ねこさんは、トレジャーハンター!?

豆井悠

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198 始動の春

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 があぶり!

「ん……ぎゃああぁあっ!!」

 ねこさんの朝は早い。

 すっかり噛み癖の付いたアースドラゴン、ガブリンが、今日も今日とてモーニングがぶりである。

 布団の隙間からたまたま出てしまっていたねこさんの尻尾が襲われるや、噛みつき主はチューチューと魔力を吸い始めた。

「あ……ああ……朝食前は……やめてえ……?」

『やめないか、ガブリン!』

 ねこさんが事切れそうなところで、ネコサンが割って入る。

「ぎゃー……ぎゃー!?」

 少し不満そうなガブリンだったが、ロボ猫の鋭い眼光に恐れをなしたのか、大人しく尻尾を解放した。

『それにしても……もうこの部屋には置いておけないな』

 毎日たらふくねこさんの魔力を喰らったアースドラゴンの全長は、すでに2メートルに迫る勢いだったのだ。

『……まだ少し肌寒い日もあるが、春はきた。ご主人の魔力量も魔法レベルも相当上がっている。テイムしたドラゴンも、実戦で使えるレベルになってきた……ならば』

 ネコサンの顔に、不敵な笑みが浮かぶ。

『ご主人、ついにダンジョンまたたびリベンジ戦の準備を開始する時が……来たぞ!』

「! しゅ、しゅふぉおっ……!?」

 お布団の中でミイラ状態なねこさんが、干からびながらも確かに感嘆の声を漏らした。

『まずは装備集め……そうだな、地竜使いの笛辺りから、攻めてみるか』

「ち、ちりゅうつかいの……ふえ?」

 よぼよぼと起き上がったねこさんに、力強く頷くネコサンだった。
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