36 / 46
36 開演
しおりを挟む
中はすごく広かった。椅子がたくさん並んでいて舞台を上から見下ろす感じた。なんか長い廊下みたいなのもある。そこを俳優さんが通るのだろうか。
天井は高く舞台は豪華で椅子もふかふかしていた。
ルークは通路から一番奥の席に俺を通そうとした。しかしミウさんが、
「そこ私が座ってもいいですか?ノイスくんは真ん中に座るといいよ。そのほうがよく見えるわ」
そう提案したことで、ミウさん、ロウ、俺、ルークの順に席につくことにした。
始まるまでパンフレットに軽く目を通す。そこには真っ白い肌に派手なメイクをした男性や、黒髪の美しい女性が載っていた。
これは東の国の文化を感じられる舞台らしい。異国の話はとてもワクワクする。
「ロウ、どうした?なんか元気ない?」
そのとき隣に座るロウがなんとなく不機嫌そうなことに気がついた。
「べつにー」
顔を覗き込むと、目を少し見開く。そしてふいっと顔をそらした。
なんか避けられてる…?
彼はもらったパンフレットをきれいに折りたたむと鞄にしまおうとした。そのとき、鞄の前ポケットから何かが落ちた。
俺は椅子に座りながら上体を倒し、床に落ちた箱状のなにかを拾い上げた。
黒いザラザラとした質感のそれはなにやら高級そうだ。
「これ落ちたよ」
そう言って手渡すと彼は気まずそうにそれを受け取った。
「あぁ、わり」
あれってもしかして友達へのプレゼントとかなのかな。前にルークと買い物に行った際にあの箱のデザイン見たことがある。
確かアクセサリーショップのものだ。しかもめちゃめちゃ値が張るやつ。
ふと、ロウの目元にうっすらクマができていることに気がついた。
「ロウ、ご飯ちゃんと食べてる?」
よく見たら顔色も良くない気がする。しばらく見ないうちに少し痩せたか?
「大丈夫。最近食欲ないだけ」
彼は眠そうに目をこすった。
心配だ。もしかしてどこか具合悪いのでは…?
体調を尋ねようとしたとき、突如ルークが俺の手で手遊びを始めた。
指をなぞるそうに触っている。
「緊張してる?」
そしてまるで手相を見るように手元をじっくりと観察した。
「えっ?」
「ノイス緊張とか不安ごとあると手を握りしめる癖あるから」
そうなのか…。今指摘されて初めて気がついた。
「実は舞台楽しみでさっきから落ち着かないんだ」
他にも気がかりなことが少しあるけど。
「なるほど、じゃあ僕がパンフレットにない話をしてあげるよ。蘊蓄きいてくれる?」
「えっなになに?」
それから開演までのルークが東の国について、歴史とか文化とかたくさん話してくれたからまったく退屈しなかった。
天井は高く舞台は豪華で椅子もふかふかしていた。
ルークは通路から一番奥の席に俺を通そうとした。しかしミウさんが、
「そこ私が座ってもいいですか?ノイスくんは真ん中に座るといいよ。そのほうがよく見えるわ」
そう提案したことで、ミウさん、ロウ、俺、ルークの順に席につくことにした。
始まるまでパンフレットに軽く目を通す。そこには真っ白い肌に派手なメイクをした男性や、黒髪の美しい女性が載っていた。
これは東の国の文化を感じられる舞台らしい。異国の話はとてもワクワクする。
「ロウ、どうした?なんか元気ない?」
そのとき隣に座るロウがなんとなく不機嫌そうなことに気がついた。
「べつにー」
顔を覗き込むと、目を少し見開く。そしてふいっと顔をそらした。
なんか避けられてる…?
彼はもらったパンフレットをきれいに折りたたむと鞄にしまおうとした。そのとき、鞄の前ポケットから何かが落ちた。
俺は椅子に座りながら上体を倒し、床に落ちた箱状のなにかを拾い上げた。
黒いザラザラとした質感のそれはなにやら高級そうだ。
「これ落ちたよ」
そう言って手渡すと彼は気まずそうにそれを受け取った。
「あぁ、わり」
あれってもしかして友達へのプレゼントとかなのかな。前にルークと買い物に行った際にあの箱のデザイン見たことがある。
確かアクセサリーショップのものだ。しかもめちゃめちゃ値が張るやつ。
ふと、ロウの目元にうっすらクマができていることに気がついた。
「ロウ、ご飯ちゃんと食べてる?」
よく見たら顔色も良くない気がする。しばらく見ないうちに少し痩せたか?
