見捨てられ王女……兄の代わりに異国の地で花婿となる☆彡

高牧 まき

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陰謀の黒い闇

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「はぁぁぁん。
 王子!!!
 あ……奥……!
 奥に当たって……!!!
 はぁぁん……もっと……!!」

 女は与えられる快感に酔いしれ、自ら腰を淫らに動かしていた。

「……もっと、とは、ずいぶん余裕があるようだ。
 ならこちらも遠慮はいらぬようだな??」

 カルディアは唇を舌先で舐めるや、女の腰をがっちりと掴み、遠慮なく抽挿をはじめた。

「はっ!!
 あぁん!!!
 あん!!!
 激……し!!
 あぁぁあああ!!!」

 花芯からは愛液が溢れ、カルディアの動きに合わせて濡れた音が響き渡る。

 もはやなんの余裕もなくなった女は、ただ快感に溺れていく………。

「カルディア様……今度はいつお会いできます……??」

 行為の後、女は甘えた声を上げながら、カルディアの胸に縋りすいた。

「ふ……む。
 黒宮を抜け出してくるのは難儀でな……すぐにとはならぬが……忘れられぬうちに、必ず」

 カルディアは女をあやすように口づけを交わした。

「そなたも気を付けるのだぞ??
 ……また可愛いそなたに会いたいからな……?」

「はい……カルディア様……」

 そしてカルディアは、女の部屋から忍び出ると、夜の闇に紛れて黒宮へと向かった。

 輝き隊……ドリモア女王の寵愛を受ける女たち……それらを少しずつ篭絡しながら、カルディアは順調にベリアモルゼの機密を手にしている。

 今日の女は、輝き隊のナンバー5の女性だったが、彼女は輝き組筆頭のエリザベスとは折り合いが悪い。

 ゆえに、彼女とその父ドレンフェルトにまつわる黒い噂、そして輝き組内部での悪行それらをつぶさに聞くことができた。

 それをネタに揺さぶりをかけていくのがいいだろう。

 まずは証拠固めとするか……。

 幸い、王宮からの抜け穴を使用して、いつ何時でも自由に、安全に抜け出せるのだ。

 アルメリア付きですっかり怠けていたレンタールに、一仕事してもらわねばないだろう。

 それに……彼女からは、もう一つ思いがけない情報がもたらされた。

 他でもない、カルディアの影武者を務めていたアルメリアの情報、であった。
 
 そしてそれは非常に不穏、な情報だった。

 

  
 



 なんだか体全体が怠いし痛い。

 どうしてだろうと考えてから気づいた。

 きっとワインの所為だ。

 これが二日酔い……?

 ワインを口にしたあたりから、記憶が定かじゃない。

 私、……あまりお酒には強くないみたい。

 本当に怠くてまだ寝ていたいけど、そういう訳にはいかないだろうとゆっくりと瞼を持ち上げる。  

 と、目を覚ました私を、二つの瞳が覗き込んでいた。

「はぅ!!
 リリア!!!」

 ものすごい近い位置で私を見つめる女官、リリアに、思わずびっくりする。

 しかも……うん……何か、怒ってる???

「オ・ハ・ヨ・ウ・ゴ・ザ・イ・マ・ス。
 アルメリア様!!」

 うわ……リリアの甲高い声……頭に響くよ……!!!!

「お……おはよう、リリア……」

「昨日のことを、覚えていらっしゃいますか??
 アルメリア様?」

 ギロッって、リリアの瞳が大きくなる。

 ふ、ふわ!!!

 レンタールも怖かったけど、リリアも怖いよ!!!!

「う……えっと。
 昨日は……大きな歓迎の催しがあって。
 それから……それから……アレ?

 私、どうしたんだっけ???」

 リリアはそれはそれは大きな大きなため息をついた。

「……お酒を飲まれましたよね?」

「う、うん……」

「……殿下は昨晩、ベーレン王子の寝所にてお休みになられました!!」

 え??

 なんで??

 何で私、ベーレン王子の寝所に行ったの?

 そそそそそそ、それって!

 それって……!!!!

「……うわぁぁぁぁ!!!!
 お嫁に行けない!!!!」

 ゆってた!!

 ゆってたもん!!!

 未婚のお嬢さんと同室に二人っきりになるだけで、責任を取ることになるって、宮廷の先生が!!

 結婚しないとお嬢さんの方がハシタナイ身持ちの悪い女として、結婚できなくなるって!!!

 すっかりパニックになっていた私は、うっかりリリアの言葉を聞き流していた。

「全く、でゴザイマスヨ?
 ベーレン様がご婚約者でなければ、相当な醜聞になっておりましたよ??
 本当に以後、気を付けられ、この先お酒は控えられてくださいましね?」

 本当!!

 お酒には気を付けなきゃ!!

 これからは、絶対口をつけないように!!!!

 ……あれ?

 今何か、リリアの言葉を聞き漏らしたような気がするけど……。

「ともかく、今日は大変忙しゅうございますので、さっさと起きてくださいまし!!」

「う、うん……!!!」

 私はリリアの剣幕に押されるように、ベットから飛び起きた。

 ふわぁぁぁ。

 くらくらする。

 頭痛い……!!

 だけどそんな弱音、リリアは聞いてくれそうにないほど、目がつり上がっている。

 ううう!!!

 我慢しなきゃ!!!

 たしか今日から、ベーレン王子のおばあさまのいる修道院に行くんだよね。

 そこで、1か月間身を清め、修行をしないといけないんだって。

 なんでも式に出る前には受けないといけない修行らしい。

 お式に出るのに修行が必要なんてびっくりだけど、おばあさまのいる修道院は、ザグリス王国の前身ターゼル公国の頃に建てられたお城を改装したもので、ザグリス王国でも1、2を争うくらい古い建物だ。

 絵画で見たことしかない名城に行くことは、内緒だけどちょっぴり楽しみだった。

 だから私は痛む頭にこらえながら、旅立ちの準備をした。

 しかしそれは、……最悪の旅路、だった。 




「ぎぼぢわるい……」

 二日酔いと馬車の旅は……思った以上に最悪な組み合わせだった。

 猛烈な吐き気と戦いながら進んでいた馬車が、急に止められ、私はゆっくりと顔を起こした。

「え……何?
 もう着いたの??」

 確か半日って言ってなかったけ?

 まだ2時間くらいしかたってない気がするけど……???

「まさか、まだ到着のはずはございませんわ??」

 リリアも不思議そうに首を傾げた。

 すると、馬車がガタガタと激しく振動した。

 そして、とぎれとぎれに争うような声が聞こえてくる。

「……か?」

「おま……の、……き……」

 何かトラブルがあったらしい。

「どうしたのでしょうか?」

 怪訝に思ったリリアが様子を窺おうと窓に手をかけた時、馬車は再び動き出した。

「分からないけど、……出発したね?」

 何事もなかったように動き出した馬車に、私たちはほっと胸をなで下ろした。

 まさか馬車が、とんでもないところに向かっているなんて、私たちは思いもよらなかったのだけど……。
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