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被保護編 339年
339年1月7
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レイはオーサーを離さないようだ。昨日から彼女の部屋から出てこない。
この世界に来てから二年、前の世界からなら二年半、耐え続けてようやく思いを遂げたのなら一日では足りないだろう。
良かったと安心はしているが、彼女がとうとう人のものになるか。
どんな体を、どんな顔をしてレイに・・・考えない方いい。彼女は嫌がるだろう。
晩にドアをノックされ、返事をする前に彼女が入ってきた。背中でドアを閉めた。
ふらついている気がする。顔が白い。ばつが悪いといった顔だ。
「シルヴィオ、いきなり入ってごめん。急いでいて。あの、この世界で避妊はどうやってるの?」
避妊? レイサスは何をしているんだ。喜んで子を産みたがるくらいの甘い関係に・・・彼女相手では無理か。
「座ったらどうです」
「時間がない。レイサスが寝ているうちに戻らないと」
ああ。起きた時にオーサーがいないと大騒ぎになりそうだ。しかも私のところに。命が危ないな。
「ゴムのカバーはありますが、大抵使われません。厚いので。通常は外に出します」
「そんな方法だともっと子供は生まれているはずじゃない? この世界は受胎しにくいの?」
何か考えている。
教えるか。彼女に子供ができてもいい。むしろ産まれてほしかったが。
「薬というか茶があります。女性が飲むことで妊娠しない、あるいはし難くなります」
「茶、あれがそうなのか。それは事後でも効果がある?」
「いえ。体の調子をしにくくなるように整えるらしく、飲んでから効果が出るのに少し時間がかかります」
「・・・仕方ない。たぶん時期的に大丈夫だとは思うけど・・・すぐに用意して」
「なぜ時期なんて知っているんですか? あなたは初めてでしょう?」
「! なんで知ってるの。いや彼はいなかったとは話したけど、だからと言ってないとは」
「見ていると何となく」
「・・・これからは逆に、レイサスとの関係を気づかれないように気をつける」
「無理でしょう。レイサスは隠しませんよ」
「何とかして。私は相応しくないと説得するとか、婚約者を決めるとか」
「無理です。そんなことをしたら左遷どころか殺されかねません」
「そんな馬鹿な」
「とにかく諦めて結婚したらどうですか? さすがにレイは申し込みましたよね?」
「二人ともどうかしている。とにかく薬をお願いします」
急いで出て行った。レイはよほど・・・。
しかし彼女は変わっていない。レイは相変わらず気の毒だ。だが安心もした。変わらない。
この世界に来てから二年、前の世界からなら二年半、耐え続けてようやく思いを遂げたのなら一日では足りないだろう。
良かったと安心はしているが、彼女がとうとう人のものになるか。
どんな体を、どんな顔をしてレイに・・・考えない方いい。彼女は嫌がるだろう。
晩にドアをノックされ、返事をする前に彼女が入ってきた。背中でドアを閉めた。
ふらついている気がする。顔が白い。ばつが悪いといった顔だ。
「シルヴィオ、いきなり入ってごめん。急いでいて。あの、この世界で避妊はどうやってるの?」
避妊? レイサスは何をしているんだ。喜んで子を産みたがるくらいの甘い関係に・・・彼女相手では無理か。
「座ったらどうです」
「時間がない。レイサスが寝ているうちに戻らないと」
ああ。起きた時にオーサーがいないと大騒ぎになりそうだ。しかも私のところに。命が危ないな。
「ゴムのカバーはありますが、大抵使われません。厚いので。通常は外に出します」
「そんな方法だともっと子供は生まれているはずじゃない? この世界は受胎しにくいの?」
何か考えている。
教えるか。彼女に子供ができてもいい。むしろ産まれてほしかったが。
「薬というか茶があります。女性が飲むことで妊娠しない、あるいはし難くなります」
「茶、あれがそうなのか。それは事後でも効果がある?」
「いえ。体の調子をしにくくなるように整えるらしく、飲んでから効果が出るのに少し時間がかかります」
「・・・仕方ない。たぶん時期的に大丈夫だとは思うけど・・・すぐに用意して」
「なぜ時期なんて知っているんですか? あなたは初めてでしょう?」
「! なんで知ってるの。いや彼はいなかったとは話したけど、だからと言ってないとは」
「見ていると何となく」
「・・・これからは逆に、レイサスとの関係を気づかれないように気をつける」
「無理でしょう。レイサスは隠しませんよ」
「何とかして。私は相応しくないと説得するとか、婚約者を決めるとか」
「無理です。そんなことをしたら左遷どころか殺されかねません」
「そんな馬鹿な」
「とにかく諦めて結婚したらどうですか? さすがにレイは申し込みましたよね?」
「二人ともどうかしている。とにかく薬をお願いします」
急いで出て行った。レイはよほど・・・。
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