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被保護編 339年
339年4月2-2
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王太子レイサスは、噂以上の美形だった。
銀の髪に淡い色の瞳。感情を読めないが、こちらを値踏みしているのだろう。
「滞在を許してくださったことに感謝いたします」
コウセンは拳を組み、レイサス王子は手を胸に当てて挨拶した。
「ソファリスの公主、皇子をお招きできるとは光栄です」
妾の手を取って、唇が触れる寸前までの挨拶をする。
「美しく歴史あり、発展著しい貴国を訪れてみたいと思っていました。歓迎に感謝いたします」
手を取られての挨拶なんて慣れているはずなのに、答えるのにずいぶん緊張した。
ファリオン皇子の挨拶は握手だった。
「私はどなたが相手でも握手にしていますが、歓迎しています」
レイサス皇子と比べるとぶっきらぼうだけど好感が持てる。美しい兄弟だ。
国王夫妻には夜のパーティで引き合わせてもらうが、例のオーサーがいない。
部屋に案内される。ここでは紹介してもらえないのか。
コウセンの部屋に行って、パーティの注意事項をしつこく伝える。
失礼がないように、王族にはもちろんオーサーにも。寵愛甚だしいのだから。そして、功績から見て、敵にはしたくない人だから。
わかったとは言うけれど大丈夫なのか。
コウセンは甘やかされて、特に女に甘やかされて育っているから、女を甘く見ている。最後には許されてしまっている。もっと厳しく躾てほしかった。
「妾達が生き残るためには後ろ盾が必要だ。妾はレイサス王子に近付く。コウセンはオーサーと親しくなってほしいけれど、機嫌を損ねないように。この国を動かしているのはオーサーだ」
銀の髪に淡い色の瞳。感情を読めないが、こちらを値踏みしているのだろう。
「滞在を許してくださったことに感謝いたします」
コウセンは拳を組み、レイサス王子は手を胸に当てて挨拶した。
「ソファリスの公主、皇子をお招きできるとは光栄です」
妾の手を取って、唇が触れる寸前までの挨拶をする。
「美しく歴史あり、発展著しい貴国を訪れてみたいと思っていました。歓迎に感謝いたします」
手を取られての挨拶なんて慣れているはずなのに、答えるのにずいぶん緊張した。
ファリオン皇子の挨拶は握手だった。
「私はどなたが相手でも握手にしていますが、歓迎しています」
レイサス皇子と比べるとぶっきらぼうだけど好感が持てる。美しい兄弟だ。
国王夫妻には夜のパーティで引き合わせてもらうが、例のオーサーがいない。
部屋に案内される。ここでは紹介してもらえないのか。
コウセンの部屋に行って、パーティの注意事項をしつこく伝える。
失礼がないように、王族にはもちろんオーサーにも。寵愛甚だしいのだから。そして、功績から見て、敵にはしたくない人だから。
わかったとは言うけれど大丈夫なのか。
コウセンは甘やかされて、特に女に甘やかされて育っているから、女を甘く見ている。最後には許されてしまっている。もっと厳しく躾てほしかった。
「妾達が生き残るためには後ろ盾が必要だ。妾はレイサス王子に近付く。コウセンはオーサーと親しくなってほしいけれど、機嫌を損ねないように。この国を動かしているのはオーサーだ」
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