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夜道を突っ切る車は、昼間よりも順調に自宅へと向かい疲れた私を帰宅させてくれた
身に纏ったドレスとはかけ離れた、日本らしい家へと私を促してくれる臼田さんの手を取り車を降りた
「足元、気をつけてね」と履き慣れていないローヒールと疲れを知った脚を心配してくれる
そんな彼の手に違和感を覚えた私は、何も考えずにそれを聞いた
「臼田さん手袋は?」
「手袋?あ、手洗いの時に外してそのまま着けるのを忘れてたよ。」
「それじゃ、手袋はっ…!?」
「邪魔、玄関でイチャつくな」
ジャンさんに乱雑に扱われ、押されたことによりよろける
それを支える臼田さんによって、大勢を整えることができた
お風呂から出た私は、その暖かい身体を無駄に冷まさせるように歩いていた
まだ夜は寒く床は冷え切っていて、そのせいか足の指先は少しずつ冷たくなっていく
私と交代でお風呂に入った臼田さんに聞きたいことがあって、まだ寝るわけにはいかない
私の過去について、彼が知っている事だけでもいいから聞きたい
でも、入ったばかりなのだからすぐに出てくる訳もなく、家の中を目的も無く歩き進める
縁側までやってきた私の目に映ったのはジャンさんで、着崩した服装で月を眺めていた
黒く染めた彼の髪は、月明かりに照らされて薄っすらと輝きを見せている
そんな片膝を立てて座る彼の隣に私は座り、月を見続ける彼を見た
「なに」
「ジャンさんは…知ってたんですか?私が……12年前に死んだことに、なっていたこと…。」
「だったらなんだって言うんだ」
月から視線を離し、面倒くさそうに言った
やっぱり知ってたんだ………
知らなかったのは私だけだったんだ…そう思って心が重くなるような感じがした
同じように月の明かりを浴びているはずなのに、私だけ暗く闇の中に居るみたいだ
12年…、私が孤児院に入って逃げ出すまでの間、私は世界から死んだものという扱いになっていた
私が里子として孤児院を出れなかったのは、これのせいなのか
何故死んだことにされていたのか、まだ分からない
「私…何も知らなかった……」
「なら言ってやろうか?俺が知ってること」
「教えてくれるんですか!」
まさかジャンさんの口から、そんな素敵な言葉が出てくるとは思わなかったものだから、嬉しさ半分彼への好意が上がった
ぜひ教えて下さい、と彼に少し近づいた
そんな従順な私に顔を向かせ、見据えるその瞳で私を捕えている
"知りたい"その想いで身を乗り出し、聞く姿勢を整える
「あんたは馬鹿でアホで間抜け面。食い意地張ってんのに、胸ねぇし、鬱陶しいくらい真っ白なウザい女。しかも、」
「っちょ、ちょっと待ってください!!"知ってること"ってそっちですか!?しかも全部侮辱的なものしか出てないし…」
「全部本当のことだし。胸とかCかっ、」
「やめてください!!」
いくら2人しか居ないからって、そんな公に言わないでほしい
止まらないジャンさんの口は、バカにする言葉しか出てこないのか
ポコポコ全く意味のない殴りをかましてみても、彼にはハエがまとわりつくぐらいでしか無く、パチンッと叩き潰すみたいに簡単に手首を確保される
彼の言う通り、アホな私は簡単に彼の挑発に乗ってしまっていた
「教えろつったろ」
「私が教えて欲しかったのはそれじゃなくて…」
「こっちなら簡単に教えられる」
「ジャンさんっ…?」
月明かりが照らすのは、ジャンさんの意地悪な顔と目を見開く私で、無駄に鮮明に見せてくる
シャツを強引にめくり上げると、自分の方へ引き寄せてはその冷たい指を滑らせてくる
それにビクッと身体が反応を見せ、湯冷めよりも早く熱を奪っていく
「シャツさっ…、教えてくれるんじゃっ」
「うるせぇ、」
いつぞやと同じように喋る口を塞ぐ彼によって、会話は強制終了させられる
口を開かせては、呼吸困難させるみたいに荒らしてくる
首裏はしっかり掴まれていて、いつの間にか腰元も捕まえられている
逃げることのできないこの状況に、どうすればいいのだろうか?
