彼は死神

こあら

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6 「あ、眼鏡」

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「おい」


ドスのきいた声でスキンヘッドにタトゥーが顔中に彫られているイカツイ見た目の男に呼び止められ、セツさんの肩を掴まれる



わなわなする私を支えながらくるっと男の方へ体の向きを動かす




(もしかして…原因は、私…?)


向き合う形になってしまい男の顔がはっきりと見ることができた

(よく見たら、首や手の甲にもタトゥーが…)







「おまえ…」

男は口を開きこちらに向かって歩き出し右手を上に上げる






(殴られるっ…)


見ることが怖くなり目をつむ



ッバ、っと右手が下ろされる際に出る風圧が私の顔に当たった
















「今週もトップ10キープできてんじゃん‼」


そう言うとガハハとセツさんの肩をバシバシ叩く




その言葉で周りにいた人たちが拍手喝采し、おめでとうと伝える





「どーも」

状況が読み込めないままの私は目をパチパチさせる




「このままいけば今月もトップ10入り確実だな‼」



「当たり前ですよ」



「っま、油断してっと俺に抜かされるぞ」


ハハハと歯を見せながら笑う



(そんなに怖い人たちじゃないのかも)


そう思い見ていると男と目が合う




「おいおい~、彼女か~?お前も隅におけね~な~」

肘でグイグイっと煽る男に対して、はははっと真顔で反応を見せるセツさん

っす、っと腰を曲げて私の方に顔を向ける




「お嬢ちゃん、こいつ意外といい奴だから仲良くして、…やって…」

男は段々話すスピードを落とし、笑顔だった顔が変わっていく




「人間…?」


暖かい空気が冷め、冷たい視線が通る



「あ、あの…」

話しかけようとすると男はチェンソーを出し鬼の形相で私に向かって振りかざす




(やっぱり殺されるっ)

死を覚悟し目をつむ






「…。」







(…?)


何も起こらず、恐る恐る目を開ける



チェンソーは確かに私に向いていた

しかし、私を支えてくれている腰元の腕の手元には枝切りハサミが握られていて2枚の刃がチェンソーを止めていた





「こいつは俺の。勝手に狩らないで」


「…、何言ってんだ‼早く狩ってやるのがこいつのためだろ‼」



青路セイジさん落ち着いてください。手違いで彼女は我々のことを見えるようなんです。」



青路セイジだけじゃなくこいつを狩ろうとしてるやつに言うけど、俺倒してからにしてね」


クロさんが慌てて説明する中真顔のまま淡々としているセツさん

彼の言葉で前かがみになりながら私たちを囲んでいた人たちは一歩後ろに後ずさった




青路セイジ、こいつ狩りたいなら俺からね」


「っう…。」




「おやおや?今日は静かですね。」



青路セイジさんの後ろから七三分け眼鏡の男性が歩いてきた




「あ、眼鏡」

(いや、眼鏡ってセツさん…)

「おや?人間ですか?」

あら不思議、と私を見る




「珍しいですね~。このサイズ、天然ですか?」


「へ?」


「おいエロ眼鏡、こいつ天然」


「っちょ、」

なにを真面目に答えてるんですか⁉



「おぉ~、それは素晴らしい。」

アゴに手を添えて、ニコっと笑う



そんな絶妙な空間に、ゴホンっと咳払いし話を切り出したのはクロさんだった



「えー…、審問会を開いていただきたいのですが。」




おやっと眉毛を少し上げ反応する


「審問会ですか?あいにく今日は難しいですね。コレットがやらかしてしまいまして。行うとしても明日になりますね。」




「どーせまた酒だろ」



「今回はワインなんですよ。」



「結果は見えてんだから止めろよ」



「えぇ。でも、そんなコレットもなかなかでした。」



「きんっも」



「ははは。さてお嬢さん、悪いが今日はできないです。また明日お会いしましょう。それまでこの騎士ナイトくんに守ってもらいなさい。私からもお嬢さんに手を出さないように電報でも送りましょうか?」


(電報…)



「はぁ?こいつのこと保護しねぇーのかよ」



「私はコレットの面倒を見ますので、騎士ナイトくんがちゃんと守りなさい。お持ち帰りとそう大差ないでしょ。」



「てめぇと一緒にすんな」




帰っていく眼鏡さんに明らかにイラだっているセツさん




「…しゃーねぇから、俺ん家来る?」


「安心してください。私が見張っていますので。」


「俺はケダモノか?たく…、嫌なら断って良いんだぞ」

口を尖らせてブツブツと呟きながら私の腰から腕を外し解放される






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