遠くて近きルナプレール ~転生獣人と復讐ロードと~

ヘボラヤーナ・キョリンスキー

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第三章 クラス丸ごと異世界転生!? 追放された野獣が進む、復讐の道は怒りのデスロード!

3-275. マジュヌーン(121)ねこの森には帰れない - Newsは踊る

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 ボバーシオ防衛軍や貴族たちの動きを探るも、かなりの手詰まりにはなっている。現状、元“砂漠の咆哮”の防衛隊であるレイシルド達はリカトリジオスの動きに不審なモノを感じてはいるが、その上に立つドミンゴ将軍は態度を決めかねているようだ。まあその優柔不断な男が将軍になれるよう裏工作したのは俺たちだから文句はねぇがな。
 そのグズグズの状況にこれから大きな変化は無さそうで、そこは貴族たちも同じ。一部の貴族は密かに財産の圧縮と私兵の確保に、脱出用の船の手配を進めていて、明らかに逃げ出すタイミングを伺っている。リカトリジオス側に海上封鎖が出来ない事がそう言う逃げ道を与えているんだが、考えようによっちゃ、だからこそ本腰入れた反攻が出来てない、ってのもある。上の人間が覚悟もなく、逃げるか、戦うかで揺れているからだ。
 だがそうなるとさらに、この膠着状況がよく分からなくなってくる。
 弱腰の上層部。能力はあるが寡勢の傭兵獣人部隊。怯えながらも弛緩しつつある市中の空気。1つ下手を打てば一気にやられるだろう。
 だから、リカトリジオス側が何かしら策を講じてるってのは高い可能性だ。
 となると、今度はムスタ達と合流しなきゃならなくなる。
 
 ▽ ▲ ▽
 
 ウペイポをそのまま市中に残し、今度は俺が外へと出る。向かうのはシーリオ。先にムスタともう1人の下っ端を監視に向かわせていたのと合流だ。
 
退屈ヒマだ」
 
 と、会って早々憮然とするのはムスタ。
 まあそりゃそうだ。シーリオを見下ろす位置になるここは、オアシスを挟んだ町の南側、小高い山の斜面にある平坦な岩場で、奥には浅い洞窟がある。実にちょうど良い隠れ家兼監視所だが、ただ監視するだけの任務を地道に出来るほどムスタは辛抱強くはない。全くこういう任務には向いてねぇんだよな。
 
 なので、
「何か分かったか?」
 と聞く相手は、当然そのムスタではなく従者の下っ端。コイツは小柄な犬獣人リカートで……そうだな、耳のやたらでかいキツネっぽい奴だ。
 ネルキーと言うその下っ端は盗賊向きの素早さと器用さがあり、隠密と斥候上手なタイプで、さらには足がかなり早い。正面切っての白兵戦闘には全く向いてないが、隠れるのと逃げるのは大得意。そしてその分ムスタに出来ない事をかなり補佐出来る、うってつけの従者だ。
 
「部隊! そろそろ動く!」
 
 甲高い声で妙に勢いのある喋り方。これさえ無けりゃ、多分もっと隠密働きが上手くなるんだがな。
 
 ▽ ▲ ▽
 
 それからまた数日。俺は町とこの監視所を行ったり来たりをしばらく続けて様子を見る。
 今、シーリオに居るリカトリジオス軍は、奴隷兵なども含めて総数一万くらいで、今はその四割ほどがボバーシオ攻めへと従軍してる。
 かつてのシーリオ住人は、殺されたか、奴隷にされたか、ボバーシオかクトリア方面へと逃げ出したか。奴隷とされた中でも、元々シーリオで農業や漁師、職人なんかをしてた奴らはだいたいそのまま仕事を続けさせている。もちろん奴隷としてだがな。
 その辺、聞いてた通り“不死身”のタファカーリら“人間つるつるはだ嫌い”派閥が仕切ってた頃とは方針が違う。「人間の奴隷に対して優しくなった」という言い方も出来るだろう。だがそりゃ「以前と比較して」の話だ。そして以前は“不死身”のタファカーリがそうであったように、まずは憎しみ。自分たちが帝国人やクトリア人にされた事への恨み、復讐心が中心にあったのに対し、シューにはそれがない。だから、過度に人間の奴隷を痛めつける動機がなく、何より「人間の効率的な扱い方」をよく分かっているからだ。
 例えそれが奴隷であっても、適材適所で得意なことや手慣れてることをやらせた方がより良く働くし、また本人のやる気も変わる、って事をな。
 無理にやりなれてないことを鞭打ち脅してやらせるより、本人のやりなれてることをさせる。
 そしてその上で、成果をキチンと評価する。作物をよく育て、魚をよく採ったり、製作でも建築補修でも、指示されたノルマを指示された通りにクリアすれば待遇を良くし、出来なければ罰を与え待遇も悪くする。逆らい、命懸けで戦ったり逃げ出したりするより、目の前の達成可能な目標をやり遂げる方が容易く安心と安寧が得られる。だから奴隷達は懸命にシューに尽くす事になる。
 
