90 / 185
第三十七話 「ヒアン様のプロポーズ」
しおりを挟む
「ねぇ、お花畑に行かない?」
お花畑だとぉ?ふん、お花畑なんか、興味ねぇ。
「え―っ?行きましょうよぉ。」
そんなの、一人で行けよぉ。
「いやだぁ!一人じゃだめなの!あなたと一緒に行きたいの!」
だ―っ!わかったから、そんなにくっつくなっ!
「やったぁ!」
あいつは、喜びながら、飛びはねた。
ふぅ、だから女は、嫌いなんだよ。
☆
うわぁ。きれいなお花畑だなぁ。
赤からピンクまでの花が、全部グラデーションのように、咲いている。
そのお花畑の上には、大きな気が立っている。
俺、ここに来たの、生まれて初めてだぜ。
「アハハハハハ!」
あいつ、見違えるように、はしゃいでる。
「あなたぁ~、こっちこっちぃ~!」
ふっ、まて~!
俺達は、追いかけっこをし始めた。
「うふふふふ。」
「アハハハハハ!」
なんだろう。この楽しい感じ。生まれた初めてだ。
「キャッ!」
大丈夫か、お前!
「えぇ、大丈夫よ。」
すりむいてんじゃねぇか。手当て、してやるから。
俺は、ポケットの中から、バンソーコウを、取り出した。
そして、あいつのひじについているすり傷に、ペタッとはった。
「あ・・・・・・ありがとう。」
「どういたしまして。」
俺は、ニッと笑った。
☆
俺達は、大きな木に、よりかかっていた。
あいつ、つかれたせいか、ぐっすりねてる。
・・・・・・寝顔、かわいいなぁ。
キス、したいくらいだ。
ちょっ、俺!なに考えてんだ!
好きでもない女に、キスしようとするなんて、バカだぜ!
ここは、がまん、がまんだ!
けど・・・・・・。
俺はもう一度、あいつの寝顔を見た。
か・・・・・・かわいい・・・・・・。
一回だけでも、いいよな。
俺は、ゆっくり目を閉じ、あいつのぷるんとした唇に、キスをしようとした。
「・・・・・・どうしたの?」
!?
お、起きた―っ!
俺は、顔をそむけた。
「い、いや。なんでもないっ!」
「私の顔に、なにかついてたの?」
あ、あぁ。ついてたぜ。ゴミが。
「あら、そう。・・・・・・あなた・・・・・・。」
あいつが、俺の右手を、にぎりしめた。
「あなたに、言いたいことがあるの。」
顔が、真剣になってる・・・・・・。
「な、なんだ。」
「実は私、あなたのことが、好きになったの。」
!?
う、うそだろ?
「本当よ。あなたに一目ぼれ、したんですもの。」
お、お前・・・・・・。
あいつは、俺の両手を、ぎゅっとにぎりしめた。
「好きよ。大好きよ、あなた。愛してるわ。」
俺は、あいつの両手を、ぱっと離した。
「!?」
「・・・・・・お前を愛する資格は、まだない。」
俺はあいつを残して、帰った。
「ゔ・・・・・・ゔぅ・・・・・・。」
ポタポタポタポタ。
「うわ~ん!」
☆
「ただいまぁ。」
「どうした。そんなに暗い顔をして。」
いや、なんでもない。
「レオンさんは?」
・・・・・・!
俺は、とっさに走り出した。
「王子!?」
「一体、なにがあったんだろ。」
「あ!母さん、レオンさんが、帰って来たよ!」
「・・・・・・。」
「あら、どうしたの?レオンさんも、暗い顔をして。」
「じょ・・・・・・女王様・・・・・・。」
「?」
「女王様―っ!」
「わ!」
「うわ~ん!」
「一体、なにがあったんですの?」
「・・・・・・フラれた・・・・・・。」
「フラれたって、まさか!」
「そう、ヒアン様に、フラれましたの・・・・・・。」
「なんだって!?」
「私の想いは、彼には届かない・・・・・・。だって、彼の心はまだ、人を愛する心を、もってないんですもの。」
「レオンさん、顔を上げて。」
「・・・・・・?」
「恋とは、そう簡単に、うまくいけるものじゃありませんよ。フラれたら、あきらめるんじゃなくて、また、告白すればいいんです。人は、恋というものを、何度も何度も繰り返して、成功するんですよ。それくらい、わかってくれますか?」
「は・・・・・・はい!」
「彼はきっと、フッたのを、とてもつらく感じているかもしれませんよ。」
「私、あきらめません!」
「元気を取り戻して、出直しなさい。」
「は、はい!」
☆
俺はまた、あのお花畑に連れられた。
「なぁ、まだかよぉ。」
「もう少し。」
花、そんなに摘まなくて、いいと思うけど?
