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○僕とお家訪問

◆81

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『うふふふ。なかなか面白い話をしているわね』

 突然、女の人の声が聞こえました。

『誰だっ!』

 ぴょん太がキリリとしたお顔で誰何しました。
カショウの腕にも緊張の為か力が入ってます。もちろんエリーナも。
 僕もキリリッ!としたお顔でいた方がいいのでしょうか?
でもでも、うーん……。
ぼく、この声の人知ってると思います。

「うーんと……。ありしゃんでしゅか?」
「えっ!? あり!?
 まさかあのアーミーアントンが喋っているのですかっ!?」
「カチョ、お声大きいでしゅよ……」

 お耳がキーン!と、なっちゃいそうです。
カショウは僕を抱っこしているのを忘れているのでしょうか?
それに元々お声が大きいのに、叫んだら更に大きくなるのに気がついてないのでしょうか?

「カショウ!
 坊っちゃまを抱っこしているのだから、もう少し声のトーンを落としなさいよ」

 エリーナが注意してます。珍しいですね。
思わずおおっ!て思っちゃいました。
マティアスがいたら、びっくりしていたかもしれません。

『これはあのアーミーアントンが喋っているのではない。
 別の存在だ』

 キリリッ!お顔を継続中のぴょん太です。なんかかっこいいですね!

「こりぇはあにょアーミーアントンがちゃっべっていりゅのではにゃい。
 別にょしょんじゃいだ」
「え? なんですか今の?」
「え? もしかしてピョンタの真似ですか?」

 なんかカショウもエリーナもポカーンって感じで僕を見てます。
何かおかしいのでしょうか?

「ぴょん太かっこよかったでしゅかりゃね。
 まにぇちまちた」
『ひょぇっ!?
 ユーリ様、私かっこよかったですかっ!!』

 ぴょん太のふわふわお耳がピョンっ!となって、お顔がキリリからにょへーって感じに変わりました。

「さっきまではかっこよかったでしゅね」
『えっ? さっきまで……?』
「私も坊っちゃまに同意しますね。今のピョンタはかっこよく見えませんね」
『カショウのくせに、生意気だ!』

 ぴょん太がぷんぷんしてますが、本当の事なので仕方ないです。
でも僕は大人な対応でお口むすむすします。
これ以上言ってしまうとぷんぷんぴょん太からしょぼんぴょん太になっちゃいますから。
しょぼんぴょん太も可愛いのですが、それはちょっとかわいそうですしね。
 大人な対応です、うむうむ。

『お話は終わったかしら?』

 ふぉっ!
ありさんの事を忘れてましたっ!

「ありしゃん、ごめんにゃしゃいでしゅ。
 お声のありしゃんは僕のお友達のありしゃんでしゅね?」

 そうです。このお声は僕のお友達のありさんで間違いないです。

『ふふふっ。ユーリには分かったようね。
 そうよ、私はあなたのお友達よ』

 むっふー!正解です!

「ありしゃん、ありしゃんどこにいましゅか?
 近くにいましゅか?」
『あともう少し歩いてもらった所にいるわ。
 頑張って来てね』
「はーいでしゅ!」

 もうそろそろでありさんのお家に着くようです。
頑張って歩きますよ!
あっ!歩くのはカショウですね。えへへへへ。
カショウ、頑張って歩いて下さいね!
がんばれー!
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