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第十六話 「道華が産まれた日」
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5カ月後。私はテレビを観ていた。
「『今日はホワイトデーですねっ。』」
「『ということで、今回はホワイトデー特集ー!』」
ホワイトデー・・・・・・か。
私のお腹は、すいかより大きくなってる。
ズキン!
・・・・・・ゔ!な、なに?この痛さ、ハンパない。
生理より痛い・・・・・ヤバイ!
産まれて来そう・・・・・・あー!
さけんでいる場合じゃない!
私は大きな声で、旦那さんを呼んだ。
「ジュンブライト、ジュンブライト!」
私の声に気づいたジュンブライトは、急いで私のところにやって来た。
「おい!どうしたんだ?」
「じ・・・・・・陣痛が来たの。救急車を呼んで!早く!」
ジュンブライトはあわてて、電話をかけた。
「救急車をお願いします!俺の妻が・・・・・・俺の妻が、大変なんだ!ああ、妊婦なんだ。早くしねぇと、間に合わねぇ!・・・・・・わかった。」
ジュンブライトは、電話をきると、私のところに駆けつけた。
「もうすぐ来るから、おとなしくしろよ。」
うん・・・・・・。
「俺も、ついて行くから。」
ジュンブライトが、ニッと笑った。
ありがとう、ジュンブライト。
☆
病院に運ばれた私は、分晩室に運ばれた。
「う、う~ん。」
「奥さん、頑張ってくださいっ!」
「う、う~ん。」
「あせ、ふきましょうか。」
一人の看護師さんが、あせをふいた。
「・・・・・・一つ、言ってもいいか?超~心配。」
「う、う~ん。」
「旦那さん、もしかして、心配性ですか?」
「ドクターに言われたくねぇよ!」
「う、う~ん。」
「心配だなぁ。」
「やっぱり、心配性なんですね。」
「やっかましいわ、ボケーッ!」
「頭が出ましたよ!」
「奥さん、ゆっくり!」
「もう少しですよ!」
「う、う~ん。」
「ホンギャー、ホンギャー!」
「!?」
「まぁ。な―んてかわいらしい女の子でしょーう。」
「奥さんにそっくり。」
ガラッ。
「おい!赤ちゃんは!?」
「とてもかわいい女の子が、産まれましたよ。」
「や・・・・・・やったぁ~!」
☆
病室で、赤ちゃんを見つめていた。
かわいい。私にそっくり。
「お母さんでちゅよぉ~。お父さん、まだ来てないでちゅねぇ~。どうしたんだろうねぇ~。」
私が、赤ちゃんの小さな手をにぎりながら、つぶやいた、その時。
ガラッ。
「真莉亜!」
その声は・・・・・・。
「ジュンブライト!」
ジュンブライトが、私のところまで走った。
「赤ちゃんは、どこだ?」
赤ちゃんは、私のベッドのとなりの赤ちゃん用のベッドに寝てる。
「どれどれ?」
ジュンブライトが、赤ちゃん用のベッドをのぞいた。
「かっわいい~♡真莉亜にそっくりじゃねぇか!だっこしていいか?」
もっちろん、いいよ。
ジュンブライトは、笑顔で赤ちゃんをだっこした。
「俺と真莉亜の子供・・・・・・天使みてぇだなぁ。」
「う!」
赤ちゃんが、ジュンブライトの髪の毛を、強く引っ張った。
「こ、こら!お父さんの髪の毛を引っ張ったら、だめでちゅよぉ~♡」
うふふふふ。
「真莉亜、お前に渡したいものがある。」
渡したいもの?
ジュンブライトが、ポケットの中から、小さなふくろを取り出して、私に渡した。
これ、クッキー?
「売店で買って来たんだ。今日、ホワイトデーだろ?お前の病室に行く前に、売店に寄ったんだ。」
ありがとう。クッキー、あとで食べるよ。
ところでさ、なんにする?