「もう!なんであなたは、そんなにあきれるタイプなの・・・・・・。」
ドサッ。
ん?今、たおれた音がしたが・・・・・・あ!
あ・・・・・・あいつが、たおれてる!
「おい、大丈夫か?しっかりしろ!」
体をゆすっても、あいつはなかなか目覚めない。
「おい、おい!」
どうしよう・・・・・・そうだ!診療室に運ぼう!
俺は、あいつをだきあげて、城へ走って向かった。
お願いだ!無事でいてくれよな!
☆
診療室の中。
あいつは、まだ目覚めない。
早く、目覚めてくれ・・・・・・。
「う、う~ん。」
あいつが目覚めた!
よかったぁ、目覚めて!
「・・・・・・。」
どうした。うれしくないのか?
「・・・・・・。」
なんで、突然たおれたんだよ。
「・・・・・・私、小さい頃から、体が弱かったんです。」
なんだと!?
「昨日、あんなに走り回ったでしょ?本当は、運動をしたらだめなんだけど、その前に、薬を飲んだから、大丈夫だったわ。」
「じゃあ、なんで隠してたんだよ!」
あいつは、悲しげな表情をした。
「・・・・・・あなたに、嫌われたくなかったから。」
お前・・・・・・。
俺は、拳をにぎりしめた。
そして、診療室を飛び出した。
☆
「さっき、レオンさんの親から連絡が来たが・・・・・・。」
「小さい頃から、病弱だったんだろ?」
「・・・・・・なんで、知ってるんだ?」
・・・・・・別に。
☆
お花畑だとぉ?ふん、お花畑なんか、興味ねぇ。
「え―っ?行きましょうよぉ。」
そんなの、一人で行けよぉ。
「いやだぁ!一人じゃだめなの!あなたと一緒に行きたいの!」
だ―っ!わかったから、そんなにくっつくなっ!
「やったぁ!」
あいつは、喜びながら、飛びはねた。
ふぅ、だから女は、嫌いなんだよ。
☆
うわぁ。きれいなお花畑だなぁ。
赤からピンクまでの花が、全部グラデーションのように、咲いている。
そのお花畑の上には、大きな気が立っている。
俺、ここに来たの、生まれて初めてだぜ。
「アハハハハハ!」
あいつ、見違えるように、はしゃいでる。
「あなたぁ~、こっちこっちぃ~!」
ふっ、まて~!
俺達は、追いかけっこをし始めた。
「うふふふふ。」
「アハハハハハ!」
なんだろう。この楽しい感じ。生まれた初めてだ。
「キャッ!」
大丈夫か、お前!
「えぇ、大丈夫よ。」
すりむいてんじゃねぇか。手当て、してやるから。
俺は、ポケットの中から、バンソーコウを、取り出した。
そして、あいつのひじについているすり傷に、ペタッとはった。
「あ・・・・・・ありがとう。」
「どういたしまして。」
俺は、ニッと笑った。
☆
俺達は、大きな木に、よりかかっていた。
あいつ、つかれたせいか、ぐっすりねてる。
・・・・・・寝顔、かわいいなぁ。
キス、したいくらいだ。
ちょっ、俺!なに考えてんだ!
好きでもない女に、キスしようとするなんて、バカだぜ!
ここは、がまん、がまんだ!
けど・・・・・・。
俺はもう一度、あいつの寝顔を見た。
か・・・・・・かわいい・・・・・・。
一回だけでも、いいよな。
俺は、ゆっくり目を閉じ、あいつのぷるんとした唇に、キスをしようとした。
「・・・・・・どうしたの?」
!?