身に纏ったドレスとはかけ離れた、日本らしい家へと私を促してくれる臼田さんの手を取り車を降りた
「足元、気をつけてね」と履き慣れていないローヒールと疲れを知った脚を心配してくれる
そんな彼の手に違和感を覚えた私は、何も考えずにそれを聞いた
「臼田さん手袋は?」
「手袋?あ、手洗いの時に外してそのまま着けるのを忘れてたよ。」
「それじゃ、手袋はっ…!?」
「邪魔、玄関でイチャつくな」
ジャンさんに乱雑に扱われ、押されたことによりよろける
それを支える臼田さんによって、大勢を整えることができた
お風呂から出た私は、その暖かい身体を無駄に冷まさせるように歩いていた
まだ夜は寒く床は冷え切っていて、そのせいか足の指先は少しずつ冷たくなっていく
私と交代でお風呂に入った臼田さんに聞きたいことがあって、まだ寝るわけにはいかない
私の過去について、彼が知っている事だけでもいいから聞きたい
でも、入ったばかりなのだからすぐに出てくる訳もなく、家の中を目的も無く歩き進める
縁側までやってきた私の目に映ったのはジャンさんで、着崩した服装で月を眺めていた
黒く染めた彼の髪は、月明かりに照らされて薄っすらと輝きを見せている
そんな片膝を立てて座る彼の隣に私は座り、月を見続ける彼を見た
「なに」
「ジャンさんは…知ってたんですか?私が……12年前に死んだことに、なっていたこと…。」
「だったらなんだって言うんだ」
月から視線を離し、面倒くさそうに言った
やっぱり知ってたんだ………
知らなかったのは私だけだったんだ…そう思って心が重くなるような感じがした
同じように月の明かりを浴びているはずなのに、私だけ暗く闇の中に居るみたいだ
12年…、私が孤児院に入って逃げ出すまでの間、私は世界から死んだものという扱いになっていた
私が里子として孤児院を出れなかったのは、これのせいなのか
何故死んだことにされていたのか、まだ分からない
「私…何も知らなかった……」
「なら言ってやろうか?俺が知ってること」
「教えてくれるんですか!」
まさかジャンさんの口から、そんな素敵な言葉が出てくるとは思わなかったものだから、嬉しさ半分彼への好意が上がった
ぜひ教えて下さい、と彼に少し近づいた
そんな従順な私に顔を向かせ、見据えるその瞳で私を捕えている
"知りたい"その想いで身を乗り出し、聞く姿勢を整える
「あんたは馬鹿でアホで間抜け面。食い意地張ってんのに、胸ねぇし、鬱陶しいくらい真っ白なウザい女。しかも、」
「っちょ、ちょっと待ってください!!"知ってること"ってそっちですか!?しかも全部侮辱的なものしか出てないし…」
「全部本当のことだし。胸とかCかっ、」
「やめてください!!」
いくら2人しか居ないからって、そんな公に言わないでほしい
止まらないジャンさんの口は、バカにする言葉しか出てこないのか
ポコポコ全く意味のない殴りをかましてみても、彼にはハエがまとわりつくぐらいでしか無く、パチンッと叩き潰すみたいに簡単に手首を確保される
彼の言う通り、アホな私は簡単に彼の挑発に乗ってしまっていた
「教えろつったろ」
「私が教えて欲しかったのはそれじゃなくて…」
「こっちなら簡単に教えられる」
「ジャンさんっ…?」
月明かりが照らすのは、ジャンさんの意地悪な顔と目を見開く私で、無駄に鮮明に見せてくる
シャツを強引にめくり上げると、自分の方へ引き寄せてはその冷たい指を滑らせてくる
それにビクッと身体が反応を見せ、湯冷めよりも早く熱を奪っていく
「シャツさっ…、教えてくれるんじゃっ」
「うるせぇ、」
いつぞやと同じように喋る口を塞ぐ彼によって、会話は強制終了させられる
口を開かせては、呼吸困難させるみたいに荒らしてくる
首裏はしっかり掴まれていて、いつの間にか腰元も捕まえられている
逃げることのできないこの状況に、どうすればいいのだろうか?
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