遠くて近きルナプレール ~転生獣人と復讐ロードと~

ヘボラヤーナ・キョリンスキー

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第三章 クラス丸ごと異世界転生!? 追放された野獣が進む、復讐の道は怒りのデスロード!

3-283.J.B.(141)HANGOVER(二日酔い)

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 マレイラ海に面する港湾都市ボバーシオは、かつてはその北岸側、旧帝国領との交易でも栄えていた。そして、クトリア王朝の属国として建てられたボバーシオのパンテーラ王家は、元々は砂漠の一南方人ラハイシュ部族で、俺たちの村のような入れ墨魔法の伝統を伝えていた部族より規模も勢力も小さかったそうだ。
 
 入れ墨魔法を伝えてた諸部族も一枚岩でなく、個々には対立もあり、またそれとは別の文化圏の南方人ラハイシュ部族もあった。大きな対立は当時はアンディル勢力圏の最北端だったシーリオ近辺、その南にある高地一帯のやや木々の多い地域と、それ以外との対立だ。
 オアシス、山林地帯は当たり前ながらこの“残り火砂漠”の中では比較的豊かな土地になる。だからその土地を巡って争いが起こり、山林地帯で負けて逃げ落ちた部族の一つが、パンテーラ族だった。
 第一期クトリア王朝がパンテーラ族を傀儡王朝の主として選んだのは、むしろ勢力が強くなかった事が理由の一つだと言う。
 クトリア王朝の支援を受けたパンテーラの一族は徐々に勢力を拡大。今のボバーシオ近辺の部族と争い、また併合して都市を築く。クトリア王朝側としてはどうやらこのボバーシオの地を属領化したい目論見が始めにあり、だがこの地を支配していた部族が都合よく靡かない為、他の部族を使って傀儡王国を建国させた……てな経緯らしい。
 
 ま、詳細は昔々のお話で、細かい真偽のほどは分かりゃしねぇがな。
 
 とにかくそれ以降、なんだかんだでボバーシオ一帯はパンテーラ王家による支配地であり、“残り火砂漠”北部を中心とした南方人ラハイシュ部族の中では最大勢力であり続けた。今じゃ廃都と呼ばれ、さらにはリカトリジオス軍の支配下になったアンディルが、邪神の呪いで食屍鬼グールの住む呪われた都市と化してからは完全に一強状態だ。
 
 だがその繁栄も、結局は後ろ盾のクトリア王朝に依るもので、“滅びの七日間”によるクトリア王朝壊滅、シーエルフと旧帝国領、南部諸卿連合との軋轢によるマレイラ海を通じての交易減少などが重なり、さらには内部の腐敗に……リカトリジオスの隆盛。
 傍目にはもはやボバーシオ、パンテーラ王家の命運は完全に“風前の灯火”だ。
 南の密林地帯のさらに南西にあると伝え聞く南方人ラハイシュ文化圏の国々を除けば、おそらくは“残り火砂漠”一帯にある唯一の南方人ラハイシュ王国の最期はもう間もなく……てな状況。
 
 その危機を回避する第一歩が、海賊島の占領だ。
 
 ボバーシオには古くから盗賊ギルドと海賊ギルドがあると噂されてきた。もちろん公に看板立てて街中に居たりはしない。地下や廃屋、下水道なんかに隠れ潜み、表向きは普通の商店や飲み屋に露天商、また人足の口入れ屋や何かに偽装した連中が、裏では連んで悪事を働いている……てのが盗賊ギルド。そして基本的にはマレイラ海に点在する群島を根城とし、交易船や漁船を襲っては荷を奪い、或いは“通行税”を取り立てているのが海賊ギルド。
 それぞれに陸と海とで棲み分けしていたボバーシオの裏社会の連中の対立が激化したのも、もちろんマレイラ海北岸側との交易が減少した事が主な理由だ。
 交易船が減れば海賊の獲物も減る。海での稼ぎが減った海賊ギルドは、徐々に陸地、都市の内部へと進出して利益を掠めとろうとし始める。もちろん掠めとるで終わるワケはなく、裏社会での抗争勃発でしこたまやり合ってたッてな話だ。
 その抗争はボバーシオの表社会も巻き込んで、何人かが死んで何人かが失脚した。クレメンテが追放される事になった経緯も、そう言う流れとは無関係じゃない。
 その抗争にはケリが付いたかと言うとそうハッキリしたもんでもなく、リカトリジオス軍のシーリオ侵攻、ボバーシオ包囲の流れで半ば有耶無耶になっていったと言う話。
 その辺、街そのものが栄えていることに依存している盗賊ギルドと、最終的には海に逃げれば良いと言うスタンスの海賊ギルドとの立ち位置の差、ってのもある。
 リカトリジオスは攻城戦や騎馬戦以上に、海上戦にも不慣れだ。船に乗る、ってこと自体もあまりしない。“鬼の角岳”での作戦のこともあるから、船を利用した戦略、戦術も取り入れようとはしているようだが、長年海賊をしていた海賊ギルドからすりゃあその差が易々と縮まることはねぇ。つまり、「どうあれ自分たちは安泰」なワケだ。
 