「なにが?」
名前よ、名前。
「ああ~。俺、いろいろ考えたんだ。」
教えて、教えて!
「ナミ。」
『ОNEPICE』じゃん!もっといい名前、ないの?
「ニコ・ロビン。」
それも『ОNEPICE』だよっ!ほかは?
「ボア・ハンコック。」
もう、全部『ОNEPICE』じゃない!
「ブルマ。」
『ドラゴンボール』だよっ!
もう、あんたの頭ん中は、まんがのことしか考えてないんだからぁ!
「あ!もう一つ、考えたんだ!」
どうせ、まんがのキャラの名前でしょ?
「ちがう!今度は真剣に考えたんだ!」
んじゃあ、言って。なんていう名前なの?
「道華。」
道華・・・・・それ、かわいい~。
「だろ?歩んだ人生の道に、華を咲かせて欲しいから。」
それ、いい名前だね。
私は、道華をだっこした。
「よろしくね、道華。」
ようこそ、黒月家へ。
これから、一緒に頑張ろうね、道華。
☆
ー現在ー
「どう?感動した?」
あたり前じゃない!
「道華の誕生日は、ホワイトデーなのかぁ。」
「うん!」
道華が笑顔でうなずいた。
「あのころの二人は、仲がよかったんだぁ。でも・・・・・・。」
道華の表情が、しゅんとなった。
「もしかして、10年後の真莉亜お姉ちゃんとジュンブライト様は、仲が悪くなったの!?」
アキちゃんとソラちゃんは、知らなかったね。
「ということは、離婚するの!?やったぁ~!」
アキちゃんが、うれしそうに飛び上がった。
「アキ!少しは空気を読みなさいっ!」
「・・・・・・はーい。」
「いいの。気にしないで。マドレーヌおばちゃん、一緒に遊ぼっ。」
「はい!」
道華とマドレーヌちゃんは、階段をのぼった。
私達は、道華の姿を、じっと見つめた。
道華・・・・・・。
「『今日はホワイトデーですねっ。』」
「『ということで、今回はホワイトデー特集ー!』」
ホワイトデー・・・・・・か。
私のお腹は、すいかより大きくなってる。
ズキン!
・・・・・・ゔ!な、なに?この痛さ、ハンパない。
生理より痛い・・・・・ヤバイ!
産まれて来そう・・・・・・あー!
さけんでいる場合じゃない!
私は大きな声で、旦那さんを呼んだ。
「ジュンブライト、ジュンブライト!」
私の声に気づいたジュンブライトは、急いで私のところにやって来た。
「おい!どうしたんだ?」
「じ・・・・・・陣痛が来たの。救急車を呼んで!早く!」
ジュンブライトはあわてて、電話をかけた。
「救急車をお願いします!俺の妻が・・・・・・俺の妻が、大変なんだ!ああ、妊婦なんだ。早くしねぇと、間に合わねぇ!・・・・・・わかった。」
ジュンブライトは、電話をきると、私のところに駆けつけた。
「もうすぐ来るから、おとなしくしろよ。」
うん・・・・・・。
「俺も、ついて行くから。」
ジュンブライトが、ニッと笑った。
ありがとう、ジュンブライト。
☆
病院に運ばれた私は、分晩室に運ばれた。
「う、う~ん。」
「奥さん、頑張ってくださいっ!」
「う、う~ん。」
「あせ、ふきましょうか。」
一人の看護師さんが、あせをふいた。
「・・・・・・一つ、言ってもいいか?超~心配。」
「う、う~ん。」
「旦那さん、もしかして、心配性ですか?」
「ドクターに言われたくねぇよ!」
「う、う~ん。」
「心配だなぁ。」
「やっぱり、心配性なんですね。」
「やっかましいわ、ボケーッ!」
「頭が出ましたよ!」
「奥さん、ゆっくり!」
「もう少しですよ!」
「う、う~ん。」
