24 / 170
第1章
第九話「ネルさん、大丈夫!?」
しおりを挟む
「オェー、オェー、オェー!」
……はぁ。
最近、おかしいもんなぁ~。
吐き気はするわ、頭痛はするわ、おかしいぜ。
きっと、なんかの病気だろう。
がチャッ。
「ネル。」
「あ、ウルフ一郎。」
「どうしたんだ?具合でも悪いのか?」
ああ。
「じゃあ、ゆっくり休んでろ。」
……はーい。
☆
「で、その吐き気と頭痛の原因は、わからねぇのか。」
うん。
もし、死ぬ病気だったら、どうしよう!
「大丈夫だって!おれさまがついている!」
ウルフ一郎……。
だよな。
……ゔ!
「おい、大丈夫か!?」
「オェー!」
「洗面器、洗面器、洗面器!」
ウルフ一郎はあわてて、お風呂場から洗面器を持って来て、あたしの背中をこすった。
「オェー、オェー!」
「ネル、しっかり!」
……はぁ。
もう、大丈夫みてぇだ。
「大丈夫じゃねぇ。ゆっくりしてろ。」
えー?
「薬、買って来るから、おとなしくしてろ。」
あたしは、口をとんがらせた。
ジュンブライト様のところ、行きたかったのにぃ!
「しょうがねぇだろ。今日はゆっくりしてろ。また明日、行けるさ。」
……はーい。
☆
次の日。
私はお腹をさわっていた。
赤ちゃーん、元気でちゅかぁ~?
早く産まれてきてくだちゃいねぇ~。
「お妃様、お客様が来ています。」
誰?
「あたしだ。」
ネルさん!
って、なんだか具合悪そーな顔している。
「本当に具合が悪りぃんだよ、最近。」
ネルさんはそう言って、いすにすわり、テーブルに顔を乗せて、横を向いた。
寝たほうがいいじゃないですか?
「よくねぇ!この桜吹雪のネル様が、ダウンするわけねぇだろ!」
はぁ~。なんていう、頑固パワー。
「あー、頭痛てぇ~。」
ギロさん、呼びましょうか?
「いい。医者は必要ねぇ。」
「あら、ネルじゃない。」
「リリア!」
「って、顔色悪そーだけど、どーかしたの?」
「うるせぇ。お前に心配される必要はねぇ。」
「あ、そ。」
「あー、腹痛てぇ~。」
「生理、出てるの?」
「なーんか最近、出ないんだよ、整理整頓が。」
生理ですっ。
「なんで出ないの?」
「知らねぇ。きっと、死ぬ病気かもしれねぇ。」
死ぬ病気!?
「ふーん。じゃあ、死ねば?」
「てめぇ、妹に向かって、よくそんなことが言えたなぁ!」
「別に~。あなたがいなくなっても、私は悲しみませんよーだ。」
「く~!なめやがってぇ!……ゔ!」
ネルさんは急に口をふさいだ。
どうしたんですか!?
と、その時。ネルさんは口をふさいだまま、ぱっと走り出した。
ネルさん!?どこに行くんですか!?
私とリリアさんは、ネルさんのあとを追いかけた。
はぁ、はぁ、はぁ。
トイレ?
私は、ドアのノブに手を伸ばそうとした。
「オェー!」
!?
「ネル!?」
リリアさんはらドアを開けた。
そこには、ネルさんが洗面所に向かって、吐いているのが見えた。
「ネル、大丈夫!?」
リリアさんが、ネルさんの背中をこすった。
「はぁ、はぁ、はぁ。もう、大丈夫だ。」
「大丈夫じゃないでしょ?私のお部屋で寝てなさい。」
「ふん!いやだねーだ!……ゔ!いってぇ~。今度は頭痛かよぉ~。」
「はいはい。じゃあ、安静にしときなさいねぇ~。」
リリアさんはネルさんの背中を押しながら歩いた。
「ちょっ……なにすんだよぉ!」
「病人を部屋に連れていくに決まってんじゃない。このままほっとくと、お城じゅう、ゲロだらけになっちゃうわよ。」
「こ、こわいこと、言うなぁ、お前。」
二人はそう言いながら、向こうへ消えちゃった。
大丈夫かなぁ?ネルさん。
☆
……はぁ。
最近、おかしいもんなぁ~。
吐き気はするわ、頭痛はするわ、おかしいぜ。
きっと、なんかの病気だろう。
がチャッ。
「ネル。」
「あ、ウルフ一郎。」
「どうしたんだ?具合でも悪いのか?」
ああ。
「じゃあ、ゆっくり休んでろ。」
……はーい。
☆
「で、その吐き気と頭痛の原因は、わからねぇのか。」
うん。
もし、死ぬ病気だったら、どうしよう!
