「Sagitta・cometes」
彗星の矢を、大穴に向けて放った。
消費MP999、宇宙から彗星を呼び寄せてぶち当てる、次元魔法最大の術である。
ぐわあああ、と。
物凄く苦しそうな声が聞こえて。
上空の大穴から、黒い塊が落ちてきた。
*****
「mollis、terra……!」
辛うじて、地面を柔らかくする魔法をかけたみたいだけど。
それでもけっこうダメージを負ってるようだ。
どれどれ。
プロカス・カエキリウス・メテッルス 性別:男 年齢:350歳 状態:瀕死
職業:魔王? レベルMAX
HP1/9500 MP0/5000
スキル:神聖魔法レベル50・次元魔法レベル180・元素魔法レベルMAX・白魔法レベル150・黒魔法レベルMAX、犬族共通言語、神秘学、薬学、生物学、植物学、鑑定MAX
装備:魔王の帽子(破損)・魔王のローブ(破損)・魔王の靴(破損)・魔王の杖(破損)・肌着
所持金:なし
備考:毒無効、呪い無効、精神魔法無効、攻撃魔法耐性
称号:元アルバ国魔術師、元魔王
瀕死になってる……。
あ、そっか。今の『柔かな土』の魔法でMP使い切ったのか。
ゴーレム生成/召喚が消費MP500だから。4体で2000消費して。
時空の穴を開ける魔法が消費MP2000で。
防御魔法で相殺しようにも、MPが足りなかったんだな。
だいぶそれでダメージくらってたようだ。
それにしても。
何だよ『職業:魔王?』って。称号も『元魔王』になってるし。
あ、俺がすでに存在してるから、もうこの世界では魔王になれないのか。
魔王は世界に一人、オンリーワンなのか。
哀れ……。
「その人、今、MPゼロで瀕死だよ」
状態を教えたけど。
皆、ぽかんとしている。
*****
「……カナメ、いったい、何をしたんだ?」
ガイウスも、信じられない光景を見たような顔をしている。
「何って、穴に向かって『彗星の矢』を撃ち込んでみただけなんだけど……」
びっくりして穴から出てくるかな、と思ったら。
瀕死になって落ちてきちゃって。
俺もびっくりだ。
魔王なのに、弱すぎない?
「だけ……だと……? あれだけ、多くの大魔法を……使って、おきながら。まだ、余裕があったとは……」
虫の息の魔王? が、驚愕に目を見開いている。
魔王っぽい黒衣だけど。
あちこち焦げちゃってる。
どこかで監視してたのかな? 皆が弱ったところを襲おうと狙ってたようだけど。
俺のMPが切れることは有り得ないんだよな。無限大なので。
神様ありがとう。
「あ、ガイウスもルプスもHP減ってるから回復するね。sanatio」
二人に回復魔法をかける。
「ああ、ありがとうカナメ。マントも直してくれたのか」
「あ、どうも。身体が軽くなった。すごいな高レベル回復は」
魔王? は完全回復した二人を、大口を開けて見ている。
遮光器土偶の落下とかで荒れたアリーナも、綺麗に修復しておこう。
ついでに空に開いた大穴も塞いじゃえ。
「Restaurare」
よし、全部綺麗になった。
「ば、化け物……、」
震えながら、魔王? は気絶した。
失礼な!
俺はただの、魔法使いの王様だ。
*****
魔法の縄で拘束して。
もう危険な魔法が使えないように、沈黙魔法をかけてから兵士に引き渡した。
俺が解除の魔法を唱えない限り、二度と魔法は使えない。
突然の魔王? 出現に戸惑っていた観客たちも落ち着いて。
コロッセオ内はざわざわしている。
結局、勝敗はどうなるんだ? という声も聞こえて。
「そういえば、手合わせの途中だったが。元凶が捕まってしまってはな……」
「ああ、そうだった……だが、勝者はもう、決まってるな?」
なんか、ガイウスとルプスが仲良く話している。
戦った後、土手とかで『お前やるな』、『お前こそやるじゃないか』みたいな、友情が深まるあれだろうか。
二人は、俺の脇に立って。
でかいのに挟まれたな、と思ったら。
「皆のもの、己が目で見たであろう! 百年前、我々が一丸となり必死で封じた魔王が復活し、襲撃してきたのを!」
ガイウスが俺の腰を抱いて引き寄せる。
「しかし、それを見事成敗したのは、このアルバ帝国の誇る、最大最高の魔術師にして我が皇妃である、カナメだ!」
ルプスも、俺の肩に手を回して。
「そういうわけで、本日の勝者は、勝利の女神である、皇妃ご自身だ! 皆、異存はないな?」
え?
