ねこさんは、トレジャーハンター!?

豆井悠

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37 新たな称号を手に入れた!?

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「おはよーございまーす!」

 今日もねこさんは、元気いっぱいに出社した。

「あ、ねこさんおはよう! 来て早々悪いんだけど、この書類にサインしてもらえるかい?」

「はへ?」

 クロ主任に促されて椅子に座ると、その前に何やらむずかしそうな書類が置かれた。

「‥‥‥こ、これは‥‥‥?」

 訝しむねこさん。何かやらかしたか? と思い返すが、最近はやらかしまくっていたので、正直どれの事か分からなかった。

「あ、あのう、クロ主任。こ、これは?」

「ああ、この前風船と一緒に飛ばされちゃったじゃない? しかも二回も」

 ねこさんは穴があったら‥‥‥いや、掘ってでも入りたいと心底思った。

「す、すいませんでした‥‥‥なのね」

「いや、いいんだよ。そういう事もあるからね」

 クロ主任、できた大人である。

「でね、申請していた労災がさ、認定されたからこれを読んでサインお願いね?」

 はい、とボールペンを渡しながらもう一度書類を指さす。

「あ、そうだったのね」

 怒られないとわかり、ほっとするねこさん。すぐに書類を手にして読みだした。

「え~、なになに? おめでとうございます! 貴殿は降りられなくなるまで登ってしまったので、新たな称号『ばかと煙は高い所が好き!』を獲得いたしました!」

「‥‥‥え?」

 固まりながら読み進める。

「副賞として、スティックタイプおやつ三本が、贈呈されます!」

「く、クロ主任!?」

 半べそでねこさんは抗議した。

「ん、何だい?」

 と、指さしている書類を見る。

「ん? あ、あれ? ごめんよねこさん。書類を間違えちゃったね‥‥‥はい、こっちが本物だ」

「‥‥‥」

 疑念の視線がクロ主任に突き刺さる。

「や、やだなー、ねこさん。これは以前私が運動会でもらった目録だよ。ほら、ここ見て?」

「う~ん? あ、クロ主任へ、って書いてあるのね!」

「はっはっは! いやー、あの頃私はとにかく高い所へ登るのが好きでねー!『降りられなくなるまで登れ!』と言う競技でぶっちぎりの優勝だったんだよ! で、この称号さ‥‥‥」

 懐かしむように頷いていた。

「そ、そうなのね‥‥‥」

 クロ主任、絶対ばかにされてるのねー。

 そう思ったが、口には出さないねこさんだった‥‥‥。
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