 昔来たときにゃあ壁も柵もなかったシーリオだが、今は簡単だが幾らかの柵で囲まれている。オアシスの湖を西側に、小高い丘や山々を南側に。柵は主に北と東。櫓も増えて、元の規模より大きくなったそれは、結構な要塞でもある。
 
 従軍させられてる戦奴を除けば、今シーリオに残っているのは奴隷の方が多い。だが“不死身”のタファカーリとは異なるシューの奴隷への扱いからも、廃都アンディルでやったみてぇに奴隷の叛乱を焚き付けるような手はそうそう上手くは使えねぇ。
 
 街中は幾つかのエリアに区分けされ、兵士たちの天幕の大半は元々の街の区間より外側だ。奴隷となったシーリオ住人たちの多くは、ある程度纏まって元からある焼き煉瓦作りの街中の家に住まさせられている。子ども、女、男とで分けられた宿舎の区画と、奴隷頭、また仕事を評価された“上級奴隷”には家族同士で住むことも許される区画。この辺は、犬獣人リカートの戦奴にやってたことにも近い。何にせよこれまでのリカトリジオスで人間種の奴隷にはしていなかったやり方での支配だ。そしてそう言う“優遇された上級奴隷”は、自分のその地位を守るため、率先して“下級奴隷”を管理し、より支配を強め効率良く働かせようとする。
 
 その中で、最も地位の高い奴隷頭は、以前のシーリオの町長の邸宅に住んでいる。
 
 何度か潜入し情報収集もしているネルキー曰わく、そいつはよく焼けた肌のクトリア人系の男で、側近も同様。生活ぶりは贅沢三昧で自堕落。だが表向きは真面目に奴隷たちを管理統制しているようにも見せている。賢い、ってほどの知恵者でもねぇが、ソツなく仕事をこなせる程度には有能。
 
 奴隷と言えばたいてい裸にぼろ布程度の服だが、その服にも格差をつけてある。働きが認められた奴隷は、より質のよい綺麗な服……いや、“制服”を支給される。奴隷同士で揉め事が起きても、それら“制服”の格によって処分も処遇も変わる。
 この“制服”の格差は“組”と呼ばれてて、全てに渡った格差となってる。それこそ、住む宿舎から食事の良し悪し、休息時間の有無や長さに嗜好品の許可不許可も、だ。
 どの“組”かにより軍票、つまりリカトリジオス軍内でのみ利用出来る金の代わりになる札、───アールマールの“輪っかの尾”の博打場で使われてた札のようなものに似たものの支払いが変わる。つまり格が上がれば限定的な財産が増える。だがその軍票はリカトリジオス軍の中でしか使えない。
 奴隷であっても、少しでも楽な暮らし、良い思いの出来ることを望めば、一心に軍へと尽くすしかなく、尽くした分だけ富が得られる。ただその富を富として持ち続ける為にはリカトリジオス軍の奴隷であり続けるしかないし、リカトリジオスが勝ち続けてなきゃならない。リカトリジオス軍の外では、リカトリジオス軍票には何の価値もないからだ。そしてだから、一度“上級奴隷”になった連中は、絶対にその地位と財産を失いたくないと必死になる。
 
 が、それで用心深くなるのかってーとそうでもねぇのがある意味人間らしいっちゃあ人間らしい。
 奴隷区画はその奴隷を監視、逃亡や叛乱を防ぐ目的もあり柵と内門とで囲まれ、出入りは兵士に厳しく見張られている。だから中の連中が外へ逃げることは警戒してても、外から中へ何者かが忍び込むことはそんなに警戒してない。
 今みてぇに、な。
 
 事前にネルキーが見つけていた柵の死角から中へと潜入。建物の壁伝いに隠れて移動。リカトリジオス軍の巡回兵はそう多くない。そいつらの鼻を誤魔化す為の特製の“香水”は蛙人ウェラナ薬師が調合済み。
 元町長の邸宅は、造りとしてはボバーシオや廃都アンディルの寺院や貴族の邸宅に近い。
 壁は焼き煉瓦と土塗りで白茶けた色合い。二階建ての本館があり、その左右から中庭をぐるり取り囲むように通路と部屋が連なって長方形に四角く囲んでいる。それ自体が敷地を囲う壁代わりにもなってる形だ。
 そしてそれぞれの四隅はまた二階建ての丸く膨らんだ屋根のある簡単な見張り塔にもなってて、そこには犬獣人リカート兵ではなくおそらくは人間の奴隷兵が二組ずつで見張りについている。
 
 目的はまずはその本館。ネルキー曰わく、奴隷頭はこの奴隷区画とさらにもう一つ、そこに隣接した寺院の管理をしている。で、その寺院が妙だと言う。どこよりも警備が厳重で、奴隷も犬獣人リカート兵もまず立ち寄らない。以前のシーリオの寺院は雑多に様々な土着の神々を合祀していた集会所のような役割があったが、今は明らかにその使われ方はしてない。
 つまり、何かしらを隠した倉庫、又は施設のような使い方をしているらしい。
 それが何か? ってのが、今の膠着状態の鍵。その可能性がある。
 
 直接その寺院を探りに行くってのもまあ手ではあるが、匂いを誤魔化す特製香水……濡れて汚れた犬獣人リカートみてぇな匂いがうっすらとするそいつをつけていても、あそこの警備は厳重。だから先にこちらで何らかの情報を得てから次の手を考えよう、てな算段だ。
 
 二階は奴隷頭の居室で、この時間にはだいたい何人かの女奴隷といちゃつくか寝ているかだと言う。部屋の前と階段の前にはそれぞれまた、選りすぐりの屈強な奴隷兵。
 だが俺が目指すのはその下の階の奴隷頭の執務室。懐から取り出した、眠らせたサバクハナネズミを起こして本館一階のホールへ放つと、見張り2人はそちらに気を取られる。その隙に壁伝いに執務室へ近づいて、魔導具の万能鍵開けで素早く解錠し中へと滑り込む。
 
 中は以前町長が使っていた頃とほぼ変わっていないだろう整えられたもので、磨かれた重厚な木の机に応接用の頑丈な長椅子とテーブル。そして壁には棚に書棚とが並んでいる。植物の鉢植えに色鮮やか……だろうタペストリーといった装飾品も飾られ、普通に考えりゃとても奴隷頭の部屋にゃ見えねぇ豪華さだ。
 綺麗に掃除もさられているその執務室だが、机の上はそこそこ乱雑。掃除は他の奴隷にさせているが、机周りはやらせてないんだろう。整理整頓は苦手なようだ。
 その中で、最も守りの堅い場所……この場合、唯一魔法の鍵がかけられている場所を“災厄の美妃”で探ると、机の二番目の引き出しの奥に二重底が見つかる。
 仕掛けと罠を解除して魔法の鍵も“災厄の美妃”で無効化すると、鍵束に皮表紙の数冊の本、日誌や書き付け、宝石の類等々など。その日誌の中身は……“黄金頭”アウレウムのときと同じだ。つまり、日本語で書かれている。
 日誌から分かったことは、まずシーリオのこの奴隷頭の前世は俺たちと同じ修学旅行生の三年生組。つまりクトリア王都の地下から脱出し、西へと向かった集団に居た中の1人だということ。
 俺が死爪竜デスクロードラゴンとの戦いで死んだと伝えられ、その後王国軍の目を逃れる為にカロド河を渡り西へと向かい、リカトリジオス軍と遭遇して“血の決闘”の上で力を認められ参加へと降ってからの事が書かれていた。
 もう1つの日誌……いや、こっちは何らかのデータをまとめた記録のようなものだが、数字や名前の羅列に走り書きで、それだけじゃ何が何やら分からない。だがネルキーが事前に調べておいた情報や何かから、ある程度は察する事が出来る。
 つまり、奴らを管理する為の記録だ。
 
 ▽ ▲ ▽
 
 奴隷区画に隣接した寺院には、まず正面に十人隊。左右側面に裏手にもそれぞれ同数が配置されている。さらに寺院の近くには二カ所の新たな物見の塔が作られていて、また寺院の鍾塔にも足場が増設され監視の兵。それぞれに3人ずつが配置されていて警戒を怠らない。同じく補強された足場のある屋根の上の見張りは4人。さらに寺院内部にも巡回見張り兵が居るハズだ。
 明らかにさっきの奴隷頭の屋敷よりはるかに守りは厳重。中にはよっぽど重要なお宝が隠されているのか? と言えば、多分半分当たりで半分不正解。
 何よりここの警備もまた、奴隷区画とは別の意味でだが、中の物を守るのではなく閉じ込めるのが一番の目的だろうからな。
 
