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「こんな時間になんで出歩いてんだよ」
「っジャンさんが…」
「俺が何だよ!」
すごく怒った声…
眉も尖らせて、私を見下ろして暗くても分かるくらい睨んでいる
「息きらせるくらい走って、どこに行くつもりなんだって聞いてるんだ!」
「倒れてるって…」
「はあ?聞こえねぇよ」
「ジャンさんが倒れてるって…瑞貴さんがっ」
ジャンさんが倒れてるって言うから、走って向かったのに…
倒れてるどころか、今は私に怒鳴ってる
辛そうでもないし、倒れていたようにも見えない
それどころか、私が言った言葉が理解できないみたいな顔してる
「意味わかんねぇよ」って、更に眉をひそめた
私だって分からない
必死で走ったのに怒られるなんて…
「瑞貴さんひとりで戻って来て、シャンさんは?って聞いたら"倒れる"って言うからっ」
「あんたそんな嘘鵜呑みにしたのかよ」
「だって…っ」(まさか嘘だなんて…)
「"だって"何だよ!!はっきり言えよ」
「ジャンさんが…倒れてるって聞いて…」
それが嘘かもなんて考える前に家を出ていた
誰かに傷付けられてたら…
苦しい状況下にさらされていたら…
誰かに助けてほしいと思っているかもと色んな事を想像した
少し冷静に考えれば、確かに嘘だと分かったはず
倒れているジャンさんをひとり置いて帰ってくるなどあるはずがない
それが今更分かったとて、遅い
現にジャンさんは怒ってる
「あんたが気にする必要ねぇだろ」
「っえ…」
「俺が倒れようが野垂れ死のうが、あんたには関係ねぇだろ」
「何言ってるんですか…。まさか、目の前で死にそうになっても…私には"関係ない"って言いたいんですか?…」
声が、少し震えていた
怒鳴られた事よりも、怖く感じた
もしジャンさんが死にかけているその場面に私が出くわしても、私は何もせず見て見ぬ振りをすると思っているの…?
誰かに殴られていても、私が何とも思わないとでも言いたいの…?
そんなことない
すごく焦るし、心配だってする
当たり前だ
どうしてそんな風に思っているのか…
逆に教えてほしい
そんなことを示唆した覚えなんてない
何故かジャンさんの言葉に涙が出そうになった
まるで、自分が死にそうになっても気にするなと言っているようで…
疑惧してしまう
「…恐いです……」
「何が」
「まるで…これから起こるみたいな言い方……、恐いです」
「いつかは起こるだろ」
「どうして、」
「死なねぇ奴なんかいねぇだろ」
心臓が止まるかと思った
ジャンさんの口から死ぬの二文字が出るのは…嫌だ
いつかは死ぬ
当たり前のこと
でも、ジャンさんの言い方のせいなのか、そのいつかがそう遠くないと告げているようで、胸騒ぎがする
「倒れていたんじゃなかったら…何処にいたんですか?……」
「知ってどうする」
「どう…、安心……したいです」
「聞いて安心できなくてもか?」
その言葉でさらに焦る
そんな様子を見て「冗談だ」と言うジャンさんは、私をからかっているようで、真実めいていた
家の中に入っても、続きを話してはくれなかった
リビングで水を飲む瑞貴さんは、「本当に探し出したんだ。」と目を丸くしていた
お風呂場へと向かうジャンさんは、これ以上私とは話したくないみたいだった
「お前本当にバカだな。」
「そう、ですね…」(瑞貴さんの言う通り、馬鹿だ…。)
「そんなにジャンが大切か?人殺しなのに。」
「っえ!?」
私と瑞貴さんの2人だけのこの空間
そんな時に放った言葉は、あまりにも鮮明に聞こえすぎた
「っジャンさんが…」
「俺が何だよ!」
すごく怒った声…
眉も尖らせて、私を見下ろして暗くても分かるくらい睨んでいる
「息きらせるくらい走って、どこに行くつもりなんだって聞いてるんだ!」
「倒れてるって…」
「はあ?聞こえねぇよ」
「ジャンさんが倒れてるって…瑞貴さんがっ」
ジャンさんが倒れてるって言うから、走って向かったのに…
倒れてるどころか、今は私に怒鳴ってる
辛そうでもないし、倒れていたようにも見えない
それどころか、私が言った言葉が理解できないみたいな顔してる
「意味わかんねぇよ」って、更に眉をひそめた
私だって分からない
必死で走ったのに怒られるなんて…
「瑞貴さんひとりで戻って来て、シャンさんは?って聞いたら"倒れる"って言うからっ」
「あんたそんな嘘鵜呑みにしたのかよ」
「だって…っ」(まさか嘘だなんて…)
「"だって"何だよ!!はっきり言えよ」
「ジャンさんが…倒れてるって聞いて…」
それが嘘かもなんて考える前に家を出ていた
誰かに傷付けられてたら…
苦しい状況下にさらされていたら…
誰かに助けてほしいと思っているかもと色んな事を想像した
少し冷静に考えれば、確かに嘘だと分かったはず
倒れているジャンさんをひとり置いて帰ってくるなどあるはずがない
それが今更分かったとて、遅い
現にジャンさんは怒ってる
「あんたが気にする必要ねぇだろ」
「っえ…」
「俺が倒れようが野垂れ死のうが、あんたには関係ねぇだろ」
「何言ってるんですか…。まさか、目の前で死にそうになっても…私には"関係ない"って言いたいんですか?…」
声が、少し震えていた
怒鳴られた事よりも、怖く感じた
もしジャンさんが死にかけているその場面に私が出くわしても、私は何もせず見て見ぬ振りをすると思っているの…?
誰かに殴られていても、私が何とも思わないとでも言いたいの…?
そんなことない
すごく焦るし、心配だってする
当たり前だ
どうしてそんな風に思っているのか…
逆に教えてほしい
そんなことを示唆した覚えなんてない
何故かジャンさんの言葉に涙が出そうになった
まるで、自分が死にそうになっても気にするなと言っているようで…
疑惧してしまう
「…恐いです……」
「何が」
「まるで…これから起こるみたいな言い方……、恐いです」
「いつかは起こるだろ」
「どうして、」
「死なねぇ奴なんかいねぇだろ」
心臓が止まるかと思った
ジャンさんの口から死ぬの二文字が出るのは…嫌だ
いつかは死ぬ
当たり前のこと
でも、ジャンさんの言い方のせいなのか、そのいつかがそう遠くないと告げているようで、胸騒ぎがする
「倒れていたんじゃなかったら…何処にいたんですか?……」
「知ってどうする」
「どう…、安心……したいです」
「聞いて安心できなくてもか?」
その言葉でさらに焦る
そんな様子を見て「冗談だ」と言うジャンさんは、私をからかっているようで、真実めいていた
家の中に入っても、続きを話してはくれなかった
リビングで水を飲む瑞貴さんは、「本当に探し出したんだ。」と目を丸くしていた
お風呂場へと向かうジャンさんは、これ以上私とは話したくないみたいだった
「お前本当にバカだな。」
「そう、ですね…」(瑞貴さんの言う通り、馬鹿だ…。)
「そんなにジャンが大切か?人殺しなのに。」
「っえ!?」
私と瑞貴さんの2人だけのこの空間
そんな時に放った言葉は、あまりにも鮮明に聞こえすぎた
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