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突拍子もないジャンさんの言葉に、明らかに動揺する私を置いて少女はまたもや彼に聞く
「チューするの?」
「できるよ」
そう言いながら私を見る彼の顔は真面目そのもので、車でのことを思い出してしまう
するではなく”できるよ”、その妙に曖昧な返事になぜか胸が痛い
その”できるよ”は、その気はなくてもできるよという意味なのか?
彼にとっては、なんでもない事なのかもと知らぬ間に落ち込んでしまっていた
耳を塞ぐ私の手を外し「ほっぺじゃないよ」とどこまでもませた質問をする少女に、なぜかしっかりと答えるジャンさん
「あぁ、口と口だろ」
「っ……」
「したことあるの?どんなかんじ?」
「どんなって、柔らかいやつが口に当たるみたいな?」
どこか官能的な彼の唇から、”柔らかい”だなんて単語を出すなんてなんだか狡い
そんな彼の唇が触れ、程よい弾力と形の良いそれの感触を今も残っているのでは?と思わず自分の唇に手を伸ばそうとしてしまう
「柔らかい……」(やつ……)
「やわらかいってどれくらい?」
「ああぁ?どれくらいって、これくれい」
「っ????」
彼の長い腕が伸びてきたかと思ったら、その冷たい手で顎を支え唇に彼の指が触れる
冷たい指は微熱な私の唇を刺戟する様に、形をなぞったかと思わせてすぐに離れた
その感触が離れているのに残っていて、思わず手の甲て自分の唇の熱を隠した
そんな時、臼田さんが戻ってきては「なになに、なんの話ー?」と興味を示す
「チューするとお姉ちゃんのくちとおなじやわらかのが、くちにあたるんだって!」
「へぇー、それは堪らないね」
「お兄ちゃんはチューしたい?」
「是非したいね!」
(う、臼田さんまで…なんだか…気まずい)
少女の前にしゃがみ、笑顔で答える臼田さんは子供が好きなのか少女の質問に嫌がらず、はははと答えていいく
そんな彼と少女の姿が微笑ましくて、頬が緩む
臼田さんて面倒見がいいな、こんな人がお兄ちゃんだったら毎日が楽しいだろうな
「お兄ちゃんはだれとチューしたい?」
「チュー?そうだなー、やっぱちさちゃんかなー」
「っな!……」
さらっと言うもんだから、驚く
心臓に悪いからやめていただきたい…
それが冗談なのか本気なのか分からなくなる……冗談だろうけど…
「お兄ちゃんは?」
「誰とやってもそう大差ねぇよ」
「ジャンっ?」
そう言うと臼田さんの胸ぐらを掴み、グッと顔を近づけた
その光景に「わあ!」と驚く少女と、………っ。と何も発せずにいる私が居た
掴む手を離すと「な?」と言ってみせるジャンさん
「どうだった?」だなんて残酷な質問をする少女に、口元を手で押さえる臼田さんが消えそうな声で言う
「ちょっと今、…何も言えない…………」
「柔らかかった?」
「……すんごい、…ヤワラカカッタ………………」
そんな様子を「あらま」と、どこか輝かしい目で見ているカウンター嬢たち
”受け”とか”攻め”とかが聞こえてくる
「…もう、お婿に行けない………」
「ただのフレンチだろ」
「ディープなんか絶対やだ」と涙目で訴える臼田さんを脚で蹴り、雑に扱うジャンさん
本人はなんとも思っていないようで、平面な様子で座り直している
やはり脚が長くて邪魔なのだろうか……
「じーぷって何?」
「あ?ディープってのは、」
そう言いかけ急に彼の手が首裏を捕まえ、自分の方に引き寄せ柔らかな唇の感触を私に押し付けた
その唇の中から出てきた舌が私の口の中に侵入して来ようとする
ギュッと目を瞑り、反射的に口に力が入ってしまう
そんな私に「口開けろよ」なんて狡い声で言うもんでから知らぬ間に従ってしまい、舌が乱入してきてはまるで口の中を犯すみたいに掻き乱してくる
息もまともにさせてはくれず完全に彼にペースを乱され、んはっ…と吐息を漏らしてしまう
離してくれたかと持ったら、目元を軽く触れてくる
無意識に瞑った目尻には涙がうっすら現れていて、親指の腹でそれを拭ったみたいだ
「これがディープ」
「えー、よくわかんなかった。もっかいしてでーぷ」
「んじゃ」
「いや、子供の前でするものじゃ…」
「子供の前じゃなきゃいいのか」
(そう言う意味じゃない………)
「チューするの?」
「できるよ」
そう言いながら私を見る彼の顔は真面目そのもので、車でのことを思い出してしまう
するではなく”できるよ”、その妙に曖昧な返事になぜか胸が痛い
その”できるよ”は、その気はなくてもできるよという意味なのか?
