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第1章
第十一話 「新たな命」
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「……あたしとお前の子供。」
「!?」
ウルフ一郎は、タバコをポトッと落とすと、あたしの方を振り向いた。
「それ、本当か?」
あぁ。
「ほんとのほんとの本当か?」
あぁ。
「やったぁ~!」
ウルフ一郎が、あたしをぎゅっとだきしめた。
えっ……。
「俺様とお前の子供ができたなんて、うれしいぞ!」
ウルフ一郎ったら、涙が出てる。
「けど、あたし達、結婚してないだろ?結婚してないのに、子供ができたなんて、夢みてぇ。」
「そーゆーこともあるんだよ。」
ウルフ一郎が、あたしのお腹をさわった。
「俺様、親父になるのかぁ。」
あぁ。
「……一つ、約束していいか?」
あぁ。
ウルフ一郎は、両手をあたしの肩にポンッと置いた。
「このことは、誰にも話すんじゃねぇぞ。わかったか?」
うん、わかった。
チュッ、チュッ、チュ……。
……んもう、いきなり、なにすんだよぉ。
「……愛してる。」
「あ、あたしも、愛してるよ、ウルフ一郎。」
あたし達は、静かにだきあった。
☆
次の日。
「いよーし、買って来たぞぉ~。」
ウルフ一郎が、何冊かの本を、どっさりとテーブルの上に置いた。
な、なにこれ。
「ん?決まってんだろ。『赤ちゃんの名前辞典』だ。」
ちょっ……まだ男か女かわかんねぇのに、買って来たのかよ!
「あったりめぇだ。早めに考えた方がいいと思って。」
もう少し、考えればいいのに……。
「お、人間の名前もあんぞ!」
ったくらこいつのマイペースには、着いて行けねぇ。
「お!一郎ってあんぞ!いっそ、『ウルフ一郎2号』ってのは、どうだ?」
やめて。
「じゃあ、『サンジ』は?」
かんべんして。
「ちぇ、だめかよぉ。じゃあ、なんにするんだ?」
もう少し経ってから考えたらどーだ!
それに、まだ性別、わかんねぇし。
「何ヵ月だ。」
「2ヵ月。」
あたしは自分のお腹をさわった。
「2ヵ月かぁ~。」
「男と女、どっちがいい?」
「う~ん、やっぱ、女の子がいいなっ。お前みてぇにかわいい女の子。」
そうだな。
チュッ、チュッ、チュッ、チュッ、チュ……。
な、なにすんだよぉ、急に!
「……愛してる。」
「あたしも。愛してるよ、ウルフ一郎。」
チュッ、チュッ、チュッ、チュッ、チュ……。
あたし達は、熱いキスをし続けた。
☆
……初めて一晩をともにした女とできた子供。
今後、どーすっかなぁ~?
いっそ、結婚すっか。
いやいやいや、まだはえー。
もう少し、ゆっくり、考えるか。
☆
……初めて一晩をともにした男とできた子供。
とてもうれしい。
けど、今後、どーしよっかなぁ~?
いっそ、結婚した方がマシだ。
いやいやいや、まだ早く感じる。
もう少し、ゆっくり、考えるか。
☆
「!?」
ウルフ一郎は、タバコをポトッと落とすと、あたしの方を振り向いた。
「それ、本当か?」
あぁ。
「ほんとのほんとの本当か?」
あぁ。
「やったぁ~!」
ウルフ一郎が、あたしをぎゅっとだきしめた。
えっ……。
「俺様とお前の子供ができたなんて、うれしいぞ!」
ウルフ一郎ったら、涙が出てる。
「けど、あたし達、結婚してないだろ?結婚してないのに、子供ができたなんて、夢みてぇ。」
「そーゆーこともあるんだよ。」
ウルフ一郎が、あたしのお腹をさわった。
「俺様、親父になるのかぁ。」
あぁ。
「……一つ、約束していいか?」
あぁ。
ウルフ一郎は、両手をあたしの肩にポンッと置いた。
「このことは、誰にも話すんじゃねぇぞ。わかったか?」
うん、わかった。
チュッ、チュッ、チュ……。
……んもう、いきなり、なにすんだよぉ。
「……愛してる。」
「あ、あたしも、愛してるよ、ウルフ一郎。」
あたし達は、静かにだきあった。
☆
次の日。
「いよーし、買って来たぞぉ~。」
ウルフ一郎が、何冊かの本を、どっさりとテーブルの上に置いた。
な、なにこれ。
「ん?決まってんだろ。『赤ちゃんの名前辞典』だ。」
ちょっ……まだ男か女かわかんねぇのに、買って来たのかよ!
「あったりめぇだ。早めに考えた方がいいと思って。」
もう少し、考えればいいのに……。
「お、人間の名前もあんぞ!」
ったくらこいつのマイペースには、着いて行けねぇ。
「お!一郎ってあんぞ!いっそ、『ウルフ一郎2号』ってのは、どうだ?」
やめて。
「じゃあ、『サンジ』は?」
かんべんして。
「ちぇ、だめかよぉ。じゃあ、なんにするんだ?」
もう少し経ってから考えたらどーだ!
それに、まだ性別、わかんねぇし。
「何ヵ月だ。」
「2ヵ月。」
あたしは自分のお腹をさわった。
「2ヵ月かぁ~。」
「男と女、どっちがいい?」
「う~ん、やっぱ、女の子がいいなっ。お前みてぇにかわいい女の子。」
そうだな。
チュッ、チュッ、チュッ、チュッ、チュ……。
な、なにすんだよぉ、急に!
「……愛してる。」
「あたしも。愛してるよ、ウルフ一郎。」
チュッ、チュッ、チュッ、チュッ、チュ……。
あたし達は、熱いキスをし続けた。
☆
……初めて一晩をともにした女とできた子供。
今後、どーすっかなぁ~?
いっそ、結婚すっか。
いやいやいや、まだはえー。
もう少し、ゆっくり、考えるか。
☆
……初めて一晩をともにした男とできた子供。
とてもうれしい。
けど、今後、どーしよっかなぁ~?
いっそ、結婚した方がマシだ。
いやいやいや、まだ早く感じる。
もう少し、ゆっくり、考えるか。
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