逍遙の殺人鬼

こあら

文字の大きさ
207 / 333

208

しおりを挟む
あれやこれやと、複数の服を組み合わせては着替えるを繰り返す
まるで着せ替え人形のようで、私は春さんの好みの見た目格好へと変えさせられる

「女の子はやっぱり違うわねー、可愛いわ。このプラダのブーツ、似合うわー。」

「あの…春さん?私もっと素朴シンプルな物で構わないのですが…」

「駄目よ!せっかく女として生まれたんだからその分オシャレして楽しまなきゃ。ッネ!!」

(私よりも春さんの方が楽しそうにしてる)

しかし、私は春さんのようにホットパンツを履く勇気も自信も持ち合わせていません
オシャレをする気にも、楽しむ気力も…ガス欠状態です

いくら着飾ってみせても、この髪の毛のせいで全部台無しになりそうで…鏡を見る度にむしり取ってやりたい気持ちでいっぱいです









「うん、良いわ。ちょーっと物足りないけど、今回はこれで見逃してあげる。」

「ははは…」(スカートの丈が短い……。)

「髪の毛もやってあげるのに、どうしていつも三つ編みなの?気に入ってるとか?」

「あ…実は私癖っ毛で、こうして三つ編み結っておかないとすごく広がっちゃうんです。それに…うねうねしてて気持ち悪いので…」(寝癖なんて、可愛いものじゃない…。)

「ストレートアイロンで真っ直ぐにしてみる?ちーちゃんほわほわしてるけど、意外と似合うかもよ。」

「アイロン…、ですか?……」(アイロンでどうやって真っ直ぐにするんだろう…)

"アイロン"と言うのは、あのアイロン?
ハンカチとか、シャツとかのシワを伸ばすアイロンですか?…
"ストレートアイロン"ということは、ストレートにする専用のアイロン…
カールアイロンとかあるのかしら…

私が脳内で想像するのは、主婦が主に使う家電製品のアイロンで、どうやって髪の毛を真っ直ぐにするのか…と考える
アイロン台に髪の毛を置いて、アイロンで伸ばす…とか?

天井を仰ぐように上を見ては、難しそうな表情かおをしているせいか、春さんは「知らないの?」と目を丸くしている
施設にそんなものは無かったものだから、私には想像がつかない

「アイロンを両側から髪を挟むようにして、熱で真っ直ぐにするの。」

「"挟む"!?アイロン2台使用するんですか?その場合、前髪とかはどうやって処理するんでしょうか…短い毛なんかは結構大変ですよね」

「いやいやいや、待って!ちーちゃんが想像してる方法は危ないし、間違ってるから!アイロンってこれね!!」

「これが"アイロン"…。洗濯バサミを巨大化してテクノロジーと融合させたみたいな感じですね。これで髪の毛が真っ直ぐになるんですか、凄いですね!!」

ストレートアイロンなる物をマジマジと見渡す私を、春さんは物珍しく見ていた
機器にはコンセントに挿すプラグが繋がっていて、そこから電力を本体に移して熱に変えるのかと理解した

「百聞は一見に如かず」春さんはそう言うとドレッサーの前に私を座らせて、三つ編みを解いた
ヘアクリップでうねり絡まる髪の毛を何層にも分けて留めると、毛束を一束掴んでストレートアイロンで挟み、少しゆっくり下へと下ろしていく

徐々に真っ直ぐな毛が増えていき、それを鏡越しで確認する私は口をあんぐりと開けていた
すごい…と言葉を漏らして、今まで見たことない物に感動していた
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

愛しているなら拘束してほしい

守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話

登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。

処理中です...