「ホンギャー、ホンギャー!」
「!?」
「まぁ。な―んてかわいらしい女の子でしょーう。」
「奥さんにそっくり。」
ガラッ。
「おい!赤ちゃんは!?」
「とてもかわいい女の子が、産まれましたよ。」
「や・・・・・・やったぁ~!」
☆
病室で、赤ちゃんを見つめていた。
かわいい。私にそっくり。
「お母さんでちゅよぉ~。お父さん、まだ来てないでちゅねぇ~。どうしたんだろうねぇ~。」
私が、赤ちゃんの小さな手をにぎりながら、つぶやいた、その時。
ガラッ。
「真莉亜!」
その声は・・・・・・。
「ジュンブライト!」
ジュンブライトが、私のところまで走った。
「赤ちゃんは、どこだ?」
赤ちゃんは、私のベッドのとなりの赤ちゃん用のベッドに寝てる。
「どれどれ?」
ジュンブライトが、赤ちゃん用のベッドをのぞいた。
「かっわいい~♡真莉亜にそっくりじゃねぇか!だっこしていいか?」
もっちろん、いいよ。
ジュンブライトは、笑顔で赤ちゃんをだっこした。
「俺と真莉亜の子供・・・・・・天使みてぇだなぁ。」
「う!」
赤ちゃんが、ジュンブライトの髪の毛を、強く引っ張った。
「こ、こら!お父さんの髪の毛を引っ張ったら、だめでちゅよぉ~♡」
うふふふふ。
「真莉亜、お前に渡したいものがある。」
渡したいもの?
ジュンブライトが、ポケットの中から、小さなふくろを取り出して、私に渡した。
これ、クッキー?
「売店で買って来たんだ。今日、ホワイトデーだろ?お前の病室に行く前に、売店に寄ったんだ。」
ありがとう。クッキー、あとで食べるよ。
ところでさ、なんにする?
「なにが?」
名前よ、名前。
「ああ~。俺、いろいろ考えたんだ。」
教えて、教えて!
「ナミ。」
『ОNEPICE』じゃん!もっといい名前、ないの?
「ニコ・ロビン。」
それも『ОNEPICE』だよっ!ほかは?
「ボア・ハンコック。」
もう、全部『ОNEPICE』じゃない!
「ブルマ。」
『ドラゴンボール』だよっ!
もう、あんたの頭ん中は、まんがのことしか考えてないんだからぁ!
「あ!もう一つ、考えたんだ!」
どうせ、まんがのキャラの名前でしょ?
「ちがう!今度は真剣に考えたんだ!」
んじゃあ、言って。なんていう名前なの?
「道華。」
道華・・・・・それ、かわいい~。
「だろ?歩んだ人生の道に、華を咲かせて欲しいから。」
それ、いい名前だね。
私は、道華をだっこした。
「よろしくね、道華。」
ようこそ、黒月家へ。
これから、一緒に頑張ろうね、道華。
☆
ー現在ー
「どう?感動した?」
あたり前じゃない!
「道華の誕生日は、ホワイトデーなのかぁ。」
「うん!」
道華が笑顔でうなずいた。
「あのころの二人は、仲がよかったんだぁ。でも・・・・・・。」
道華の表情が、しゅんとなった。
「もしかして、10年後の真莉亜お姉ちゃんとジュンブライト様は、仲が悪くなったの!?」
アキちゃんとソラちゃんは、知らなかったね。
「ということは、離婚するの!?やったぁ~!」
アキちゃんが、うれしそうに飛び上がった。
「アキ!少しは空気を読みなさいっ!」
「・・・・・・はーい。」
「いいの。気にしないで。マドレーヌおばちゃん、一緒に遊ぼっ。」
「はい!」
道華とマドレーヌちゃんは、階段をのぼった。
私達は、道華の姿を、じっと見つめた。
道華・・・・・・。
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