魔王転生~勇者と魔族と人間と神、男の精気でレベルアップ!?

篠崎笙

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国王攻略

南の国王アカム・Ⅱ

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「いざとなったら、次元か空間移動で逃げるし、大丈夫だ」
もう立派な魔王だし。

リオンは、俺の頭を優しく撫でた。
「……わかっていても、心配なのだよ。私の小鳥」

俺は、そんなリオンが好きだと、心から思った。


素顔をさらしてふらふら歩いていたら。
ほんとにあっという間に騎士団に囲まれて、頭から袋を被せられて。

馬車に乗せられて運ばれているのがわかった。
ドナドナされてくー。

……まだかなー。


王都まで、馬車で何日掛かるんだろう。北は、町から三日だったな。
ったくまどろっこしい!

移動魔法使えよ!


†††


あ、やべ。寝ちまってた。


まあ所持品とかは全部ステータスボックスに突っ込んであるから、荷物を取り上げられることはないけども。
拘束もされてなかった。ちゃんと、ベッドの上で寝かされてた。非力そうだからか?

さすがに目が覚めたら牢屋、とかじゃないのか。後宮? に入れるために攫ったんだろうしな。


部屋の入口は、施錠されてるようだ。

部屋には女の人がいっぱいいて、しくしく泣いている。どれも美人だったり、可愛い子たちだ。
男は見当たらないが。まさか、俺だけか?


「ここ、どこだ?」
呟いたら。

「ここは、南の王都ウエスタニアです」

おお、ミチサキアンナイの母ちゃんいたー!
攫われてたのか……。

確かに子持ちとは思えない、かわいらしい女の人だ。名前はカラ。

ここから道先案内か。
……スッキリした。一つ謎が解消されたぜ。


「ミチサキアンナイにはお世話に……」
思わず頭を下げてしまった。

「あら、息子達のお知り合いで?」

などと和やかにご挨拶してる場合じゃねえ。


聞くと、ここに集められた女性たちは、国王のためではなく、大臣らの慰み者にされるために攫われたという。
飽きたもの、お眼鏡にかなわなかったものは、奴隷として労働力に。

国王には力がなく。
実権は大臣らが握っている、という話だ。

税率を上げ、南の町の物価を上げさせたのも、その大臣らの仕業らしい。


不正で得た権力をかさに、悪行三昧。……それは許せねえな。
成敗せねば。


†††


「俺が来たからには、もうそいつらに勝手なマネはさせねえ。……とりあえず、南の町に行きたい子、シーツを頭から被ってくれ! 今日は騎士から隠れてて欲しい」

おそるおそる、シーツを被った者から先に、南の町まで飛ばしてやる。

「移動魔法だ。他の町の子は言ってくれ。全員、帰してやる。中央教会は記録してないから、近場でいいか?」

幸い? 中央教会出身はいなかったようだ。


「わ、私は東から旅行で来ていて……、」
「私もです!」
「了解。ブライによろしくって伝えて!」
東に送って。

「わたしは北から、」
「私もそうです!」
「よっしゃ。寒いから気をつけてな!」

どんどん送っていく。


「すごい……移動魔法を、こんな大勢に一回で、……ご高名な大魔法使い様ですか?」
カラは感心したように俺を見ていた。

残った女の子達も、涙目で俺を見てる。魔法使いじゃなくて、魔王だけどな。

「似たようなモンかな。カラは、西でいいんだよな? サキやココがいたし」
「はい! ありがとうございます!」

「西はもうじき、戦争も無くなって、平和になる。安心して帰りな」
残りの女の子達を、西に飛ばした。


「……さぁて、お仕置きの時間だ」


†††


女の子が全員消えていることに気付いた見張りを気絶させて。
そのまま大臣を探しに向かおうと思ったが。

その前に攫われた人の解放が先だ。人質にでもされたら困る。


ブライの気持ちがわかってきた。
正体を隠しての悪党退治、すげえ楽しいわ。

地下で労働させられていた人たちも解放してまわって、片っ端から国に移動魔法で帰してやる。


終わりかと思ったが。
奥の部屋に、まだ囚われている人が居たようだ。開錠の魔法で開ける。

書斎のような部屋で。
赤い髪に黄緑色の目の青年が、読んでいた本から、驚いたように顔を上げた。


「食事の時間には、まだ早いようですが……」
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