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被保護編 338年
338年1月10-1
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王妃が侍女を連れて入ってきた。
王妃? なぜ? ここ王妃の宮なの?
こんなところで見る王妃は、対比のせいでさらにきれいだ。むさくるしい男達、寒々しい壁、薄汚れた床、ぼろぼろの私。全ての対極にある。
「父上、なぜこんなところにファリオンを連れてきたの? ファリオン、帰りますよ」
わぉ。あんなに大きいのに、王妃にとってはかわいい子供か。
その時、ファリオンが自分を押さえていた男達を突き飛ばして私のところに来た。
自分の腕を後ろで動かしていたら縄が外れている。その両手で私を抱えた。痛い。動いてさわると非常に痛い。
「近寄るな。お前達が魔法を恐れているなら、これで何もできない」
自分の血が流れている掌で私の左手を握った。そうか。恐れたいたファリオンの血を手に入れたことになる。
「何をしているの、離れなさい」
王妃はただ近づいてファリオンの腕をつかんで引っ張った。王妃は知らないらしい。私のこともか?
こうなると何も知らないと言ったことが裏目に出るな。何も力がなければファリオンから引き離されて殺される。
だけどソサイゾはどうするんだろう。私が一般人ならレイサスは残る。そうすれば身の破滅でしょ。
けれど一般人なら殺す事も簡単だ。殺してしまえば証拠も消しやすい。
やっぱりだめか。死ぬのか。ならとにかく言いたいことは言っておかないと。
王妃? なぜ? ここ王妃の宮なの?
こんなところで見る王妃は、対比のせいでさらにきれいだ。むさくるしい男達、寒々しい壁、薄汚れた床、ぼろぼろの私。全ての対極にある。
「父上、なぜこんなところにファリオンを連れてきたの? ファリオン、帰りますよ」
わぉ。あんなに大きいのに、王妃にとってはかわいい子供か。
その時、ファリオンが自分を押さえていた男達を突き飛ばして私のところに来た。
自分の腕を後ろで動かしていたら縄が外れている。その両手で私を抱えた。痛い。動いてさわると非常に痛い。
「近寄るな。お前達が魔法を恐れているなら、これで何もできない」
自分の血が流れている掌で私の左手を握った。そうか。恐れたいたファリオンの血を手に入れたことになる。
「何をしているの、離れなさい」
王妃はただ近づいてファリオンの腕をつかんで引っ張った。王妃は知らないらしい。私のこともか?
こうなると何も知らないと言ったことが裏目に出るな。何も力がなければファリオンから引き離されて殺される。
だけどソサイゾはどうするんだろう。私が一般人ならレイサスは残る。そうすれば身の破滅でしょ。
けれど一般人なら殺す事も簡単だ。殺してしまえば証拠も消しやすい。
やっぱりだめか。死ぬのか。ならとにかく言いたいことは言っておかないと。
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