 今の所、俺がその“中の者”をどーこーするつもりはねぇ。ただ、ほぼ確定はされたが、まだ実際に確認まで出来てねぇから、なんとかして中へと入れないかと探っているだけだ。
 見張り塔は広範囲を見渡せるし、警備の兵も数が多い。その上、巡回兵も居る。一応、正面よりは裏手の方が壁の長さに対する兵の数が少ないから死角と言えなくもない場所もある。装備の効果も含めりゃ高い壁を乗り越えその内側、寺院裏手の墓地の中へと行けなくもないか、と計算する。
 
 奴隷頭の部屋の机の上にあったいくつかの報告書の内容を思い出す。
 今このシーリオにはシューは居ない。そして軍事の責任者はボバーシオ攻めに出ていて、非軍事関係ではこの奴隷頭が一番のトップだ。何せシーリオでは軍事以外のほぼ全てを奴隷たちが担ってる。食事や医療衛生、維持管理に補修諸々と、な。
 建物、壁、柵なども、当然奴隷頭がその維持管理を担う。点検された中で優先的になにをどう直すか、人数や資材をどう手配するか。個別にはさらに下の現場担当者が居るが、大きな決定を下すのはこの奴隷頭。もちろん軍事のトップがシーリオにいる場合は、最終的にはそっちの判断を仰ぐことにもなるが、今は違う。
 で、その「補修が必要な壁」として報告された破損した窪みの一つへと足をかける。それから指先をそれより高い位置の別の窪みに引っ掛け、さらにその上へと登っていく。テンポよくそれを繰り返し、巡回見張り兵が来るより早く壁のてっぺんへ。
 へばりつくように高い壁の上で伏せながら中をのぞき見る。位置的には屋根の上の見張り台からも、周りの見張り塔からも確認しづらい位置だが、犬獣人リカート兵相手にゃ安心出来ねぇ。素早く飛び降り茂みの影へ。
 広い墓地は月明かりに照らされその墓標をくっきりと際だたせる。シーリオでは基本的には家、家系ごとの共同埋葬で、様々な形の家のようなお堂が定間隔に並んでいる。地下も含めてだいたい20人くらいの遺体が納められ、一定期間過ぎて風化したものは再び儀式をしてから砕いて壺に納め、また奥の方へと移動させる。
 その墓標と言うには大きなお堂の間に、ゆらゆら揺れるかに蠢くいくつもの影。大きさは様々。普通の人間大のもの、より大きなもの、小さなもの、肥大し膨らんだものに、一部だけが大きく、また、小さくなっているもの……。
 懐かしい……てな感慨は特に湧かねぇが、けっこう見知ったそいつらは、廃都アンディルでさんざんやり合った食屍鬼グールたちだ。
 廃都アンディルでは食屍鬼グールを無力化している……との情報は、これまた半分当たりで半分不正解。ここに蠢く食屍鬼グールの大半は犬獣人リカート……つまり、元リカトリジオスの兵士たちだ。
 正規兵も奴隷兵も居る。一部には人間や犬獣人リカート以外の獣人も居る。その大量の夢遊病患者のような食屍鬼グール兵が、つまりはシューの「隠し玉」ってことか。
 俺は奴隷頭の部屋でパクって来た赤い石のはめ込まれた腕輪に軽く手を添える。コイツは例の血晶髑髏の杖と同じ素材で作られたモノで、廃都アンディルに居た死霊術の王の影シャーイダールの研究成果の一つ。食屍鬼グールを操り支配する……までの力はないが、攻撃されなくなる効果があるらしい。
 その成果は今のところ間違いない。何よりこの寺院を囲む警備兵たちもこれをはめていたからな。
 俺らが持ち帰った“血晶髑髏の杖”には食屍鬼グールを操る力があった。そして俺は死霊術師の地下研究所で同じような杖を何本か見ている。それをシューが回収してんのはまず間違いない。何本あったか、そのウチ実際に食屍鬼グールを操る事の出来るのが何本か、なんてな分からねぇが、何にせよここに居る食屍鬼グール兵を、いざという時に使う事は出来るんだろう。
 そして恐らく、そのときはシューが前線に出て来るときだ。
 俺はその事をこの風景を見て確信する。
 ボバーシオでか、或いはクトリアでか。その時はそう遠くはない。今度こそは……。
 
 
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