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第1章

第十話 「ジュンブライトの父親になるための猛特訓!」

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ジュンブライト、がんばってるかな?
私、ジュンブライトの大好きなどら焼きを持って来ちゃった。
って、ドラえもんかっ。
トントン。

「ジュンブライト、入るね。」

私はドアをガチャッと開けた。
な……なにこれぇ~!

「ん?どうした、真莉亜。」

全然、勉強、してないじゃなーい!
お菓子の袋が床全体に散らかって!

「お腹が空いたんだ。休憩ってやつだ。」

なにが休憩よ!なにが真面目ちゃんになるよ!
ゴミはちゃんと、ゴミ箱に入れる!わかった?

「イェーイ!全クリだぜぇ~!」

って、ゲームしてるし!
私はゲームを取り上げた。

「あっ、なにすんだよぉ!」

「ちゃんとするならちゃんとする。しないならしない。わかった?」

「……はーい。」

よし、いい返事。


                                  ☆


「ごちそうさんっ!」

ジュンブライトはまた、ご飯を残して、部屋に行っちゃった。

「王子、ちゃんとしてるんですかねぇ。」

「ジュンブライトお兄様が勉強しているところ、見てみたいですぅ~!」

そうだね。

「先輩、インターネットで調べてましたよ。」

えっ!?まさか、子育てに関するやつ!?

「いや、『最遊記』について。」

がくー!

「あー!先輩にないしょにしろよっと言われたんだったぁ~!」

「ギロ、うっさい。」

もう!あの人ったら!


                                       ☆


「ガハハハハハ~!ウケるぅ~!」

ガチャッ!

「ジュンブライト!」

「ひぃ!なんなんだ!」

私は、ジュンブライトのところへ行き……。
バシッ!
ビンタした。
ジュンブライトのほっぺには、私の赤い手形が残っている。

「な……なにすんだよぉ!」

ジュンブライトが怒り出した。
少し、半泣き状態だけど。

「ねぇ、ちゃんとするって言ったよね。それなのになぜ、真面目にやらないの!」

「そ、それはぁ、休憩ってやつ……。」

「休憩もクソもないっ!サボリじゃん、サボリ!私、信じてたのに……。ジュンブライトがちゃんと、父親になるための勉強をしている姿を見て、すごいなぁ~と思ってたのに……。だまされたよ。もう、あなたの前には現れない!」

私はとっさに部屋を出た。

「ちょっ、真莉亜!まて!」

「どうしたんですか?先輩。」

「……俺、結婚して、初めて真莉亜を怒らせた……。」


                                  ☆


私は、ライト・ホームでしくしく泣いていた。
ゔ、ゔ、ゔぅ……。

「大丈夫よ、真莉亜ちゃん。」

「だ、だって、私、信じていたのに、ジュンブライトったら、全然、やる気がない。」

「あたり前だ。あいつ、ガキのころからいっつもそうだから。」

「そうだそうだ!夏休みの宿題を真面目にやるって言いながら、結局、1ヶ月、ぜ~んぶ、遊んだり、お菓子食ったり、してたもんなっ。」

「実にあいつらしい。フハハハハハハ!」

「真莉亜ちゃん。これからどうする?」

彼が謝りに来るまで、帰りません。

「じゃあ、空いてる部屋があるから、寝ていいよ。」

あ、ありがとうございます……。


                                       ☆
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