 街から逃げられない盗賊ギルドと、海へと逃げられる海賊ギルドとはリカトリジオス軍の本格的な侵攻でまた方針、活動に開きが出来たが、その海賊ギルド内部にもまた、意見方針の違いがある。
 
 ■ □ ■
 
 先行しての偵察で見た範囲でも、既に戦闘は終結し、あらかた片は付いている。
 幾つかの群島に分散し隠れ潜んでいた海賊連中の寄り合い、海賊ギルドの拠点がある群島の中でも大きなその島は、上から見るとまさに三日月型。湾曲した外側は切り立った海岸線が緩いカーブを描き、その内側には大きな入江と遠浅の浜。そして入り組んだ北側の突端に大きめの船が停泊出来る波止場があり、さらにはその奥へ進める洞窟も広がっている。
 
 今回の戦闘ってのは、基本は海賊同士の内紛だ。ただしその一方がボバーシオのイングゥエ・パンテーラ王太子との密約による支援、さらにはマーゴによる魔力中継点マナ・ポータルを使った魔獣による支援諸々まで受けてのモノである、との但し書き付きになるがな。
 
「もう……オレは、船に、は、乗らねぇ……」
 青い顔でそう言うマーゴはかなり憔悴した様子だ。馬に乗らせりゃかなりの腕前だが、前の時も船ではやや居心地悪そうにしてたものが、今回は海と言う事もあってさらに悪化、苦手意識が増したらしい。
 
 ボバーシオ入りしてすぐに、イベンダーのおっさんとマーゴは海賊ギルド拠点へと乗り込む急襲部隊へと合流。俺とスナフスリーはレイシルドと打ち合わせの後、再び戻ってきたイベンダーのオッサンとまた詳細確認してから、離宮にて先ほどの謁見と言う流れになっていた。
 そして明けて翌日にはまた高速魔導船でこの拠点へとイングゥエ・パンテーラ王太子とその親衛隊を伴って訪れ戦果を確認している。
 
 イングゥエ王太子へと次々報告をしているのは急襲部隊にいた私兵団。ボバーシオの正規部隊は動かせないから、動いたのは少数の私兵団と密約を結んだ海賊達。そして、
 
「なんだ、もう終わりか! 歯ごたえが無さ過ぎだぞ!」
 
 言葉と裏腹にずいぶん楽しげな様子のシーエルフ、第七王女のネミーラとその側近、私兵達。
 つまりこれは、ボバーシオとシーエルフの王国アンデルシアによる、“非公式”な共同作戦。どういう経緯か知らないが、ネミーラ達もまた密約によりボバーシオに協力をする事になっている。とりあえずプント・アテジオの一件以降、アンデルシアやシーエルフ全体はさておき、ネミーラとその部下に関しては、地上の人間とは徹底して関わらない、と言う方針からは変わったようだ。
 思うに、脳筋バトルマニアなネミーラが、プント・アテジオの一件で味を占めた、てのもあるんじゃねぇかな。
 
「……で、どうだった?」
「……あいづら、イガれでやがる」
「いや、ネミーラじゃなく、よ」
 
 マーゴは今回、呪術師として魔力中継点マナ・ポータルの設置から、それを利用した魔獣部隊の運用を担当した。距離的にもクトリアの魔力溜まりマナプールからは離れているから、使える機能も魔力も少ない。だがそれでも、個体としては強くなくとも低コストで召喚出来、数任せで攻められる白骨兵部隊による威圧効果は高い。つまりハッタリがめっちゃ効く。コイツのハッタリこそが今回の急襲の第一歩で、遠目、夜陰じゃあ突如として現れた武装兵士の集団にしか見えねぇその第一波に対応出来ず混乱した海賊達に、ネミーラ、イングゥエ王太子の私兵団、そして密約を結び王家側についていた海賊達による不意打ちが決まる。
 全体としちゃ多勢とまでは言えない王太子側が圧倒的に優位なまま勝てたのは、マーゴの功績が大きい。
 もちろん、最終的な決め手になったのはシーエルフ達の魔力、戦力なんかもあるが、それだって単体じゃあ効果は薄かった。
 
 なもんで、マーゴはかなりの疲労困憊。単純に魔力の消費だけではなく、多方面に神経を使い全体の戦局を見極めマルチタスクに召喚魔獣を操る……てなことをしてのけたワケだからな。
    
「ふん、なんてごど、ねぇ。ただ、ちょっとばがし、喉が……渇いだ、くれぇだ」
 意地っぱりな面のあるマーゴはそう強がるが、今や地面にべっとりとへたり込み座ったまま、指一本動かせそうにもない。
 
「ちょっと待ってろ。何か持ってくるぜ」
 
 飲み水、または薄めた酒か、ついでに果物に塩っけのあるもんでも持ってくるか、と離れる俺。
 
 そこに、隙があった。
 
 紐が切られ、駆け出し背後から組み付く男。それに応じ動くのは5人程か。マーゴは抵抗する間もなく人質となり、突き付けられた刃先は喉元を狙っている。
 
「……へっ、油断したな、あぁ? おらァ、テメーら武器下ろせ!」
 
 マーゴを人質に集団で円陣を組むように集まる海賊達数人。周りを囲まれはするが、こちらも手出しがし難い状況だ。何せマーゴは立場上「クトリア共和国からの増援」であり、今後の作戦の正否をも担う。政治的にも戦略的にも無碍には出来ない存在だ。
 
 睨み合いになる両者。
「く……そ、テメ、離……ッ!」
「黙れ、この……! ぐがっ……噛むなッ、馬鹿アマ!」
 揉み合う形になりはするが、喉元の刃先が自由を奪う。
「おい、よ、寄るなよ、テメーら! この呪術師を傷付けられたくなきゃ、大人しく離れてろッ!」
 マーゴに組み付いている、粗野で乱暴そうな見た目の毛むくじゃら男は、じりじりと移動し距離をとりはじめ、また連れ立った仲間たちもそれに倣う。
 
「悪足掻きはよせや、赤猿! 船は全部押さえてある。もう逃げ場はねぇぜ!」
「へっ! やかましぃ裏切り者! テメーらに知られてねぇ船がねぇとでも思ってンのか、おめでてーな!」
 ボバーシオ側と内通していた海賊達の1人がそう説得するが、赤猿と呼ばれた毛むくじゃら男は聞く耳を持たない。
 
「なぁおい、その隠してた船で逃げ出したとして、その後ぁどうするつもりだ?」
 分かり易く大きく両手を上げながら、ゆっくりと一歩、そいつらへと踏み出す俺。
 
「近寄ンじゃねぇ!」
「まあ待てって。見てたろ? 俺はボバーシオ側じゃなく、お前が今人質にしてる“呪術師”と同じ側の人間だ。だから今この状況の人質交渉ってんなら相手は俺だ」
 王太子相手に直の交渉をするより、奴らとしちゃその方がやりやすいだろう。
 もちろん王太子側からすりゃ勝手な話。作戦の総指揮は王太子なのだから、俺の行動は指揮系統を乱すことにもなる。
 だがそこに割り込んで来たのは王太子側じゃなく……、
「お、やるか? やんのか?」
 ……もっと面倒くさい指揮系統無視上等の荒くれ王女、シーエルフのネミーラだ。
 その割り込みには“赤猿”他の海賊達も色めき立つ。そりゃそうだ。単純な戦力、破壊力としちゃ、ネミーラ達シーエルフ部隊が一番手強いのは既に知っている。
「近寄ンなッ! ひしょっ……とじ、ち、が、居ンだぞ……!?」
「待て待てネミーラ、一旦待て、ステイだ、ステイ!」
 “赤猿”以上に慌てて止めに入る俺。
 副官にも止められてつまらなさそうに一旦は引くネミーラだが、うん、こりゃいつまで保つか分からんぞ。早めになんとかしなきゃなんねぇな。副官と視線と口ぱくで会話しつつ、再び“赤猿”へと向き直る。
 
