ねこさんは、トレジャーハンター!?

豆井悠

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160 ネコサン、苦言を呈する

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「……それでねこさん? どうしてガーディアンマスターさんがここに?」

 早朝のギルマス室が、嫌な緊張感で包まれている。

「そそ、それは……はあ、はあ……ネコサンから聞いてほしいのねー……はあ、はあ……」

 ロボ猫を抱えての全力疾走で、すっかり息が上がってしまったねこさんだった。

『ギルドマスターさん……かりかりダンジョンは、ワタシが管理しているダンジョンです』

「は、はあ……」

『何やらギルド同士の対抗戦を、そこで開催する予定だとか……』

「い、いけませんでしたでしょうか?」

 ネコサンの尋常ではない圧にギルマスは慌てて立ち上がると、背筋を伸ばして固まった。

『……はあー』

 心底呆れたようなため息に、ギルマスがねこさんに救援要請の視線を投げかける。

「ん? なんですかー? ギルマスさん?」

 しかし、察しの悪いのがねこさんである。

『ご主人に頼ろうとしないでいただきたい』

「す、すみましぇん……」

 結果、直立不動で謝罪するはめになった。

『いいですか? そもそもなぜダンジョンごとにダンジョンキーパーが存在しているのか……』

「あのう、長くなりますでしょうか?」

『あ~ん?』

「ひっ、すいませんすいません! ご高説、拝聴したいのはやまやまなんですが……私も対抗戦の準備とかで──」

『ほう、開催できるかもわからないのに、何を準備するのかお聞かせ願います』

「あ……」

 そこからロボ猫のお小言にも似た説明が、一時間ほど続いたのだった……。


「大変申し訳ございませんでした……至急今回の企画書をネコサン様宛にお送りいたしますので、その上で再度ご相談させていただきます」

 すっかり生気を奪われたような表情のギルマスが、ふらふらと土下座する。

『わかりました。二日後という急な案件ですが、前向きに検討しますので、よろしくお願いします』

「はい」

『あ、それはそうと、今までの他ダンジョンの無許可使用の件ですが……』

「……」

『後日キッチリと調査の上ご連絡しますので、ご留意ください』

「……はい」

 最早ギルマスとしての威厳など、微塵も感じさせない声だった。
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