「大丈夫。最近食欲ないだけ」
彼は眠そうに目をこすった。
心配だ。もしかしてどこか具合悪いのでは…?
体調を尋ねようとしたとき、突如ルークが俺の手で手遊びを始めた。
指をなぞるそうに触っている。
「緊張してる?」
そしてまるで手相を見るように手元をじっくりと観察した。
「えっ?」
「ノイス緊張とか不安ごとあると手を握りしめる癖あるから」
そうなのか…。今指摘されて初めて気がついた。
「実は舞台楽しみでさっきから落ち着かないんだ」
他にも気がかりなことが少しあるけど。
「なるほど、じゃあ僕がパンフレットにない話をしてあげるよ。蘊蓄きいてくれる?」
「えっなになに?」
それから開演までのルークが東の国について、歴史とか文化とかたくさん話してくれたからまったく退屈しなかった。
82
あなたにおすすめの小説
穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜
春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、
癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!?
トラブルを避ける為、夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)。
彼は見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい穏健派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!?
他にも幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良だけど面倒見のいい悪友ワーウルフ(同級生)まで……なぜか異種族イケメンたちが次々と接近してきて――
運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない!
恋愛感情もまだわからない!
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。
個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!?
甘くて可笑しい、そして時々執着も見え隠れする
愛され体質な主人公の青春ファンタジー学園BLラブコメディ!
月、水、金、日曜日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新)
基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!
病んでる愛はゲームの世界で充分です!
書鈴 夏(ショベルカー)
BL
ヤンデレゲームが好きな平凡男子高校生、田山直也。
幼馴染の一条翔に呆れられながらも、今日もゲームに勤しんでいた。
席替えで隣になった大人しい目隠れ生徒との交流を始め、周りの生徒たちから重い愛を現実でも向けられるようになってしまう。
田山の明日はどっちだ!!
ヤンデレ大好き普通の男子高校生、田山直也がなんやかんやあってヤンデレ男子たちに執着される話です。
BL大賞参加作品です。よろしくお願いします。
11/21
本編一旦完結になります。小話ができ次第追加していきます。
俺にだけ厳しい幼馴染とストーカー事件を調査した結果、結果、とんでもない事実が判明した
あと
BL
「また物が置かれてる!」
最近ポストやバイト先に物が贈られるなどストーカー行為に悩まされている主人公。物理的被害はないため、警察は動かないだろうから、自分にだけ厳しいチャラ男幼馴染を味方につけ、自分たちだけで調査することに。なんとかストーカーを捕まえるが、違和感は残り、物語は意外な方向に…?
⚠️ヤンデレ、ストーカー要素が含まれています。
攻めが重度のヤンデレです。自衛してください。
ちょっと怖い場面が含まれています。
ミステリー要素があります。
一応ハピエンです。
主人公:七瀬明
幼馴染:月城颯
ストーカー:不明
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
内容も時々サイレント修正するかもです。
定期的にタグ整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中
【完結】勇者パーティーハーレム!…の荷物番の俺の話
バナナ男さん
BL
突然異世界に召喚された普通の平凡アラサーおじさん<山野 石郎>改め【イシ】
世界を救う勇者とそれを支えし美少女戦士達の勇者パーティーの中……俺の能力、ゼロ!あるのは訳の分からない<覗く>という能力だけ。
これは、ちょっとしたおじさんイジメを受けながらもマイペースに旅に同行する荷物番のおじさんと、世界最強の力を持った勇者様のお話。
無気力、性格破綻勇者様 ✕ 平凡荷物番のおじさんのBLです。
不憫受けが書きたくて書いてみたのですが、少々意地悪な場面がありますので、どうかそういった表現が苦手なお方はご注意ください_○/|_ 土下座!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる