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4話 神降臨とミス
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「あっ!」
魔王は幼子の可愛らしいむちむちとした指を突き出した。その先にいたのは
「えっと、ごめんね」
神様だった。
体感として約一時間ほど前に話し、今度話す時は彼が死んだ時だと話していた神がまた登場した。
「え、俺死ぬの?」
「死なないよ」
神は魔王の発言に食い気味で返す。
「えっ、でも前に次会うのは君が死ぬときだって」
「それは言ったね」
「……」
「……」
張り付けた笑顔の神と、真顔の魔王(幼児)が向かい合う。
「じゃあ今日の用件は」
魔王は自分の状況を思い出した。
「うん。君の職業についてかな」
「……まさか」
「そのまさかです」
そう言うと、神は張り付けた笑顔から大変申し訳なさそうな顔になり、頬を指でかきながら視線をそらした。
「いや、そのー本当はね、君の職業……というよりは転生先なんだけど、本当は勇者として聖なる泉の近くに転生させ、妖精族が育ててくれる予定だったんだけど……」
「だけど?」
「そのー、その時同時に魔王向けの子を転生させてて……」
「……」
「同時にやったら間違えて職業反対にしてしまいました」
神様は大変申し訳なさそうにしていた。
その背後には、しょぼんと垂れた尻尾と耳が見えた気がした。
だけど、いくら申し訳なさそうにしていようと……神様のミスによって前世は殺され、転生先は取り間違い。
これはもうキレても良くないか?
そんな俺に、神様は追い打ちをかけるがごとく、口を開いた。
「あと、もうひとつ君に知らせておきたいことがあります」
神様が、また小さくなっている気がする。
このパターンは……
「何をやらかしたんですか?」
「えっと、君と魔王の転生先を反対にしたことは教えたと思うんだけど……実は、その時どうしてか時空が拗れて魔王(予定)君の魂はもうこの世界に転生してるんだ」
「は?」
「さらに、彼は今まで転生とか忘れて結構普通の子供みたいに生きてたようだけど……君の転生と同時に思い出しちゃったみたいで」
「……」
俺の顔は今真っ青だろう。魔王(予定)が思い出してしまったのだ。本来であれば自分の体だったモノに入れていないことを。そして、自分の状況から推測されることも考えられる。
「魔王(予定)君は、君のことに気付いてるみたいなんだよ」
(はいっ、死んだ~。考えてた中でも最悪な展開だよ!!)
「神様!ちなみに何年くらい先に魔王は産まれてるんですか!」
「え~と……15年前です」
「は? 15年って、俺0歳児なのに15歳って……それ戦ったらどうな」
「あ、ごめん時間みたいだ」
神様が透けていっている
「えっ!? ちょっ、待ってください! これから俺どうすれば良いんですか! せめて魔王(予定)に説明に行ってください!」
「本当にごめんね。 もうこの世界に留まるのは難しそうだ。次に来る事ができるのはたぶん10年後だから、それまで頑張って」
神様がなんとなくファイトっと手でやっていたみたいだが、これの原因はお前だろうが!
「事態を収拾しろおぉぉぉ!!」
神は消えた
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体感として約一時間ほど前に話し、今度話す時は彼が死んだ時だと話していた神がまた登場した。
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「だけど?」
「そのー、その時同時に魔王向けの子を転生させてて……」
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だけど、いくら申し訳なさそうにしていようと……神様のミスによって前世は殺され、転生先は取り間違い。
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「何をやらかしたんですか?」
「えっと、君と魔王の転生先を反対にしたことは教えたと思うんだけど……実は、その時どうしてか時空が拗れて魔王(予定)君の魂はもうこの世界に転生してるんだ」
「は?」
「さらに、彼は今まで転生とか忘れて結構普通の子供みたいに生きてたようだけど……君の転生と同時に思い出しちゃったみたいで」
「……」
俺の顔は今真っ青だろう。魔王(予定)が思い出してしまったのだ。本来であれば自分の体だったモノに入れていないことを。そして、自分の状況から推測されることも考えられる。
「魔王(予定)君は、君のことに気付いてるみたいなんだよ」
(はいっ、死んだ~。考えてた中でも最悪な展開だよ!!)
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「は? 15年って、俺0歳児なのに15歳って……それ戦ったらどうな」
「あ、ごめん時間みたいだ」
神様が透けていっている
「えっ!? ちょっ、待ってください! これから俺どうすれば良いんですか! せめて魔王(予定)に説明に行ってください!」
「本当にごめんね。 もうこの世界に留まるのは難しそうだ。次に来る事ができるのはたぶん10年後だから、それまで頑張って」
神様がなんとなくファイトっと手でやっていたみたいだが、これの原因はお前だろうが!
「事態を収拾しろおぉぉぉ!!」
神は消えた
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