*****
わあああっ、と観客が沸いた。
コロッセウムを揺るがすような、大歓声。
「偉大なる魔術師様ばんさーい!!」
「皇妃殿下ばんざーい!!」
ええっ!?
俺が優勝なの!?
観客の皆さん、ほんとにそれでいいの!?
「ご結婚おめでとうございます!」
「皇帝陛下ばんざーい!!」
皇帝の結婚を、ついでに祝うというカオスっぷり。
ガイウスは、笑顔で手を振っている。
ルプスが俺の頭に勝者の証である月桂冠をかぶせて。
ガイウスが、俺の頬にキスをした。
新婚だから初々しい、とか皆から囃されて恥ずかしかったけど。
この国を襲う脅威がひとつでも去ったようだし。
良かった。
打ち上げと称して。
公衆浴場を貸し切って、みんなで風呂に入った。
剣闘士たちは、さすがに鍛えられたいい身体をしているな。
俺はやっぱりチュニックを渡された。
神祇官とお揃いだ。
温水プールのテピダリウムに浸かりながら。
何でプロカスはあのタイミングで現れたんだろう、という話になって。
「ガイウスとルプスが戦ってて、丁度HP半分くらいになったとこで遮光器土偶……じゃなかったゴーレムが現れたから、ずっと強敵である二人が弱るチャンスを狙ってたんだと思うよ」
次元の穴を開ける魔法は、最近覚えたもののようだ。
すぐに襲撃しないで、しばらく様子を見たのは、強力な魔法を使う魔術師……俺が現れたことを知って、警戒したためかもしれないけど。
「まあ、あれだけの大魔法を連発していたら、いい加減、魔力が切れたと。普通は思うだろうしな……」
ルプスは遠い目をした。
41
あなたにおすすめの小説
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
* ゆるゆ
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが、びっくりして憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
ノィユとヴィルの動画を作ってみました!(笑)
インスタ @yuruyu0
Youtube @BL小説動画 です!
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったらお話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです!
ヴィル×ノィユのお話です。
本編完結しました!
『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく舞踏会編、完結しました!
時々おまけのお話を更新するかもです。
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
この世界は僕に甘すぎる 〜ちんまい僕(もふもふぬいぐるみ付き)が溺愛される物語〜
COCO
BL
「ミミルがいないの……?」
涙目でそうつぶやいた僕を見て、
騎士団も、魔法団も、王宮も──全員が本気を出した。
前世は政治家の家に生まれたけど、
愛されるどころか、身体目当ての大人ばかり。
最後はストーカーの担任に殺された。
でも今世では……
「ルカは、僕らの宝物だよ」
目を覚ました僕は、
最強の父と美しい母に全力で愛されていた。
全員190cm超えの“男しかいない世界”で、
小柄で可愛い僕(とウサギのぬいぐるみ)は、今日も溺愛されてます。
魔法全属性持ち? 知識チート? でも一番すごいのは──
「ルカ様、可愛すぎて息ができません……!!」
これは、世界一ちんまい天使が、世界一愛されるお話。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
ユィリと皆の動画つくりました! お話にあわせて、ちょこちょこあがる予定です。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
* ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。
BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
本編完結、恋愛ルート、トマといっしょに里帰り編、完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
きーちゃんと皆の動画をつくりました!
もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画
プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら!
本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
親友と同時に死んで異世界転生したけど立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話
gina
BL
親友と同時に死んで異世界転生したけど、
立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話です。
タイトルそのままですみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる