142 / 170
第1章
第五十四話 「入れかわっちゃった!〜ギロとウルフ一郎編〜」
しおりを挟む
「う~ん、う~ん。」
リリアさん、落ち着いてください。
ギロさんは大丈夫ですから。
「だといいのよねぇ~。帰って来て、言いたいことがあるし。」
言いたいこと?
「な、なんでもないわっ。」
今日のリリアさん、なんかおかしい。
「ルンルンルーン♪」
ん?ギロさんが帰って来たんじゃない?
「ギロ!」
リリアさん!そんなに真っ先に走らなくても……。
「もう、心配したのよ!私、あなたのことで、頭がいっぱいで……。」
すると、黒いオオカミさんが、リリアさんにぎゅっとだきついた。
「え……?」
黒いオオカミさんは、リリアさんにだきつくのをやめた。
「リッちゃん、ただいま!」
「リ……リッちゃん!?」
「あ、あなた、ウルフ一郎でしょ!?」
「え~?ちがうよ、リッちゃ~ん、俺、正真正銘、ギロッスけどぉ~。」
「うそをおっしゃい!その獣くさいにおい、オオカミ、声!全部、正真正銘、ウルフ一郎よ!」
「ち、ちがうってばぁ~!」
ウルフ一郎さん……いいえ、ギロさん、説明したらどーですか?
「あ、その手があったかぁ!」
「気付くのおそっ。」
その天然さは、間違いなくギロさんですね。
「俺は、ウルフ一郎と一緒に、本棚の下敷きになって、気が付いたら、体が入れかわったんだよぉ!」
「えぇ~!?」
「つまり、ギロがウルフ一郎で、ウルフ一郎がギロになったわけね。」
「うん!」
はぁ~。入れかわったギロさんの笑顔、超~かわい~♡
「自分のかわいさを利用しているだけだろ。」
「そこにいたのか、ギロ!」
ん?その声は……。
「ギロさ……いやいや、ウルフ一郎さん、ネルさんご夫婦!」
「なんだその言い方は。」
「てめぇ、人の体を返せぇ!」
「いやだよ~。だって俺、ずっとこのまま、この体で生きていくもん。」
「か、かわいい……。」
「人の顔で遊ぶなっ。」
「ぱーぱ!ぱーぱ!」
ぱ!」
「ガオンくーん、俺は、パパじゃなくて、ギロおじさんだよぉ~。」
「おじー、おじー!」
「てめぇ、いいかげんにしろ!」
「いやだ~。俺、この体、気に入ったもん♡」
はぁ~。この笑顔、かわいすぎてたまんない♡
「そうですねぇ~。」
「ウルフいちろ~う。」
「なんだよ!」
「ごっつんこ!」
あ。
ず、頭突きしちゃった。
「あう、あう!」
「……いてててて……ん!?俺様、元に戻ってる!」
うっそーん!
「いてててて……うわぁぁぁぁぁ!俺、元に戻ってるぅ!」
ギロさん、相変わらずの、天然です。
「ギロ、元に戻って、よかったわね。」
「よくないよぉ~!俺、ウルフ一郎の体のままでいたかった……。」
「だめよ。自分の体を、大切にしなくちゃ。ギロ、ちょっと、話したいことがあるの。」
「話したいこと?なんだそれ。」
「……できたの。」
「なにが?」
「……私達の、赤ちゃん。」
「えぇ~!?」
「リッ、リッちゃん、妊娠したのぉ~!?」
ギロさん、目玉が飛び出ています!
「えぇ。」
「何ヵ月ですか!?」
「4ヵ月よ。」
「へぇー。あのバカ姉貴が妊娠するとは、思ってもいなかったぜぇ。」
「あなたみたいに隠さないで、正直に言ったわよ。」
「あ、あの時はなぁ!」
「おめでとう、リリア。ガオーン、いとこができるなぁ!」
「う、う~!」
道華ぁ、またお友達が増えるねっ。
「う、う~!」
「けど、王女様はどーするんです?」
「8ヵ月になったら、実家に戻るわ。その間、ルクトが見てくれない?」
「かしこまりましたぁ。」
ルクトさんがリリアさんに向かって、お辞儀をした。
「……。」
マドレーヌちゃん、どーしたの?下を向いちゃって。
「い、いえ!なんでもないですっ。」
ふーん。
「お腹、さわっていい!?」
「えぇ。もちろんよ、お父さん。」
「で、では早速……。」
ギロさんは、お腹をさわった。
ビクッ。
「あ、動いた!」
「うふふふふ。」
「フハハハハ!」
これからどーなるか、楽しみですっ☆
☆
リリアさん、落ち着いてください。
ギロさんは大丈夫ですから。
「だといいのよねぇ~。帰って来て、言いたいことがあるし。」
言いたいこと?
「な、なんでもないわっ。」
今日のリリアさん、なんかおかしい。
「ルンルンルーン♪」
ん?ギロさんが帰って来たんじゃない?
「ギロ!」
リリアさん!そんなに真っ先に走らなくても……。
「もう、心配したのよ!私、あなたのことで、頭がいっぱいで……。」
すると、黒いオオカミさんが、リリアさんにぎゅっとだきついた。
「え……?」
黒いオオカミさんは、リリアさんにだきつくのをやめた。
「リッちゃん、ただいま!」
「リ……リッちゃん!?」
「あ、あなた、ウルフ一郎でしょ!?」
「え~?ちがうよ、リッちゃ~ん、俺、正真正銘、ギロッスけどぉ~。」
「うそをおっしゃい!その獣くさいにおい、オオカミ、声!全部、正真正銘、ウルフ一郎よ!」
「ち、ちがうってばぁ~!」
ウルフ一郎さん……いいえ、ギロさん、説明したらどーですか?
「あ、その手があったかぁ!」
「気付くのおそっ。」
その天然さは、間違いなくギロさんですね。
「俺は、ウルフ一郎と一緒に、本棚の下敷きになって、気が付いたら、体が入れかわったんだよぉ!」
「えぇ~!?」
「つまり、ギロがウルフ一郎で、ウルフ一郎がギロになったわけね。」
「うん!」
はぁ~。入れかわったギロさんの笑顔、超~かわい~♡
「自分のかわいさを利用しているだけだろ。」
「そこにいたのか、ギロ!」
ん?その声は……。
「ギロさ……いやいや、ウルフ一郎さん、ネルさんご夫婦!」
「なんだその言い方は。」
「てめぇ、人の体を返せぇ!」
「いやだよ~。だって俺、ずっとこのまま、この体で生きていくもん。」
「か、かわいい……。」
「人の顔で遊ぶなっ。」
「ぱーぱ!ぱーぱ!」
ぱ!」
「ガオンくーん、俺は、パパじゃなくて、ギロおじさんだよぉ~。」
「おじー、おじー!」
「てめぇ、いいかげんにしろ!」
「いやだ~。俺、この体、気に入ったもん♡」
はぁ~。この笑顔、かわいすぎてたまんない♡
「そうですねぇ~。」
「ウルフいちろ~う。」
「なんだよ!」
「ごっつんこ!」
あ。
ず、頭突きしちゃった。
「あう、あう!」
「……いてててて……ん!?俺様、元に戻ってる!」
うっそーん!
「いてててて……うわぁぁぁぁぁ!俺、元に戻ってるぅ!」
ギロさん、相変わらずの、天然です。
「ギロ、元に戻って、よかったわね。」
「よくないよぉ~!俺、ウルフ一郎の体のままでいたかった……。」
「だめよ。自分の体を、大切にしなくちゃ。ギロ、ちょっと、話したいことがあるの。」
「話したいこと?なんだそれ。」
「……できたの。」
「なにが?」
「……私達の、赤ちゃん。」
「えぇ~!?」
「リッ、リッちゃん、妊娠したのぉ~!?」
ギロさん、目玉が飛び出ています!
「えぇ。」
「何ヵ月ですか!?」
「4ヵ月よ。」
「へぇー。あのバカ姉貴が妊娠するとは、思ってもいなかったぜぇ。」
「あなたみたいに隠さないで、正直に言ったわよ。」
「あ、あの時はなぁ!」
「おめでとう、リリア。ガオーン、いとこができるなぁ!」
「う、う~!」
道華ぁ、またお友達が増えるねっ。
「う、う~!」
「けど、王女様はどーするんです?」
「8ヵ月になったら、実家に戻るわ。その間、ルクトが見てくれない?」
「かしこまりましたぁ。」
ルクトさんがリリアさんに向かって、お辞儀をした。
「……。」
マドレーヌちゃん、どーしたの?下を向いちゃって。
「い、いえ!なんでもないですっ。」
ふーん。
「お腹、さわっていい!?」
「えぇ。もちろんよ、お父さん。」
「で、では早速……。」
ギロさんは、お腹をさわった。
ビクッ。
「あ、動いた!」
「うふふふふ。」
「フハハハハ!」
これからどーなるか、楽しみですっ☆
☆
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
5
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる