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第1章

第三話 「真莉亜、妊娠する」

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う、う~ん。
あれ?ここはどこ?
 
「大丈夫ですか?」
 
あっ、はい!大丈夫です!
 
「あぁ!まだねてください!」
 
はい・・・・・・。
ところで、ここはどこですか?
 
「医療室です。ここにはお城専属の医者がいるんですよ。」
 
へぇー。
 
「お妃様、ちょっといいですか?」
 
あ、はい・・・・・・。
すると、お医者さんが、私の服をお腹のところまでめくった。
キャッ!なにするんですか!エッチ、変態、スケベ!
 
「落ち着いてください!変なことはしませんから!」
 
先生はそう言って、私のお腹に何かを当てた。
一体、なんだろ。
もしかして、胃に何か悪いものがあるとか!?
そんなの、いやだぁ~!
 
「なに嘆いてるんですか?」
 
あ、いや・・・・・・。
 
「ところで見てください、エコーの映像を!」
 
なに笑顔で言ってんのよぉ!
まさか、死んで欲しいの?
 
「ちがいますぅ!ほら、見てください!」
 
私はエコーを見た。
胃の中?
ちがう。
子宮の中だ。
 
「ほら、このまるの形をしたものを見てください。」
 
えっ?
あ。本当にある。まるい形をしたものが。
まさか・・・・・・。
 
「お妃様、おめでとうございます。妊娠していますよ。」
 
うわぁ~。
私はお腹をさわった。
私とジュンブライトの子供・・・・・・私、お母さんになるんだぁ。
 
「何カ月ですか!?」
 
「2ヵ月ですよ。」
 
2ヵ月・・・・・・あと8カ月。
 
「予定日は!?」
 
「11月ですよ。」
 
11月・・・・・・楽しみだなぁ。
ジュンブライトに報告しなくちゃっ。
 
「そうですね。」
 
ジュンブライト、喜んでくれるかなぁ~?
 
「喜んでくださるでしょう。初めてのお子さんですから。」
 
そうだよね。
ジュンブライト、まっててねっ。
 

 
私は、ジュンブライトを誰もいない塔に連れ出した。
 
「真莉亜、なんだよ。俺をここに連れて来て。」
 
実はね、うれしいお知らせがあるの。
 
「なんだ?早く教えてくれ。」
 
うふふふふ。
私は、お腹をさわった。
 
「なんだ、お腹をさわって。お腹が空いてんのか?」
 
ちがう!
 
「じゃ、なんなんだ。」
 
実はね、私、できたの。
 
「なにが?」
 
「・・・・・・赤ちゃんが。」
 
「えっ?もう一度言って!」
 
「だぁかぁらぁ!赤ちゃんができたの!お腹の中に!私、それを伝えたかったの!」
 
「マ、マジで!?」
 
うん。マジで。
 
「やったぁ~!」
 
ジュンブライトが、私をぎゅっとだきしめた。
 
「何カ月なんだ!?」
 
2ヵ月よ。
 
「予定日は!?」
 
11月。
 
「うお!楽しみだなぁ~。」
 
うん。
 
「俺、親父になるのかぁ。」
 
うん。
 
「早速、親父達に報告しようぜ!」
 
ジュンブライトが、二ッと笑った。
 
うん。そうだね。
 
 

 
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