ねこさんは、トレジャーハンター!?

豆井悠

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126 バイト、再開!

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 梅雨が明けるや、容赦ない日差しが街を焼く。

 かりかりタウンも連日の猛暑日だった。

 魔力枯渇から回復したねこさんがドアを開け放ち、そんな地獄へと足を踏み出す。

『ご主人、気をつけてな』

(まだ遅刻する時間じゃないから、慌てないでね!)

 二人の言葉に頷くと、ゆっくりとドアを閉めた。



「あ、暑いのね‥‥‥」

 一分も歩かないうちに汗が滝のように流れ落ちる。

 熱気と共にねこさんに再び緊張感がまとわりついた。だがその反面、久し振りのバイトにちょっぴり心が躍るのであった。



「おはようございます」

「お、ねこさん久し振りだね。もう体の具合はいいのかい?」

 クロ主任ののほほんとした笑顔が、じんわりと心にしみる。

「はい、もう大丈夫です。この度はご迷惑をおかけいたしました」

 珍しくまともな語尾のねこさんが、きっちりと頭を下げた。

「そうかいそうかい。それは良かったね」

「ありがとうございます」

 頭を上げたねこさんとクロ主任は互いに微笑み合った。

「ああっ! 先輩発見!」

 そんなホンワカ空間をぶち破り、ヤツがやってきた。

「おはようございます、みけ子ちゃん」

「‥‥‥んん?」

 そのまともな挨拶に、暴れん坊は訝しむ。

「本当に先輩でっすか?」

「ほ、本当にねこさんです‥‥‥」

 眉根を寄せて覗き込んでくる後輩に、ねこさんはたじろいだ。

「こらこら、みけ子くん。ねこさん病み上がりなんだから、いつもみたいなのはダメだよ」

 流石管理職、といった注意がすぐに飛ぶ。

「は、はーいでっす‥‥‥」

 クロ主任の言葉に『重度のまたたび中毒』だったという事実が、彼女の脳裏によみがえった。

「すいませんでっした」

 一瞬心配そうな視線を向けたみけ子がぺこりと頭を下げると、そのまま更衣室に消えていった。

「ん?」

 そんな彼女にどこか違和感を感じたねこさんだった。
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