逍遙の殺人鬼

こあら

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真っ白なベッドに横になっている
ああ…また場面変更したんだ…って魂が抜けたみたいに木目の天井を眺めている

あと少し、あとちょっとで届いたのに……とそんな痒いところに手が届かないみたいな気持ちでやるせない
部屋の中なのにチュンチュンと鳥のさえずる声が聴こえるし、カーテンが開きっぱなのか眩しい…

その眩しさから逃げるように横に体を傾けた
ベッドから出ようとか思えなくて…

そしたら私の視界に入ってきたのは私の隣で膨らむ布団と、少しはみ出た黒髪だった
え!?と、驚きのあまり体を起き上がらせれば衣装チェンジしていた事を知る

『さっきまでワンピース、着てたのに…』

『うんんっ…』

『ぁ…』(起こし、た?……)









モゾモゾと布団の中でうごめく存在は、私が声を漏らしたことで眠りから覚めてしまったらしい
どうしよう…と布団をバリアにするみたいに掴んで、恐る恐る剥いでみる
バサッと音を立てて覗きこめば、少しうねる黒髪と枕を抱き締めて眩しそうにしている男性が姿を現した

なんで一緒に寝てるの!?
あと、なんで上半身裸なの!?!?

直視出来ずに掛け布団で顔を覆った
見ちゃいけない!と私の羞恥心をアッパーしてくる
寝る時は洋服を着ない人なのか知らないけど、肌着ぐらいは着ましょうよ…とか心の中で叫ぶけど、そもそもなんで居るんだ?…と勘ぐった

(まさか…まさかまさか、)
最悪な事を考える私は、もう1度バサッと布団を動かし中を確認した
私はネグリジェを着ていて、足元にきっと私の物だと思われる下着と言うなのパンツがあった

『嘘でしょ…』

『何が"嘘"?』

『っきゃ!』

『まだ眠い…』

長い腕が私を囚えて、起き上がっている体を強制的にベッドに横にせられる
若干私を弾ませては、自分の方に引き寄せて密着し私の脚の間に脚を入れてくる

耳元で『嘘って?』と再度聞いてくる
その前に離してくれ!って思うのは悪いことですか?
(裸っ、裸は勘弁してくださいよ…)

あのっ!と喋ろうとする私を見ては乱れ暴れる髪に触れて整えようと試みてくる
その優しげな手付きが心地良くって、悪くないかも…とか思ってしまう

『ジャンさんじゃないみたい…』

『俺じゃないなら誰なんだ?』

『分からない…。けど、まるで夢みたい』

『当たり前だろ。

夢…そうだ
今夢見てるんだった

でも、私を抱き締めてくれたりなんの戸惑いも無くネグリジェの肩紐に触れてくるその仕草に酔いしれそうだった
真っ黒に近い髪の毛にそっと触れてみても、絡まりはないものの癖のあるその髪質は嫌じゃなかった

自然に流れのまま私に覆い被さっては首元にキスをしてくる
慣れた手付きで背中に手を向かわせ、素肌に触れてくる
あんなに怖かったことなのに、不自然さが感じられない

なんでだろう……って自問自答してしまう私は何がしたいんだろう?…
そうかこれは夢だ、夢だったわ…て気づいた時には私の手はジャンさんの背中に回っていた
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