お、起きた―っ!
俺は、顔をそむけた。
「い、いや。なんでもないっ!」
「私の顔に、なにかついてたの?」
あ、あぁ。ついてたぜ。ゴミが。
「あら、そう。・・・・・・あなた・・・・・・。」
あいつが、俺の右手を、にぎりしめた。
「あなたに、言いたいことがあるの。」
顔が、真剣になってる・・・・・・。
「な、なんだ。」
「実は私、あなたのことが、好きになったの。」
!?
う、うそだろ?
「本当よ。あなたに一目ぼれ、したんですもの。」
お、お前・・・・・・。
あいつは、俺の両手を、ぎゅっとにぎりしめた。
「好きよ。大好きよ、あなた。愛してるわ。」
俺は、あいつの両手を、ぱっと離した。
「!?」
「・・・・・・お前を愛する資格は、まだない。」
俺はあいつを残して、帰った。
「ゔ・・・・・・ゔぅ・・・・・・。」
ポタポタポタポタ。
「うわ~ん!」
☆
「ただいまぁ。」
「どうした。そんなに暗い顔をして。」
いや、なんでもない。
「レオンさんは?」
・・・・・・!
俺は、とっさに走り出した。
「王子!?」
「一体、なにがあったんだろ。」
「あ!母さん、レオンさんが、帰って来たよ!」
「・・・・・・。」
「あら、どうしたの?レオンさんも、暗い顔をして。」
「じょ・・・・・・女王様・・・・・・。」
「?」
「女王様―っ!」
「わ!」
「うわ~ん!」
「一体、なにがあったんですの?」
「・・・・・・フラれた・・・・・・。」
「フラれたって、まさか!」
「そう、ヒアン様に、フラれましたの・・・・・・。」
「なんだって!?」
「私の想いは、彼には届かない・・・・・・。だって、彼の心はまだ、人を愛する心を、もってないんですもの。」
「レオンさん、顔を上げて。」
「・・・・・・?」
「恋とは、そう簡単に、うまくいけるものじゃありませんよ。フラれたら、あきらめるんじゃなくて、また、告白すればいいんです。人は、恋というものを、何度も何度も繰り返して、成功するんですよ。それくらい、わかってくれますか?」
「は・・・・・・はい!」
「彼はきっと、フッたのを、とてもつらく感じているかもしれませんよ。」
「私、あきらめません!」
「元気を取り戻して、出直しなさい。」
「は、はい!」
☆
俺はまた、あのお花畑に連れられた。
「なぁ、まだかよぉ。」
「もう少し。」
花、そんなに摘まなくて、いいと思うけど?
「もう!なんであなたは、そんなにあきれるタイプなの・・・・・・。」
ドサッ。
ん?今、たおれた音がしたが・・・・・・あ!
あ・・・・・・あいつが、たおれてる!
「おい、大丈夫か?しっかりしろ!」
体をゆすっても、あいつはなかなか目覚めない。
「おい、おい!」
どうしよう・・・・・・そうだ!診療室に運ぼう!
俺は、あいつをだきあげて、城へ走って向かった。
お願いだ!無事でいてくれよな!
☆
診療室の中。
あいつは、まだ目覚めない。
早く、目覚めてくれ・・・・・・。
「う、う~ん。」
あいつが目覚めた!
よかったぁ、目覚めて!
「・・・・・・。」
どうした。うれしくないのか?
「・・・・・・。」
なんで、突然たおれたんだよ。
「・・・・・・私、小さい頃から、体が弱かったんです。」
なんだと!?
「昨日、あんなに走り回ったでしょ?本当は、運動をしたらだめなんだけど、その前に、薬を飲んだから、大丈夫だったわ。」
「じゃあ、なんで隠してたんだよ!」
あいつは、悲しげな表情をした。
「・・・・・・あなたに、嫌われたくなかったから。」
お前・・・・・・。
俺は、拳をにぎりしめた。
そして、診療室を飛び出した。
☆
「さっき、レオンさんの親から連絡が来たが・・・・・・。」
「小さい頃から、病弱だったんだろ?」
「・・・・・・なんで、知ってるんだ?」
・・・・・・別に。
☆
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる