終生飼育は原則ですから

乃浦

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被保護編 339年

339年8月4-1

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 誕生日ね。忘れてた。誕生日ね。何も用意してないや。
 私のことは祝わなくていいから、人のことも祝いたくない。めんどくさい。
 だけどプレゼントをもらっちゃったからね。やけに無理やりだったけど、先にもらっちゃったから返さないと。

 何が欲しいか聞こうとしたけど、やめた。聞かなくてもわかった。お金がないときの最終手段でしょ。自分の首にリボンを結んでってやつ。いやーやめて。この年でか。

 せめて夕食に何か作ろうかと思って、王太子宮の厨房で食材を見ながら考えていると、レイサスが迎えに来てしまった。待つということが、一時間ほど待つことができないのだろうか。

 できないようだということはわかった。
 じゃあ、今日は私からのプレゼントということで、私の指示に従ってもらおう。
 何か違うとか言うけど、私からのプレゼントですから。

 キスをする。いつもはしてもらうけど、私がレイサスの顔を両手でつかんでね。やってもらう通りなんで新鮮味はないと思うが。
 レイサスの手が弄るけど、ちょっとおとなしくしていてほしい。私の指示で。

 レイサスの胸から腹をなでて、首から唇を当てていく。恥ずかしさとかわかった?
 脇腹を触って腰骨をつかんだらビクッとなった。骨盤に沿った内側にツボがあるんだよね。いや極普通のツボです。

 大きくなっているので握って、両手で挟んだり擦ると、最後は少し抵抗されたけど出た。
 よし。こうやってみるとかわいいんだけど。いつもはとにかく大きく感じる。

 今度は脚の方ね。
 男の人って、硬くて稼動域が狭い。ここまでしか開かない、ここまでしか曲がらないんだという発見がある。私はストレッチを欠かさず、稼動域を少しでも広げようと努力しているので、あまり比較対象にはならないけど。

 足のツボを押していると復活しているので、今こそ試して見る。
 一気に握ってくわえた。
 引き離そうとするけど、残念ながらもう遅い。歯を立ててもいいのかと脅せる。

<ともや、止めなさい。離せ。あなたはこんなことをしなくていい>
 レイサスも知ればいいんだ。この羞恥心、申し訳なさ、あと快感、は私がやるからどうだろうな。胸が大きければもっとあるんでしょ、やりようが。
 生かしようがなかった知識を今こそ生かすとき。抵抗が弱いし、よさそうだね。よかった間違っていないようだ。
<ともや、離れて。早く>
 無事に成功しました。レイサスのためには口を離していてよかったんだろう。口の中だと落ち込みそうだ。
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