彼にとっては、なんでもない事なのかもと知らぬ間に落ち込んでしまっていた
耳を塞ぐ私の手を外し「ほっぺじゃないよ」とどこまでもませた質問をする少女に、なぜかしっかりと答えるジャンさん
「あぁ、口と口だろ」
「っ……」
「したことあるの?どんなかんじ?」
「どんなって、柔らかいやつが口に当たるみたいな?」
どこか官能的な彼の唇から、”柔らかい”だなんて単語を出すなんてなんだか狡い
そんな彼の唇が触れ、程よい弾力と形の良いそれの感触を今も残っているのでは?と思わず自分の唇に手を伸ばそうとしてしまう
「柔らかい……」(やつ……)
「やわらかいってどれくらい?」
「ああぁ?どれくらいって、これくれい」
「っ????」
彼の長い腕が伸びてきたかと思ったら、その冷たい手で顎を支え唇に彼の指が触れる
冷たい指は微熱な私の唇を刺戟する様に、形をなぞったかと思わせてすぐに離れた
その感触が離れているのに残っていて、思わず手の甲て自分の唇の熱を隠した
そんな時、臼田さんが戻ってきては「なになに、なんの話ー?」と興味を示す
「チューするとお姉ちゃんのくちとおなじやわらかのが、くちにあたるんだって!」
「へぇー、それは堪らないね」
「お兄ちゃんはチューしたい?」
「是非したいね!」
(う、臼田さんまで…なんだか…気まずい)
少女の前にしゃがみ、笑顔で答える臼田さんは子供が好きなのか少女の質問に嫌がらず、はははと答えていいく
そんな彼と少女の姿が微笑ましくて、頬が緩む
臼田さんて面倒見がいいな、こんな人がお兄ちゃんだったら毎日が楽しいだろうな
「お兄ちゃんはだれとチューしたい?」
「チュー?そうだなー、やっぱちさちゃんかなー」
「っな!……」
さらっと言うもんだから、驚く
心臓に悪いからやめていただきたい…
それが冗談なのか本気なのか分からなくなる……冗談だろうけど…
「お兄ちゃんは?」
「誰とやってもそう大差ねぇよ」
「ジャンっ?」
そう言うと臼田さんの胸ぐらを掴み、グッと顔を近づけた
その光景に「わあ!」と驚く少女と、………っ。と何も発せずにいる私が居た
掴む手を離すと「な?」と言ってみせるジャンさん
「どうだった?」だなんて残酷な質問をする少女に、口元を手で押さえる臼田さんが消えそうな声で言う
「ちょっと今、…何も言えない…………」
「柔らかかった?」
「……すんごい、…ヤワラカカッタ………………」
そんな様子を「あらま」と、どこか輝かしい目で見ているカウンター嬢たち
”受け”とか”攻め”とかが聞こえてくる
「…もう、お婿に行けない………」
「ただのフレンチだろ」
「ディープなんか絶対やだ」と涙目で訴える臼田さんを脚で蹴り、雑に扱うジャンさん
本人はなんとも思っていないようで、平面な様子で座り直している
やはり脚が長くて邪魔なのだろうか……
「じーぷって何?」
「あ?ディープってのは、」
そう言いかけ急に彼の手が首裏を捕まえ、自分の方に引き寄せ柔らかな唇の感触を私に押し付けた
その唇の中から出てきた舌が私の口の中に侵入して来ようとする
ギュッと目を瞑り、反射的に口に力が入ってしまう
そんな私に「口開けろよ」なんて狡い声で言うもんでから知らぬ間に従ってしまい、舌が乱入してきてはまるで口の中を犯すみたいに掻き乱してくる
息もまともにさせてはくれず完全に彼にペースを乱され、んはっ…と吐息を漏らしてしまう
離してくれたかと持ったら、目元を軽く触れてくる
無意識に瞑った目尻には涙がうっすら現れていて、親指の腹でそれを拭ったみたいだ
「これがディープ」
「えー、よくわかんなかった。もっかいしてでーぷ」
「んじゃ」
「いや、子供の前でするものじゃ…」
「子供の前じゃなきゃいいのか」
(そう言う意味じゃない………)
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