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僕を消したアイツ_炎と消える
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主人公 河本 瞬 男 22歳 バイトしながら俳優のオーディションを受け舞台中心に活動している。両親と1歳の弟は海外。瞬の生みの母親は中学生のときに亡くなっている。そのため、別れていた父親に引き取られる。現在の母親は父親と再婚した後妻である。高校は祖母の家から通った。去年祖母が亡くなる。身長170cm BMI標準。塩顔、童顔。
地方に河本 瞬の祖母の家はあった。築50年を過ぎた平屋の家に倉庫、そして部屋とトイレ、洗面所だけの離れがある。そこで倒れている瞬にイツキが、話し掛ける。
イツキ「前から、お前のことが気に食わなかったんだよ」男が、倒れている瞬の脇腹を蹴って続けて太腿を蹴る。
瞬「どうして……こんなこと」瞬は、イツキと酒を飲んでいるうちに気分が悪くなり起き上がれない。
「どうして?__知りたい?」イツキが、ライターを付けたり消したりする。
「だって。お前、こんなヤツじゃなかった……」
「いつの話だよ。あーー。ムシャクシャしてきたなー。ま、いいや。どーせ、お前、消えんだし。もう会うこともねえから、ちょっとだけな。__そうだな。小学校のとき、あんなコトしときながら、学区で一番の高校に入ったことが気に入らない」瞬は、気持ちが悪くて無言で倒れたままでいる。
イツキ「でもって、俺らのコト忘れましたーみたいな面 して、夢叶えて。__その何もかもが、気に入らない」
瞬「そっちだって、私立の男子校に特待生で入ってんじゃん」
「つまんねー学校だったな」
「なぁ。もう気ィ済んだだろ。__もう、俺達に関わんないで。そしたら黙っててやるから」
「そんなこと、俺が信じるとでも思ってんの? __あと、人の女、取りやがって。なァ。アイツ(女)の子供の父親が誰だか、俺が知らないとでも思ってんの」
「もう__放っといてやれよ。お前、嫁さんいるだろ……」
「__逃げられた」
「え」
「もういない。__お前が何か言ったのか」
「まさか。一からやり直せよ。な。お前だったら、すぐ別の女」言い終わらないうちに、イツキが灯油を撒く。瞬がえ、と呟く。
イツキ「よくそうも口から出まかせ言えんな。俺の前から消えたくせに。裏切ったくせに。なァ、瞬。お前、男もイケんだよな。__だったら、俺の奴隷になるか。夜だけ、言うこと聞く、つーんなら助けてやるよ」
「……$ね!!」
「フフ。らしくねえな。そんくらいの演技もできねぇの? じゃ、一緒に行こう。地獄に先に行って待ってろよ。俺もすぐに行くから」イツキが置いてあった線香の束にライターで火を点ける。
瞬「やめろ!!」
イツキ「俺とセッ(全年齢のため略) する?」
「しない!!」
「__消えろ!!」
イツキ「線香供えてやるよ。__バイバイ。瞬」
瞬「$ね!!」イツキが、火の付いた線香を撒いた灯油に落とす。火がワッと燃え広がってイツキが離れを出て行く。
「くっそ」残された瞬は、どうにか起き上がって離れのドアを開けようと力を入れる。外から鍵が掛かっている。煙が充満してくる。ごほゴホッと咳込む。
「誰か……助けて__イツキ……」瞬が倒れる。意識が遠くなる。離れが炎に包まれる。
©️ 石川 直生 2023.
地方に河本 瞬の祖母の家はあった。築50年を過ぎた平屋の家に倉庫、そして部屋とトイレ、洗面所だけの離れがある。そこで倒れている瞬にイツキが、話し掛ける。
イツキ「前から、お前のことが気に食わなかったんだよ」男が、倒れている瞬の脇腹を蹴って続けて太腿を蹴る。
瞬「どうして……こんなこと」瞬は、イツキと酒を飲んでいるうちに気分が悪くなり起き上がれない。
「どうして?__知りたい?」イツキが、ライターを付けたり消したりする。
「だって。お前、こんなヤツじゃなかった……」
「いつの話だよ。あーー。ムシャクシャしてきたなー。ま、いいや。どーせ、お前、消えんだし。もう会うこともねえから、ちょっとだけな。__そうだな。小学校のとき、あんなコトしときながら、学区で一番の高校に入ったことが気に入らない」瞬は、気持ちが悪くて無言で倒れたままでいる。
イツキ「でもって、俺らのコト忘れましたーみたいな面 して、夢叶えて。__その何もかもが、気に入らない」
瞬「そっちだって、私立の男子校に特待生で入ってんじゃん」
「つまんねー学校だったな」
「なぁ。もう気ィ済んだだろ。__もう、俺達に関わんないで。そしたら黙っててやるから」
「そんなこと、俺が信じるとでも思ってんの? __あと、人の女、取りやがって。なァ。アイツ(女)の子供の父親が誰だか、俺が知らないとでも思ってんの」
「もう__放っといてやれよ。お前、嫁さんいるだろ……」
「__逃げられた」
「え」
「もういない。__お前が何か言ったのか」
「まさか。一からやり直せよ。な。お前だったら、すぐ別の女」言い終わらないうちに、イツキが灯油を撒く。瞬がえ、と呟く。
イツキ「よくそうも口から出まかせ言えんな。俺の前から消えたくせに。裏切ったくせに。なァ、瞬。お前、男もイケんだよな。__だったら、俺の奴隷になるか。夜だけ、言うこと聞く、つーんなら助けてやるよ」
「……$ね!!」
「フフ。らしくねえな。そんくらいの演技もできねぇの? じゃ、一緒に行こう。地獄に先に行って待ってろよ。俺もすぐに行くから」イツキが置いてあった線香の束にライターで火を点ける。
瞬「やめろ!!」
イツキ「俺とセッ(全年齢のため略) する?」
「しない!!」
「__消えろ!!」
イツキ「線香供えてやるよ。__バイバイ。瞬」
瞬「$ね!!」イツキが、火の付いた線香を撒いた灯油に落とす。火がワッと燃え広がってイツキが離れを出て行く。
「くっそ」残された瞬は、どうにか起き上がって離れのドアを開けようと力を入れる。外から鍵が掛かっている。煙が充満してくる。ごほゴホッと咳込む。
「誰か……助けて__イツキ……」瞬が倒れる。意識が遠くなる。離れが炎に包まれる。
©️ 石川 直生 2023.
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