「……とにかく、俺が交渉相手だ。お前ら船の場所までゾロゾロ他の奴ら引き連れてなんざ行きたかねぇだろ? 着いてくのは俺だけ。見ての通り武器は持ってねぇ」
 もちろん、俺には手に持って使う武器は必要ねぇからだがな。
 
「おおぅ、そうだ、他のヤツらは着いて来るな!」
 ふてぶてしく……となりゃたいしたモンだが、明らかに自分の巻き起こしたこの状況に自分自身追い付いてない様子で辺りをキョロキョロ伺う“赤猿”。与し易そうではあるが、こういう状況は暴発の危険性が高い。むしろ交渉はかなり慎重にしなきゃなんねぇ。
 捕らえられていた海賊の中の、おそらくは“赤猿”の部下だろう連中を中心に解き放ちつつ、集団が増えジリジリと移動。
 あんまり数が増えるのはさすがに厄介。だがまあ、まだこの人数ならば……いけなくもないか。
 
 気配を探る。
 タイミングを合わせる。
 左手後方、探りにくい人混みに紛れてるそいつへちらりと視線。
 伝わるか? 伝わってもらわにゃ困るぜ、実際。コッソリと背中に回した手で出すハンドサイン。
 
 そのとき、
 
「おい、そこのお主、何をコソコソしとる!」
 
 叫ぶネミーラの声に、衆目が集まる。
 
 飛ぶ。
 隼の頭をした黄金の弾丸ロケットが“赤猿”の腹に突き刺さりその手のナイフを奪いながらマーゴを抱えて上空へ。
 同時にネミーラの副官含めた側近達が水流を二手、まだ縄に結わえられたままの海賊連中の中と、“赤猿”の手下連中それぞれを分断させるように叩きつけられる。
 
 だがその水流の半分、縛られた海賊の群れへ放たれたそれが、強く激しい光によって防がれ弾き返される。何か? ありゃマーランやアダンの“破呪の盾”が使う魔術、【魔法の盾】だ。
 魔術師が居たのか? あるいは魔導具か? いや、違うな。もう1人と同じく、逃げ延び流れてこんな所にまで来てやがったんだろうぜ。
 【魔法の盾】に【水の奔流】を防がれたネミーラ達シーエルフ。だがそれだけで無力になるほどヤワじゃねぇ。それに【魔法の盾】は初歩的な防御の魔術でありながら、術師の実力により効果が変わる。コイツはかなり強い【魔法の盾】を使えるようだが、【魔法の盾】の元々の弱点はそのままだ。つまり、その効果は手を掲げた方向にだけで、全方位を守る事は出来ない、という弱点がな。
 
 離れた位置にマーゴを降ろし、そのままとって返して奴らの背後へ。背中側からソイツを中心に【風の刃根】を広範囲に叩き付けてやると、数人が悲鳴を上げる。【魔法の盾】を使ってただろう奴の気が逸れたところへと、再びネミーラ達シーエルフからの【水の奔流】。今度は防げずに叩きつけられる大量の水にほぼ大半が押し流され、またつんのめる。
 だが後1人、ここで捕まえとかなきゃならない奴が居る。
 縛られていた“赤猿”はじめとした海賊達を、密かに縄を切って自由にした奴だ。
 
 入れ墨魔法と“シジュメルの翼”で、空気の動きと魔力の両方の気配察知が出来る俺だが、その俺でもそいつの気配を見つけるのが難しい。コイツも間違いなく何らかの魔力による補正がある。気配隠しなりなんなり、とにかく本人の高い隠密スキルに魔力の補正が加わって、この人の群の中を好き勝手動き回ってやがる。その僅かな気配の尻尾を探り……、

「ギャアッ!」
 
 小さなその悲鳴はまさにその縛られ倒された海賊の群れの中から。起立した姿は黒革と金属の補強がされた鎧姿。シルエットはまるで黒豹のようなそれは、パンテーラ王家に伝わる王族のもの。
 
「なるほど、これが魔人ディモニウムと言うものか? 初めて見るが、確かに厄介なものだな」
 
 遠目にゃまさに黒豹のようなシルエット。ボバーシオ、パンテーラ王家に伝わる伝統的戦装束を身に付けたイングェ・パンテーラ王太子は、ただの気の優しい王子様、ってだけじゃあなさそうだ。
 
 
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