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第1章

第三十六話 「ネルさんの料理修行?」

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「う、う~。」

「ガオン、上手いわねっ。よし、次はなにを作りましょうかぁ。」

「だ、だ~!」

「道華も上手。」

トントントン。

「そうそう。ゆっくりでいいですから、薄切りに切ってくださいねっ。」

「おう。」

「じゃがいもは、りんごみたいにむかなくていいから、ちょこっとずつ、むいてくださいね。」

「おう。」

「みそは、そのくらいで入れていいですよ。」

「おう。」

「ズー。」

「どうだ?」

「う~ん、もうちょっとくらいですかねぇ。」

「ちっ。」

「ほら、舌打ちしない。早くみそを入れてください。」

「おう。」

「ズー。」

「ど、どうだ?」

「うん!おいしくなってる!」

「やったぁ~!」

ネルさんは、喜びながら飛び跳ねた。


                              ☆


「さあ、ジュンブライト様♡おいしく召し上がれ♡」

「なーんか、入ってそー。」

「怪しい物は入れてません♡さぁ、早く♡」

「なんかお前、さっきからキャラ、変わってね?ま、いいや。いただきます。」

ジュンブライトは、ネルさんがつくった、じゃがいもとたまねぎのみそしるを、飲んだ。

「……。」

「どうですか?ジュンブライト様。」

すると、ジュンブライトは、にこっと笑って。

「うん。すっごくおいしい。料理、すっごくうまくなったな、ネル。」

(あ、あのジュンブライト様から、ほめられたーっ!)

「ほめられて、テンションMAXですよ、あの人。」

「マドレーヌ!人の心を勝手に読まないっ!」

「はーい。」

「よーし!一週間後、いろんな料理をどんどん、つくれるようになっぞぉ~!」


                              ☆


                        ー1週間後ー

「う、う~ん。あれっ?ネルがいねぇ。」

「ったくぅ、あいつ、またどっか、出かけやがったなぁ。」

「今度、外出たら、離婚届出そう。」

トントントン。
グツグツグツグツ。

「ん?なんか、いいにおいがすっぞ。」

ガチャ……。

「おはよう、ウルフ一郎。」

「!?ネ、ネル!なにやってんだ?お前!」

「なにって、ご飯をつくってんだよ、ご飯を。」

「ご、ご飯~!?」

(それにしても、エプロン姿のネルは、かわいいなぁ~♡)

「ちゃんと味、見たのか!?」

「見たよ。さぁ、これを持って行って、食え。」

「なんだよ、えらそうに。どれどれ?お味はどんなのかなぁ?」

ズー。

「!?う、うまい!こんなみそしる、初めて食ったぜ!」

「だろぉ?これ、春間真莉亜から、教えてもらったんだ。ついでに、白ご飯も、肉じゃがも、玉子焼きも。」

「おぉ!お前、いつの間に、料理上手になったのかよ!」

「うふふ。」

「う、う~!」

「ガオンのご飯は、あとでねぇ。」

「……ネル、ごめんな。あんなに厳しくして。」

「いいよ。あたしも、悪かった。突然、イライラして。」

「ネル……。」

「ウルフ一郎……。」

「うー。」

「!?」

「!?」

「……あとでやろう。」

「え~?そんなぁ~。」

「子供の前で、したらだめだっ。」

「え~?」

「さ、ガオンにおっぱいをやれっ。」

「はいはい。」

「はいは一回っ!」

「はい。」

(まあた、厳しくなってやがる。)
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