「大丈夫だって!おれさまがついている!」
ウルフ一郎……。
だよな。
……ゔ!
「おい、大丈夫か!?」
「オェー!」
「洗面器、洗面器、洗面器!」
ウルフ一郎はあわてて、お風呂場から洗面器を持って来て、あたしの背中をこすった。
「オェー、オェー!」
「ネル、しっかり!」
……はぁ。
もう、大丈夫みてぇだ。
「大丈夫じゃねぇ。ゆっくりしてろ。」
えー?
「薬、買って来るから、おとなしくしてろ。」
あたしは、口をとんがらせた。
ジュンブライト様のところ、行きたかったのにぃ!
「しょうがねぇだろ。今日はゆっくりしてろ。また明日、行けるさ。」
……はーい。
☆
次の日。
私はお腹をさわっていた。
赤ちゃーん、元気でちゅかぁ~?
早く産まれてきてくだちゃいねぇ~。
「お妃様、お客様が来ています。」
誰?
「あたしだ。」
ネルさん!
って、なんだか具合悪そーな顔している。
「本当に具合が悪りぃんだよ、最近。」
ネルさんはそう言って、いすにすわり、テーブルに顔を乗せて、横を向いた。
寝たほうがいいじゃないですか?
「よくねぇ!この桜吹雪のネル様が、ダウンするわけねぇだろ!」
はぁ~。なんていう、頑固パワー。
「あー、頭痛てぇ~。」
ギロさん、呼びましょうか?
「いい。医者は必要ねぇ。」
「あら、ネルじゃない。」
「リリア!」
「って、顔色悪そーだけど、どーかしたの?」
「うるせぇ。お前に心配される必要はねぇ。」
「あ、そ。」
「あー、腹痛てぇ~。」
「生理、出てるの?」
「なーんか最近、出ないんだよ、整理整頓が。」
生理ですっ。
「なんで出ないの?」
「知らねぇ。きっと、死ぬ病気かもしれねぇ。」
死ぬ病気!?
「ふーん。じゃあ、死ねば?」
「てめぇ、妹に向かって、よくそんなことが言えたなぁ!」
「別に~。あなたがいなくなっても、私は悲しみませんよーだ。」
「く~!なめやがってぇ!……ゔ!」
ネルさんは急に口をふさいだ。
どうしたんですか!?
と、その時。ネルさんは口をふさいだまま、ぱっと走り出した。
ネルさん!?どこに行くんですか!?
私とリリアさんは、ネルさんのあとを追いかけた。
はぁ、はぁ、はぁ。
トイレ?
私は、ドアのノブに手を伸ばそうとした。
「オェー!」
!?
「ネル!?」
リリアさんはらドアを開けた。
そこには、ネルさんが洗面所に向かって、吐いているのが見えた。
「ネル、大丈夫!?」
リリアさんが、ネルさんの背中をこすった。
「はぁ、はぁ、はぁ。もう、大丈夫だ。」
「大丈夫じゃないでしょ?私のお部屋で寝てなさい。」
「ふん!いやだねーだ!……ゔ!いってぇ~。今度は頭痛かよぉ~。」
「はいはい。じゃあ、安静にしときなさいねぇ~。」
リリアさんはネルさんの背中を押しながら歩いた。
「ちょっ……なにすんだよぉ!」
「病人を部屋に連れていくに決まってんじゃない。このままほっとくと、お城じゅう、ゲロだらけになっちゃうわよ。」
「こ、こわいこと、言うなぁ、お前。」
二人はそう言いながら、向こうへ消えちゃった。
大丈夫かなぁ?ネルさん。
☆
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
5
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる