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被保護編 337年
337年5月7
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リーラントに来て六日目、朝から雨だった。
朝の動物の世話を終えて朝食後は部屋にこもる。会計原則をね。
けれど進まない。
私は雨が好きだった。運転しづらいとか、外を歩くと濡れるとか、そういうデメリットがあっても雨が好きだった。
雨の日に家にいると、満ち足りた気になった。家に守られているような気がする。特に雨の音を聞きながら眠るのが好きだった。
シルヴィオの邸にいるときにも一度降ったけれど、よく覚えていない。いろいろ学ぶのに無我夢中だったんだな。
今はある意味夢中。なんでここにいるんだろう。現実なんだろうか。ある瞬間気がついたら戻っているんじゃないか。目が覚めているんじゃないか。
お父さんたちは元気だろうか。猫たちは。ゴールデンウィークも終わったからビートの移植は終わっただろう。
涙が流れる。帰りたい。
職場も困っているだろうな。たぶん。誰が仕事を引き継いだだろう。みんないっぱいいっぱいだから迷惑をかける。
この世界に来ちゃうんなら景気よくお金を使ったのに。欲しい本を全部買った。続きはどうなってるんだろう。
ノックの音。
まずいまずい。涙を拭いたけど目が赤いよね。返事だけした。
「寒くない? 下に火を入れたから来たら?」
イーディだ。
「ありがとう。今日は寝てるから大丈夫。お昼もいらないってマイアさんに伝えて」
「具合が悪いの?」
「眠いだけ。大丈夫」
「下にいるから」
戻ってくれた。
そうか。私は具合が悪いんだ。生理が始まる。いつもより遅れている。
これは明日も明後日もここから出ない方がよさそう。初めての布ナプキンだ。
夕方の世話には行って、夕食の片付け時にマイアさんには伝えた。皆さんには伝えておいてくれるって。世話も手伝いもしなくていいと言ってくれた。
病気じゃないのに気を遣わせて申し訳ないけど、二日間心置きなく寝よう。本も貸してもらおうかな。漏れないかは心配だけど。
朝の動物の世話を終えて朝食後は部屋にこもる。会計原則をね。
けれど進まない。
私は雨が好きだった。運転しづらいとか、外を歩くと濡れるとか、そういうデメリットがあっても雨が好きだった。
雨の日に家にいると、満ち足りた気になった。家に守られているような気がする。特に雨の音を聞きながら眠るのが好きだった。
シルヴィオの邸にいるときにも一度降ったけれど、よく覚えていない。いろいろ学ぶのに無我夢中だったんだな。
今はある意味夢中。なんでここにいるんだろう。現実なんだろうか。ある瞬間気がついたら戻っているんじゃないか。目が覚めているんじゃないか。
お父さんたちは元気だろうか。猫たちは。ゴールデンウィークも終わったからビートの移植は終わっただろう。
涙が流れる。帰りたい。
職場も困っているだろうな。たぶん。誰が仕事を引き継いだだろう。みんないっぱいいっぱいだから迷惑をかける。
この世界に来ちゃうんなら景気よくお金を使ったのに。欲しい本を全部買った。続きはどうなってるんだろう。
ノックの音。
まずいまずい。涙を拭いたけど目が赤いよね。返事だけした。
「寒くない? 下に火を入れたから来たら?」
イーディだ。
「ありがとう。今日は寝てるから大丈夫。お昼もいらないってマイアさんに伝えて」
「具合が悪いの?」
「眠いだけ。大丈夫」
「下にいるから」
戻ってくれた。
そうか。私は具合が悪いんだ。生理が始まる。いつもより遅れている。
これは明日も明後日もここから出ない方がよさそう。初めての布ナプキンだ。
夕方の世話には行って、夕食の片付け時にマイアさんには伝えた。皆さんには伝えておいてくれるって。世話も手伝いもしなくていいと言ってくれた。
病気じゃないのに気を遣わせて申し訳ないけど、二日間心置きなく寝よう。本も貸してもらおうかな。漏れないかは心配だけど。
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